直近のアメリカのキャリアのLTE関連、もろもろニュース
iPhone 6発表を数日後に控えて、アメリカのキャリアのLTE関連の小さなニュースが直近で流れています。
■ AT&Tは昨日2014年9月4日、LTE 700MHz Band 17のカバレッジが、人口カバーで3億人(人口カバー率で95%)に達したと発表。
【AT&T】AT&T 4G LTE Network Reaches More Than 300 Million People – 2014年9月4日
Verizonは3億600万人(97.5%)カバーを遂げているので、その広さに近づきました。
AT&TのBand 17 LTE設置はほぼ完了。今後は1900MHz Band 2、AWS Band 4、850MHz Band 5でのLTE補完設置を進め、現在、試験的にシカゴ地域で実施されていると言われるキャリアアアグリゲーションが使用できるエリアを広げてくるでしょう。
■ Sprintはルーラルエリア(rural area)の基地局オペレーターとの相互ローミングを、今年(2014年)3月26日にテキサス州サンアントニオで開催されたCCA(Competitive Carriers Association)会議で孫Sprint会長が発表。今後(2015年以降)に発売されるSprintのハンドセットは700MHz Band 12にも対応することを明らかにし、Sprintの弱点である過疎地での信号カバーを補完しようと計画。
【FireceWireless】Sprint to add 700 MHz Band 12 capabilities to some new devices starting next year – 2014年3月26日
これまで12のルーラル・エリア・オペレーターと相互ローミング契約を結んできましたが、本日、「15オペレーターを追加した」と発表。
合計27のルーラル・エリア・オペレーターで、3800万人の人口カバーが可能となります。
【Sprint】Sprint Reaches 4G LTE Roaming Agreements with 15 Additional Rural Carriers – 2014年9月5日
■ その700MHz Band 12周波数ですが、T-Mobile USは今年(2014年)1月にVerizonから、同社の未使用の700MHz Band 12使用権を買収同意し、2014年4月23日にFCC認可済み。その後、他の地域キャリアとも買収交渉をしているとの情報があります。
現在、Band 12を使用できるスマートフォンは Samsung Galaxy Avantに限られていますが、昨日発表されたMotrola Moto X (2014)はBand 12対応であることが判明。
【TMoNews】New Moto X announced, model XT1092 is band 12 compatible – 2014年9月5日
T-Mobile USはアップルのiPhone 6発表会の翌日の2014年9月10日にサンフランシスコでイベントを開くことになっていますが、これは新iPhone 6の機能に関連したイベントであると筆者は予想しています。
つまり、 iPhone 6は
- 700MHz Band 12対応
- VoLTE対応
- WiFi Calling対応
など、T-Mobile USのサービスにメリットのある機能が搭載されると予想されます。
周波数1GHz未満の低周波数電波領域を使用すると、ビル内電波到達が強く、かつ、遠くまで電波が到達するので郊外/ルーラル・エリアでの、サービス・カバーの充実も期待されます。