Sprintは家電量販店Best Buyで契約すると安くなるポストペイド特別価格を2015年2月27日に発表し、本日2015年3月1日よりBest Buyで受け付けています。
この価格は、以下の条件
- iPhone 6 16GBを2年契約でリース(レンタル)。リース終了後は解約か、新機種へリース機種をアップグレードできる。
- アメリカ国内通話・テキスト・データ通信が、無制限(使い放題)
というプランです。そして、その価格は、レンタル料込みこみで月$65+諸税(ポストペイド契約の諸税は連邦税、地方税、ユニバーサルアクセス税など、合計約14-15%)です。
なお、12ヶ月リース(つまり、12ヶ月経ったら、新機種へリース・アップグレードできるプラン)は、月$10追加になります。
また、iPhone 6 16GBの代わりにSamsung Galaxy S5 またはLG G3をリースする場合には、2年契約で月$75+諸税になります。
安い!・・・かと思うと、実は、そうでもないんですよね。
Sprintは昨年9月にiPhone 6特別プランを発表しており、通信料月$50+諸税で「アメリカ国内通話・テキスト・データ通信」になっています。
Sprint、iPhone 6/6 Plusをレンタル提供 – 2014年9月10日
その際、iPhone 6 16GBのリース(レンタル)料は、月$20と発表されています。つまり、Sprintショップで正規に契約すれば、この”Best Buy One Plan”と同等なプランは月$70+諸税で契約できます。Best Buyで契約すれば、同じプランが月$5安くなるんですね。大した事ないですね。マーケティングの強いSprintの新社長、マルセロ・クラウレCEOと言う触れ込みだからね、まあ、いつものソフトバンクの手で、みんなが忘れたころに「安いよ~」って出してるんですかね。
なんか、去年の今頃は「(アメリカの携帯データ通信を)半額にして、もっと早くしてやる」と意気込んでいた人がいるような気がするんですが、なんか、その割にはSprintは最近、小細工しかしてこない気がするんですけど・・・もっと大きく、思い切った新プランが欲しいですね、データ通信の質とカバレッジでは他の3キャリアに大きく負けていますから。まあ、あの時の強気のせりふは「T-Mobileを買収させてくれれば・・・」という条件付きでしたが。
昨年12月の「AT&T、Verizonより通信料金半額にする」キャンペーンでも、結局、四半期業績結果を見ると、その結果としてポストペイド契約が増えたかと言うと、大して増えていませんしね。この半額プランに加入するには、通信料は半額だけど、AT&T/Verizonの端末はSprintに無料で返上、そして、新たにSprint用の端末を買わなければならないことがわかったユーザーは、結果的にSprintのポストペイド契約せず、プリペイド加入した人が多いようですよ。それが、四半期業績でSprintのプリペイド加入者純増に現れているようです。
・・・でも、待てよ、2015年3月28日までにこのプランに加入すると、Best Buyの$200のギフトカードが貰えるそうです!これは、ありがたい。
Sprintニュースリリース:
【Sprint】Sprint and Best Buy offering customers a whole new way to get a wireless phone – 2015年2月27日
2015年2月11日からのアメリカキャリアの自主的SIMロック解除の公式開始に伴い、そのSIMロック解除のひとつの目的である「(SIMロック解除後は)他キャリアや他社(MVNO)でも使えること」を達成するため、Sprintは2015年2月11日から新発売モデルの機種でもMVNOで使用出来るよう、端末シリアル番号のブラックリスト化を廃止しました。
これにより、Sprint版iPhone 6/6 plusなどの発売されたばかりの新機種でも、TingなどSprintのMVNOと契約できるようになります。
Sprintは従来、新機種は発売から約1年間はMVNOでアクティベート出来ないように、ブラックリスト化していました。
【Ting】Changes to the BYOD program: The good, the bad and the ugly - 2015年2月11日
これに伴い、Tingは2015年2月14日よりSprint版(およびアメリカアップルストア「SIMフリー版」)iPhone 6/6 Plusの加入を受付開始し、これら端末用にナノSIMを販売開始しました。
【Ting】BYOD > Browse all compatible devices > Browse all compatible devices
Tingは端末1台当たり月$6の「基本料金」を支払い、あとは、加入端末合計の使用量に応じた課金がされます。
「全米最安値の月額基本料金$6.00」の携帯会社Ting、SprintのMVNO
さらに、今月末(2015年2月)からはSprint(CDMA2000)端末のみに限らず、T-Mobile USのMVNOサービスも並行して提供し、Sprint回線用とT-Mobile US回線用の端末を混合して、通話・データ通信プランはこれらの端末共有で課金できます。1アカウントで25台まで通話、テキストメッセージとデータ通信を共有できます。
また、SprintのプリペイドブランドであるVirgin Mobile USAとBoostMobile用の端末も、これまではそれぞれのプリペイドブランドの専用端末で、他のMVNOでは使用できませんでしたが、これからは原則的にTingを含めSprint MVNOで使用出来るようになります。ただし、Virgin Mobile USAとBoostMobileの端末は最低それぞれで12ヶ月プリペイド通信契約を続けた後、他のMVNOで使用出来るようになります。また、全ての端末が他のMVNOで併用できるかは、まだわかっていません。
AT&TやT-Mobile USの端末はモデルの新旧に関わらずに、これまではそれぞれの回線を使用するMVNOであればSIMロック解除しなくても使用できました。また、SIMロック解除すれば、他社SIMが使用できました。
Verizonはこれまでも最新モデルの端末は同社プリペイドプランに加入は出来ませんが、StraightTalkなどのVerizon回線を使用したMVNOでは最新モデル端末を自社契約向け端末として販売していたことはあります。Verizonは2015年2月11日以降も今のところはこの方針を変更していません。
SprintはこれまでSIMロック解除をしても、AT&T、T-Mobile USA、VerizonやそのMVNOのSIMを使用できない「アメリカ国内SIMロック」の方針を貫いてきましたが、2015年2月11日から有効となるCTIA(アメリカの携帯事業者協会)先導の「アメリカ携帯キャリアのSIMロック解除」自主規制緩和に伴い、条件が伴えばこの「(アメリカ)国内SIMロックも解除(Domestic SIM Unlock、DSU)」するようです。
「国内SIMロック解除(Domestic SIM Unlock、DSU)」対応端末は、これまで(2015年2月11日以前)に発売された端末では、
- iPhone 5s
- iPhone 5c
- iPhone 6
- iPhone 6 Plus
が対象となります。
“Sprint、Virgin Mobile USA、Boost Mobileが、iPhone 5c/5s/6/6 Plusの「アメリカ国内SIMロック」を解除” の続きを読む
RootMetrics社調査の「2014年後半のアメリカ4大キャリアの通信の質、調査」で音声通話の質が4位から3位に返り咲き、「ドロップ・コールの減少」を優先的に目指すSprintの通話の品質向上の努力は見られました。
【RootMetrics】The RootMetrics 2nd Half 2014 US Mobile Network Performance Review – 2015年2月10日
これは、Sprint社のNetwork Vision計画に基づき、古くなった基地局の再構築を進めているだけでなく、iDen停派で空いた800MHz周波数帯域の一部をCDMA2000に転用し、通話のカバレッジを充実しているからのようです。
しかし、相変わらずデータ通信はアメリカ4大キャリアの中でも、「サービスエリア」および「データ通信速度」では最下位のSprintです。特に、SprintのLTEのメインである1900MHz FD-LTEはダウンロード5MHz + アップロード5MHzの狭い帯域しか使用しておらず、実質通信速度は多くの地域でせいぜいダウンロード5Mbps前後。AT&TやT-Mobile USの3G/HSPA+の速度にしか匹敵しません。
