コンテンツへスキップ
Verizonは本日、VoLTE開始が数週間以内(in the coming weeks)であることを発表しました。
【Verizon】HD Voice and Video Calling Coming Soon to Verizon Wireless 4G LTE Network – 2014年8月26日
Verizonは同社の3G(CDMA2000)サービスエリアの約98%をLTEでカバーしており、同社のVoLTEが始まると、VoLTEが使用できる地域の広さは他社とは大きく差をつけることが出来るでしょう。また、VerizonのVoLTEサービスでは、他社ではまだ行っていない「ビデオ電話(Video Call)」機能も同時開始します。「ビデオ電話(Video Call)」では音声通話部分はHD Voice音質で通話できます。
同社は暫定的に2021年に3G CDMA2000の停波を検討していますが、
VerizonのCDMA停波は、2021年(暫定) – 2012年10月12日
VoLTE専用スマホ(つまり、3G CDMA2000通信方式に対応しないLTE専用スマホ)の発売は2016年末になると発表しています。VerizonはLTE専用タブレットとLTE専用ポケットWiFiのEllipsisシリーズの端末は昨年秋に発売開始しています。
アメリカのキャリアでは既にT-Mobile USが2014年5月22日にシアトルでVoLTEを開始し、2014年7月31日の四半期業績発表では同社のVoLTEは「全米展開」に拡張されたことを宣言しました。
AT&TはT-Mobile USに1日遅れ、2014年5月23日から地域限定でイリノイ州・インディアナ州・ミネソタ州・ウィスコンシン州から開始されています。
T-Mobile USはHD Voiceは2013年4月のiPhone 5発売開始から3G/HSPA+/DC-HSDPAで対応開始し、VoLTEでも対応しています。Sprintは3G CDMA2000回線で2014年2月から一部地域でHD Voiceに対応しており、AT&Tは2014年5月23日のVoLTE開始からHD Voiceに対応しています。
2012年10月から毎月一定量(500MB)のデータ通信を無料で提供し、1年後には毎月200分まで無料通話サービスも提供しているFreedomPopは、「メジャーなキャリア」に買収される交渉にのっている、とFireceWirelessが本日報道しています。
【FireceWireless】’Major carrier’ said to be considering acquiring MVNO FreedomPop – 2014年8月25日
FreedomPopはSprintのMVNOで、開始当時はSprintのWiMAX回線、現在はSprintのLTEと3G CDMA2000回線を使用しています。通話はiPhone/スマホの専用アプリを使い、全てVoIPで行います。
FreedomPopは2015年末までには加入者数100万人を目指しており、CEOのStokols氏は順調に目標達成に向かって加入者を増やしている、とFireceWireless誌に答えています。
また、FreedomPopは先月、ベルギーでもBASE(KPN)の回線を使用して同様のサービスを開始する契約を取り付けた、と発表しています。
FreedomPopは通話やデータ通信の超過分を課金したり、ボイスメール・オプションや未使用データ通信の翌月へのキャリーオーバー・オプションなどのオプション料金を収入源としています。
FreedomPopを買収しようとしている「メジャーなキャリア」の名前は公表されていませんが、FreedomPopがSprintのMVNOであることから、Sprintと予想している人も多いようです。ただし、FreedomPopの課金モデルでは無料ユーザーが増えるため、SprintがFreedomPopを買収しても収益性は上がらないどころか、逆に無料ユーザーが増えてポストペイドやVirgin Mobile USA/Boost Mobile自社プリペイドブランドとの競合も心配されます。
また、FreedomPopは米国外からの旅行者が自分のGSM(W-CDMA)携帯端末をそのまま利用して、同じようなサービスを受けられるように、T-Mobile USまたはAT&T回線を使用したサービスも計画している、と既に発表しており、買収しようとしている相手はT-Mobile USではないか、との憶測もあります。
さらにアメリカ国内ではプリペイド専門Tracfoneグループで事業を展開し、メキシコのAmérica Móvilを所有する、世界一の富豪家のCarlos Slim氏の可能性もあるでしょう。
アメリカ合衆国税関・国境警備局(U.S. Customs and Border Protection、CBP)は、2014年8月13日からアトランタHartsfield-Jackson国際空港で、入国審査書類(パスポート情報と税関申告書)をスマホ(現在はiOS)のアプリから提出し、入国審査を簡素化する試験運用を開始しています。
【U.S. Customs and Border Protection】New Mobile Passport Control App Available - 2014年8月11日
CBPでは年内に他の空港でも実施する計画で、アンドロイド・アプリの提供も予定しています。
アプリは誰でも無料でダウンロードできますが、現在のところこの試験運用はアメリカ市民およびカナダ市民に限られていますが、
“アメリカがモバイル入国審査を試験運用開始” の続きを読む
2014年8月24日(現地日曜日)午前3時20分44秒に発生したカリフォルニア、ワインカントリーのNapa近郊で発生したマグニチュード6.0に地震で、活動量計の新しい使い方が発覚!
