フランスIliad社、T-Mobile US買収を諦めず。


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先月、まったく予期されず、青天の霹靂でT-Mobile US買収提案を提出したフランス第4位の通信会社、Iliad(イリアド)は、T-Mobile USの56.6%株を約150億ドルで購入する提案がT-Mobile USおよびドイツテレコムに拒否されていました。

Sprint/ソフトバンクが「アメリカ規制当局の許可が得られる可能性が少ない」としてT-Mobile US買収を諦めたニュースが発覚した今月(2014年8月)5日は、Iliadがアメリカ衛星テレビのDISH Networkやケーブル(CATV)会社のComcast、Cox Communications、Charter Communicationsなどに働きかけ、共同買収提案をしようとしているらしい、というニュースをReutersが流していました。
【Reuters】Exclusive: Iliad in talks with investors to improve T-Mobile bid – sources - 2014年8月5日

その中で株式非公開のCox Communicationsは、本日、同社は「(経営の)現状に満足しており、T-Mobile US買収には興味が無い」事を発表していました。
【FierceWireless】Cox president: We’re not going to bid for T-Mobile - 2014年8月20日

Sprint/ソフトバンクがT-Mobile US買収を断念したことで競争相手が無くなり、5月の段階で「SprintがT-Mobile USの買収を諦めたら、DISHとしてはT-Mobile USに興味がある。」と記者の質問に答えていたDISHのCEO、Ergen氏が、この件に関してはその後まったく声明を発表しておらず、静かにしていますが、そのDISHの行動が待たれます。

その中で、昨夜、「Iliad社はGoogleとMicrosoftに接近し、IliadによるT-Mobile US買収を『支援するよう』に交渉している」という噂がNew York Post誌によって報道されています。
【New York Post】Iliad looks to Google, Microsoft for help with T-Mobile bid - 2014年8月19日

特に、ギガビット通信やWiFiネットワーク分野でも事業に進出しているGoogleにとって、モバイル通信の分野に自己資金で参入するのは資金が掛かりすぎるため、Iliadと組んでT-Mobile USを買収することによって、簡単にモバイル通信事業に参加できる、ということを説得材料に使っているようです。

GoogleやMicrosoftがIliadの説得に乗るのか、また、DISHが独自に買収提案を準備するために買収資金の画策をしているのか、T-Mobile USを巡ってのドラマはまだまだ終了していないようです。



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