今後、広い地域で同社のBand 41 TD-LTEが整備されない限り、Sprintのデータ通信の速度の改善は期待できません。Band 41 TD-LTEは2015年2月初めの決算発表で、人口カバー約1億2500万人(人口カバー率約40%)と発表されています。
そのSprintですが、ハワイにおいてはオアフ島以外にもマウイ島とハワイ島が2015年2月19日から1900MHz Band 25 LTEが使用できます。そのほか、アリゾナ州Flagstaff、カリフォルニア州Santa Barbaraなど、新たに25の都市がSprintのBand 25 LTEの恩恵を受けます。ソフトバンクの「アメリカ放題」適用者は、カバレッジが増えてうれしいですね。(他社に比べるとデータ通信速度は遅いし、郊外での電波のキャッチは難しいですが・・・)
【AndroidPolice】Sprint Rolling Out LTE To 25 New Markets By February 19th – 2015年2月16日
SprintのBand 25 FD-LTE (1900MHz、5MHz+5MHz)はこれで567都市、人口カバー約2億7000万人、人口カバー率約86%になります。
アメリカ4大キャリアのLTE普及状況:【更新】2015年2月16日現在 – 2015年2月17日
アメリカでは利用者による携帯端末のSIMロック解除は、2014年8月1日より合法になっています。
アメリカのSIMロック解除合法化法案が、本日2014年8月1日から施行 – 2014年8月2日
ただし、このSIMロック解除合法化法は、キャリアがSIMロック解除を義務付けるものではありません。利用者がキャリアの許可無くSIMロック解除しても、それは合法である(違法ではない)ことを保証したものです。
しかし、2012年10月26日のDMCAアメリカ著作権法付表の3年毎の改訂で利用者による携帯端末のSIMロック解除が合法では無くなってから、
(アメリカで)2013年1月26日以降に購入するSIMロック携帯電話は、『キャリアの許可無く』SIMロック解除することは違法となります。 – 2012年10月26日
ホワイトハウスおよびFCCは携帯端末のSIMロック解除の合法化を提唱し、それに伴い、2013年12月13日、AT&T、Verizon、T-Mobile US、Sprint、U.S. Cellularの5キャリアと、携帯業界団体であるCTIAは、自主的に「SIMロック解除ポリシーを消費者に対して明確化することと、2015年2月11日までに新しいポリシーに従ったSIMロック解除を消費者に提供すること」と約束し、FCCと合意に達しました。
ということで、アメリカのキャリアによるSIMロック解除提供は、法案によって義務化されている訳ではないことを理解してください。AT&TとT-Mobile USはこの2015年2月11日を前に既に数ヶ月前から新しいSIMロック解除ポリシーを公表しています。したがって、2015年2月11日以降変わったことはありません。VerizonはLTE端末に関しては販売時からSIMロックしていませんので、対象になりません。2015年2月11日から大きく変わるのは、Sprintと、Sprintのプリペイド部門であり、これまでSIMロック解除を一切行ってこなかったVirgin Mobile USAおよびBoostMobileです。
また、業界団体であるCTIAに加入していないTracfoneとそのブランド(Net10、StraightTalk、など)は、このFCCとのSIMロック解除の「自主的行動の合意」に従う必要はありませんが、一応、SIMロック解除に前向きに向かうようです。ただし、本日現在のところはTracfone/Net10/StraightTalk専用端末のSIMロック解除は出来ません。
それでは、以下に各社のSIMロック解除ポリシーをまとめてみます。
日本語の簡単な解説を、順次追加していきます。
なお、各キャリアが提供するSIMロック解除料金は、無料です。
また、どのキャリアも、盗難・紛失報告がされている携帯のSIMロック解除リクエストは、受け付けません。
“アメリカ携帯キャリアのSIMロック解除ポリシー、一覧” の続きを読む
アメリカのCDMA通信方式のSprintのMVNOで、「1アカウントあたり25台までを端末基本料金(月$6)を支払って、通話と通信は加入端末で共有できる」というユニークな通信プランを提供しているTingは、2015年2月よりGSM通信方式のキャリアのMVNOも並行提供開始します。GSMキャリアの名前は今の時点では明らかにされていませんが、Tingのブログからアクセスできるカバレッジ・マップは、T-Mobile USのカバレッジマップを表示していますので、GSMキャリアはT-Mobile USと推測されます。
Tingのプリペイド通信プランは、端末1台あたり月$6の「加入費」を払い、25台まで加入可能。
そして、通信料金はその月に使った「全端末合計の、総通話数、総テキスト数、または、総データバイト数」に応じた支払いとなります。
つまり、通話やテキストやデータを何も使わなければ、月$6x端末数が支払い料金(この料金は、使用月の初日に前払い)になります。
したがって、端末台数が多く、かつ、通話やデータの使用頻度が少ない加入者は料金をかなり節約できることになります。このため、Tingは個人や家族のみならず、スモール・ビジネスでも加入しているところが多いようです。
このTingのプランが、2015年2月からはSprint回線使用の端末と、T-Mobile US回線使用の端末を、混在してひとつのアカウントで使用できるようになります。
つまり、Sprint(CDMA2000/LTE)の端末とT-Mobile(GSM/W-CDMA/LTE)の端末を両方混ぜて使用して、しかし、通信料金は両端末の合計使用量で支払いができるようになります。
Sprintはこれまでも最新モデルのiPhoneやアンドロイド端末をMVNOで使用できるようになるまでには1年くらいの期間のギャップがありました。Tingでは、GSM通信方式も提供することで、最新のiPhoneやアンドロイド端末も、発売と同時にTingプランで使用できるようになることを、メリットとして訴求しています。
この動きが、長い目で見てのTingのSprint離れを意味するのか、また、Tingにその意図は無くてユーザーの選択肢を広げるためだけなのかは、分かっていません。
同じくSprintのMVNOで毎月一定量まで無料データ通信と通話を提供しているFreedomPopもGSM通信サービスの提供をほのめかしており、そのせいか、この秋にはSprintがFreedomPopを買収しようとしているという噂も流れており、経営難のSprintのMVNO対策の変化の影響も関係しているのか・・・と憶測するのは、考えすぎでしょうか。
【Ting Blog】Ting to offer service on a GSM network – 2014年12月9日
SprintのCFOのJoe Euteneuer氏は、2014年12月初めに開催されたBank of America主催の投資家コンフェレンスで、「SprintのLTE基盤整備は、実質的に完了した(Substantially Complete)」と発表しました。
Sprintはこれまでの既存の基地局のバックボーン整備のためにほぼ全ての基地局をゼロから作り直しており、LTE整備が他社に遅れ、それが原因で契約者の流出が続いていました。Sprintがほとんど全ての基地局を完全構築し直しをしなければならなかった理由は、高速通信整備に関しては長い間WiMAXへ方針が偏っており、基地局のバックボーン通信のアップデートを怠っており、そのほとんどが短波通信による基地局間バックボーン通信だったため、高速のLTE通信に対応できていなかったためです。そのため、バックボーンを光通信に置き換えるためには、その回線を設置するために地面を掘る掘削権などを土地の所有者と交渉しなければならず、結果的に全ての基地局の場所選択、そこまでバックボーン光回線を設置するためのルート上の土地掘削権の交渉を含み、ゼロから再構築する選択を選ばなければならなかった、ということが挙げられています。
しかし、Sprintは現在、メインの1900MHz 5MHz+5MHz帯域のLTE(Band 25)が人口カバーで2億6000万人(カバー率83%)、TD-LTEの2.5GHz Band 41は9200万人(29%)も達しており、NextelのiDen停波により空いた800MHzを利用したFD-LTE Band 26(5MHz+5MHz帯域)も2014年年末までに1億人(32%)に達する予定です。
この実績を持ってJoe Euteneuer氏は「実質的完了(Substantially Complete)」と宣言しているわけですが、SprintのLTE整備の現状には、まだいくつもの問題点を抱えていることを認識しなければなりません。それらは、
