VerizonがLTE国際ローミングを2014年までに開始計画


- Old Counter



スペインのバセロナで今週開かれている世界的な携帯電話業界の展示会、MWC(Mobile World Congress 2013)で、VerizonのCTOのNicola Palmer氏は、今年中にカナダを始め数カ国のキャリアとのLTE国際ローミングを開始したい、と発表しました。
Verizon Wireless eyes first international LTE roaming partner this year – 2013年2月25日

Verizonは現在700MHz Upper Cブロック周波数帯域(746-787MHz、LTE Band 13)を使用してアメリカ国内でLTEサービスを行っていますが、このLTE通信網の整備は2013年夏にはほぼ完了する予定です。
Verizonは700MHz帯域以外に、AWS帯域(上り1700MHz/下り2100MHz、LTE Band 4)での電波使用権を2011年12月に複数のCATV会社などから購入しており、2013年夏からLTE AWSを構築し、年内に5000の基地局でLTE AWSを開始する予定です。

このため、2013年1月31日から発売されたVerizonの最新モデルのポケットWiFi、Verizon Jetpack 4G LTE Mobile Hotspot MiFi 5510Lでは、ファームウェアのアップグレードで4G LTE AWSも使用できると、製品説明書には記載されています。
Novatel Wireless MiFi 5510L 3G/4G LTE Intelligent Mobile Hotspot 製品案内

カナダでは既にBell、MTS、Rogers Wireless、Telus、SaskatelがAWS(Band 4)でのLTEサービスを開始しており、VerizonのLTE端末がAWSにも対応するようになれば、ハード的には簡単にカナダとの2国間ローミングが可能になります。

また、Verizonは既に世界の200キャリアと2G/3G国際ローミング契約を持っており、それを延長してLTE国際ローミング契約を結んでいくことを期待しているようです。

更にVerizonの発行株の45%は英国Vodafoneが所有しているため、欧州での国際ローミングはVodafoneとの契約を通して整備することが出来ます。ただし、欧州では800MHz(Band 20)、1800 MHz(Band 3)、2600MHz(Band 7)などのLTE周波数が多いので、これに対応するための「LTE国際ローミング用通信端末」の開発が必要です。



――<●>――
関連すると思われる記事: