アメリカ4大キャリの次期LTE計画(周波数)
アメリカの各キャリアは現在、各々一つの周波数帯域でのLTEサービスしか提供していませんが、スマホやタブレットの激増によってこれらのLTEサービスの帯域不足は数年以内に来ることが予想されています。
そこで、各社とも他の周波数帯域での電波使用権を他の所有会社(主にCATV会社や、モバイルTVを提供しようとして失敗した会社)から買い足しています。
AT&Tは2012年12月21日、FCCがAWS帯域とWCS帯域の608都市における電波使用権買取を承認したと発表しました。
AT&T Receives FCC Approval for Acquisition of NextWave Wireless, Other WCS Transactions; Approval Sets the Stage for WCS Spectrum for Mobile Broadband Use – 2012年12月21日
AT&T gains FCC approval for WCS and AWS spectrum purchases in 608 markets – 2012年12月19日
また、VerizonのAWS 20MHz帯域の電波使用権買取の承認は、2012年8月23日に発表されています。
FCC approves Verizon’s $3.9B AWS purchase, T-Mobile spectrum swap – 2012年8月3日
FCCからの承認の条件として、Verizonは3年以内(2015年夏まで)にこのAWSの30%(人口カバー率)をサービス開始する予定で、7年以内(2019年夏まで)に残り70%をサービス開始することになります。
また、Sprintは現在、同社のNextel部門のiDen通信方式で使用されている800MHz Band26でFD-LTE、完全子会社化が最近決まったClearWireの2.5GHz所有周波数でTD-LTEの開始を計画していますが、どちらも具体的な導入はソフトバンクによるSprintのテイクオーバーが承認されると予想されている2013年3月以降になります。
T-Mobile USAは現在行っている3G/HSPA+(ダウンロード速度理論値21Mbps)の1900MHzでの追加サービスを全米で2013年夏までに完了し、合併するMetroPCSの全米19ヵ所でのAWS帯域(Band 4)のLTEサービスに追加する形で、2013年(開始時期不明)からAWS LTEを順次サービス開始していきますが、その後の帯域獲得計画が全くありません。
よって、1年後、2年後・・・数年後のアメリカ各キャリアのiPhoneやスマートフォンのLTE対応は、またまた変わってきます。
どのiPhoneモデルやiPad/iPad Miniモデルが、どのLTE周波数に対応するかによって、また、SIMフリーiPhone/iPad/iPad Miniを買うときに悩みが増えるかもしれません。
以下、その状況を表にまとめました。