1.他社は10MHz+10MHz帯域でLTE整備を開始し、すでに15MHz+15MHz帯域や20MHz+20MHz帯域に拡大したり、追加したりしている中で、Sprintのメインの5MHz+5MHz帯域の1900MHz LTEは他社の1/2から1/4の速度しか出ず、実質速度もダウンロードで5Mbps程度しか達成しないところが多い。これは、AT&TやT-MobileのHSPA+(スーパー3G)の速度とほぼ同じである。
2.VerizonとAT&TはLTEの人口カバー率は95.6%から97.5%に達している中で、Sprintの83%はエリアとして狭く、特に郊外や過疎地でのSprint回線でのLTEデータ通信は期待できない。
3.エリアのカバー率を早期に達成するために、市街地の密集地での基地局数を十分なだけ配置していないという報告があり、市街地でもLTEの「ブラックホール」が発生しているところが報告されている。(筆者の家も、そのひとつ。東へ車で3分走れば、LTE有り。西も、有り。北も、南も有る。なのに、筆者のうちは、LTEが届かなくて、いまだに3G。)
結局、SprintのCFOによる「LTE基盤整備の実質的完了(Substantially Complete)宣言」は、「Sprintが、これで他社と肩を並べられる」ことを意味するのではなく、「Sprintが、これでようやく他社のLTEサービス開始時期のスタートラインと同じところに立つことが出来た」ことを意味するだけです。したがって、Verizon、AT&T、そして、2013年3月から急速にLTE整備を進めているT-Mobile USとも、その差が極端に縮ったわけではなく、差は歴然として大きい、と言わざるを得ません。
【eWeek】Sprint’s LTE Network Is ‘Substantially Complete,’ CFO Says – 2014年12月5日
Sprintは本日、AT&TおよびVerizonの加入者に対して、Sprintに移行すれば、既存のAT&T/Verizonの毎月の通信料を半額に減額することを保証するプロモーションを開始することをアナウンスしました。
プロモーションは今週金曜日の2014年12月5日から始まります。
条件は
1.既存のAT&TまたはVerizonの請求書を
sprint.com/halfprice
にアップロードすること。または、既存のAT&TまたはVerizonの請求書をSprintショップに持参すること。
2.Sprintショップの店員が、既存のAT&TまたはVerizonのデータ通信プランに最も近いSprintプランを選択してくれる。
3.既存のAT&TまたはVerizonの契約で使っている携帯電話/スマホを全てSprintショップに差し出すこと。(差し出した端末に下取り価値は支払われない。)
4.新しいSprint携帯/スマホ/iPhoneは、
- 定価購入
- 定価購入、24ヶ月無利子分割払い(Sprint Easy Payプラン)
- 現在Sprintだけが提供している、Sprintのリース(レンタル)プランで月々分割払いの約半額以下で使用する(例:iPhone 6 16GBは月$5でリース可能)
のいずれかで購入またはリースすること。
“Sprintの「通信料半額キャンペーン」、2014年12月5日よりAT&T/Verizon加入者対象。” の続きを読む
まだ「Apple SIMを使うと、(アメリカで)複数のキャリアが自由に選択できる」と思っている方が多いようなので、以下に、iPad Air 2/iPad Mini 3購入先と、Apple SIMの選択できるキャリアについての表を書きます。
まあ、思ったほど選択肢はありませんので、Apple SIMでなくても、希望のキャリアのSIMを買ったほうが、簡単かもしれませんよ。
“アメリカ国内外購入iPad Air 2/iPad Mini 3でApple SIMを使って使用できるキャリアと、アメリカのプリペイドiPad通信料金表” の続きを読む
SprintはLTEサービスカバレッジのリストを拡張し、2014年10月28日現在で既存サービス都市は542都市に更新しています。
【Sprint】4G LTE Launched Markets : 4G LTE Launched Markets as of October 28, 2014
この中で目立った都市としては
● Champaign/Urbana, IL
● Denver, CO
● Sacramento, CA
なお、私が常々文句を言っていたSan Franciscoは、いつの間にかこの公式リストに載っていて、公式にLTEのサービスが開始されていました。(後記:サンフランシスコは2014年9月4日に公式に開始宣言されたようです。)
これで、日本人観光客としてはHonolulu(Waikiki)のSprint LTEサービスが待ち遠しいところですが、既に試験電波はHonoluluの西側で検知されているようです。
なお、SprintのLTEのサービスエリアが拡大したからといって、それだけで喜んではいけません。
SprintのLTEは多くは1900MHz 5MHz+5MHZ帯域(最大速度37.5Mbps)です。他社は初めから10MHz+10MHz帯域(最大速度75Mbps)でLTEサービスを行っており、Verizonは20MHz+20MHz(最大速度150Mbps)のLTEサービス(XLTE)を今年春に公式開始、T-Mobile USも15MHz+15MHz帯域から20MHz+20MHz帯域へと帯域を拡大している中、Sprintの1900MHz 5MHz+5MHz帯域LTEはダウンロード実測速度は5-6Mbpsしか達成できず、AT&TやT-Mobile USの3G速度(HSPA+)にも劣ります。
Sprintの目玉である2.5GHz TD-LTE(Band 41、Spark)は”公称”50-60Mbpsのダウンロード速度が達成できるはずですが、ほとんどはその速度に達しておらず、また、現在Sparkが使用できる地域は29都市に限られています。
【Sprint】Sprint Spark
SprintのiPhone 6/6 plusレンタル(リース)プログラムは「iPhone for Life」プログラムとして、2014年9月19日のiPhone 6/6 plus発売開始以来、新規回線加入者に月$20(iPhone 6 16GBモデルの場合)で提供されていました。月$20は本体リース(レンタル)料で、このほかに月$50の「使い放題」通信料が必要でした。
Sprint、iPhone 6/6 Plusをレンタル提供 – 2014年9月10日
この「iPhone for Life」プログラム加入者は、24ヶ月ごとに新しいiPhoneモデルに交換するか、または、リース(レンタル)をいつでも止めたい時に止める事ができます。止めた場合には、借りていたiPhoneを良好な状態でSprintに返却する必要があります。
Sprintは本日、この「iPhone for Life」を既存顧客にも提供を拡張することを発表しました。しかも、既存顧客は現在加入中の通信プランを変更する必要はありません。
既存顧客が「iPhone for Life」プログラムに加入した場合には、同じく24ヶ月ごとに新しいiPhoneモデルに交換するか、借りているiPhoneを返却すればいつでも止めたい時に止める事ができます。
レンタル(リース)料金は
- iPhone 6 16GBモデルが月$20、
- iPhone 6 plus 16GBモデルが月$25、
- メモリーサイズの大きなモデルをレンタルすることも可能だが、レンタル料金は16GBモデルよりも高くなります、
です。
Sprintは更に、2014年10月13日から2015年1月15日までの期間に「iPhone for Life」に加入した既存顧客に対して特別プロモーションとして、条件を満たした既存顧客であればレンタル料を月$15割引することを付け加えました。つまり、2015年1月15日までの間にSprintでiPhone 6 16GBモデルをレンタルすると、月$5で借りられることになります!iPhone 6 plus 16GBモデルなら、月$10です!
Sprintの通常の無利子24ヶ月分割払いだと、iPhone 6 16GBモデルは月$30の分割払い、iPhone 6 plus 16GBモデルは月$35の分割払い、になるので、月々$25の割引き、24ヶ月(2年間)で$600の割引が得られることになります!...ただし、2年後にはiPhone 6の本体は自分の手元に残りませんが。
「2年ごとにiPhoneを取替え、古い本体はそのたびに手元に残らなくても良い。」と言う人は、考慮に値するかもしれませんね。
ただし、既存通信プラン+月$5レンタル料が安いのか、プランを変えて「iPhone 6特別プラン」の月$50+月$20レンタル料が安いのかは、よく比較して決めてください。
これで既存顧客がSprint離れをすることに、ブレーキをかけられるのでしょうか?
