Hulu日本版を、海外からiPad(またはPC等)で観る方法。
数日前、Hulu日本版を海外(アメリカ)からApple TVでアクセスしようとして、見事失敗しました。
Hulu日本版を、アメリカからApple TVで、iTunes日本アカウントで、アクセスしてみた。 – 2012年9月9日
ただ、これは完全敗退を意味するものではなく、「アクセス時に日本国内のIPアドレスを偽装しないと、Hulu日本版のコンテンツは観られないよ。」ということを、検証し直しただけです。
この「アクセス時に日本国内のIPアドレスを偽装する」手段が、「日本国内のVPNアクセスを使う」ことです。
VPNを使うと「VPNサービスを提供してくれる無料・有料サービスの業者を使い、その業者の持っているIPアドレスを経由して、インターネットに接続する」ことが出来ます。このブログ記事の目的であるHulu日本版をアクセスするためには、このVPN業者として、日本のIPアドレスを提供してくれる業者を選ばなければなりません。
そこで、せっかくHulu日本版のアカウントを前回作ったので、Apple TVでHulu日本版をそのままアクセスするのには失敗しましたが、iPad(またはPC)でHulu日本版をアクセスして、コンテンツを観る方法をまず書きます。
ちなみにHulu日本版のアカウントは、Apple TVを使わなくとも、PC(ブラウザー)で
Hulu日本版 ホームページ
をアクセスしても作成できます。違いは、
● PC(ブラウザー)で作成すると、支払い方法を別途(クレジットカードかPaypalが選択可能)で入力しないといけない。無料お試し期間は、2週間のみ。
● Apple TVで作成すると、既存のiTunes日本IDでの支払いが可能。無料お試し期間は、30日間。
です。
■ Hulu plusアプリをiPad(iPhone、iPod Touch、アンドロイド端末)にダウンロードする
まず、Hulu plusアプリをiPadにダウンロードしてインストールします。
Hulu plusアプリをダウンロードする時のiTunes IDは、どのIDでも構いません。(つまり、iTunes日本のIDでなくても良いということ。)
Hulu plusアプリはiPhoneやiPod Touchにもインストールできます。また、Google Playからアンドロイド端末版もダウンロード/インストールできます。
PCでHulu日本版を見る場合には、特別なアプリは必要ありません。(Adobe Flashがインストールされている必要は、あります。)
AppStoreを起動します。
「Hulu plus」でアプリを検索します。「Hulu plus」アプリの「Free(無料)⇒ Install APP(APPをインストール)」をタップし、Hulu Plusをダウンロード/インストールします。
「Hulu plus」がiPad(iPhone、iPod Touch)にインストールされます。
■ 日本のVPNサービスに加入して、VPNアカウントを作成する
日本国内のIPアドレスを提供してくれるVPNサービスに加入します。
筆者はVPN-Ninja
VPN-NINJA ホームページ
に加入しました。ネットで加入出来て、Paypalで支払いが出来て、すぐに使用出来て、30日毎の課金が自動更新されないので必要な時だけ加入出来て、便利です。
料金も、サービスの種類によって1ヶ月1500円、2000円、2500円、とリーズナブルです。
家庭でHulu日本を楽しむ程度なら、月1500円のサービスで充分です。
VPN Ninja ホームページ
にアクセスし、「お申し込み」をクリックします。
画面下で、メールアドレスを入力し、画面に表示されているスパム防止のためのコードを入力し、「送信する」ボタンをクリックします。
上で入力したメールに、入会登録リンクを含んだEメールが届きます。そのリンク先をクリックします。
個人情報を入力し、画面下部に表示されているスパム防止のためのコードを入力し、「送信する」ボタンをクリックします。
プランは、「共有IPサービス」(月1500円)で良いでしょう。同じIPアドレスからの同時アクセスを受け付けていないようなサイトにアクセスする場合は、「専用動的IPサービス」(月2000円)または「専用固定IPサービス」(月2500円)に加入する必要があります。
「送信する」ボタンを押すと、接続ID(ユーザーID、ログインID)とパスワードを記述したEメールが送信されます。
Eメール中の「管理画面」リンクをクリックします。
Eメールで受信した接続ID(ログインID)とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。
VPN接続ID、接続パスワードと、決済ステータスが表示され、「未決済」と表示されています。
画面左上の「決済をする」ボタンをクリックします。
決済画面がポップアップします。
契約期間と決済方法を選択し、「決済代金を計算する」ボタンをクリックします。
金額が表示され、「代金を決済する」ボタンをクリックします。
Paypalの場合は、Paypalにログインし、支払いを済ませます。
「Return to VPN Ninja」をクリックします。
ログイン画面が出ない場合は、「Member Log in」をクリックします。
接続ID(ログインID)とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックしてログインすると、・・・