活動量計(アクティビティ・トラッカー)メーカーのJawbone社は同社ブログで、
【The Jawbone Blog】HOW THE NAPA EARTHQUAKE AFFECTED BAY AREA SLEEPERS – 2014年8月15日
この地震の時刻前後の数千人のJawboneユーザーの活動量を統計し、震源地近くでは地震の直後に74%のJawboneユーザーがベッドから起き上がって活動し始めたことを突き止めました。(逆に言うと、26%は地震に気がつかないか、気にせずに、寝ていた・・・ということ?)
しかも、地震の震源地からの距離が離れるにつれて、地震直後にベッドから起き上がって動き回った人は少ないことまで突き止めました。震源地から25~50マイル(40~80キロ)離れたサンフランシスコ市内や対岸のオークランド周辺では、55%のJawboneユーザーがベッドから起きて動いています。
未明に地震に起こされてベッドから起き上がって活動した人たちは、長い人はサンフランシスコ/オークランド周辺で約1時間半後の午前4時55分頃まで寝付けず、震源地から25マイル(40キロ)以内では約2時間20分後の5時40分ごろまで寝付けなかった人が居るようです。
更に、震源地から75~100マイル(120~160キロ)離れたところでは、ほとんどのJawboneユーザーは地震によって睡眠が妨害されていない、ということもわかったそうです。
たまたま地震の発生時刻が夜中で、ワイヤレスでクラウドに保存されたJawboneユーザーの活動量パターンからこのような事がわかりましたが、偶然に予期せぬ結果が出たとはいえ、活動量計(アクティビティ・トラッカー)から面白い統計がわかりました。
まだ終わらない最新ラウンドのアメリカ・ポストペイド携帯料金の値下げ競争!
先週木曜日のSprintのポストペイド個人(1台契約)プランの「月$60、(通話・テキスト・データ通信、トリプル)使い放題」は、Sprintによれば「業界最安値」と触れ込みでしたが、以下のブログ記事でも私見を書いたように
Sprintの1回線加入者用、新「月$60プラン」に関して – 2014年8月24日
「月$60、(データ通信)使い放題」の価格はそれなりの価値がある(ただし、制約もある)ことは認めるものの、「そんなにデータは使わないので、ほどほどのデータ容量で安いほうが良い」というユーザーを満足する「エントリーポイント」プランが発表されなかったのは、残念なことです。
T-Mobile USを初め、AT&TもVerizonもスマホ・エントリーユーザー用に月のデータ通信容量が500MB/300MB/250MBまで月$40/$45/$45というプランを既に提供しており、Sprintも2014年8月18日に発表した新Sprint Family Share Packで月600MBまでで$45(1回線契約の場合)を発表しています。
アメリカ、スマホ・ポストペイド月通信料金、最低料金プラン比較(2014年8月17日現在) – 2014年8月18日
このエントリープラン加入者に対し、「月数百メガバイトでは、ちょっと足りない。」というユーザー層向けに、T-Mobile USは本日、エントリープランSimple Starterに月$5追加するだけで1.5GB追加できるデータパック(合計で2GBまで使用可能)を提供すると、発表しました。この追加オプションは、2014年9月3日から提供開始になります。月2GBに達した場合でも、更に一日$5で500MB、または$10で1週間1GBまでの追加が出来ます。
T-Mobile USのSimple Choiceプランは毎月の高速データ容量制限に達した場合には、その後は128kbps以下の速度で無制限に使用できます。しかし、Simple Starterプランでは、毎月のデータ容量制限に達した場合には、データ通信が使用できなくなります。
これにより、アメリカ4大携帯会社のポストペイドのエントリーレベル料金プラン月$40~45価格帯で、使用できるデータ容量でT-Mobile USの月$45プランが圧倒的に他社の同様なエントリープランに差をつけるようになります。
Sprintおよびソフトバンクが、共同開発のSharpの新スマホ発表を期に、月々一定金額(アメリカは$4.99)を払うことによって、選択されたアンドロイド・アプリから無制限にダウンロードでき、アプリ内課金も$5までクレジットされる、AppPassを始めます。
たまたま期を同じくして、comScore社がユーザーのアプリダウンロード実態調査を発表しました。
【comScore】comScore’s U.S. Mobile App Report Available for Download – 2014年8月21日
【Quartz】Most smartphone users download zero apps per month – 2014年8月22日
これによると、アメリカのスマホ利用者の65.5%は、まったくアプリをダウンロードしない(直近3ヶ月平均)そうです。
確かに、アメリカ人のスマホやiPhoneを見ると、買ったときにインストールされているアプリしか入っていない人が多いですね。または、買った直後に数個の必要なアプリを自分で、または、誰かにインストールしてもらって、それでおしまいとか。
さあ、これに対し、Sprint/ソフトバンクのApp Passはユーザーにアプリをダウンロードさせる起爆剤になるのか、それでもアメリカのユーザーは「毎月$4.99請求されるのは、高い」と思って、それでもダウンロードしないのか?
時系列:
● 2014年8月18日(月)午前5時31分(東海岸時刻)、SprintがSprint Family Share Packを発表。目玉は、MNP転入者に対して、携帯10回線まで何回線でも月通信料金$100(2015年12月31日まで)。データ通信量は共有20GB、プラス1回線当たり2GB。
【Sprint】It’s a New Day for Data for American Consumers – 2014年8月18日
● 2014年8月21日(木)午前9時23分(東海岸時刻)、T-Mobile US CEOのJohn Legere(ジョン・レジャー氏)が、「Sprintの回線の質の悪いのに我慢してきた既存加入者が、月$100プランに加入できない。」ことを指摘して、T-Mobile USは既存Sprint加入者を救済する処置として、「Sprint加入者を紹介してMNPさせると、T-Mobile紹介者とSprint(またはAT&T、Verizon)からのMNP転入者の両方が、月$50のプランで1年間データ通信無制限を貰える」キャンペーンをウェブサイトで開始宣言。(既存のT-Mobile US Unlimited Dataプラン加入者は、1年間、月$10の割引。)
【T-Mobile US】Do’s & Don’ts for Un-carrier Wannabes – 2014年8月21日
● 2014年8月21日(木)午前11時52分(東海岸時刻)、Sprintが個人プラン(1回線加入プラン)、月$60でカケ放題・テキスト放題・データ使い放題の新プランを発表。T-Mobile USの通常の使い放題プランよりも2年で$480、『MNP救援作戦(プロモーション)』よりも年間で$120」安いことを強調。
【Sprint】It’s a New Day for Unlimited Data – 2014年8月21日
● 2014年8月21日(木)午後1時36分(東海岸時刻)、T-Mobile US CEOのJohn Legere(ジョン・レジャー氏)が、「T-Mobile USのプリペイドブランドのMetroPCSは、月$60で使い放題プランを既に提供していることを指摘。しかも、プリペイドなので、ポストペイド契約には追加される最大16%の連邦税・地方税はプリペイドには掛からないことも指摘。
● 2014年8月22日(金)、AT&TのプリペイドブランドのCricket Wirelessが、期間限定(2014年8月24日~2014年10月19日)で、T-Mobile USまたはMetroPCSからのMNP転入者に$100通信料割引を提供。
- LTEのカバレッジの広さと、
- (Sprintの月$60プラント違って)連邦税・地方税が掛からないこと(MetroPCSも同じ)、
- ロイヤリティ(ポイント)制度で、新しいスマホが毎年無料
- エントリーポイント(最低料金)は月$35から
が訴求ポイント。
Cricketのプランは
- 月$40で、カケ放題・テキストし放題・データ通信500MBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
- 月$50で、カケ放題・テキストし放題・データ通信2.5GBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
- 月$60で、カケ放題・テキストし放題・データ通信5GBまでLTE速度(その後は128kbps以下の速度で使い放題。高速追加オプション有り。)。
毎月自動更新にすれば、更に月$5割引。