【CNet】Sprint to existing customers: Lease an iPhone 6 for $5 a month – 2014年10月14日
【FierceWireless】Sprint’s new ‘Loyalty Service Credit’ will let subs lease an iPhone 6 for $5/month – 2014年10月14日
Sprint(旧ClearWire)は既に「2015年中にWiMAXを停波すること」を発表していますが、匿名の送信者がAndroidCentralに送ったSprint社内ニュースレターから、WiMAXの正確な電波停止日が判明しました。
Sprintは、2015年11月6日にWiMAXを停波する模様です。
Sprintはこの決定をちょうど停波1年前である、週明けの2014年10月6日から法人顧客に通知します。
既存のWiMAXスマホは、停波後もそのまま3Gで使用できます。また、案内書にはLTE対応スマホへの割引アップグレードや無料アップグレードの機種を推薦します。
WiMAX停波180日前には、個人加入者やプリペイド顧客に対しても停波通知の送信を開始し、停波までに何度か通知の送信を繰り返します。
WiMAX停波後の2.5GHz電波はTD-LTE Band 41に転用されますが、WiMAXの基地局のほとんどがバックホールの通信がマイクロ波通信が多く、LTEなどの今後の高速通信には適していないので、すべて解体の予定です。TD-LTE通信装置は既存の1900MHz 3G基地局か、新設される基地局に設置される予定です。
【AndroidCentral】Leaked newsletter shows Sprint will shut down WiMax network on Nov. 6, 2015 – 2014年10月4日
AT&Tは土曜日(2014年9月27日)、ポストペイド契約のデータ通信共有プランで、15GB以上に加入している加入者のデータ容量を2倍に増加するプロモーションを発表しました。
【AT&T】Sign-up by October 31st to get 30GB of Truly Shareable Data, 2-10 lines, Starting at $160/month – 2014年9月27日
これは、加入が期間限定で、「2014年10月31日までに、新規ポストペイド契約者、または、既存のポストペイド契約者が、月15GB以上の共有プランを契約すると、共有データ通信料金は変わらずに、データ量が2倍に増える」と言うものです。つまり、
- データ通信共有容量、月$130で30GB使用可能
- データ通信共有容量、月$150で40GB使用可能
- データ通信共有容量、月$225で60GB使用可能
- データ通信共有容量、月$300で80GB使用可能
- データ通信共有容量、月$375で100GB使用可能
それぞれ、超過分は1GB 当たり$15で自動課金されます。
※ 端末加入には、これ以外に、通話し放題/テキストし放題基本料金として、スマホ1台当たり月$40(端末定価購入や持込の場合には、スマホ1台当たり月$15)が必要です。
既存加入者に対しては自動的に2倍増量されるのではなく、2014年10月31日までに自主的に新容量プランへの「変更」(オンラインで可能)が必要と思われます。
また、同じ通信容量のデータプランを継続して使用する限り、この新しい「2倍増量」は2014年10月31日以降も継続されます。10月31日以降にデータ通信制限容量を変更すると、割引(データ容量倍増)は適用されなくなります。
“AT&T、Sprint、Verizonのポストペイド契約データ共有プラン、高容量プランでデータ容量倍増プロモーション。” の続きを読む
SprintのMVNOのKarmaはこれまでSprintのWiMAX回線を利用したポケットWiFiを提供してきました。
同社は2014年12月にSprintの4G LTE/3G CDMA対応ポケットWiFiの販売を開始しますが、それに先立って予約販売を開始しました。
ポケットWiFi本体は定価が$149ですが、予約者は$50割引の$99で購入できます。割引が適用されるのは、2014年10月22日までに予約した人のみです。
Karmaは1GB当たり$14の通信料を、必要に応じてトップアップします。
Karmaの特徴は、データ通信の有効期限が無期限であること。つまり、一度トップアップした1GBは、使い切るまで有効です。
また、新規加入者を紹介することで、紹介者も紹介を受けた人も$10のクレジットを受けられます。
LTE対応周波数は1900MHz Band 25で、最大ダウンロード速度は25Mbps、通常は6-8Mbpsのダウンロード速度が得られます。
SprintのLTEカバレッジや3Gカバレッジは狭く、主に都市部に限られているし、Band 25のLTEも他社に比べると2分の一から4分の一の速度ですが、一度トップアップした分の通信量が無期限使えるのはメリットがあります。
【Karma】ホームページ
昨日、ツイッターで情報を流したので、もう良いと思ったのですが・・・
詳しくはVintage Computerの武藤さんの検証報告を読んでいただきたいと思います。(リンクは最下部。)
今年(2014年)8月初めにアメリカでは「SIMロック解除合法化」法が法制化されたため、Sprint版iPhone 6/6 plusもこの法案の趣旨に従って、デバイスオンリー購入でSIMフリー、または後日、契約条件を満たしてSIMロック解除された場合には、アメリカ国内の他社のSIMも使用できるようになるのではないか・・・という期待がありました。(筆者も期待していたうちの一人です。)
残念ながら武藤さんの検証によれば、今年のiPhone 6/6 plusもこれまでのiPhone 4s/5/5c/5sと同様に、Sprint版はアメリカ国内SIMロックです。つまり、SIMフリーのSprint版を購入するか、Sprint版を後日何らかの方法でSIMロック解除しても、AT&T、T-Mobile US、および、それらのMVNOのSIMは使用できません。Verizonは3G通信方式CDMA2000の関係で、自社販売またはVerizon用として販売された端末以外はアクティベートを許可しませんので、SIMフリーSprint版ではVerizonのSIMのアクティベーションや加入/契約は、出来ません。
Sprintのアメリカ国内SIMロック解除の方針は、2014年4月23日ごろに発表された以下の公式発表があるだけです。
【Sprint】Legal / Regulatory & Consumer Resources : Unlock your Sprint device
“iPhone 6/6 plusも、Sprint版はアメリカ国内SIMロックです。” の続きを読む
ソフトバンク「アメリカ放題」サービスがiPhone 6/6プラスで2014年9月19日(iPhone 6発売日)から可能になりますが、このサービスを利用するかどうか考えている方は、Sprintの3G(当初サービス開始)とLTE(2-3ヵ月後から開始)のサービスエリアと、その速度を事前に知っておきたいですね。
地図を掲載する前に、Sprintの詳細カバレッジは、
【Sprint】Coverage Check
※ 注意:Sprintは僻地/荒野/ルーラルエリアで、その地域の小基地局オペレーターと「オフ・ネットワーク・ローミング(Off-Network roaming)」契約を締結し、自社基地局の少ないエリアを補完しています。Sprintウェブサイトのカバレッジ・マップには「オフ・ネットワーク・ローミング」エリアも含まれており、「アメリカ放題」がこれらローミング地域でも接続できるかどうかは不明です。
一般に、SprintのMVNO(自社プリペイドのVirgin Mobile USAとBoostMobileを含む)は「オフ・ネットワーク・ローミング」エリアでは接続できず、Sprintの自社基地局でしか通信できません。ソフトバンクSIMも、Sprint MVNOと同じ扱いであれば、「オフ・ネットワーク・ローミング」エリアでは接続できないと推測されます。
まずは、Sprintの3Gサービスエリアの地図。(自社基地局でカバーされている地域のみ表示)
Sprintはアメリカ50州のほか、プエルトリコと米領バージン諸島で基地局を所有しています。これらの地域では、ソフトバンクの「アメリカ放題」が使えることになります。
Sprintを含むアメリカの4大キャリアはグアムやサイパンには基地局や携帯事業を持っていません。したがって、グアム/サイパンは「アメリカ放題」対象外です。
黄色が3Gカバーエリア(濃い黄土色はLTEで、3Gとエリアが重なっています。)です。
国立公園めぐりとか、車で長距離ドライブする方は、Sprint回線は途中の高速道路では使えないところが多いので、お気をつけて。
“Sprintの3G/LTEカバレッジと、データ接続速度(ソフトバンク「アメリカ放題」利用予定者は、事前チェック。)” の続きを読む
SprintのプリペイドMVNOのTingは、2014年9月29日からSprint版iPhone 5S/5Cの機種持ち込み契約を受付開始します。もちろん、Sprint版iPhone 4/4sの受付は既に開始しています。
Tingの料金体系は他のプリペイド会社と違い、契約台数1台に付き毎月$6の基本料金を払い、あとは通話やデータの使用量に応じて課金されます。
つまり、まったく通話やテキストやデータを使用しない月は、基本料金の$6(プラス税)で済んでしまいます。
通話をちょこっと(100分以内)した場合は、通話料金$3が追加され、月$9(プラス税)になります。
