これまでのアップルiPad Air 2、iPad Mini 3、iPad Mini 4、iPad Pro 12.9インチのセルラー版では、Apple SIM(物理的Apple SIM)を挿入して使用する場合、一度AT&Tを選択すると他のキャリアが選択出来なくなります。また、逆にこのApple SIMでT-Mobile USまたはSprintを選択すると、AT&Tが選択できなくなります。もちろん、この場合、ロックされるのはApple SIMですから、新しい未アクティベートのApple SIMを使用すれば、再度、T-Mobile USやSprint、GigSkyが選択できるようになります。
iPad Pro 9.7が今年(2016年)3月21日に発表、2016年3月31日に発売開始された直後、iPad Pro 9.7はApple SIMが内部に組込まれていることがわかりましたが、この組込みApple SIM(Embedded Apple SIM)も物理的なApple SIMと同様に、いったんAT&Tを選択すると、内部組込みApple SIMがAT&Tにロックされて、他のキャリアが選択できなくなるのかどうか、心配されていました。
最近、もう一度あらためてネットをググった結果、この組込みApple SIMはどうやらAT&Tを選択してもAT&Tにロックされず、その後も他のApple SIM対応キャリアが選択できる、という報告を数件見かけたので、
【MacRumors】iPad Pro 9.7: Embedded sim carrier lock?
筆者も少し自信を持ち、恐々ではあるものの実際に試してみることにしました。
“iPad Pro 9.7の組込みApple SIMでAT&Tを選択しても、AT&Tにロックされない。” の続きを読む
予定より1日遅れて筆者の新iPad Pro 9.7インチが届きました。
さて、このiPad Pro 9.7の発表時から筆者が一番気になっていたのは、内部の組込みApple SIM以外に、SIMトレイに物理的Apple SIMが使えるかどうか・・・でした。
というのも、iPad Pro 9.7の技術仕様ページ(Technical Specifications)で、iPad Pro 9.7もiPad Pro 12.9も、どちらもSIMは
SIM Card : Nano‑SIM (supports Apple SIM)
という表記があるからです。この表記から、iPad Pro 9.7もiPad Pro 12.9と同じく、(組込みApple SIM以外に)Apple SIM Nano-SIM Card(つまり、物理Apple SIM)を使えるのではないか、と推理出来ます。
そこで、実際にSIMトレイに既にアクティベート済みのApple SIMを挿入してみました。
“iPad Pro 9.7インチのSIMトレイには、物理Apple SIMも使用できる。” の続きを読む
iPad (iPad Air 2/iPad Pro/iPad Pro 9.7/iPad Mini 3/iPad Mini 4、などApple SIM対応iPadモデル)でApple SIMを使って日本国内で使用できるプリペイドデータ通信プランの最新情報を一ヵ所にまとめました。
“日本国内でiPadで使用できるApple SIMデータ通信プラン” の続きを読む
iPad (iPad Air 2/iPad Pro/iPad Pro 9.7/iPad Mini 3/iPad Mini 4、などApple SIM対応iPadモデル)でApple SIMを使ってカナダ国内で使用できるプリペイドデータ通信プランの最新情報を一ヵ所にまとめました。
“カナダ国内でiPadで使用できるApple SIMデータ通信プラン” の続きを読む
iPad (iPad Air 2/iPad Pro/iPad Pro 9.7/iPad Mini 3/iPad Mini 4、などApple SIM対応iPadモデル)でApple SIMを使ってアメリカ国内で使用できるプリペイドデータ通信プランの最新情報を一ヵ所にまとめました。
“アメリカ国内でiPadで使用できるApple SIMデータ通信プラン” の続きを読む
今回の9.7インチiPad Pro(WiFi+LTE版)から導入されたEmbedded Apple SIM(組込みApple SIM)。
詳細がまだ良く判っていないEmbedded Apple SIMです。購入される場合、特に、アメリカで購入される場合には、よく注意された方が良いようです。
