アメリカのLTE速度って?
今週はアメリカのLTE通信速度を調査したレポートが2つ発表されています。
【RootMetrics】Ante up: T‑Mobile joins the Las Vegas LTE club, Verizon holds, and AT&T raises the stakes. – 2013年5月22日
【TechHive】AT&T has fastest LTE service, T-Mobile off to strong start – 2013年5月22日
まず、RootMetricsの調査はラスベガスに場所を限って、速度を比較しています。SprintはまだラスベガスでのLTE公式サービスを開始していないので、今回の調査には入っていません。
これを見ると、AT&Tが平均ダウンロード18.7Mbpsで最速。ピークではダウンロード速度59.0Mbpsが測定されました。
次がVerizonの平均ダウンロード13.9Mbps。ピークダウンロード速度52.9Mbps。
LTEリリースが始まったばかりのT-Mobileは平均ダウンロード12.5Mbps。ピークダウンロード速度29.0Mbpsです。
TechHiveの調査は全米20都市で調査されました。
その結果、AT&Tが平均ダウンロード速度13.15Mbps、Verizon 9.61Mbps、T-Mobile 9.01Mbps、Sprintが4.32Mbpsで一番遅いです。
他3社が10 MHz帯域を使用しているのに対し、SprintはLTEに5 MHz帯域しか使用しておらず、このような速度の違いが著しく出てきます。
したがって、Sprintは現在の1900MHz LTE整備を早く終わらして、iDen通信停波で空いた800MHz周波数帯域を次のLTE周波数として使うか、Clearwireへ投資(買収)して2.5 GHzのTD-LTEの整備を進めたいところです。すべてはSprintがソフトバンクに買収されるか、競合のDish Networkに買収されるか、それがはっきりして資金が潤わないと、Sprintの今後のLTE整備が加速しません。
なお、同じTechHiveのレポートによれば、アメリカの携帯所有者の17.5%(昨年は5.4%)がLTE対応端末を使用していると言うことです。
【TechHive】Infographic: What you need to know about LTE wireless – 2013年5月22日