また、通話・テキスト・データの使用量は20台までの複数端末で共有できるので、「あまり携帯を使わない人が、一人または共有で加入する」と、1台当たりの毎月の使用料はさらに少なくて済みます。
Tingの契約者は、毎月平均で1台あたり$21支払っているそうです。
データ通信は2GBまで$29で、それ以降は1MBあたり$0.015(1GB当たり$15.36)なので、たくさんデータを使用する人や共有グループには向いていないかもしれませんが、それでもそれほど高額ではありません。
小中学生の子供や、外であまり使用しない主婦の方/在宅で仕事をすることが多い方、などには考慮に値するプリペイド通信プランです。
回線は端末の種類によってSprintの3GまたはLTEに接続します。使用できる端末は、Sprint用として販売された端末で、かつ、型落ちモデルであれば、大体使用出来ますが、全てのモデルに対応しているわけではないので、Tingホームページで事前にチェックしてください。
“SprintのMVNOのTingが、2014年9月29日からSprint版iPhone 5S/5Cの持ち込み契約を受付開始” の続きを読む
日本経済新聞が日本の日付が変わった先ほど報道したところによると、(つまり、この報道が真実ならば、内容はソフトバンク了承のもとに事前準備されていて、戒厳令が解かれた後に公開されたと言うこと)、
【日本経済新聞】ソフトバンク、米から日本かけ放題 iPhone6購入者 – 2014年9月17日
追記:ソフトバンクの公式発表によると、このプランは「アメリカ放題」という名前で2014年9月19日からサービス開始されます。
ソフトバンクのiPhone 6/6プラス加入者は、アメリカではSprint回線に接続することによって、アメリカから日本への通話を「かけ放題」で掛けられるとの事です。(ただし、追加通話料金が掛からないためには、日本で通話定額料金プランに加入している事が条件。)
また、データ通信においても、同ソフトバンクiPhone 6/6プラス加入者は、日本国内の契約データ使用量容量内で、Sprint回線で追加料金無しで使用出来ると、日経は報道しています。
さらに、「米国内での通話も一定の条件を満たすと追加料金がかからない」と報道しています。
Sprintは3G通信方式がCDMA2000通信方式のため、ソフトバンク加入者でアメリカのSprint回線に接続するためには、CDMA2000通信方式にも対応している端末を使う必要があります。
これまでソフトバンクが販売している端末でCDMA2000通信方式に対応しているのはiPhone 5c/5s/6/6 Plusがありますが、このサービスがiPhone 6/6 plus加入者だけに提供されるものか、iPhone 5c/5sでも使用できるのかは、現在の時点では不明です。
追記:ソフトバンクは、「技術的な問題から」(その理由は詳細が発表されていない)対応機種は現在のところiPhone 6/6 plusのみ、としています。
Sprintはデータ通信を3G CDMA2000 1900MHzで実効最大ダウンロード速度が約1.5Mbps、LTEは人口カバー率80%の地域で1900MHz Band 25で5MHz+5MHz帯域で提供しており、LTEの実効ダウンロード速度は約5Mbpsです。現在のところ、ハワイ州全域、サンフランシスコ市内からパロアルトまでの北部シリコンバレー、デンバー都市圏の一部などでは3Gデータ通信は使用できるものの、LTEの公式開始は行われていません。(でも、デンバー地域では電波カバーの「穴」がまだあるものの、だいぶLTE信号を検知出来る地域は増えてきました。)
追記:ソフトバンクはこのサービスは当初はSprintの3G CDMAのみで開始、2-3ヶ月後にLTEにも対応すると発表しています。
Sprintの高速データ通信の目玉はBand 41によるTD-LTEで、TD-LTE(Spark)サービスエリア内では20-60Mbpsでのダウンロード速度で繋がりますが、現在のところ27都市でしか開始されておらず、かつ、今年末までの拡張計画は人口カバー1億人(カバー率30%)程度となっているので、アメリカ国内でのSprintのTD-LTEへの広範囲での接続はまだまだ先のことです。
なお、Sprintは従来のCDMA2000非対応端末ではアメリカ国内でAT&TまたはT-Mobile USの回線へローミングしますので、渡米するソフトバンクiPhone 6/6 Plusユーザー(CDMA2000/W-CDMA両通信モード対応)はSprint回線への接続を確認して使用しないと、海外パケット定額など高額な通信料を課金される恐れがありますので、注意してください。
「アメリカ放題」はiPhone 6/6 plusで「ローミング」をオフにして使用します。つまり、ソフトバンクのiPhone 6/6 plus利用者はSprint回線で、Sprint加入者とみなされて、使用できます。逆に間違って「ローミング」をオンにすると、Sprintの電波の弱い地域ではAT&TまたはT-Mobile USに接続してしまって海外パケット定額など高額な通信料を課金されるのかどうか、不明です。
次は在米日本人向けに、逆のサービスもして欲しいですね。
Sprintは、iPhone 6/6Plusを顧客が「購入する」のではなく、顧客に「レンタル」する提供モデル「iPhone for Life Plan」を開始します。
Sprint版 iPhone 6 (16GB)は、以下の4つの選択肢から所有(使用)できます。
1.定価で購入 (iPhone 6 16GBモデルは、$649プラス消費税)
2.2年契約割引で購入 (iPhone 6 16GBモデルは、$199.99プラス消費税)
3.定価で購入、24ヶ月分割払い。 (購入時に消費税分を支払い。残りは月$30で24ヶ月払い)
4.レンタル、レンタル料月$20、(使用者に所有権は無い。)24ヶ月ごとに新iPhoneに機種変更可能。(高メモリーモデルと、6 Plusは、レンタル料は$20より高い。)
「レンタル」するメリットとしては、
- 消費税を支払う必要が無いこと。
- 毎月の支払いが、分割払いに比べて安いこと。
が挙げられます。また、「レンタル」した場合には、24ヶ月ごとに新しいiPhoneに機種変できます。
さらに、iPhone 6/6 plus用の特別通信料プランも提供開始します。
新iPhone専用プランは、
- カケ放題、テキストし放題、データ無制限で、月$50
これは、T-Mobile USの同等サービス、月$80よりも$30安くなります。また、先月(2014年8月)18日に発表した一回線プランの「月$60で、カケ放題、テキストし放題、データ無制限」よりも月に$10安くなります。
Sprintの1回線加入者用、新「月$60プラン」に関して – 2014年8月24日
(注:T-Mobile USはテザリングが5GBまで可能です。Sprintのこのプランでのテザリングの可・不可と、追加料金の有無は、あとで調べます。)
つまり、Sprintで「iPhone 6 16GBをレンタルして、iPhone 6/6plus専用プランに加入」すれば、初期費用ゼロ、かつ、月$70(プラス、通信料$50に対する諸税約13-14%)でiPhoneを使用できます。
このプランが、Sprint新会長のMarcelo Claure氏が就任初日の2014年8月11日にAppleのTim Cook社長と会談した時にお願いした内容だったのですね!
【Re/Code】Sprint CEO Marcelo Claure on New iPhone-Only Rate Plans – 2014年8月24日
iPhone 6発表を数日後に控えて、アメリカのキャリアのLTE関連の小さなニュースが直近で流れています。
■ AT&Tは昨日2014年9月4日、LTE 700MHz Band 17のカバレッジが、人口カバーで3億人(人口カバー率で95%)に達したと発表。
【AT&T】AT&T 4G LTE Network Reaches More Than 300 Million People – 2014年9月4日
Verizonは3億600万人(97.5%)カバーを遂げているので、その広さに近づきました。
AT&TのBand 17 LTE設置はほぼ完了。今後は1900MHz Band 2、AWS Band 4、850MHz Band 5でのLTE補完設置を進め、現在、試験的にシカゴ地域で実施されていると言われるキャリアアアグリゲーションが使用できるエリアを広げてくるでしょう。
“直近のアメリカのキャリアのLTE関連、もろもろニュース” の続きを読む
Bloomberg誌がレポートするところによると、
【Bloomberg】SoftBank to Sell Robot in U.S. Stores Within 12 Months – 2014年9月2日
ソフトバンクは2015年2月に日本で19万8000円で一般に発売予定のロボット、Pepper君を、アメリカ国内でSprintショップでも1年以内の来年2015年夏までに販売する計画だそうです。
2014年7月に創立されたソフトバンクロボティクス株式会社の冨澤 文秀代表取締役が昨日話した内容として、報告しています。アメリカでの価格は公表されておらず、先駆けて2015年2月に日本で発売された後の反響によって、アメリカでの販売を開始すると述べています。
Pepperはオープンシステムで稼動し、ソフトのカスタマイズが可能。ソフトバンクは建築、医療、エンターテインメントなどの分野でのアプリケーションの開発や販売で利益を上げていく予定です。事業者向けと一般個人向け、半々で販売すると、意気込んでいます。
Pepperのバッテリーは、フルチャージで12時間駆動可能です。
しかし、スマホは2年ごとに買い替えとか・・・
この手のロボットは、何年ごとに買い換えるのかな・・・
買い替え時には下取りとか、機種交換割引とか、あるのでしょうか?
