iPad Air 2/iPad Mini 3のアメリカのキャリアのSIM対応表(Apple SIM含む)


- Old Counter



早速AT&Tは、「Apple SIMをAT&Tでアクチすると、そのApple SIMはAT&T以外には変更できない」という、Apple SIM裏切り行為を行っていることが昨日暴露されました。
【Apple】Choose a cellular data plan with your Apple SIM installed
When you choose AT&T on iPad Air 2 and iPad mini 3, AT&T dedicates Apple SIM to their network only.

更に、T-Mobile US CEOのJohn Legere氏の本日のツィートにより、Sprintは、Sprint版またはアメリカApple Storeで購入したiPad Air 2/iPad Mini 3以外のIMEI番号は、Sprint回線に接続できない(Sprintでアクチ出来ない)という、従来からの方針も崩していないことが、判明しました。(Sprintによる、アクチできる端末のホワイトリスト化。)

つまり、せっかく大騒ぎして「Apple SIMは、Appleからのキャリアへの挑戦だ。」「従来のキャリアモデルが破壊される」と記事を書きたてた皆さんとは裏腹に、このApple SIMの使い道、更に、アメリカ国外で購入したiPad Air 2/iPad Mini 3でのApple SIMの使い道は、ずいぶん限られているようです。

これまでの情報をもとに、アメリカ国内購入、および、アメリカ国外購入のiPad Air 2/iPad Mini 3 SIMモデルのSIM対応表を作って見ましょう。

以下、過去の各キャリアの事例も参考にしています。

購入元 AT&T AT&T MVNO T-Mobile US T-Mobile US MVNO Verizon Sprint
アメリカ国内アップルストアで購入 Apple SIMで可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後は他キャリアを選択できない。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
Apple SIMで可。
Sprint、AT&Tに変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はT-Mobile USに戻ってこれない。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMを入手すればアクチ可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入しても、使用可。
Apple SIMで可。
T-Mobile US、AT&Tに変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はSprintに戻ってこれない。

Sprint SIMで、Sprintショップでも加入可。(←要確認)

アメリカ国内AT&Tキャリアショップで購入 Apple SIMがAT&Tに初期設定されて販売されている。
Sprint、TーMobile USに変更不可。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
新しいApple SIMを入手して可。
AT&Tにのみ変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はT-Mobile USに戻ってこれない。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMでアクチは不可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入すると、使用可。
使用不可。
アメリカ国内T-Mobile USキャリアショップで購入 新しいApple SIMを入手して可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後は他キャリアを選択できない。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
Apple SIMがT-Mobile USに初期設定されて販売されている。
Sprint、AT&Tに変更不可。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMでアクチは不可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入すると、使用可。
使用不可。
アメリカ国内Verizonキャリアショップで購入 新しいApple SIMを入手して可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後は他キャリアを選択できない。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
新しいApple SIMを入手して可。
AT&Tにのみ変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はT-Mobile USに戻ってこれない。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMでアクチは可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入しても、使用可。
使用不可。
アメリカ国内Sprintキャリアショップで購入 新しいApple SIMを入手して可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後は他キャリアを選択できない。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
新しいApple SIMを入手して可。
Sprint、AT&Tに変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はT-Mobile USに戻ってこれない。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMでアクチは不可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入すると、使用可。
Sprint SIMが挿入されて販売されている。
アメリカ国外購入 Apple SIMで可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後は他キャリアを選択できない。

AT&T SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は出来ない。
プロファイルをインストールする必要あり。
Apple SIMで可。
AT&Tにのみ変更可。
ただし、
一度AT&Tを選択すると、
その後はT-Mobile USに戻ってこれない。

T-Mobile US SIMでも可。

それぞれのMVNOのSIMで可。
APNの手動設定は可能。
Verizon SIMでアクチは不可。
 
既にアクチされているVerizon SIMを挿入すると、使用可。
使用不可。

要するに、アメリカ国外で購入したiPad Air 2/iPad Mini 3に(Apple SIMだけをあとで購入できたとして)Apple SIMを挿入した場合、
1.T-Mobile US回線でApple SIMを最初にアクチする。 ⇒ T-Mobile US回線でずっと使う。
2.T-Mobile US回線でApple SIMを最初にアクチする。 ⇒ あとで気が変わったら、AT&T回線に変更できる。 ⇒ AT&Tに変更後は、AT&T回線でずっと使う。
3.AT&T回線でApple SIMを最初にアクチする。 ⇒ AT&T回線でずっと使う。
の選択肢しかありません。アメリカ国外で購入したiPad Air 2/iPad Mini 3は、Sprintの「アクチ可能端末シリアル番号(IMEI/MEID番号)」のリストに無いため、そのままではSIMのアクチどころか、回線接続も出来ないのです。

「Apple SIMを買って良かった」と思うのは、2.の場合だけなんです。

というわけで、日本を含む米国外でiPad Air 2/iPad Mini 3を買われた人は、物好きでもない限り、Apple SIMを購入しても、それほどメリットは無いですよ。
素直に各キャリアのナノSIMを入手したほうが、入手が確実で早いです。

いったい何のためのApple SIMだったんでしょう?
単に、アメリカのiPad Air 2/iPad Mini 3のSKU(商品番号)の数を減らして、アップルが在庫管理をしやすいだけのためだった?



――<●>――
関連すると思われる記事: