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iPhone 5の発売でLTEへの関心が高まっていますが、アメリカでは2010年9月にMetroPCSが、2010年12月Verizonが商用サービスを開始しています。
更にAT&Tは2011年9月18日、Sprintは2012年7月15日にLTEサービスを開始しており、T-Mobile USAは2013年にLTEサービスを提供する計画です。
現在のところ、アメリカ国内でプリペイド携帯(契約期間の拘束が無く、身分証明書やソーシャルセキュリティー番号も不要で、いつでも解約できる携帯)でLTEサービスを提供しているのは、地域限定サービスのMetroPCS(全米約20都市)と、SprintのMVNO Tingのみ(SprintのLTEマーケットは現在、全米19都市)、で、どちらも3GはCDMA2000形式のため、SIMフリーGSM/W-CDMA携帯は使えません。
プリペイド・データ通信(iPad、アンドロイドタブレット、ポケットWiFi)ではAT&T、VerizonがLTEサービスを提供しています。
そういう状況の中、まだ噂ですが、wontek.com誌がAT&Tの関係者からの情報として、AT&TのプリペイドGoPhoneが来年2013年にプリペイドGoPhoneでのLTEアクセスを許可する方針であることを伝えました。
GoPhone LTE Coming 2013 – 2012年9月19日
AT&Tは当初(ポストペイド契約者の他に)、自社プリペイドGoPhone携帯のみにLTEアクセスを許可し、AT&TのMVNO(H2O、RedPocket、AirVoice、ハナセル、Mobal Freedom、Net10、StraightTalk、など)へは許可しない方針のようです。ある程度GoPhoneでのLTE使用者が増えて一定数に達した後、MVNOへもLTEの提供を許可する方針だということです。
AT&Tは今年(2012年)4月にGoPhoneプリペイドサービスのデータ通信アクセスを月極めプリペイドプラン加入者に限定する新方針を打ち出し、アメリカへの一時旅行者にとっては非常に不便なプリペイドプランになりましたが、
AT&T GoPhoneデータ・パッケージは2012年4月18日より月極めプラン加入者のみが加入できます。 – 2012年4月6日
2012年4月18日よりのAT&T GoPhoneデータパッケージ新料金と加入条件 – 2012年4月19日
今回の情報筋によれば、AT&TはLTEアクセスをプリペイドGoPhoneで許可するにおいて、少なくともデータオプションの価格を下げるか、アクセスできるデータバイト数を引き上げる予定であるということです。
AT&Tは明日のiPhone 5発売を前に、昨日、8ヶ所で新しくLTEサービスを開始しました。
開始した都市は、デトロイト、ホノルル、シアトル、ポートランド、ピッツバーグ、バーミンガム、メンフィス、アンカレッジ、です。
AT&Tは2012年9月6日に、年末までのLTEサービス開始予定都市(44ヶ所)を発表しています。
AT&T LTE 60地域、年末までに107地域:Verizon LTE 371地域、年末までに400地域。 – 2012年9月7日
AT&T expands 4G LTE coverage to 9 new markets, 44 more coming in 2012 – 2012年9月6日
ホノルルでは既にVerizonが2011年からLTEサービスを開始していましたが、Verizonは3GはCDMAキャリアです。これまではホノルルでLTEサービスを利用するには、旅行者は今年(2012年)5月1日からVerizonがプリペイドでの販売を開始したLTEポケットWiFiを現地のVerizonショップか家電量販店BestBuyで購入して使用するか、VerizonのLTE対応ポケットWiFiを日本からレンタルする方法しかありませんでした。
VerizonがLTEプリペイド・ポケットWiFiサービスを2012年5月1日から提供。 – 2012年5月1日
VerizonプリペイドLTEデータ通信使用料金は、
● 250 MBまで/有効期限7日まで、$15
● 3GBまで/有効期限30日まで、$60
● 10GBまで/有効期限30日まで、$90
AT&TがホノルルでLTEサービスを開始したことにより、新iPad(iPad3) GSM/W-CDMA版をAT&TのSIMで使用することにより、ホノルルでLTEでの接続が出来るようになります。また、AT&T Elevate 4G(Sierra Aircard 754S)ポケットWiFiにiPad契約SIMまたはプリペイドDataConenct契約SIM(モバイル通信専用)を挿入することにより、AT&TのLTEサービスも利用できるはずです。
AT&TプリペイドiPad契約の料金は
● 250MBまで/有効期限30日まで、$14.99
● 3GBまで/有効期限30日まで、$30.00
● 5GBまで/有効期限30日まで、$50.00
AT&TプリペイドDataConnect(モバイル通信専用)
● 100MBまで/有効期限24時間まで、$15.00
● 300MBまで/有効期限7日まで、$30.00
● 1GBまで/有効期限30日まで、$50.00
です。
なお、AT&Tは昨日(2012年9月19日)のiOS 6リリースから新iPad(iPad3)でテザリング(パーソナルホットスポット)を提供開始しましたが、このサービスはポストペイド契約の共有データプラン(Shared Data Plan)加入者に限られます。
FacetimeもiOS 6リリースからWiFi以外に3G/4Gセルラー通信(携帯電波)で利用できるようになりましたが、AT&TはFacetimeのセルラー通信利用は共有データプラン(Shared Data Plan)加入者に限定することを発表しており、利用者グループからFCC(連邦通信委員会)に正式に苦情(Complaint)が提出されています。
なんか、昨日の急いでにわか作りで書いた「iPhone 5発表会、筆者の独断的メモ。」が24時間で900アクセス、4日前にNano SIM Cutterの商品紹介ページのアクセスがiPhone 5発表直後の24時間で2000アクセス、って、どうなってんの?