Sprintは2014年2月にWiFi Callingのサービス開始を案内しましたが、昨日、アメリカ国内電話番号へWiFi Callingで発信する場合には、通話を無料にすることを発表しました。
【Sprint】Traveling Overseas with Sprint Has Never Been Easier with International Wi-Fi Calling to the U.S., U.S. Virgin Islands and Puerto Rico at No Additional Cost – 2014年8月28日
T-Mobile USは2007年から既にWiFi Callingを開始していますが、通話料はアメリカ国内通話料が適用されます。もっとも、最近の通話プランは「アメリカ国内カケ放題」なので、そのプランに加入している人は、WiFi Callingでアメリカ国内電話番号宛てに、どこからいくらかけても、超過料金無しでかけ放題ですが・・・
SprintもT-Mobile USに準じ、この点を強調しているだけです。ただし、Sprintの場合は「カケ放題」プランに加入していなくとも、旧プラン加入者でも、アメリカ国内電話番号宛てのWiFi Callingはどこからいくらかけても、無料になるようです。
WiFi Callingで米国外電話番号に発信する場合には、アメリカ国内での国際電話料金が課金されます。(ただし、WiFi Callingを使えば、発信地がアメリカ国以外でも国際ローミング代は課金されません。)
WiFi Callingは2014年9月にリリースされる予定のiOS 8で標準機能で装備されますが、WiFi Callingを実際に提供するかどうかはキャリア(携帯会社)によります。
現在のところはSprintでは以下の12機種のアンドロイド携帯でWiFi Callingが使用できます。
● HTC One max,
● HTC One (M8),
● HTC One (M8) Harman/Kardon edition,
● LG G3,
● LG G Flex,
● Samsung Galaxy S 4 with Sprint Spark,
● Samsung Galaxy S 4 mini,
● Samsung Galaxy S 5,
● Samsung Galaxy S 5 Sport,
● Samsung Galaxy Mega,
● Samsung Galaxy Note 3
● SHARP AQUOS Crystal
WiFi CallingはWiFiと携帯電波をシームレスにインテグレートする技術で、WiFiが接続できる場所でWiFiを経由して、携帯電波を使用せずに、SIMの電話番号で通話をする機能です。相手が携帯電話番号または固定電話番号でも、通話できます。
WiFi Callingの仕組みに関しては、
iOS 8で採用予定のWiFi Callingの解説と、使い方 – 2014年6月8日
Sprintおよびソフトバンクが、共同開発のSharpの新スマホ発表を期に、月々一定金額(アメリカは$4.99)を払うことによって、選択されたアンドロイド・アプリから無制限にダウンロードでき、アプリ内課金も$5までクレジットされる、AppPassを始めます。
たまたま期を同じくして、comScore社がユーザーのアプリダウンロード実態調査を発表しました。
【comScore】comScore’s U.S. Mobile App Report Available for Download – 2014年8月21日
【Quartz】Most smartphone users download zero apps per month – 2014年8月22日
これによると、アメリカのスマホ利用者の65.5%は、まったくアプリをダウンロードしない(直近3ヶ月平均)そうです。
確かに、アメリカ人のスマホやiPhoneを見ると、買ったときにインストールされているアプリしか入っていない人が多いですね。または、買った直後に数個の必要なアプリを自分で、または、誰かにインストールしてもらって、それでおしまいとか。
さあ、これに対し、Sprint/ソフトバンクのApp Passはユーザーにアプリをダウンロードさせる起爆剤になるのか、それでもアメリカのユーザーは「毎月$4.99請求されるのは、高い」と思って、それでもダウンロードしないのか?
時系列:
● 2014年8月18日(月)午前5時31分(東海岸時刻)、SprintがSprint Family Share Packを発表。目玉は、MNP転入者に対して、携帯10回線まで何回線でも月通信料金$100(2015年12月31日まで)。データ通信量は共有20GB、プラス1回線当たり2GB。
【Sprint】It’s a New Day for Data for American Consumers – 2014年8月18日
● 2014年8月21日(木)午前9時23分(東海岸時刻)、T-Mobile US CEOのJohn Legere(ジョン・レジャー氏)が、「Sprintの回線の質の悪いのに我慢してきた既存加入者が、月$100プランに加入できない。」ことを指摘して、T-Mobile USは既存Sprint加入者を救済する処置として、「Sprint加入者を紹介してMNPさせると、T-Mobile紹介者とSprint(またはAT&T、Verizon)からのMNP転入者の両方が、月$50のプランで1年間データ通信無制限を貰える」キャンペーンをウェブサイトで開始宣言。(既存のT-Mobile US Unlimited Dataプラン加入者は、1年間、月$10の割引。)
【T-Mobile US】Do’s & Don’ts for Un-carrier Wannabes – 2014年8月21日
● 2014年8月21日(木)午前11時52分(東海岸時刻)、Sprintが個人プラン(1回線加入プラン)、月$60でカケ放題・テキスト放題・データ使い放題の新プランを発表。T-Mobile USの通常の使い放題プランよりも2年で$480、『MNP救援作戦(プロモーション)』よりも年間で$120」安いことを強調。
【Sprint】It’s a New Day for Unlimited Data – 2014年8月21日
● 2014年8月21日(木)午後1時36分(東海岸時刻)、T-Mobile US CEOのJohn Legere(ジョン・レジャー氏)が、「T-Mobile USのプリペイドブランドのMetroPCSは、月$60で使い放題プランを既に提供していることを指摘。しかも、プリペイドなので、ポストペイド契約には追加される最大16%の連邦税・地方税はプリペイドには掛からないことも指摘。
● 2014年8月22日(金)、AT&TのプリペイドブランドのCricket Wirelessが、期間限定(2014年8月24日~2014年10月19日)で、T-Mobile USまたはMetroPCSからのMNP転入者に$100通信料割引を提供。
- LTEのカバレッジの広さと、
- (Sprintの月$60プラント違って)連邦税・地方税が掛からないこと(MetroPCSも同じ)、
- ロイヤリティ(ポイント)制度で、新しいスマホが毎年無料
- エントリーポイント(最低料金)は月$35から
が訴求ポイント。
Cricketのプランは
- 月$40で、カケ放題・テキストし放題・データ通信500MBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
- 月$50で、カケ放題・テキストし放題・データ通信2.5GBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
- 月$60で、カケ放題・テキストし放題・データ通信5GBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
毎月自動更新にすれば、更に月$5割引。
【Cricket Wireless】Top 5 Reasons T-Mobile and Metro PCS Customers Should Switch Now to Cricket Wireless – 2014年8月22日
“Sprintの1回線加入者用、新「月$60プラン」に関して” の続きを読む
Sprintグループのアメリカでの公式Sharp Aquos Crystal発表がありました。
【Sprint】Sharp’s First AQUOS Smartphone Comes to the U.S. – Sharp AQUOS Crystal Arriving Exclusively at Sprint, Boost Mobile and Virgin Mobile - 2014年8月19日
■ Sprintでは、ポストペイド、契約期間束縛無しで$240で販売。ただし、契約は必要。(15日~1ヶ月で解約可能。)
頭金$0(消費税分は購入時に支払う。)、月$10で24ヶ月払いが可能。解約時には、残債の完納が必要。
2年契約価格は発表されていないようですが、この「定価」なら、2年契約だと端末代金は無料でしょう。
色は白と黒。 予約は本日から、販売は2014年8月29日から。 発売日は未定(近い将来)。
■ プリペイドのVirgin Mobile USAでは、端末代金$149.99で販売。
販売開始日未定。
色は黒のみ。
■ プリペイドのBoost Mobileでは、端末代金$149.99で販売。
販売開始日未定。
色は白のみ。
“Sprint/Virgin Mobile USA/Boost Mobile、Sharp Aquos Crystal発表” の続きを読む
昨日発表されたSprintの新プラン、Sprint Family Share Packは、「10回線まで(何回線加入しても)、月$100で固定(プラス、連邦税・地方税)」というところが大きく注目されています(よね?)ですが・・・
条件がいっぱい付いているんですね・・・
実は、基になる基本料金表は、以下なんですね。
●1 共有データ容量料金
- 600MBまで月$20
- 2GBまで月$25
- 4GBまで月$40
- 8GBまで月$70
- 12GBまで月$80
- 16GBまで月$90