Embedded Apple SIMのキャリアごとの挙動を推測する前に、まず、現行のApple SIMについて判っていることを書いてみましょう。
Apple SIMは、Apple SIMが対応しているキャリアの国へ行ったときに、キャリアを選択できます。
■ アメリカ
アメリカでは、
- AT&T
- T-Mobile US
- Sprint
- GigSky (約90カ国で国際ローミングレートで使用できる。ただし、国ごとに加入)
が選択できます。
ただし、
- 一度AT&Tを選択すると、それ以降はApple SIMはAT&Tにロックされ、他のキャリア(T-Mobile US、Sprint、アメリカと他国でGigSky、他国でAlwaysOnline)は選択できません。
“9.7インチiPad Proを購入する時は、注意:キャリアによってEmbedded Apple SIM(組込みApple SIM)の取扱いが違います。” の続きを読む
Apple SIMをiPad Air 2でキャリア選択した後、iPhone、iPad Air、Nexus 6に刺してみた結果です。(2015年11月22日現在)
“Apple SIMをiPad Air 2でキャリア選択した後、iPhone、iPad Air、Nexus 6に刺してみた。” の続きを読む
2015年6月30日のiOS 8.4のリリースとともに、GigSkyの世界90ヵ国以上で使えるデータ通信サービスが、Apple SIMをiPad Air 2/iPad Mini 3に挿入して使えるようになりました。
GigSkyは既に2013年ころからいわゆるデータ専用「World SIM(1枚のSIMで世界の複数の国でサービスを受けられるSIM)」を提供しており、1枚のSIM(TIM=Telecom ItaliaのSIM)で日本を含む世界約100ヵ国の国でデータ通信が使えるサービスを提供しています。
このGigSkyのサービスに関してはこのブログでも、既に以下の記事で報告しています。
世界約100ヵ国で使えるデータ通信SIM、GigSky:その1、他のグローバルデータ通信SIMとの料金比較 – 2014年3月18日
世界約100ヵ国で使えるデータ通信SIM、GigSky:その2、使い方とパーフォーマンス – 2014年3月20日
また、GigSkyは既にアメリカ、日本(その他の国は、調べていません。)でSIMを販売しています。
【GigSkyアメリカ】Store
【GigSky日本】トップページ
したがって、別に「Apple SIM」を入手しなくとも、ほぼ同じサービスかそれ以上のサービスを「GigSkyのSIM」で使用することは可能です。
今回、AppleがGigSkyと提携することで、別途GigSkyのSIM(SIM単体価格$9.95、または、2480円)を購入しなくとも、Apple SIM($4.99)を既に持っている人はそのSIMでGigSkyサービスに加入できるし、GigSkyを販売していない国でもApple SIMを使用すればGigSkyのサービスに加入できるようになります。
なお、Apple SIMでGigSkyの「世界90ヵ国以上のデータ通信サービス」に加入する場合、90ヵ国のそれぞれの現地キャリアサービスと直接契約するわけではありませんので、誤解の無いようにしてください。Apple SIMではあくまでもGigSkyのサービス(TIM=Telecom ItaliaのSIM番号)に加入します。そして、GigSkyが90ヵ国のそれぞれの現地キャリアと「データ通信ローミング契約」を結んでおり、利用者はその国ごとのGigSky社の「データ通信ローミング料金」を前払いで払います。
GigSkyのデータ通信料金は「ローミング料金」なので、当然、現地のキャリアと直接契約するよりは高くなります。また、GigSkyのサービスは現在のところ3G通信までしか提供されていません。LTEでは提供されていません。したがって、通信速度がLTE速度よりも遅いです。
しかし、一度の旅行で複数の国を訪れ、かつ、それぞれの国に短期間しか訪問しないようであれば、GigSky(Apple SIM)一枚でそれなりの速度で(Eメールをチェックする程度であれば問題無く)使用できますので、旅行のスケジュールによっては便利なSIMであろうと考えられます。
“世界90ヵ国以上で使えるというGigSkyデータ通信サービスを、Apple SIMで使用する方法。” の続きを読む