iPhoneでMVNO(格安SIM)を使用する際に必要な設定(iOS APN構成プロファイル)




間もなく日本に一時帰国される人が居て、口で説明するのが簡単ではないので、ここを借りて、記事にします。

これは、初級者向けです。しかし、iPhoneが(条件付きではありますが)SIMフリー化できるようになったことによって、新たに多くの人が海外に出た時、または、海外在住で日本に一時帰国するときに、現地の格安SIMを使用するようになってきたので、ここでもう一度、その時のAPN設定方法をおさらいします。

iPhone(iPad)は、それを販売しているキャリア(携帯会社)のSIMを使用している場合、データ通信に必要な「APN」と言う設定は、SIMをiPhone(iPad)に挿入すると自動的に設定されます。(iPhoneにSIMが挿入されると、そのSIMのキャリアに該当する「キャリア・プロファイル」を自動的に選択して、APNを含む通信設定を自動的に行うからです。)
しかし、キャリアの電波を借りてサービスを提供している、いわゆる格安SIM(MVNOとも言います)のSIMをiPhoneに挿入した場合には、APNの設定を自分でしなければならない場合が多いです。これは、そのSIMの格安通信会社に該当する「キャリア・プロファイル」がiOS内に含まれていないからです。)

そして、多くの回線キャリア(ドコモ、ソフトバンク、KDDI au、AT&T、Sprint、Verizon、など)がiPhoneのAPN設定画面をアクセスできないようにしているため、iPhoneで格安(MVNO)SIMを使用する場合、アンドロイドのように比較的簡単にはAPNの設定が出来ません。
(例外の例:アメリカのT-Mobile USの場合は、APN設定画面を同社のMVNOにも開放しています。)

ここでは、データ使用可能な契約の付いている格安(MVNO)SIMをiPhoneで使用するときにデータ通信を有効にするための、APN設定の仕方を説明します。

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H2OなどAT&T MVNO利用者で、iOS 9へのアップデート後にデータ通信が利用できない方は、APN構成プロファイルのアップデートが必要。




H2O、Net10(AT&T回線)、StraighTalk(AT&T回線)、AirVoice、Good2Go、PureTalk、RedPocket(GSM回線用)など、AT&TのMVNO利用者で、iPhoneをiOS 9へアップデートした後にデータ通信が利用できなくなった方は、各々のMVNOの提供するAPN構成プロファイルをアップデートするか、APN Changer
【APN Changer】http://www.unlockit.co.nz/
でAPN設定(構成プロファイル)の更新をしてください。

更新前に、前のAPN構成プロファイルは削除し、その後、新しいAPN構成プロファイルをインストールします。

原因は、これまでは旧「APN Payload」と、新「Cellular Payload」の両方が対応されていたのに対し、iOS 9になって「APN Payload」がサポートされなくなったためです。アップルはこれをiOS 9のバグと認識しており、今後のiOSアップデートで旧「APN Payload」への対応を復元する予定だそうです。
【Apple】How to use a custom Access Point Name profile for cellular data access - 2015年9月15日

同様のトラブルは、カナダのRogersのMVNOであるPetro Mobilityでも報告されています。

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Sprint版端末は、新発売モデルでもMVNOで使えるようになりました。


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2015年2月11日からのアメリカキャリアの自主的SIMロック解除の公式開始に伴い、そのSIMロック解除のひとつの目的である「(SIMロック解除後は)他キャリアや他社(MVNO)でも使えること」を達成するため、Sprintは2015年2月11日から新発売モデルの機種でもMVNOで使用出来るよう、端末シリアル番号のブラックリスト化を廃止しました。
これにより、Sprint版iPhone 6/6 plusなどの発売されたばかりの新機種でも、TingなどSprintのMVNOと契約できるようになります。
Sprintは従来、新機種は発売から約1年間はMVNOでアクティベート出来ないように、ブラックリスト化していました。
【Ting】Changes to the BYOD program: The good, the bad and the ugly - 2015年2月11日