で、このブログを訪問する人は、「iPhone 5を日米両方のSIMで使えるか」ということに興味がある人が多いでしょうから、昨夜も質問もいくつかあったことだし、ここでまとめてみましょう。
その前に、皆さん、・・・
このことを書いている記事は少ないと思いますが、・・・
● LTEは世界でも、商用サービスが開始されてまだ2年しか経っていません。LTEの国際ローミング(A国のLTE用SIMを使って、B国で使うこと。)も、まだ試験段階であって、2国間で実際にLTEローミングサービスしているところは無いか、あってもまだ1~2組ぐらいです。
そんなまだ未熟で整備中の商用サービス黎明期に、完璧性を求めてはいけません。
LTE通信チップメーカーでさえ「一つのチップでどのLTE周波数をサポートする通信チップを製造したら良いか」は、まだ試行錯誤中だと思います。
LTEの国際ローミングや端末のLTE国際間相互互換性が成熟するのは、少なくともまだ2~3年先でしょう。
● 携帯キャリアーは、将来的には全ての通信プロトコールをLTE電波に乗せようという目標は持っています。(そうすれば、過去の技術の通信基地局設備のメインテナンスコストを無くすことが出来るから。)しかし、現実的には、現在のところほとんどの世界のLTEキャリアは、
- LTE ⇒ データ通信専用
- 3G(または2G) ⇒ 音声通信。LTEでデータ通信が出来ない(LTE電波が受信できない)場合は、3G(または2G)でもデータ通信を行う。
という方式を使っています。
したがって、LTEが影響するのは、データ通信のみです。どんなに立派(?)なLTE対応携帯でも、音声通話はLTEを使わずに、3G(または2G)回線で行っています。
※ アメリカではMetroPCSだけが、2012年8月7日に初めてVoice-over-LTE (VoLTE) を商用サービス開始しています。
さて、昨日発表されたiPhone 5各モデルと、日米どのSIMを使うかの組み合わせで、どの通信モードが使えるかの一覧表を作ってみました。
また、この表の内容は、2012年9月13日現在で提供されているSIMおよび通信サービスを、対象としています。iPhone 5発売後の各キャリアのサービスの改訂によっては、この表の記述内容も変わる可能性があります。
“iPhone 5、日米SIM両刀使い、一覧表” の続きを読む
iPhone 5の発表を前にAT&TとVerizonに顧客を取られないよう、Sprintはこれから近い将来(数ヶ月以内に)、同社のLTE拡張予定地域になっているアメリカ/プエルトリコの100ヶ所の地域を発表しました。
Sprint 4G LTE Available in over 100 More Cities in the Coming Months – 2012年9月10日
Sprint announces 100-city LTE expansion in ‘coming months,’ adds New York, Chicago and LA to the list – 2012年9月10日
ただし、これらの地域のSprintのLTEがいつ、正確に開始されるかまでは発表されていません。
このリストに入っている地域に住んでいる人は、LTE対応と予想されているiPhone 5の購入を考える上で、考慮する材料の一つにしてください。
※ このリストをざっと眺めてみる限り、既にSprint(Clear)のWiMaxサービス地域に入っていて、かつ、戦略的にそれほど大事な大都市(ロス、ニューヨークなど)で無い場合には、このリストに入っていないようです。そういう中規模都市では、「しばらくWiMaxで我慢しろ」ということなのでしょう。
Sprint社のLTE施設は2013年末までに、(今回発表されたリストに載っていない都市も含め、)計画都市ほぼ全域でサービスがカバーされる予定です。
Sprintは2012年7月15日に1900MHz帯域でのLTEサービスを開始し、現在、19都市で提供しています。
LTE対応されると予想されるiPhone 5の発表(2012年9月12日)を前に、AT&Tは本日、新たに7ヶ所でLTEサービスを開始しました。これで、AT&Tの米国内LTEサービス開始地域は60ヶ所となり、人口カバーで1億人、カバー率は約32%になります。
さらにAT&Tは2012年末までに追加で44都市(47都市という報道もある)でLTEサービスを開始すると発表しました。
2012年年末までに拡大予定されている都市にはアルバカーキ、ボイズ、シンシナチ、デトロイト、デンバー、ファイアットビル、グリーンベイ、ハワイ、ルイビル、ミネアポリス、ポートランド(オレゴン)、ピッツバーグ、シアトル、ツーソン、なども含まれており、これが完了すればAT&TのLTEカバレッジはアメリカ主要都市はほぼ含まれ、VerizonのLTEカバレッジともやっと同じ土俵で比較されるようになるでしょう。
今、AT&TのLTEサービスが提供されていない(筆者のような)地域でも、3ヶ月待って年末までにLTEが開始されるようなら、iPhone 5はAT&Tモデルでも良いかな・・・と考えられるでしょう。
AT&T expands 4G LTE coverage to 9 new markets, 44 more coming in 2012 – 2012年9月6日
これに対するVerizonは、現在、371ヶ所でLTEサービスを提供しており、人口カバー2億3000万人、カバー率75%です。2012年末までには総計400ヶ所、人口カバー2億6000万人、カバー率83%を目標に掲げています。
VerizonのLTEダウンロード速度は初め、実質2~5Mbps程度(アップロード1-2Mbps)でしたが、現在、広いところで5~12Mbpsにダウンロード速度が引き上げられています。アップロード速度は実質2-5Mbpsです。
Sprintは2012年7月15日に15ヶ所でLTEサービスを開始し、現在は19ヶ所に増えています。
本日の報道では、Sprint版のiPhone 5は2012年10月15日発売に遅れるのではないか、という噂も出ています。
Sprint Training Documentation Hints iPhone 5 Launch Could Be As Far Away As October 15 – 2012年9月6日