- 20GBまで月$100
- 32GBまで月$130
- 40GBまで月$150
- 60GBまで月$225
- 使い放題は、提供無し
●2 端末ごとのプラン加入料金(携帯)・・・通話カケ放題・テキストし放題分だと思えば良い。
- 契約期間束縛が無く、端末定価購入(分割払い有り)または持ち込みの場合で、600MB~16GBまでの共有データプラン加入契約の場合は、端末1台当たり月$25
- 契約期間束縛が無く、端末定価購入(分割払い有り)または持ち込みの場合で、20GB以上の共有データプラン加入契約の場合は、端末1台当たり月$15
- 2年契約で、端末割引購入の場合で、共有データプランの容量に関係無く、端末1台当たり月$40
●3 タブレットとモバイル・ルーター(ポケットWiFi)を追加する場合
- タブレット、1台当たり月$10
- モバイル・ルーター(ポケットWiFi)、1台当たり月$20
“Sprintの新プラン、Sprint Family Share Packの詳細解説。” の続きを読む
Sprint携帯(スマホ)での日本での国際ローミングは以前までデータ通信の割引が適用されず、1KBあたり$0.004(100MB使うと$409.60)という完全度数制でしたが、それが国際データ通信割引(International Data Pack Add-on)の割引が使える国のリストに追加されていました。
【Sprint】International Roaming – Search Coverage Areas
で「Country」を「Japan」に選択して下さい。
“Sprintの日本でのデータ通信国際ローミングが、International Data Pack Add-on割引が使えるようになっていた。” の続きを読む
さて、すでに以前書いている内容ではありますが、
T-Mobile USがポストペイド最低料金プラン$40を追加。 – 2014年4月10日
再度各社のプランを精査し、アメリカ4大キャリアのスマホ契約(フィーチャーフォンではない)のポストペイド月通信料金の最低料金プランを比較します。
通話はすべて「アメリカ国内カケ放題」、テキスト(SMSメッセージ、ショートメッセージ)も「し放題」。違うのはデータ通信容量のみ。
日本と違って、これと別途に「月基本料金」とか「プロバイダー(ISP)料金」なるものは発生しません。
この料金以外に請求されるものは、連邦税と地方税のみ。それらは請求先の市によって違い、筆者のところでは合計約13%です。
Sprintは今週にも破格的な通信料金を発表するそうですが、これらと比べてどんな料金を出してくるのでしょう?
少なくともエントリーレベル(データ通信低容量)で「(通話、テキストとの)コミコミ」$30台の価格でないと、「画期的、破格的」価格とは言えないでしょう。データ通信使い放題も、「(通話、テキストとの)コミコミ」で$50~$60であって欲しいところです。
“アメリカ、スマホ・ポストペイド月通信料金、最低料金プラン比較(2014年8月17日現在)” の続きを読む
CEO交代となったSprintですが、そのSprint株に関して今、「買い」か「売り」かの判断は、株アナリストでも相反する意見があるようです。
■ 「売り」
SprintがT-Mobile US買収を断念したため、今後のSprint成長は次の点の改善に賭けられています。
● 現在進行中の都市部のネットワークアップグレードを完成すること
- まだデンバー(一部通信基地のインストールが始まったものの、公式完成発表とはなっていない。)、サンフランシスコ、ホノルル、などの大都市でのLTE化が進んでおらず、他州の加入者のネガティブコメントを抑えるには、まず、大都市でのLTE化を100%完成するのが先決
- その後、
- - iDen停波によって空いた低周波数800MHz、
- - すでに700MHz A(Band 12)使用権を獲得している郊外ルーラルエリア携帯局との協力によるローミング契約(ただし、この周波数はT-Mobile USも自社での買取り工作を進めているために、どれだけ広いルーラルエリア携帯局と協力できるかは未知数)を進める
- - 来年(2015年)夏に開かれる予定の600MHz周波数使用権入札で低周波数を入札に勝って獲得し、自社で低周波数使用したLTE設置する
周波数1GHz以下の低周波数は、
- 電波伝達距離が長く、国土の広いアメリカで郊外や砂漠・草原での電波充実するのに、少ない基地局で広い面積をカバーできるため、少ない投資でカバレッジを広く出来ます。SprintやT-Mobile USがVerizonやA&Tにエリアで負けている原因のひとつは、両社とも有効に使える低周波数使用権が無いことです。ただし、T-Mobile USは今年初めにVerizonから700MHz A(Band 12)の使用権を購入して全米約50%の地域をカバーできるようになります。そして、現在、更に他社からBand 12を買い付ける交渉を続けています。残念ながら、Band 12は5MHz+5MHzの狭い帯域でしか使えない(つまり、速度が遅い)のが、問題点です。
-低周波数電波はビル内/建物内貫通力も強く、屋内での電波受信が受けやすくなります。加入者の屋内での使用を使いやすくするなら、低周波数使用権の獲得や更なる強化は、必要です。
しかし、これらの電波改善には、投資が必要です。
“Sprint株は、「買い」か「売り」か” の続きを読む
こんなことは、現地で実際に加入している人間しかわかりません。
年に数回アメリカに取材に来る日本の携帯ジャーナリストで、現地で使うとしてもせいぜいプリペイド契約しか使わない人が、「アメリカにはちょいちょい行っていますので、現地の状況は把握しています。」って言われても・・・「う~ん!?」ですよね。
ドコモが「カケ放題(通話し放題)」プランを出すまで、アメリカの(ポストペイド)携帯の通話プランは、「月一定分数(例:月450分とか900分とか)までが定額で、それを超えると超過料金が徴収される。」と思っていた日本の携帯ジャーナリストが多かったように思うのですが、それは私の気のせいでしょうか?
ドコモ新料金「カケホーダイ&パケあえる」は、アメリカのキャリアの料金がモデル – 2014年4月11日
さて、Sprintの従来からのデータ通信使い放題プランには、スマホ1台当たり「Premium Data Add-on Charge」がスマホ1回線当たり月$10課金されます。
これは実はSprintが他社に先駆けてWiMAXサービスを開始していたころ(2010年ごろ?)からのチャージで、フィーチャーフォンと区別して、スマートフォンはデータ通信をアクセスするのにこの月$10の追加チャージが「強制で加入」されます。
“Sprintのポストペイド契約「Premium Data Add-on Charge」1回線当り月$10が陳腐化している現状” の続きを読む
OpenSignal
【OpenSignal】トップページ
によるアメリカ4大キャリアのLTE、および(GSMキャリアであるAT&TとT-Mobile USは)LTEとHSPA+(アメリカ国内では信号が”4G”と表示される。LTEは”LTE”。)のカバレッジマップ。
画面は、同社のiPadアプリ”Coverage?”からスクショ撮影。このアプリのカバレッジ情報は、OpenSignalユーザーからの報告情報からではなく、各キャリア発表のカバレッジ情報を基にしていますので、注意。
“アメリカ4大キャリアのLTE(およびLTE&HSPA+)カバレッジマップ、2014年8月現在” の続きを読む
Sprintの新CEO、Marcelo Claure氏は就任4日目、Sprint社員との電話会議を開き、次の3つの点を差し当たりの改革のポイントとすることを社員に伝えました。
■1.通信料金を来週にも引き下げる
- Claure氏はSprintの回線の質が悪いことを認め、ネットでのSNSのSprintの評判はネガティブなことばかりであることを指摘し、「回線の質が悪い場合は、質の悪さが気にならないほどに通信料金をまず破格的に下げ、価格面で競合他社に勝つことが先決である」ことを強調しました。新しい通信料金は、来週早々にも発表されるとみられています。
前CEOのHesse氏は、「まずは回線の質を上げてから、価格で競争すべきである。回線の質を上げるまでは、今の通信料金を下げることは出来ない。(キャッシュフローが悪化するため。)」という方針でしたが、2010年12月6日に発表された同社のNetwork Visionネットワーク網再構築/アップグレード計画が時間が掛かりすぎ、完成する前に加入者がどんどん他キャリアに逃げて行っているのが実情です。
Hesse氏は2007年12月17日にSprint Nextel社のCEOに就任し、就任前からのSprint/Nextel合併で生じた負債を抱え、そのなかでSprint社を破産(会社更生法適用)させずに浮上させてきた功績は認められるものの、長い間「Sprintを生き延ばすために保守的な金銭(キャッシュ)管理」をしてきたことが、昨年7月にソフトバンクに買収された以降も画気的で斬新な経営方針を提案出来ないでいたのではないかと思われます。
ソフトバンクに買収されてからこの13ヶ月間、買収直後にT-Mobile US買収の噂だけが長い間飛び交い、Sprintの本質的な改革が進まなかったのは、時間の無駄使いだったと今は後悔されます。
なお、通信料金の引き下げは、直近的には減収/減益(赤字拡大)を意味します。
“Sprint、通信料金引き下げを来週にも発表” の続きを読む
さて、SprintがT-Mobile US買収を公式(?)に断念して1週間。
孫さんは、「Sprint(ソフトバンク)がT-Mobile USを買収する意図があるなんて、一度も公式に発表したことは無い。」と言っていますが・・・
携帯端末の世界的な卸会社をゼロから設立したBrightStarの設立者が今週の初めにSprintの新CEOとなって2日。
さらに、ソフトバンクは携帯ユーザーポリシーシステムにEricssonと提携するというニュースも数日前に出ています。(これは、昨年秋に「ソフトバンクとCISCOが、関係強化する」という発表に逆行するものです。明らかに、社内ポリシーの一貫性が欠けていることを意味します。)
これからのSprintは、どうなるのでしょう?