【Cricket Wireless】Top 5 Reasons T-Mobile and Metro PCS Customers Should Switch Now to Cricket Wireless – 2014年8月22日
“Sprintの1回線加入者用、新「月$60プラン」に関して” の続きを読む
さて、3つのモバイル決済の違いをまとめてみましょう。もちろん、アメリカ国内で加入する場合の事情です。日本を含むアメリカ以外では違うと思いますので、注意してください。
“Square、PayPal Here、Amazon Local Registerの比較” の続きを読む
Amazon Local Registerクレジットカード決済を登録を登録しました。
手順は大まかに
■ ステップ1:基本情報の登録
■ ステップ2:Eメールアドレスの確認
■ ステップ3:Amazonへ銀行口座情報と住所の提出
■ ステップ4:Amazonへ銀行口座情報と住所の確認完了Eメールを待つ(1~2日後)
となります。
筆者は法人として登録しましたが、もちろん、個人または個人事業者(Sole Proprietor)としても登録できます。
始める前に全ての手順を見てみたい人も居るでしょうから、以下、画像が多いですが、記録も兼ねて手順を辿ってみます。
Amazon Local Registerのパッケージの中に入っている案内書の中に書いてあるURLアドレス、
http://local.amazon.com/register
にアクセスします。
“Amazon Local Registerクレジットカード決済を登録しました” の続きを読む
先月、まったく予期されず、青天の霹靂でT-Mobile US買収提案を提出したフランス第4位の通信会社、Iliad(イリアド)は、T-Mobile USの56.6%株を約150億ドルで購入する提案がT-Mobile USおよびドイツテレコムに拒否されていました。
Sprint/ソフトバンクが「アメリカ規制当局の許可が得られる可能性が少ない」としてT-Mobile US買収を諦めたニュースが発覚した今月(2014年8月)5日は、Iliadがアメリカ衛星テレビのDISH Networkやケーブル(CATV)会社のComcast、Cox Communications、Charter Communicationsなどに働きかけ、共同買収提案をしようとしているらしい、というニュースをReutersが流していました。
【Reuters】Exclusive: Iliad in talks with investors to improve T-Mobile bid – sources - 2014年8月5日
その中で株式非公開のCox Communicationsは、本日、同社は「(経営の)現状に満足しており、T-Mobile US買収には興味が無い」事を発表していました。
【FierceWireless】Cox president: We’re not going to bid for T-Mobile - 2014年8月20日
Sprint/ソフトバンクがT-Mobile US買収を断念したことで競争相手が無くなり、5月の段階で「SprintがT-Mobile USの買収を諦めたら、DISHとしてはT-Mobile USに興味がある。」と記者の質問に答えていたDISHのCEO、Ergen氏が、この件に関してはその後まったく声明を発表しておらず、静かにしていますが、そのDISHの行動が待たれます。
その中で、昨夜、「Iliad社はGoogleとMicrosoftに接近し、IliadによるT-Mobile US買収を『支援するよう』に交渉している」という噂がNew York Post誌によって報道されています。
【New York Post】Iliad looks to Google, Microsoft for help with T-Mobile bid - 2014年8月19日
特に、ギガビット通信やWiFiネットワーク分野でも事業に進出しているGoogleにとって、モバイル通信の分野に自己資金で参入するのは資金が掛かりすぎるため、Iliadと組んでT-Mobile USを買収することによって、簡単にモバイル通信事業に参加できる、ということを説得材料に使っているようです。
GoogleやMicrosoftがIliadの説得に乗るのか、また、DISHが独自に買収提案を準備するために買収資金の画策をしているのか、T-Mobile USを巡ってのドラマはまだまだ終了していないようです。