デポジット(預託金)として$99を払ってiPhone 4/4S用WiFiルーター機能付きケース(ジャケット)を貰えば、そのWiFiルーターケースで月最大500MBまでの4G WiMax(/LTE?)接続を無料で使えるという触れ込みで有名(?)になったFreedomPopが、
FreedomPop、月500MBまで無料WiMaxアクセス、予約開始 – 2012年5月13日
2012年7月31日にiPod Touchの4G WiMax(そして、LTE対応?)WiFiルーターケース(ジャケット)も同時リリースすることを発表しました。
FreedomPop’s $99 WiMax iPod touch case promises an iPhone without the bills (video) – 2012年7月31日
同社のサービスは、
● 月500MBまで無料4G接続(WiMax、LTE)
● SNS(Facebookなど)で”友達”の月の未使用分アクセスバイト数をトレードして、月最大1GBまでを無料で使用できる。
● 超過分は、1GB当たり$10で課金
● 解約時、ケースを返却すれば、ケースの状態に応じて預託金の一部が返金される
というものです。
“FreedomPop、月500MBまで無料WiMax/LTEアクセス、iPod Touch用ケースを発表” の続きを読む
WiMAXからLTEへ4G通信の移行を計画しているアメリカのSprintが、ようやく4G LTEを2012年7月15日から以下の5都市で開始することを、本日発表しました。
● Atlanta
● Dallas
● Houston
● San Antonio
● Kansas City
Sprintは既に4G LTE対応スマートフォン、
● LG Viper 4G LTE(2012年4月22日発売開始)、
● Galaxy Nexus LTE版(2012年4月22日発売開始)、
● HTC Evo 4G LTE(2012年6月2日発売開始)、
● Samsung Galaxy S III Sprint LTE版 (事前予約者への出荷が開始中。店頭での販売は2012年7月1日から。)、
などを販売していますが、ようやくこれで、上記5都市に住む人はこれらの端末で2012年7月15日から4G LTE通信を使用することが出来ます。
SprintのLTEサービスは最初は1900MHzのPCSバンド(Band 2)で開始されますが、チャンネル帯域幅は5MHzと、VerizonやAT&Tの10MHzの半分で、そのため、SprintのLTE速度はVerizon/AT&Tの比較して遅いであろうと言われています。しかし、SprintはLTEの導入とともに、回線全体の整備を行っており、効率の良いLTEサービスが提供で来ると、発表しています。
また、SprintはiDen通信方式を2013年6月30日までに完全停波することを最近、正式に発表しており、このiDenで使用している800MHz周波数でも将来、LTE通信を運用することを発表しています。
PC Magazine誌のアナリスト、Sascha Segan氏によれば、Sprintの新LTEネットワークは同社の4G WiMAX(理論値ダウンロード15Mbps)よりも速く、同社の3G CDMA2000データ通信の25倍の速度が出るそうです。また、T-Mobile USAのHSPA+(21Mbps)よりも速いと言う事です。
Sprint 4G LTE Launching in 5 Cities July 15 – 2012年6月27日
Sprintは2013年末までに人口カバー率で2億5000万人(全体の約80%)がLTEを使用できるようにする予定です。
“Sprintの4G LTEは、2012年7月15日から開始” の続きを読む
2010年12月からアメリカ国内でLTEサービスを開始し、現在、アメリカ4大キャリアで最も広いLTEサービスエリア(全米203都市以上)を持っているVerizonは、2012年5月1日よりLTEポケットWIFi Novatel Jetpack MiFi 4510Lをプリペイド・モバイル・ホットスポット・サービスにも提供すると発表しました。
Verizon gets new prepaid plans, adds Jetpack hotspot to contract-free lineup – 2012年4月30日
プリペイドで契約する場合、MiFi 4510L本体の価格は$129.99(消費税別)となります。
また、データ通信使用料金は、
● 250 MBまで/有効期限7日間、$15
● 3GBまで/有効期限1ヶ月間、$60
● 10GBまで/有効期限1ヶ月間、$90
参考までに、ポストペイド通信料金は、2年契約/Month-to-Monthともに、
● 月5GBまで、$50
● 月10GBまで、$80
で、超過料金は1GB当り$10。2年契約をするとNovatel Jetpack MiFi 4510Lは現在、無料に割引されます。
機器はサービス開始当初はVerizonショップ、または、Verizonのオンライン・サイトから注文できます。数週間後にはBestBuy, RadioShack、Walmartでも購入可能になります。
“VerizonがLTEプリペイド・ポケットWiFiサービスを2012年5月1日から提供。” の続きを読む
iPad 2 vs 新iPad(3rd generation) ネットSpeedTest、日本語化、など – 2012年3月17日
でも書きましたが、アメリカ国内でGSM/W-CDMA版の新iPadをAT&TのSIMで使用する場合、新iPad(iPad 3)/新iPadのIMEI番号でアクティベートできるAT&TのSIMは、LTE用SIMに限られます。
それ以外のSIMを使用すると、エラーメッセージが出ますので、ご注意ください。
iPadのAT&Tプリペイド通信加入を、iPadを使わずに行う方法 – 2011年6月18日
の方法でiPadを使わずにAT&TのSIMをiPad用にアクティベートする場合でも、LTE用以外のAT&TのSIMでGSM/W-CDMA版の新iPadのIMEI番号を使うと、以下のようなエラー画面になります。
“GSM/W-CDMA版 新iPad(WiFi+4G)をAT&Tで使用する場合は、LTE用SIMでしかアクティベートできません。” の続きを読む
加入者数でアメリカ第5位の携帯電話会社で、南北カリフォルニア、ラスベガス、東海岸(ボストン⇔フィラデルフィア間)、フロリダ、デトロイト、ダラス周辺など19地域のみで加入できるプリペイド携帯会社MetroPCSが、4月から4G LTEプランを実質値上げするらしいという噂は先週から報道されていましたが、