まず、以下の私見を書く前に、筆者はいまだにメインの携帯はSprintを利用しており、過去10年以上Sprintの加入者であることを書いておきます。
Sprintの新CEOのMarcelo Claure氏は就任後のSprint社員へのEメール・メッセージで、
1.更なる経費のカットを進める
2.ユーザーに対して魅力あるサービス(通信プラン)を提供する
ことをメインのメッセージとして社員に伝えているようです。
“Sprintの今後、私見” の続きを読む
Wall Street Journalが約1時間前に報道したところによると、Sprint(ソフトバンク)は、アメリカ規制当局の「SprintによるT-Mobile US買収」反対意見がいまだに強いことから、同社のT-Mobile US買収計画を断念することに決めたようです。
【Wall Street Journal】Sprint Abandoning Pursuit of T-Mobile - 2014年8月5日
また、加入者純減が続いていることから、経営陣に何らかの変化が必要ということで、CEOの交代も早くて明日にでも発表されると報道しています。
Sprintのこの決断は、先週明らかにされたフランスIliad(イリアド)社によるT-Mobile US買収提案とは無関係とのことです。あくまでも米規制当局の反対意思が根強いことが、今回の決断の主原因であるとのことです。
また、T-Mobile USの親会社であるドイツテレコムは、Iliad社による買収提案は買収価格が低すぎるとして拒絶する予定ですが、この後、Iliad社がより良い条件を提示してくるか、DISH TV、China Mobile、America Movile、Comcastを含め他社がT-Mobile US買収提案を出してくるか、様子見の状態です。
昨日は青天の霹靂から、T-Mobile US買収に対するSprint(ソフトバンク)の競合相手がフランスのIliad(イリアド)社から出て、アメリカ許認可機関からの認可が難しいとされているSprint(ソフトバンク)/T-Mobile USの合併(買収)問題に一時的に陰りを与えた感じですが、今日はまたそのSprint(ソフトバンク)にダブルパンチの情報です。
SprintとT-Mobile USは来年開催予定の600MHz電波使用権競売に対して、その時点ではアメリカFCCおよびDoJによる合併(買収)審査が完了していないであろうという予想もあり、それぞれ独立に入札するには資金力も足りないため、合弁会社を設立して600MHz競売に望む計画であることが先月中ごろの報道でリークされていましたが、
SprintとT-Mobile USは2015年中頃予定の600MHz周波数入札を、合弁会社を設立して行う予定? – 2014年7月17日
本日のWall Street Journalの報道によれば、FCC委員長は携帯会社が合弁会社を作って電波使用権競売に参加することを禁止することを提案し、FCCは委員会でこの件の検討を行います。
【FCC Blog】Empowering Small Businesses – 2014年8月1日
【Wall Street Journal】FCC Seeks to Ban Joint Bids by Wireless Companies at Spectrum Auction :Move Appears Aimed at Discouraging a Sprint Bid for T-Mobile US – 2014年8月1日 (会員購読ページ)
【Seeking Alpha】FCC opposes Sprint/T-Mobile’s reported $10B spectrum play – 2014年8月1日
これは、Sprint(ソフトバンク)によるT-Mobile USの買収をFCCが敬遠するための行動とも読め、FCCの態度は年初より変わっておらず、明らかに買収に反対していることを示しているとも言えます。
フランスIliadのT-Mobile US買収提案は、その提案価格
● 全株の56.6%を1株あたり$33で現金購入、残りの43.4%は二社の相乗効果で一株あたり$40.50に評価される予定。平均、1株あたり$36.20。
を考えると、Sprint(ソフトバンク)が提案している1株あたり約$40よりも低く、T-Mobile USの67%の株を所有するドイツテレコムがこの提案をこのまま受け入れる可能性は低いと見られていますが、アメリカ許認可機関の認可が降りやすい相手であることを考えると、ドイツテレコムとしても全く無視することも出来ないと思われ、Iliadも今後、買収価格の交渉には応ずる可能性もあります。更に、対抗馬であるIliadの出現により、他の外国企業やアメリカ国内通信企業もT-Mobile US獲得に名乗り出る可能性もあり、ソフトバンク(・・・て言うよりも、孫さん個人)としても頭が痛いところでしょう。
Wall Street JournalやDow Jones誌によれば、フランスのIliad(イリアド)がT-Mobile USに対し、買収提案をプロポーズしたとのこと。
本日はT-Mobile USの四半期業績発表が先ほどニューヨーク市場オープン前にあったばかりですが、この速報はニューヨーク時間の正午前に速報として流れています。
このニュースでSprint(S)の株価は5%急降下、T-Mobile US(TMUS)の株価も急上昇し、一次、取引停止になっています。
イリアド社はフランス第4位のテレコム会社で、新進企業(起業)で、近年躍進的に伸びているようですが、どのようなファイナンスでT-Mobile USを買収するつもりなのか、わかりません。
ソフトバンク/Sprintは昨年12月からT-Mobile US買収を狙っていると言う噂が報道されていますが、長期間の噂だけで表面的な行動が伴わないと、このように「横取り」または「漁夫の利」を得ようとする企業が出てくることは、致し方ない事です。
【CNBC】France’s Iliad makes buyout offer for T-Mobile US: Report – 2014年7月31日
もう少し詳しい続報によると、
【Wall Street Journal】France’s Iliad Makes Bid for T-Mobile US : Bid Counters Earlier Offer From Sprint Corp. – 2014年7月31日
Iliad(イリアド)はT-Mobile USへの買収提案を1週間弱前にT-Mobile US役員会(Board)に提案済みであり、既に報道されている「Sprintによる、T-Mobile US一株あたり$40」での買収にカウンター(対抗)する提案だそうです。Iliadにとっては「これが世界最大のテレコム市場に参入する、唯一のチャンス」とみて、大胆な提案をして賭けに出ているようです。また、同社はアメリカ規制当局の認可に関しては、まったく問題が無いと見ているようです。
続々報:IliadがT-Mobile US買収提案提出を認める。
【Business Insider】France’s Iliad Confirms Offer For T-Mobile, Shares Spike – 2014年7月31日
続々々報:T-Mobile USの67%の株を所有するドイツ・テレコムは、Sprint(ソフトバンク)の買収提案を好んでいるとの情報。
【Seeking Alpha】DT reportedly likes Sprint’s bid better than Iliad’s – 2014年7月31日