PayPal Hereを使ってみました。


- Old Counter



2012年3月15日に発表されたPayPal Here
PaypalがiPhone/アンドロイド端末で使えるPaypal Hereクレジットカード決済システムを発表 – 2012年3月22日
は、この分野の先駆的企業Square
iPhoneでクレジットカード決済-Square – 2011年2月1日
を追従して、iPhone/iPad/アンドロイド携帯でクレジットカード決済を行うシステムですが、当初は限られたマーチャントしか使用できませんでした。

その後、制限が解かれて、全てのPayPalマーチャント(課金する側)が使用できるようになったようです。
筆者自身もこの日を待っていたのですが、もっと早くにリーダーを注文して、一般に使えるようになってすぐにPayPal Hereを使う機会は、逃してしまったようです。

たまたま、近々、クレジットカード決済が必要だったこともあって、「どうせならPayPal Hereが使えたら、それを使ってみよう(いつもはSquareを使っています。)」と思い、iPhoneのPayPalアプリを開いたら、カードリーダーが注文できるようになっていました。

そこで、早速、注文しました。
iPhoneのPayPal Hereアプリから2012年8月16日夜にPayPal Hereに加入して、カードリーダー(無料)を注文し、ちょうど1週間後の2012年8月22日にUPS(宅配便)で到着しました。

 

ちなみに、この日のために筆者は既に持っていたPayPalの口座に、課金も出来るようにして、2012年3月から準備をしていました。

受け取った封筒の中には、小箱がひとつ。

 


 

その小箱を開けると、青いPayPalリーダー(だけ)が入っています。

 

Squareの白いリーダーと並べた写真です。(左がPayPal Hereのリーダー、右がSquareのリーダー)

 

どちらも、iPhone/iPad/アンドロイド端末などのイヤホンジャックに刺して使います。

 
 

PayPal Hereアプリ

PayPal Hereアプリは、iOS AppStore、または、アンドロイドPlay Storeからインストールできます。
 
 

ダウンロード後、アプリを起動して、PayPalのアカウント設定(ログイン名=Eメールアドレス、パスワード)をします。
 
 

PayPal Hereカードリーダーでクレジットカードへ課金

PayPal Hereカードリーダーをイヤホンジャックへしっかり差し込みます。(差し込みが緩いと、カード番号を読んでくれません。)

 

PayPal Hereアプリを起動します。

 


 

PayPalアカウントでログインします。
 
 


 

総額課金(Totals only)か、商品アイテム毎課金(Itemized Orders)か、を選択します。
ここでは、総額課金(Totals only)を選びます。
 
 

金額を数字キーパッドで手入力し、「Charge」バーをタップします。

 

支払い方法の選択画面が出てくるので、「Card」を選択します。
ちなみにまだやっていませんが、お客さんからはPaypalでも、小切手でも、支払いを受け取ることが出来るようですね。
小切手の場合は、iPhone/アンドロイドのカメラで小切手をスキャンして、決済するようです。

追記:後でわかったことですが、カード番号を手入力するときに、クレジットカードの表面をスマフォのカメラでスキャンすると、カード番号と期限を読み取ってくれて、手入力の間違いを避けることが出来るようです。・・・でも、なぜ目の前にカードがあるのに、手数料の高い手入力方式を選ぶ必要があるのでしょうか?それとも、カードの写真をEメールに添付することを考えているのか?


 

クレジットカードの情報を手入力する(オンラインオーダーなどで、お客さんのカードが手元に無い場合))か、カードリーダーでスキャンします。
Paypal HereもSquareも、手入力すると、引かれる手数料が約1%多くなります。
 
 

クレジットカードをスキャンすると、カード情報が読み込まれ、決済が実行されて、

 

署名画面が現れます。
この画面にお客さんが署名(オンラインオーダーの場合は、「Online Order」とこちらが書いておけば良いです。)します。
署名は、決済に問題があったときに、後日の調査のときに調べられます。問題が無い場合は、単なる記録として残すだけなので、署名の正確さ(そもそも、タッチスクリーンには署名しにくい)や、オンラインオーダーの場合に本人の証明が無いことは、正常なトランズアクションの場合は、それほど気にすることはありません。

