SprintのMVNOのTingが、GSM(T-Mobile US) MVNOも並行提供開始。
アメリカのCDMA通信方式のSprintのMVNOで、「1アカウントあたり25台までを端末基本料金(月$6)を支払って、通話と通信は加入端末で共有できる」というユニークな通信プランを提供しているTingは、2015年2月よりGSM通信方式のキャリアのMVNOも並行提供開始します。GSMキャリアの名前は今の時点では明らかにされていませんが、Tingのブログからアクセスできるカバレッジ・マップは、T-Mobile USのカバレッジマップを表示していますので、GSMキャリアはT-Mobile USと推測されます。
Tingのプリペイド通信プランは、端末1台あたり月$6の「加入費」を払い、25台まで加入可能。
そして、通信料金はその月に使った「全端末合計の、総通話数、総テキスト数、または、総データバイト数」に応じた支払いとなります。
つまり、通話やテキストやデータを何も使わなければ、月$6x端末数が支払い料金(この料金は、使用月の初日に前払い)になります。
したがって、端末台数が多く、かつ、通話やデータの使用頻度が少ない加入者は料金をかなり節約できることになります。このため、Tingは個人や家族のみならず、スモール・ビジネスでも加入しているところが多いようです。
このTingのプランが、2015年2月からはSprint回線使用の端末と、T-Mobile US回線使用の端末を、混在してひとつのアカウントで使用できるようになります。
つまり、Sprint(CDMA2000/LTE)の端末とT-Mobile(GSM/W-CDMA/LTE)の端末を両方混ぜて使用して、しかし、通信料金は両端末の合計使用量で支払いができるようになります。
Sprintはこれまでも最新モデルのiPhoneやアンドロイド端末をMVNOで使用できるようになるまでには1年くらいの期間のギャップがありました。Tingでは、GSM通信方式も提供することで、最新のiPhoneやアンドロイド端末も、発売と同時にTingプランで使用できるようになることを、メリットとして訴求しています。
この動きが、長い目で見てのTingのSprint離れを意味するのか、また、Tingにその意図は無くてユーザーの選択肢を広げるためだけなのかは、分かっていません。
同じくSprintのMVNOで毎月一定量まで無料データ通信と通話を提供しているFreedomPopもGSM通信サービスの提供をほのめかしており、そのせいか、この秋にはSprintがFreedomPopを買収しようとしているという噂も流れており、経営難のSprintのMVNO対策の変化の影響も関係しているのか・・・と憶測するのは、考えすぎでしょうか。
【Ting Blog】Ting to offer service on a GSM network – 2014年12月9日