アメリカの小売店は、アップルストアのようなモバイルPOS(mPOS)を欲しがっている


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少し前にイギリスの衣料チェーン店のiPad活用事例を
iPad in Business/iPhone in Business (ビジネスにもiPadを/ビジネスにもiPhoneを) – 2012年4月22日
で紹介しました。

今回、モトローラ・ソリューションズ(Googleが買収するモトローラの部門ではありません。)の調査によると、アメリカの小売業界、ホテル業界、そして、フィールドサービス(現場修理)分野では、現在使用中の固定POSシステムを、『アップル・ストアで使っているような』モバイルPOSシステムに置き換えようという計画を持っています。

アップルは、アップルストアでiPhoneをPOS端末として使用していますが、その前はWindows CEを使ったシステムを使っていました。

現在既に、VerizonストアではHPのWindowsタブレットPCを持って、店内でスタッフが客に伴って回り、客が実際の携帯端末などをショールーム内で見て触りながらどの携帯端末を購入するかを決める判断の補助を行っています。
客が携帯端末を選択し、在庫を確かめ、注文を決断すると、お店のスタッフはそのタブレットPCをドックステーションに繋げ、最後の決済を行っています。

一部のハイヤットホテルでは宿泊客のチェックインをタブレット端末で行うことが出来、チェックイン時に長い列が出来た場合には、ホテルの他のスタッフが列に並んだ客のチェックイン手続きをその場で行うことが出来ます。

今回のモトローラ・ソリューションズの調査によると、36%の調査対象小売業はモバイルPOSへの移行を望んでいます。

● 66%の小売業は、mPOSに興味がある。
● 42%の小売業は、既にmPOSアプリを社内で試用しているか、3年以内に試用開始したいと考えている
● 大半の小売業は、mPOSアプリを店内のセールス・スタッフの為に導入するか、顧客の列の待ち時間の短縮の為に使いたい
● 71%の小売業は、カスタマーサービス向上の為にmPOSを使うことを考えている
● 51%の小売業は、店内から在庫チェックをするために使いたい
● 48%の小売業は、商品の販売価格をチェックをするために使いたい
● 42%の小売業は、商品の返品受付・処理に使いたい

また、43%の消費者も、mPOS端末を使っているお店での買い物体験の印象や質が良くなる、と答えています。

調査対象となった小売業は、平均で店内の固定POSの36%が、mPOS端末に取り変わるだろう、と答えています。

「どのような端末を使いたいか?」との質問には、46%がタブレット、40.6%がスマートフォンと答えています。
フィールドサービス(現場修理など)分野でも、タブレット端末を使いたいという要望が多くなっています。

この傾向が具体化されれば、アップルやアンドロイド端末メーカーに売上げ増チャンスを与えるだけでなく、SquareやPaypalのようなモバイル決済システムを提供する会社にもビジネスチャンスを与えることになります。

ソース:
Now even retailers want to be like…Apple of course! – 2012年4月30日

新流行語は、mPOSか・・・



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