Verizon版新iPad(3rd generation)は、Verizon LTE対応携帯のSIMがそのまま使える(らしい)
■ PhoneNews.comは新iPad(3rd generation)の発売当日の2012年3月16日に、Verizon版新iPadは、Verizon LTE携帯やモバイル通信装置(ポケットWiFiなど)の契約中マイクロSIMを新iPadに挿入すれば、そのまま使える、と報道しています。
You Can Use Your Verizon Smartphone LTE SIM in an iPad (with Unlimited Data Plans & Hotspot too) – Verizon Responds – 2012年3月16日
また、これについてVerizon社はこれ(LTE携帯と新iPadとの、SIMの共有)を禁止せず、容認する方向にあるようです。
その理由として、Verizonが700MHz帯域周波数のLTE使用許可を得た(米政府FCCの競売で使用権を購入した)際に、購入条件として「エンドユーザーがSIMを差し替えて『使用するモバイル装置』を交換することを、キャリアは装置のシリアル番号でブロックしてはいけない。」という条件が付帯しているからだと言うことです。
他の携帯やモバイル通信装置のLTE対応のVerizonのSIMを、新iPadに挿入すると、そのままでLTEのみならず、Verizonの3G通信(CDMA2000 EVDO Rev. A)にも接続できるらしいです。
また、このLTE携帯やモバイル通信装置のVerizon SIMで、新iPadのテザリング(Personal Hotspot)も使用できた、と書いています。
ということなので、VerizonのLTE対応スマートフォン/モバイル通信装置でマイクロSIMが採用されているものを持っている人で、Verizon版新iPadを購入した人は、新iPad用に別途通信契約を申し込まなくとも、SIMとデータプランの共有(差し替え)が出来るようです。
筆者は、Verizon LTEモバイルWiFiルーターは所有していますが、Verizon版新iPadは購入していないので、テストできません。
※ なお、日本のauと違って、Verizonを含むアメリカのCDMA2000携帯会社(Sprint、Virgin Mobile USA、BoostMobile、MetroPCS、US Cellular、Cricket、など)は、3G CDMA2000および2G CDMA専用携帯にはSIMを使用しておらず、これらの2G/3G専用携帯にはSIMの挿入スロット自体がありません。
アメリカのCDMA2000携帯会社の携帯機種でSIMを採用しているのは、Blackberry/Droid International/iPhone 4Sなどの「ワールド・フォン(欧州を含む海外で3G W-CDMA/2G GSM通信方式でローミングできる携帯)」と、VerizonおよびMetroPCSの『LTE/CDMA2000兼用機種』のみです。
■ 更に特記すべきことは、Verizon版新iPadは、GSM/W-CDMA通信モードは完全SIMフリーとなっており、そのままで米国外のGSM/W-CDMA通信会社のSIMを使用できるのみならず、アメリカ国内でもAT&T/T-Mobile USAのSIMを使用できるそうです。
New Verizon iPad can run on AT&T’s 3G network with the swap of a micro-SIM card – 2012年3月16日
Verizon iPad Works On T-Mobile Too! Sort Of – 2012年3月16日
これまでのVerizon社用のワールド・フォンは、Blackberry/Droid International/iPhone 4Sを含み、アメリカ国内のGSM/W-CDMA携帯会社のSIMの使用は出来ませんでしたが、新iPadに関してはこの『国内SIMロック』慣習から外れています。
AT&T版iPad/iPad 2/新iPadはこれまで完全SIMフリーであり、アメリカ国内でもT-Mobile USAのSIMが使用できました(ただし、速度は2G GSM【Edge】速度に限る。)ので、その流れで行くと、Verizon版新iPadも完全SIMフリーになった理由がわかります。