VPNサービスが「決済済み」と表示され、サービスの開始日・終了日が表示されます。
VPN-Ninjaは、毎月自動更新はされません。契約終了日を過ぎると解約状態になります。
翌月も必要な場合には、またこの管理画面にログインし、「決済する」ボタンをクリックして翌月分の支払いを行います。
VPN-Ninjaの登録Eメールには決済完了Eメールが届き、
Paypal登録Eメールにも、PaypalのレシートEメールが届きます。
■ iPadにVPNを設定する
VPNサービスに加入して、VPN接続アカウントとパスワードを貰ったら、それをiPadに設定します。
iPad以外の設定方法は、VPN-Ninjaのホームページa href=”http://www.vpn-ninja.net/” target=”_blank”>http://www.vpn-ninja.net/の左下メニューで「接続設定マニュアル」として各端末ごとに詳しく書かれているので、それを参照してください。
「設定(Settings)」を起動し、
「一般(General) ⇒ ネットワーク(Network)」をタップします。
「VPN」をタップします。
「VPN構成を追加…(Add VPN Configuration…)」をタップします。
「PPTP」をタップし、「説明(Description)」の欄には自分が覚えやすい適当な名前(例:VPN-Ninja)を入力します。
「サーバー(Server)」欄には加入しているVPNサービスの接続先サーバー(DN - サーバードメイン名)または接続先サーバー(IP - IPアドレス)を入力します。
「アカウント(Account)」欄は、加入しているVPNサービスの接続ID(ログインID)を入力します。
「パスワード(Password)」欄は、そのパスワードを入力します。
VPN接続情報を全て入力し終わったら、「保存(Save)」をタップします。
使用するVPN構成が、保存されました。
以上が事前準備です。
以下は、毎回Hulu日本をアクセスする際の手順です。
■ iPadのVPN接続を確立する
※以下は、iPadのVPNの接続方法です。PCでHulu日本を観る時には、PCでのVPN接続方法を、http://www.vpn-ninja.net/ の画面左下メニュー「接続設定マニュアル」を参照してください。
iPadで「設定(Settings) ⇒ VPN」をタップし、VPNの接続を確立します。
「設定(Settings)」を起動し、
iPadがWiFiまたは3Gに接続していることを確認し、オフ(OFF)になっている「VPN」をタップします。
「VPN」が「オン(ON)」に変わり、日本のVPNサーバーに接続され、画面左上に「VPN」のアイコンが表示されます。
もし、複数のVPN構成が設定されている場合には、「設定(Settings) ⇒ 一般(General) ⇒ ネットワーク(Network)」をタップし、
「VPN」をタップし、
Hulu日本アクセス用(例:VPN-Ninja)のVPN構成を選択しておき、
それからiPadがWiFiまたは3Gに接続していることを確認し、「VPN」をタップします。
「VPN」が「オン(ON)」に変わり、日本のVPNサーバーに接続され、画面左上に「VPN」のアイコンが表示されます。
これでHulu日本サイトからは、このiPadはあたかも日本に居てHulu日本に接続しているかのように見えます。
■ Hulu plusアプリを起動する
VPN接続が確立したら、Hulu plusアプリを起動します。
(PCの場合は、
Hulu日本版 ホームページ
へアクセスします。)
そして、Hulu日本のアカウントでサインインします。
Hulu plusアプリで一旦サインイン(サインインID、パスワード)情報を入力すると、アプリはそれを覚えていて、サインアウトしない限り(あるいは、数日【30日?】経過しない限り)、次回起動からは再度のサインインは不要です。
VPN接続が切れない限り、このiPad(PC)は日本でHulu日本サイトをアクセスしているように見えますから、自由にHulu日本のコンテンツが見られます。
無料視聴期間後は、1ヶ月980円の料金がHulu日本から課金されます。支払いをiTunes日本のIDで行う場合には、iTunes日本IDに有効な日本での支払い手段【日本発行のクレジットカードか、日本の円建てのプリペイドiTunesカードの金額】が設定されていないといけません。海外発行のクレジットカードや海外発行のiTunesカードでは、ダメです。iTunes日本IDに正当な支払い方法が設定出来なくて、かつ、Hulu日本を無料視聴期間後も継続して観たい人は、PC(ブラウザー)でHulu日本版アカウントを作り、Paypalで支払いすることをお勧めします。
インターネットの接続状態によっては途中でVPNの接続が切れることもありますので、その場合には「設定(Settings) ⇒ VPN」をタップし、VPNの接続を再確立します。
また、VPN接続は、VPNを介さない通常のインターネット接続に比べてアクセス速度が遅くなります。そのために映像の画質が悪くなることもありますが、それは我慢しないといけません。
前節でVPN接続を起動し、画面の左上に「VPN」アイコンが表示されているのを確認した上で、
Hulu Plusを起動します。
サインイン画面が出たら、「Hulu日本のログイン名、パスワード」(iTunes日本のID、パスワードではない)を入力し、「ログイン」ボタンをタップします。
おめでとうございます!