MetroPCS to Overhaul Monthly Plans Next Monday, Adds Throttling on LTE – 2012年3月30日
現実となりました。
MetroPCSのこれまでの4G LTEプラン月使用料金は「Webは使い放題だが、音楽やVideoのStreamingはプランによって月のダウンロードバイト数を制限する」という変則的なプランでしたが、新プランは全てのネット(データ)アクセスを同様に扱い、速度制限の掛かるまでの4G LTEアクセス天井バイト数の値により金額が違います。
また、新しく「データも使い放題(速度制限の無い)プラン」の月$70 4G LTEプランを追加しました。
“MetroPCSが4G LTEプランを実質値上げ” の続きを読む
2012年4月12日、VerizonはNovatel 4510Lの後継機種として、Verizon Jetpack 4G LTE Mobile Hotspot MiFi 4620L(Novatel 4620L)を発売開始しました。
Novatel 4620Lは、3G CDMA2000(800/1900 MHz) と4G LTE(700MHz)の他に
● 2G GPRS/EDGE 850/900/1800/1900 MHz
● 3G HSPA+/UMTS 850/900/1900/2100 MHz
にも対応している為、米国外でも国際ローミングで使用出来ます。
2012年5月24日、Verizonは、Verizon Jetpack 4G LTE Mobile Hotspot 890L (ZTE)を発売します。
ZTE 890Lも、3G CDMA2000(800/1900 MHz) と4G LTE(700MHz)の他に
● 2G GPRS/EDGE 850/900/1800/1900 MHz
● 3G HSPA+/UMTS 850/900/1900/2100 MHz
にも対応している為、米国外でも国際ローミングで使用出来ます。
1週間ほど前に、AT&Tの現行最速ポケットWiFiの紹介をしました。
AT&T対応の最新のモバイル・ルーター(ポケットWiFi)は、Elevate 4G(Sierra Wireless AirCard 754S)です – 2012年3月25日
これを使えば、プリペイドGoPhone SIM/プリペイドDataConnect SIM、および、MVNOのH2O Wireless、Net10 SIM、StraightTalk SIMなどのSIMを使用すれば、アメリカ国内多くの地域で最高HSPA+で実測値4~5Mbps程度のネットアクセス速度が得られます。
このポケットWiFiはLTE 700MHz Band 17とLTE 上り1700MHz/下り2100 MHz (AWS) Band 4にも対応していますが、プリペイドSIMではLTEにはアクセスできません。
しかし、新iPadで使用しているAT&TのSIMをこのポケットWiFiに挿入すれば、理論的にはLTEで使用できるはずです。
問題は、AT&TのLTEサービスエリアはまだ全米で30数都市しかなく、場所によってはLTEがまだ使えない、と言うことです。
これに比べてVerizonは既に全米200都市を超える地域でLTE(700MHz帯域ではあるがAT&Tとは互換性の無いBand 13)サービスを行っていますので、VerizonでLTEサービスを受けるとしたらどんなポケットWiFi装置があるのでしょうか?
現在、Verizonが販売しているポケットWiFiは次の2種類です。
Novatel Wireless Verizon MiFi 4510L
Samsung SCH-LC11
“Verizon対応の最新のモバイル・ルーター(ポケットWiFi)は、Novatel 4510LとSamsung SCH-LC11です” の続きを読む
このブログへのアクセス・ログで、最近「MiFi 2372」または「MiFi 2352」のキーワードでアクセスされている方を一日数件見かけます。
アメリカAT&Tの3Gアクセスには「MiFi 2372」または「MiFi 2352」でも良いのですが、AT&Tは過去約1年で3G地域の大半をHSPA+(理論値21Mbps)にアップグレードしています。
したがって、これからアメリカ向けにモバイル・ルーター(ポケットWiFi)を購入する場合には、HSPA+にも対応したモデルを購入したほうがネットアクセス速度も2~3倍に速くなって便利です。
また、GoPhoneプリペイドプランでも、データ専用のPrepaid DataConnect/iPadプランでも、装置さえHSPA+に対応していれば、追加料金無しで自動的にHSPA+にアクセス可能です。
新iPadでアクティベートしたAT&T SIMをHSPA+/LTE対応のモバイルルーターに挿入して使えば、最大5人まで同時使用できるし、LTEサービスエリアであればその恩恵も受けられます。(現在のところは、AT&Tは新iPadでのテザリング・プランがありません。)
現在、AT&Tで正式に販売しているモバイル・ルーターは1モデルしかなく、「AT&T Mobile Hotspot Elevate 4G」(2011年8月から発売開始)と言いますが、
AT&T Mobile Hotspot Elevate 4G
これは、「Sierra Wireless AirCard 754S Mobile Hotspot」と同一モデルです。(本体のロゴがAT&Tロゴか、Sierra Wirelessロゴか、の違い。)
Sierra Wireless AirCard 754S Mobile Hotspot
周波数仕様は、
LTE: 700MHz Band 17、上り1700/下り2100 MHz (AWS) Band 4 (最大100Mbps)
3G: UMTS/HSPA/HSPA+(最大21Mbps)/DC-HSDPA(最大42Mbps) 850MHz、1900MHz、2100 MHz
2G: EDGE/GPRS/GSM 850MHz、900MHz、1800MHz、1900 MHz
GPS: 1575 MHz
に対応しています。したがって、SIMフリー版であれば3G 2100MHzで日本・ヨーロッパなどでもUMTS/HSPA+で使用できます。
“AT&T対応の最新のモバイル・ルーター(ポケットWiFi)は、Elevate 4G(Sierra Wireless AirCard 754S)です” の続きを読む