これに伴い、Tingは2015年2月14日よりSprint版(およびアメリカアップルストア「SIMフリー版」)iPhone 6/6 Plusの加入を受付開始し、これら端末用にナノSIMを販売開始しました。
【Ting】BYOD > Browse all compatible devices > Browse all compatible devices

Tingは端末1台当たり月$6の「基本料金」を支払い、あとは、加入端末合計の使用量に応じた課金がされます。
「全米最安値の月額基本料金$6.00」の携帯会社Ting、SprintのMVNO
さらに、今月末(2015年2月)からはSprint(CDMA2000)端末のみに限らず、T-Mobile USのMVNOサービスも並行して提供し、Sprint回線用とT-Mobile US回線用の端末を混合して、通話・データ通信プランはこれらの端末共有で課金できます。1アカウントで25台まで通話、テキストメッセージとデータ通信を共有できます。

また、SprintのプリペイドブランドであるVirgin Mobile USAとBoostMobile用の端末も、これまではそれぞれのプリペイドブランドの専用端末で、他のMVNOでは使用できませんでしたが、これからは原則的にTingを含めSprint MVNOで使用出来るようになります。ただし、Virgin Mobile USAとBoostMobileの端末は最低それぞれで12ヶ月プリペイド通信契約を続けた後、他のMVNOで使用出来るようになります。また、全ての端末が他のMVNOで併用できるかは、まだわかっていません。

AT&TやT-Mobile USの端末はモデルの新旧に関わらずに、これまではそれぞれの回線を使用するMVNOであればSIMロック解除しなくても使用できました。また、SIMロック解除すれば、他社SIMが使用できました。

Verizonはこれまでも最新モデルの端末は同社プリペイドプランに加入は出来ませんが、StraightTalkなどのVerizon回線を使用したMVNOでは最新モデル端末を自社契約向け端末として販売していたことはあります。Verizonは2015年2月11日以降も今のところはこの方針を変更していません。

【備忘録】アメリカ、MVNO関連展示会


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記録のため、近々開催されるアメリカのMVNO関連展示会のスケジュールを書いておきます。
昨年からちょっと気になっていましたが、いつか参加するかもしれないので、忘れないようにそのときのために・・・
それに、なんか、あっちこっちからお知らせのEメールも来ているし・・・

● The Prepaid Press Expo - 2014年8月18-20日、会場:ラスベガス、 Planet Hollywood ホテル
【The Prepaid Press Expo (tpp)】トップページ

● 4G World/ CTIA Super Mobility Week (主催、CTIA) - 2014年9月9-11日、会場:ラスベガス、Sands Expo & Convention Center
【4G World】トップページ
【Super Mobility Week】トップページ

RedPocketが月$49.99プランのデータ通信量を使い放題(500MB以上は速度制限)に。H2Oも12月2日から追随。


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AT&TのMVNO、RedPocket Mobileが、昨日2013年11月27日、月$49.99プランを、データ通信使い放題(Unlimited)に変更しました。ただし、月500MBまで3G/”4G”(HSPA+)高速通信で、それ以上は速度制限されます。
RedPocketは、月$29.99以上のプランには「250MB当たり$9.99」と「1GB当たり$19.99」のデータ通信オプションを提供していますが、これが月$49.99プランにも適用出来て、必要に応じて月$49.99プランの500MB以上の通信を高速化できるかどうかは、不明です。月$49.99プランは、
● アメリカ国内国際電話と着信・・・使い放題
● アメリカ国内テキスト・・・使い放題
● 国際テキスト/MMS・・・使い放題
● データ通信・・・使い放題、月500MBまで3G/”4G”(HSPA+)、月500MB以上は速度制限
です。
RedPocketは中国などいくつかの国へは国際電話も無料で提供していますが、日本への国際電話は固定電話番号へは1分$0.01、日本の携帯電話番号には1分$0.25になります。

RedPocketは2006年にサービス開始されたAT&TのMVNOで、もともと中国人加入者の多いプリペイド携帯電話会社です。

RedPocket Mobile ホームページ

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アメリカでは10人に1人が携帯はMVNO契約


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アメリカのプリペイド携帯電話会社:【ほぼ】完全リスト – 2012年12月26日
にも書いたように、アメリカには沢山のMVNO(仮想移動体通信事業者)があって、プリペイド携帯サービスを提供しています。

ところが、MVNO会社のほとんどが非上場企業なので、アメリカのMVNO加入者数はなかなか正確な把握が出来ません。

GSMAの調査機関、GSMA Intelligenceは本日、アメリカの6大キャリア(AT&T、Verizon、AT&T、Sprint、T-Mobile US、Clear、U.S. Cellular)の卸(wholesale)回線の数字を分析し、それを基に、GIGAOMがアメリカのMVNO加入者数を推測しています。
【GSMA Intelligence】M2M and MVNOs driving US connections growth - 2013年8月
【GIGAOM】Report: MVNOs are racking up mobile subscribers in the U.S. - 2013年8月16日

GSMAの調査によれば、この上場している6キャリアの報告書から、この6社の卸回線加入数は7000万回線。

この卸回線には、M2M(Machine-2-Machine)接続、つまり、警備保証用の警報機やコントロール・パネル、クレジットカード決済可能な自動販売機、石油油田ポンプなどひと気の無いところに置かれた機械、などの「マシン」が含まれて居ます。

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Sprintが、自社用に販売された携帯をSprint MVNOで使用することを許可開始


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アメリカのCDMA2000キャリア(Verizon、Sprint、MetroPCS、Cricket、US Cellularなど)は一般的に、自社用に販売された携帯のシリアル番号(ESN番号またはMEID番号)をキャリアのコンピュータのデータベース(”Retail”データベース)に登録して、通信が可能になります。
そして、自社販売以外の端末の登録を拒否します。

CDMA2000の回線を持っているキャリアは、その「自社回線利用者」シリアル番号データベースとは別に、MVNOの販売するCDMA2000携帯のシリアル番号のデータベース(”PLBL”データベース=”Private Label Business Line”データベース)を作成し、分離して管理しているのが普通です。

これまでVerizonやSprintは、自社携帯のESN/MEID番号の”Retail”データベースから”PLBL”データベースへの移行を許可していませんでした、結果的に、VerizonまたはSprint用に販売された携帯機種は、そのMVNOでは使用出来ないものが多かったです。
理由は、各キャリアの携帯本体には、キャリアの提供する個別サービス用のアプリ/プログラムが搭載されていることが多かったためです。たとえば、家族の携帯の位置をGPS検索できるFamily Location Serviceアプリや、キャリア専用のGPSナビ・アプリなどです。

このたび、Sprintはこの慣例を破り、Sprint用に販売された古い携帯を、SprintのMVNOで使用することを許可開始します。

つまり、Sprintの古い携帯が机の引き出しの中に忘れられていたとして、その携帯をSprintのMVNOに持って行って、そのMVNOのプリペイドサービスに加入することが出来ます。MVNOがSprintにリクエストすることにより、Sprintがその携帯のESN/MEID番号をSprintの”Retail”データベースからPLBL”データベースへ移行してくれて、その携帯本体がMVNOで使用できるようになります。

Sprintはこれまで数ヶ月、試験的にKajeet、Ting、ChitChat、EcoMobile、PrepaYdなど数社のSprint MVNOで実行してきましたが、これからは70社あると言われるSprintのMVNOの全てでこれが可能になります。
この新方針の導入により、Sprint MVNOが新規顧客を獲得し易くなることと、資源の再利用を高めることを目的とします。
Sprintのプレスリリースには「アメリカ環境保全局(U.S. Environmental Protection Agency)の発表によると、アメリカでは1年間に1億3500万台の携帯電話が破棄され、これらを再利用することによって、年間24000世帯の電力使用量を節電できる。」と掲載されています。

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