無事、Hulu日本へアクセスできました。
動画も再生できます!
もし、ログイン画面で以下のような「この地域ではご利用いただけません。」エラーが出た場合には、(ログインIDが間違っていなければ・・・)VPNが接続されていないせいです。
この場合は、一度、下記の手順でHulu Plusを実行中タスクから外します。
そして、VPNを接続し、再度Hulu Plusを実行しなおします。
ホームボタンを押してホーム画面を表示し、
ホームボタンを2回連続クリックして、実行中タスクエリアを出して、Hulu Plusのアイコンを長押しし、
Hulu Plusのアイコンの左上の「-」マークをタップし、
Hulu Plusを実行中タスクから外します。ホームボタンを2度ゆっくりの間隔で押し、
ホーム画面に戻り、
「設定(Settings) ⇒ VPN」をタップして、VPNを接続します。
そして、再度、Hulu Plusを起動します。
もし、動画再生中に以下のような「日本のHuluサービスは、日本国外から動画を視聴できません。」エラーが出た場合にも、同じくVPNの接続が中断された可能性が高いので、ホームボタンを押し、「設定(Settings) ⇒ VPN」をタップして、VPNを再接続します。そして、Huluを再起動します。(この場合は、Huluを実行中タスクから外す必要はありません。)
なお、Hulu日本に接続していないときは、「設定(Settings) ⇒ VPN」をタップして「VPNをオフ(OFF)」にしておいてください。
そうしないと、家庭内LANのオペレーションに支障をきたすこともあるし、インターネット接続の速度も遅いからです。
以上のように、VPN接続毎月の経費1500円(VPN-Ninjaの場合) + Hulu日本の毎月の購読費980円 = 月2480円 で、海外からもHulu日本を楽しむことが出来ます。
iPadやPCと違って、Apple TVにはVPN設定が出来ないので、Apple TVの外部にVPNルーターを設置し、そのルーターにVPN接続情報を設定すれば、海外からもHulu日本の視聴ができるはずです。時間があれば、近い将来にそれを検証してみたいと思います。
丁寧な説明ありがとうございます。当方でもiPadでhulu.jp(VPN経由なのでやはりバッファリングたびたびでますが)見ることができました。ルーターを通したApple TVでの視聴も楽しみにしてます。
管理人 返信:
2012年9月14日 12:50 AM
AppleTVからPodcastの動画を直接見ているときにはそれほどバッファリングは発生しないですが、VPNを介すと増えますね。
VPNそのものが信号の暗号化・非暗号化を行うこともあって遅いこともありますが、VPN-Ninjaがポピュラーすぎて加入者が多く、混線しているのかもしれないと思っています。
かといって、混んでいないところを探すと契約料が高かったり、いつ事業を止めるか判らなかったりするんでしょう。
日本のProxyサーバー経由なら速度は落ちないでしょうが、PCブラウザーで観るときには観れる可能性がありますが、iOSのHuluアプリやApple TVの動画のポートに対応しているのはまず無いでしょうから、可能性低いですね。
VPNルーターはこれから選ばないといけない(でも、今は$100以下で、オフィスサプライショップやBestBuyで販売しているようなのも、あるんですね。)ので、少し時間が掛かります。
当方も何とか見れないものかと思案していました。
VPNとういう手があるのは知りませんでした。
さっそくVPN NINJAに契約して試してみました。
ご丁寧な解説付きで素人の自分でも簡単に設定でき、問題なく視聴できました。
確かに遅いときもありますが、これは仕方ないのですね。
ありがとうございました。
逆にに日本からUSのHuluやABC playerを使用したいのですが、USのVPNサービス会社をご存知ないでしょうか?
管理人 返信:
2012年9月24日 11:08 AM
自分で使うニーズが無いので分からないんですが、こんなリンクを見つけました。
「Best USA VPN | List of Top 10 US VPN Providers」
(「bestvpnserviceドットcom」で検索してください。)
この記事を参考にVPN ninjaでipadから日本のhuluを見る事が出来ました。
ありがとうございます。
しかし、PC(mac)から見れないのですが、PC側で必要な設定などあるのでしょうか?