■ PhoneNews.comは新iPad(3rd generation)の発売当日の2012年3月16日に、Verizon版新iPadは、Verizon LTE携帯やモバイル通信装置(ポケットWiFiなど)の契約中マイクロSIMを新iPadに挿入すれば、そのまま使える、と報道しています。
You Can Use Your Verizon Smartphone LTE SIM in an iPad (with Unlimited Data Plans & Hotspot too) – Verizon Responds – 2012年3月16日
また、これについてVerizon社はこれ(LTE携帯と新iPadとの、SIMの共有)を禁止せず、容認する方向にあるようです。
その理由として、Verizonが700MHz帯域周波数のLTE使用許可を得た(米政府FCCの競売で使用権を購入した)際に、購入条件として「エンドユーザーがSIMを差し替えて『使用するモバイル装置』を交換することを、キャリアは装置のシリアル番号でブロックしてはいけない。」という条件が付帯しているからだと言うことです。
他の携帯やモバイル通信装置のLTE対応のVerizonのSIMを、新iPadに挿入すると、そのままでLTEのみならず、Verizonの3G通信(CDMA2000 EVDO Rev. A)にも接続できるらしいです。
“Verizon版新iPad(3rd generation)は、Verizon LTE対応携帯のSIMがそのまま使える(らしい)” の続きを読む
● 新iPad(3rd generation)の発表のおかげで4G LTEが注目されていますが、AT&Tは4月からあと12ヵ所でのLTEサービス開始をする、と先日(2012年3月12日)発表しました。
新しくLTEが開始されるのは、
オハイオ州Akron、Canton、Cleveland、
フロリダ州Naples、
インディアナ州Bloomington、Lafayette、Muncie、
ルイジアナ州Baton Rouge、New Orleans、
ミズーリ州St. Louis、
テキサス州Bryan-College Station、
ニューヨークのStaten Island
です。
AT&T 4G LTE to hit 12 new markets beginning next month – 2012年3月12日
なお、AT&Tは最初のLTEサービス開始の2011年9月18日以来、これまで28ヵ所で既にLTEサービスを開始していて、人口カバー率7400万人(約24%)となっています。
今回の追加発表で、AT&TのLTEサービスエリアは40ヵ所となります。
AT&TのLTEサービスは700MHz (704-746MHz) Band 17で行われています。
AT&TはLTEとは別に全米の広い都市部地域でHSPA+でダウンロード最大21Mbpsのサービスを実施しており、同社はT-Mobile USAの4G HSPA+サービスに対抗する為に、これも『4G』と呼んでいます。
基本的にAT&Tの3Gサービスエリアの80%以上は、既に同じ周波数でHSPA+にアップグレードされています。したがって、HSPA+のサービスエリアは3Gのサービスエリアとほぼ同じと思ってください。
同社の1900MHzまたは850MHz周波数に対応したHPSA+対応携帯(例:iPhone 4S)やモバイル通信機器では、4-5Mbps(実測値)以上の速度での通信が可能です。
“AT&TがLTEサービスエリアを12ヵ所追加、Verizonは7ヵ所追加” の続きを読む
新iPad (3rd generation)の発表会から一夜明けて・・・
標題のごとく、「新iPad (3rd generation)のLTE 2100MHz」とは何を意味するのか、疑問が増してきています。
まず、この2100MHzがどの周波数を意味するのか、考えられるのは
1.2100MHz (LTE Band 1)
2.1700MHz/2100MHz AWS (LTE Band 4)
なのですが・・・
● 発表直後の筆者の反応は、「アメリカ(AT&T)・カナダ(Bell、Rogers、Telus)のキャリア以外に欧州・アジアのキャリアにも対応する為に2100MHz(Band 1)を含んでいる」と思ったのですが、今回新iPad発売される国のページを全て見て行くと、アメリカ・カナダのほかにイギリス・オーストラリア・ドイツ・フランス・シンガポール・スイスの6カ国で、同じモデル番号(例えば、WiFi+4G 64GB 黒モデルなら、
AT&TモデルがMD386LL、
カナダがMD368C、
イギリスがMD368B、
オーストラリアがMD368X、
ドイツがMD368FD、
フランスがMD368NF、
シンガポールはMD368ZP、
スイスはMD368FD。
末2桁は発売国の初期言語によって違う。)の新iPadが発売されることになっています。そして、通信周波数対応はどれも同じで、「LTEは700MHz、2100MHz対応」の記述になっています。
ところが、これらの国では現在LTEは広く導入されておらず、計画中かテスト中です。しかも、市場に導入される予定のLTE周波数がこの新iPadの対応周波数とは全く違っています。(たとえば、ドイツだと800MHzと2600MHz。)
※ 香港と日本は、現在のところ「WiFiオンリー版」しかオンライン予約できません。
つまり、これらの国でLTE対応の新iPad(実質的にAT&Tモデル)を購入しても、その国内ではその新iPadはその国のLTE周波数では、今も将来も使用できません。
新iPadは、もともとアメリカ・カナダのキャリア以外のLTE周波数を考慮しては設計されていない、と言うことを意味しています。
● AT&Tは昨年(2011年)夏にLTEをアメリカ国内で導入開始する際に、700MHz(Band 17)と、AWS(上り1700MHz/下り2100MHz、Band 4)でアメリカ国内の同社のLTEを導入する、と発表しています。
この理由は、その当時は「AT&TのT-Mobile USA買収」の話が司法省の反対に合うとは予想さられておらず、買収が成立すればT-Mobile USAが所有しているAWS周波数帯を抱合し、それをLTEに使える、と計画していたからです。
実際に昨年夏以降に販売されたAT&T用のLTE対応モバイル端末(USB、ポケットWiFi)は、LTEで700MHzの他に、T-Mobile USAとの買収完結を見越してAWS(上り1700MHz/2100MHz)にも対応しています。(実際にはAWS周波数帯域でのLTEサービスは、AT&Tは米国内どこでもまだ実施していませんが・・・)
“新iPad (3rd generation)のLTE 2100MHzとは?” の続きを読む
昨年2011年3月に提案されたAT&TへのT-Mobile USAの売却が、独占禁止法の観点から連邦司法局より反対にあい、2011年12月に正式に売却がご破算になった後、T-Mobile USAの今後の動きが注目されていましたが、本日2012年2月23日、T-Mobile USAは今後のロードマップを発表しました。
それによると、T-Mobile USAは、
● 2G GSM 1900MHzサービスの帯域を縮小する。(これは、2G GSMサービスを停止することではない。)
● 開放された1900MHz帯域でHSPA+(4G)サービスを開始する。(既存のiPhoneや米国外発売の多くのスマートフォンが、T-Mobile USAで3G/4G HSPA+で使えるようになる。)
* T-Mobile USAの現在の3G/4G HSPA+サービスは、AWS(上り1700MHz/下り2100MHz)帯域で行われており、米国外で発売されている多くのスマートフォントではこの周波数への対応が無かったので、アメリカでT-Mobile USAのSIMを使って(2G GSM以外では)使用できなかった。
● 2013年にAWS(上り1700MHz/下り2100MHz)帯域で、LTEサービスを開始する。
となっています。
したがってこの発表は、T-Mobile USAが当分合併相手を模索せずに自立して米国市場で存続していくことを再確認し、また、今後はT-Mobile USAの3G/4G(HSPA+、LTE)通信で他の国の利用者がアメリカでのローミングをしやすい環境に変えていくことを明白にしたもので、米国外から米国訪問する人にも選択肢が増えて喜ばしいだけではなく、T-Mobile USAの既存の加入者にとっても歓迎されるべきことです。
T-Mobile USA Begins Network Transformation in 2012 with LTE Launch Planned for 2013 2012年2月23日
T-Mobile USA plans LTE next year, keeps low-price focus 2012年2月23日
アメリカの全米ネット携帯電話会社、Verizon、AT&T、Sprint、T-Mobile USAのカバレッジ地図を掲載します。
どの会社も、自社電波(基地局)の無いところでは他社または地域零細携帯電波会社(基地局所有会社)と会社間ローミング契約を結んでおり、人口カバー率では96%以上あり、通話に関しては余程の大自然の中にまで行かない限り、繋がらないことはありません。
たとえば、Sprintは過疎地域ではVerizonとローミング契約を結んでいる為に、Sprintの基地局の無い地域でもVerizonの電波を自動的に掴み、通話が出来ます。
AT&TとT-Mobile USAも相互に会社間ローミング契約を結んでいる為、お互いの電波の不足を補い合っています。
ただし、データ・ローミングまでは会社間で許可していないことが多く、3Gデータ(パケット)通信は自社電波の無いところでは使えないこともあります。
また、GSM/W-CDMA通信会社のAT&TとT-Mobile USAは、2G GSM(Edge/GPRS)は共通の周波数を使っているものの、3Gの周波数は違うので、技術的に3Gのデータローミングはできません。
4Gも周波数と通信方法が各社違う為、ローミングできません。
なお、各社のカバレッジ地図のページは以下の通り。これらのページで住所を入力すれば、更に詳細なカバレッジマップが見られます。
Verizon
Verizon Coverage Locator
Sprint
Sprint Coverage Check
AT&T
AT&T Coverage Viewer
AT&T 4G LTE
AT&T Network Homeで、「Coverage」をクリック。
T-Mobile USA
T-Mobile USA Personal Coverage Check
Clear (Clearwire) WiMax
Clear Coverage Map
Virgin Mobile USA (Sprint子会社)
Virgin Mobile USA Coverage Map
BoostMobile (Sprint子会社)
BoostMobile Coverage Maps
H2O Wireless (AT&T電波使用、4G BoltはClear WiMax使用)
H2O Wireless Coverage
SimpleMobile (T-Mobile USA電波使用)
SimpleMobile Nationwide GSM Coverage
“Verizon、AT&T、Sprint、T-Mobile USAのカバレッジ比較” の続きを読む
● AT&Tは2012年1月5日、次の11都市(地域)でLTEのサービスを開始しました。これまでカバーされていなかった西海岸にも、やっとAT&TのLTEがやってきます。
New York City metro area, Austin, Chapel Hill, Los Angeles, Orlando, Phoenix, Raleigh, San Diego, San Francisco、San Jose、Oakland。
AT&Tの今回のLTEサービス開始のタイミングは、来週2012年1月10~13日にラスベガスで行われるCES(Consumer Electronics Show)でのLTE対応新製品発表に関連していると推測されています。
AT&Tは2011年9月~12月に既に以下の都市(地域)でLTEサービスを開始しています。
Athens, Ga.; Atlanta; Baltimore; Boston; Charlotte; Chicago; Dallas-Fort Worth; Houston; Indianapolis; Kansas City; Las Vegas; Oklahoma City; San Antonio; San Juan, Puerto Rico; and Washington, D.C.
これにより、AT&Tの LTEサービスは全米26箇所に拡大されました。人口カバー率では、7400万人に対応することになります。
AT&Tは、2013年末までに全米ほぼ全ての予定都市でLTEサービスの開始を完了する予定と発表しています。
AT&TのLTEサービスは、704-746MHz周波数帯域(LTE Band 17)を使用しています。
下記地図で「☆」印が今回のサービス開始地域、「○」印が既にLTEサービスが開始されていた地域です。
● 2010年12月1日よりAT&Tに先駆けてLTEサービスを開始しているVerizonは、746-787MHz周波数帯域(LTE Band 13)で提供しており、2011年12月14日現在で全米190の都市(地域)でLTEサービスを提供しています。人口カバー率では、2億人に対応しています。
Verizon社も、2013年末までには現在のVerizon 3Gカバレッジ地域全てを4G LTE対応にすると発表しています。
2ヶ月前(2011年11月)に筆者がカリフォルニア州サンホセでVerizon LTEポケットWiFiで実測したときには、実質ダウンロード速度15Mbpsでコンスタントに接続できました。
● Sprint社のLTEサービスは、2012年中頃に開始される予定、と発表されています。
● T-Mobile USAは同社のマーケティングでは「HSPA+」(理論値最大42Mbpsダウンロード速度)を「4G」と称して宣伝していますが、LTEサービス構築および開始の予定は、ありません。
他で発信している業界ニュースを日本語で再発信しているサイトは、たくさんあります。
そういう中で、同じようなニュースをここで流しても筆者のエネルギーと時間の無駄になるだけなので、ここのサイトでは他の人やサイトが流すであろうニュースは極力取り上げないようにしています。
このサイトのメインのポイントは、「他人の受け売り情報の転載」ではなく、筆者のハンズ・オン体験に基づいた情報です。
しかし、中には現地の業界の情報をナマで知らないと書けない情報もあります。
そのような情報(ニュース)は、時々書いて行きたいと思います。
2011年11月から昨日まで、アメリカの携帯/モバイル通信業界ではいくつかの大事な業界ニュースが発生しています。
それらの関連性を解説しながら、書いていきたいと思います。
2011年12月19日:AT&TがT-Mobile USAの買収を正式に諦めると発表
“2011年12月のアメリカ携帯業界ニュース” の続きを読む
2011年10月7日朝(現地時刻)、Sprint社は投資家向けにWebcastで会見を開き、今後の同社の4G/LTE導入計画について言及しました。
これによると、米国第3の携帯通信会社で、唯一WiMaxを提供していたSprint社は、2012年中頃を目指してLTEの導入に向けて準備していきます。
当初は現在CDMA2000(3G)で使用中の1900MHz帯域に4G LTEも同乗し、2012年夏には最初のLTE対応端末を販売開始する計画です。
2012年末には全米の120都市でLTEサービスを開始し、2013年末には260都市までに拡張します。
端末も、2012年末には約12機種のLTE対応端末(携帯)を用意する予定です。
1900MHz LTE(FD-LTE)サービスは、Sprintの既存の設備(基地局、電波使用免許)を利用したサービスですが、Sprintは2011年7月28日にLightsquared社のLTEインフラ使用したサービスを15年間使用する契約を発表していて、Lightsquaredが政府認可許可を得れば、同社が計画する1600MHz帯域のLTEサービスも提供される予定です。
また、Sprint社は現在使用している800MHz帯域でiDen通信サービスを提供しています(iDenは、SprintがNextelと合併した際に、Nextel社が提供していた通信。)が、このiDenを2013年に廃止する決定を既に2010年12月に発表しており、iDen廃止後はこの800MHz帯域は3G CDMA2000と4G LTEで利用していきます。
もう一方でSprint社は2008年9月から、同社が一部投資したClearwire社のWiMaxサービスをMVNO(再販業者)として2.5GHz帯域で、全米71の都市で提供しています。
Clearwire社は、同周波数を使ってLTE(TD-LTE)サービスも提供可能なことを発表しており、Clearwire社次第で、Sprint社も2.5GHzのLTE(TD-LTE)サービスをSprintユーザーに提供可能なことも、示唆しています。
“SprintのLTE計画が、明らかにされる。アメリカのWiMaxの終焉が近い。” の続きを読む
●AT&Tは2011年9月18日、ようやくアトランタ、シカゴ、ダラス、ヒューストン、サンアントニオの5都市でLTEサービスを開始しました。年末までにあと10都市(合計15都市)でLTEサービスを開始する予定です。
現在のところAT&TのLTE用デバイスは、モバイル通信専用装置のみです。
AT&Tの最初の4G LTE対応携帯は、HTC Holiday(HTC Raider 4G)で、ごく最近FCCの認可を合格したばかりです。市場での発売が近いようです。
●SprintがLTEの通信テストを行っている、という事実が判明しています。
このテストの結果、Sprint社のLTEは2012年第1四半期~第2四半期に開始されるだろう、と予想されています。
Sprintは2011年10月7日に記者会見を用意しており、このときにSprintのLTEサービスについて発表されると期待されています。
また、Sprintが4G通信としてLTEを採用することにより、これまでアメリカで唯一WiMax携帯電話を発売して、Clearwire社のWiMaxネットワークをMVNOとして提供していたSprintが、今後、WiMaxサービスの行方をどのように決定したか、興味あるところです。これに関する質問も、記者会見では出てくると思います。
(もちろん、数年間はWiMax継続となるでしょうが、そのあとは?)
●なお、Verizonは既に2010年12月よりLTEモバイル通信サービス、2011年3月よりLTE携帯サービスを700MHz帯域で開始しており、現在のところ全米140都市以上でLTEを提供しています。2011年末までには175都市まで拡張し、2013年内には全米全てのVerizon 3G通信地域でLTEサービスを提供する予定です。
地域限定サービスのMetroPCSも、2010年9月よりLTEサービスをBand IV(上り1700MHz/下り2100MHz)で開始しています。
今週前半のニュースをいくつかまとめて、報告します。
1.iOS 4.3.5のリリース
すでにご存知と思いますが、2011年7月25日(米国時間)、アップルがiOS 4.3.5をリリースしました。
Gevey SIM下駄は、iOS 4.3.5でも今まで通り手動操作(儀式)を行うことによって、使えます。
iOS 4.3.5は、redsn0wで『紐付き』脱獄が可能なことが報告されています。
2.Verizon版モトローラXoomのLTEアップデートは、2011年9月
2011年2月に鳴り物入りで発売された、アンドロイド3.0の最初のタブレット、モトローラXoomの4G LTEアップデートは、当初のVerizon/モトローラの約束より少し遅れ、2011年9月になることが報道されています。
http://www.mobileburn.com/news.jsp?Id=15972
しかも、Xoomの4G LTEアップグレードの前に、Samsung Galaxy Tab 10.1 4G LTE版(Verizon版)が2011年7月28日より発売になるため、4G LTEを期待して2011年2月から待っているXoomユーザーは期待を裏切られた感じ。
