T-Mobile USAプリペイドSIMで、iPhoneを使ってみる。(公式キャリアプロファイルのリリース前)
T-Mobile USAは、同社版iPhone 5予約開始日の2013年4月5日から、iPhone 5出荷開始日/店頭販売日の2013年4月12日の間(2013年4月5日が有力)に、公式T-Mobile USAキャリアプロファイルのリリースを行うと予想されています。
T-Mobile iPhone Users to Get iOS Update as Carrier Support Goes Official – 2013年4月2日
そこで、公式キャリアプロファイル・リリース前にiPhoneでT-Mobile SIMを使い、リリース後と比べてみましょう。
ただし、ここでは、T-Mobile USAプリペイド携帯用SIMとT-Mobile USAプリペイドモバイルデータ通信(旧サービス名、webConnect)用SIMを使用します。
公式iPhone対応後にT-Mobile USAのプリペイドSIMとポストペイドSIMでは、使用したiPhoneの挙動が違うことが、可能性としては有り得ます。
まあ、その時はその時で・・・
■ iPhone 5 (A1428 GSM 現行モデル=もうすぐ旧モデル)
※ iPhone 5に関しては、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
もうすぐ旧モデルになる現行iPhone 5 (A1428 GSMモデル)にT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入して起動します。
「設定(Settings)⇒キャリア(Carrier)」にT-Mobileと表示されます。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ モバイルデータ通信(Cellular)」をタップすると、3Gトグルスイッチしかありません。LTEトグルスイッチはまだです。
数ヶ月前からT-MobileのAPN設定は、空白でも自動設定してくれます。
公式キャリアプロファイルのリリース前の現在のところ、テザリング(Perrsonal Hotspot、インターネット共有)も使用できます。
筆者の住んでいる地域ではT-Mobileの3G/HSPA+ 1900MHz周波数帯域での整備が済んでいますので、接続速度もダウンロードが10~12Mbpsは可能。
それに比べて、AT&TのLTEは、筆者のところは郊外なので最高速度ではないらしく、5~7Mbps程度です。
■ iPhone 4S GSMモデル
※ iPhone 4Sに関しても、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
iPhone 4S GSMモデルにT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入してみました。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ モバイルデータ通信(Cellular)」をタップすると、3Gトグルスイッチしかありません。iPhone 4Sは非LTE対応なので、公式キャリアプロファイルがリリースされても、このままのはずです。それとも、「3G」 が「4G(=HSPA+)」に変わるのでしょうかね。
テザリング(Perrsonal Hotspot、インターネット共有)項目も、使用できます。
iPhone 5に比べると少し速度が遅い感じがしますが、それでもHSPA+でダウンロードが8~9Mbpsも出ていれば、充分ですね。
■ iPhone 4S CDMA2000(Sprint)版
※ iPhone 4S CDMA2000(Sprint)版に関しても、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
これは以前にも試したように、・・・
Sprint(CDMA2000) iPhone 4Sは、他社SIMが使えるか? – 2011年10月17日
SprintおよびVerizon版iPhone 4Sではアメリカ他社のキャリアのSIMに対してはSIMロックされているので、T-MobileのSIMをこれらに挿入すると、
暫くすると電波を探し始め、
りんごマークが出てきて、
アクチ画面になります。
そして、WiFiを選んだあと、
「SIMが違うよ~(Only compatible SIM cards from a supported carrier may be used to activate iPhone.)」というメッセージが出ます。
よって、CDMA2000版iPhone 4SではT-Mobile USA(およびAT&T)のSIMは使用できません。
※ Verizon版iPhone 5では、T-MobileプリペイドSIMは使用できるはずです。ただし、CDMA2000版iPhone 5はT-MobileのLTE周波数には対応していませんが。
■ iPhone 4 GSMモデル
※ iPhone 4に関しても、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
iPhone 4 GSMモデルにT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入してみました。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ モバイルデータ通信(Cellular)」をタップすると、3Gトグルスイッチしかありません。iPhone 4も非LTE対応なので、公式キャリアプロファイルがリリースされてもこのままのはずですね。しかも、iPhone 4はHSPA+には対応していないため、「3G」 が「4G(=HSPA+)」に変わることも無いでしょう。
テザリング(Perrsonal Hotspot、インターネット共有)項目も、使用できます。
iPhone 4はHSPA+対応ではないので、データ通信速度は3Gダウンロードで4~5Mbpsですが、これはまだT-Mobile回線で1900MHz 3G/HSPA+対応端末を使っている人が近所に少ないためでしょう。そのうち他社と同じく1-2Mbpsかそれ以下に速度は落ちるでしょう。
■ iPhone 3Gs