 

署名後に領収書をSMSテキストメッセージで(領収書へのインターネット・リンク先を)お客さんに送るか、Eメールで送るか、領収書送信をスキップ(No Thanks)するかの選択をします。

 

Eメールを選択すると、相手のEメールアドレス入力欄が画面に現れ、「Send」ボタンをタップすると領収書がそのアドレスに送信されます。

 

即時にお客さんにもEメールで領収書が送られ、

 

課金した側にもEメールで課金額の記録が送信されます。

 

ちなみに、この検証で使用したカードは、日本の楽天銀行のVISAデビットカードです。
 
 

PayPal HereとSquareの入金タイミングの違い

Paypal HereとSquareの大きな違いは、各社の決済手数料よりも、入金のタイミングにあります。

手数料 Paypal Here Paypalオンライン決済 Square従来形式 Square【新】月額固定手数料
2012年8月16日より提供
月額固定費 $0 $0 $0 $275
アメリカ国内カード
カードスワイプ
2.70% N/A 2.75% 無料(*)
アメリカ国内カード
カード番号手入力
3.50%+$0.15? 5.0% 3.50%+$0.15 %?
アメリカ国外カード
カードスワイプ
3.70% N/A 2.75%? %?
アメリカ国外カード
カード番号手入力
%? 5.0% 3.50%+$0.15? %?
入金タイミング:
課金した金額が
使えるまでの時間数
即時(数分以内) 即時(数分以内) 午後5時までに決済した分は
翌日朝までにデポジット
午後5時までに決済した分は
翌日朝までにデポジット

(*) 1回の決済金額が$400以下であること。また、無料決済は、(無料)決済総額が年間$250,000までに限る。 
これらの条件を超えた場合は、2.75%の手数料が取られる。

(?) 要確認。

Squareの場合は、Squareの手数料を引いた金額が、午後5時までに決済した金額は翌日朝一番に自分の(米国内)銀行口座へ直接入金されます。

Paypal Hereの場合は、従来のPaypalオンラインアカウント同じく、カード決済してから、Paypalの手数料を引いた金額が、自分のPaypalアカウントに即時(数分以内)に入金されます。その金額は、即時、リンクされた銀行口座へトランスファーすることが可能です。(ただし、Paypalアカウントから銀行口座への入金までには、1~3日掛かります。)
自分のPaypalアカウントに入ったお金は、他へのPaypal支払い手段としてすぐに使えるほか、PayPalマスターカードを事前に発行してもらえば、そのマスターカードですぐに買い物に使えます。

スモールビジネスにとっては、この入金金額のアベイラビリティが決定要素になるかもしれません。



――<●>――
関連すると思われる記事:

「PayPal Hereを使ってみました。」への2件のフィードバック

  1. いつも記事を楽しみに拝読してます。自分は在米でT-mobileのプリペイドを使っています。今家族にKajeetの携帯を買い与えようか考え中です。このペイパルのシステムはちょっとしたサイドビジネスをしている人たちにはとても重宝されそうですね。例えばフリーマーケットやファーマーズ・マーケットでカード決済が出来ると買う側にとっても便利だと思います。一々現金をATMまで行って出さなくて良くなるとフリマでも大きな買い物しちゃおうかと財布の紐も(かなり)ゆるくなりそうで、それはそれでちょっと怖いかなーと記事を読んでいて思いました。

    管理人 返信:

    毎月の固定費用が無いので、年に数回しかクレジットカードを受け付けなくとも、経費がかかりません。

    もちろん、出先でクレジットカード決済できるのはとても便利です。お客様の家で訪問サービスをするような人でもそこで決済できるし、セミナーや集会でついでに物を売る場合でも・・・

    アメリカでは最近、みんな現金を多額に持って歩かないし、小切手帳も持って歩かなくなったので、どこでもクレジットカードが決済できることは、物やサービスを売る側にとっては必須です。

コメントは受け付けていません。