3.Blackberry新製品の発表
“今週のニュース:iOS 4.3.5、Xoom LTEアップデート、新Blackberry、など” の続きを読む
アメリカの携帯業界ニュースを3つ。
1.Verizonのデータ通信料金が、「使い放題」でなくなる
Verizon Wirelessは、現在スマートフォンおよびiPhoneに提供している「月$29.99で、データ(パケット)通信が使い放題」プランを廃止し、段階的定額制に移行する計画がある、というニュースが2011年6月20日浮上してきた。
まだVerizon Wirelessからの公式発表ではないが、噂によると新しいデータ通信料金体系は2011年7月7日より開始され、
●月$30で2GBまで
●月$50で5GBまで
●月$80で10GBまで
になる予定だという。
なお、Verizonのデータプランでは、3G通信(CDMA2000)を使った場合でも、4G通信(LTE)を使った場合でも、データ通信料金の違いは無いと言う。
Verizonのスマートフォン/iPhoneでテザリングを使用する場合は、月に$20追加(基本データ通信プランに2GB追加)となるらしい。
また、2011年7月6日またはそれ以前に「月$29.99で、データ(パケット)通信が使い放題」に加入したユーザーは、パケット通信のプランを変更しない限り、2011年7月7日以降もそれを継続できるそうです。
これにより、VerizonのiPhoneとAT&TのiPhoneの毎月の利用料金を比較すると、毎月のデータ使用量が4GBまでのユーザーはAT&Tが安く、5GB以上はVerizonが安くなる。
2.SprintがLTE導入に一歩進む
“Verizon携帯の「データ通信使い放題」が無くなる/SprintがLTEに前向き投資” の続きを読む
アメリカで自社で電波を持っていて携帯電話事業を展開している4大企業の通信方式と周波数は、以下のとおりです。
キャリア名 |
2G方式と周波数 |
3G方式と周波数 |
LTE周波数 |
SIMの有無 |
AT&T |
GSM:
1900MHz, 850MHz 2016年12月31日迄に停波 |
W-CDMA (UMTS):
1900MHz Band 2 (HSPA+)
850MHz Band 5 (HSPA+) |
700MHz B (704-746MHz) Band 17 (12) 2011年9月18日開始
1900MHz Band 2
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS) Band 4
850MHz Band 5
700MHz Band 29
2.3GHz Band 30
2.3GHz Band 40
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS3) Band 66 |
SIM使用 |
T-Mobile US |
GSM: 1900MHz |
W-CDMA (UMTS):
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS) Band 4 (DC-HSDPA)停波
1900MHz Band 2 (HSPA+) |
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS) Band 4 2013年3月25日開始
1900MHz Band 2
700MHz A Band 12
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS3) Band 66
600MHz Band 71 |
SIM使用 |
Verizon |
CDMA One: 1900MHz, 800MHz |
CDMA2000: 1900MHz, 800MHz |
700MHz C Band 13 USBカードのみ2010年12月5日開始 携帯は2011年3月開始 上り1700MHz/下り2100MHz (AWS) Band 4 2013年秋開始
1900MHz Band 2
上り1700MHz/下り2100MHz (AWS3) Band 66 |
3G専用機はSIMは有りません。 携帯本体にSIM挿入スロットが有りません。 例外:Blackberry等の国内CDMA2000/国外GSM/W-CDMA国際ローミング携帯
LTEはSIM使用 |
Sprint (プリペイド部門: Virgin Mobile USA BoostMobile) |
CDMA One: 1900MHz, 800MHz |
CDMA2000: 1900MHz, 800MHz |
WiMAX 2.5GHz 2016年3月停波
LTE: 1900MHz Band 25 2012年7月15日開始
800MHz Band 26
2.5GHz Band 41 |
3G専用機はSIMは有りません。 携帯本体にSIM挿入スロットが有りません。 例外:Blackberry等の国内CDMA2000/国外GSM/W-CDMA国際ローミング携帯
LTEはSIM使用 |
U.S. Cellular |
CDMA One: 1900MHz |
CDMA2000: 1900MHz |
Lower 700MHz A/B Band 12 2012年3月22日開始
850MHz Band 5 |
3G専用機はSIMは有りません。 携帯本体にSIM挿入スロットが有りません。
LTEはSIM使用 |
参考 ドコモ |
サービスしていません |
W-CDMA (UMTS):
2100MHz Band 1
800MHz Band 6 ->800MHz Band 19
1700MHz Band 9 |
2100MHz Band 1
1500MHz Band 21 2012年11月16日開始
800MHz Band 19 2012年11月16日開始
1800MHz(1.7GHz) Band 3 2013年内
3.5GHz Band 42 2016年5月11日開始 |
SIM使用 |
参考 ソフトバンク |
サービスしていません |
W-CDMA (UMTS):
2100MHz Band 1
900MHz Band 8
1500MHz Band 11 (HSPA+) |
2100MHz Band 1 2012年9月21日開始
1800MHz(1.7GHz) Band 3 2013年3月21日開始
900MHz Band 8 2014年4月予定
2.5GHz Band 41 2012年2月24日開始
1500MHz Band 11 2016年4月 |
SIM使用 |
参考 イーモバイル |
サービスしていません |
W-CDMA (UMTS):
1700MHz Band 9 |
1800MHz(1.7GHz) Band 3 2012年3月 |
SIM使用 |
参考 AU by KDDI |
サービスしていません |
CDMA2000 2100MHz, 800MHz |
800MHz Band 18 2012年11月2日開始
1500MHz Band 11 2012年11月2日開始
2100MHz Band 1 2012年9月21日開始
2.5GHz Band 41 |
SIM使用 |
参考 UQ WiMAX |
|
|
WiMAX 2.5GHz
WiMAX2(TD-LTE) 2.5GHz Band 41 |
|
参考 欧州のキャリア |
GSM 1800MHz, 900MHz |
W-CDMA (UMTS):
2100MHz Band 1
1800MHz Band 3
900MHz Band 8 |
800MHz Band 20
1800 MHz(1.7GHz) Band 3
2600MHz Band 7 |
SIM使用 |
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