※ iPhone 3Gsに関しても、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
iPhone 3GsにT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入してみました。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ モバイルデータ通信(Cellular)」をタップすると、3Gトグルスイッチしかありません。iPhone 3GsはLTEにもHSPA+には対応していないため、「3G」 が「4G(=HSPA+)」に変わることも無いでしょう。
テザリング(Perrsonal Hotspot、インターネット共有)項目は表示できますが、ひまわりアイコンが暫く回ったままでした。しかし、暫くしてテザリングをタップして、手ザリング画面がアクセスできるようになりました。
iPhone 3Gsの本体の速度が遅いので、カクカクとした動きしかしませんが、データ通信速度は3Gダウンロードで4~5Mbps達成しています。優秀です。(回線が空いている今だけでしょうが・・・)
■ iPad Mini Verizon版 (Verizon版iPad 4も同じ? AT&T/カナダ版は同じ挙動かどうかは、不明。)
※ iPad Mini Verizon版に関しては、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
iPad Mini Verizon版にT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入してみました。
「設定(Settings)⇒ モバイルデータ通信(Cellular Data)」に「LTEをオンにする(Enable LTE)」のトグルスイッチが既にあります。
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
したがって、アップル非公認キャリア用のジェネリック・キャリア・プロファイルCarrier 14.0は、LTEのブロックはしていないのですね。SIMフリーのiPad 4/iPad Mini(AT&T/カナダ版以外)にドコモのXi用SIMを挿入すると、問題無くLTEが使えるのと同じ理由ですね。
T-Mobileプリペイ携帯/データ用SIMで、テザリングも使用できます。
ダウンロード速度は、HSPA+の10~12Mbpsです。
■ iPad 3 GSMモデル
iPad 3では、T-Mobileプリペイド携帯用SIMと、モバイルデータ通信用SIMで、挙動が違いました。
まず、iPad 3にT-Mobile USAプリペイド携帯用/モバイルデータ通信用SIMを挿入してみました。
どちらのSIMでも、「設定(Settings)⇒ モバイルデータ通信(Cellular Data)」に「LTEをオンにする(Enable LTE)」も「3Gをオンにする(Enable 3G)」も、どちらのトグルスイッチもありません。(AT&TのSIMでは、LTEのトグルスイッチが表示されます。)
どちらのSIMでも、「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
どちらのSIMでも、テザリングも設定できます。
しかし、iPad 3にT-Mobileプリペイド携帯用SIMを挿入した場合には、ブラウザーの画面がMy T-Mobileのログイン画面にリダイレクトされ、それ以外のページはアクセスできません。
Speed Testを実行しても、サーバーがアクセスできません。
よって、iPad 3にT-Mobileプリペイド携帯用SIMを挿入した場合には、実質的にネットは使えません。
iPad 3にT-Mobileモバイルデータ通信用SIMを挿入した場合には、正常にブラウザーが好きなサイトをアクセスできます。
ダウンロード速度は、1900MHz HSPA+の10~12Mbpsです。
■ iPad 2
iPad 2でも、T-Mobileプリペイド携帯用SIMと、モバイルデータ通信用SIMで、挙動が違いました。
まず、iPad 2にT-Mobile USAプリペイド携帯用/モバイルデータ通信用SIMを挿入してみました。
どちらのSIMでも、「設定(Settings)⇒ モバイルデータ通信(Cellular Data)」に「3Gをオンにする(Enable 3G)」のトグルスイッチがありません。(iPad 2にはもともとこのトグルスイッチはありません。)
※ iPad 2はLTE対応ではありませんから、LTEトグルスイッチは出てきません。
どちらのSIMでも、「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 14.0」です。
iPad 2はテザリング非対応ですから、テザリングは出来ません。
しかし、iPad 2にT-Mobileプリペイド携帯用SIMを挿入した場合には、ブラウザーの画面がMy T-Mobileのログイン画面にリダイレクトされ、それ以外のページはアクセスできません。
Speed Testを実行しても、サーバーがアクセスできません。
よって、iPad 2にT-Mobileプリペイド携帯用SIMを挿入した場合には、実質的にネットは使えません。
iPad 2にT-Mobileモバイルデータ通信用SIMを挿入した場合には、正常にブラウザーが好きなサイトをアクセスできます。
ダウンロード速度は、1900MHz W-CDMAの5~6Mbpsです。
■ iPad 1
※ iPad 1に関しては、T-Mobileプリペイドモバイルデータ通信用SIMでも、結果は同じでした。
iPad 1にT-Mobile USAプリペイドSIMを挿入してみました。
「設定(Settings)⇒ モバイルデータ通信(Cellular Data)」に「3Gをオンにする(Enable 3G)」のトグルスイッチがありません。(iPad 1にはもともとこのトグルスイッチはありません。)
「設定(Settings)⇒ 一般(General)⇒ 情報(About)」のにキャリアは、非公式キャリアのプロファイルの「Carrier 12.0」です。(iPad 1は、最新iOSのバージョンは5.1.1です。)
iPad 1はテザリング非対応ですから、テザリングは出来ません。
ダウンロード速度は、W-CDMAの5~6Mbpsです。
どちらのSIMでも、正常にネットに接続できます。