管理人 返信:
2012年11月11日 2:56 PM
もちろん、日本Huluを海外から見るには、それぞれの端末でVPNを設定する必要があります。
Mac
http://www.it.northwestern.edu/oncampus/vpn/native/mac.html
Windws 7
http://www.pcworld.com/article/210562/how_set_up_vpn_in_windows_7.html
Windows XP
http://compnetworking.about.com/od/vpn/ht/newvpnwindowsxp.htm
など。
以前、海外旅行のさいのクレカの件で以前お世話になったものです。
アメリカからこのようなアクセスはアーロン・シュワルツの件で問題となっているCFAA法違反なり、詐欺として起訴される可能性が出てきました。
“Changing IP address to access public website ruled violation of US law”
“Craigslist lawsuit ruling says evading an IP address block can violate anti-hacking laws”
“IP Cloaking Violates Computer Fraud and Abuse Act, Judge Rules”
“Court rules that IP cloaking to access blocked sites violates law”
“US court rules IP address cloaks may break law”
“”Judge Rules IP Masking is a Violation of the Computer Fraud and Abuse Act””
“Court Rules Accessing a Public Website Isn’t A Crime, But Hiding Your IP Address Could Be”
地方裁判所で、民事訴訟なので、これが判例となるかは微妙ですが(ただ、これらの記事についたコメントをみると判例となりうるみたいですが...)、なんかプライバシーの観点からIPを常に隠している(未だYahoo BB!なので固定IPなもんで)者にとっては恐ろしい判決です。
でも、なぜ、民事訴訟の判決で、連邦法に触れる必要があったのでしょうか?
もちろん、原告がこれを使ってきたのでしょうが、上の件といい、あえてIPを変える行為に触れているところなど、何か不自然な判決に感じます。
これも、NSAやFBIなどの意向が働いてのことなのか...?
IPv6になると個人のIPはほぼ固定されてしまうそうですし、プリズムの件といい、米国政府のネットによる国民監視は益々強まっていくような気がして怖いですね。
TTP参加で日本も他人ごとではないかもしれませんね。
法律については、米国のどころか、日本のにも疎く、ただの諜報もの小説好きの私の戯言ですが...。
とりあえず、アメリカ国内にいながらにして、IP制限を突破された記事は削除されることをお勧めします。
管理人 返信:
2013年9月14日 11:12 PM
この件はニュースになったときに私も取り上げようかどうか迷ったのですが・・・
この件が問題になるのは、サイト側に明らかに自分のIPアドレスを(名指しで)拒否され、アクセスを拒否された場合、それを回避してProxyやVPNなどを使う場合は、「不法侵入罪」となり違反になるというものです。相手側に自分が特定的にアクセスを拒否されていない場合には、この判断には(まだ)適用されていません。
今後、裁判所が一般サイトに関しても取り上げることがないという可能性はありませんが、それまではこの裁判所判断は一般論には及んでないので、心配することはありません。
>とりあえず、アメリカ国内にいながらにして、IP制限を突破された記事は削除されることをお勧めします。
今のところは、そのようなことは不要だ、というのが私の判断です。
管理人 返信:
2013年9月14日 11:17 PM
大体、この判例がすべての場合に適用されるなら、アメリカ国内にあるすべてのProxyサービスやVPNサービスの会社が違法なサービスを提供していることになります。これらの会社は即刻サービスを停止しなければなりません。
・・・・が、そのような動きはありません。
管理人 返信:
2013年9月25日 10:42 AM
この件に関してはメディアが面白そうに騒いで報道したので、本筋が理解されていないようなので、解説記事を書きたいと思っていますが、地下室浸水後の清掃作業がまだ完全に済んでいませんので、書けていません。
オハナさんも書いているように、この件は民事訴訟です。民事裁判では、負けたら敗訴になりますが、有罪にはなりません。
この件は、
1.訴えられた側が、一度特定されてアクセスをブロックされている
2.訴えられた側は、アクセスして得た情報を自己の営利目的のために再利用している
点が、大きなポイントです。
一般の人は、ブロックされたら、そのときにやめれば良いことです。
また、関連して、著作権法は、営利目的で自分が権利の無い著作物を不特定多数に配布することを禁止する法律です。一般の人が、自己満足の目的のために、正当な対価を支払って著作物を自分で楽しむのは、なんら問題ではありません。
外国旅行をした時に渡航先でDVDやブルーレイの映画や現地の書籍を購入し、自国へ持ち帰って、自分の家で鑑賞するのは、罪になりません。しかも、コンテンツ取得時に正当な対価(代金)を支払っているので、これも問題ありません。
本来有料のコンテンツを、無料で「コピー」するのは罪になる可能性がありますが。
Proxy/VPNを一般にも完全禁止すると、以下の不満がユーザーから出てきます。
● 旅行者でも現地へ行けば入手できるのに、なぜ、海外からの「正当な購入」を完全禁止するのか?
● 自国国外へ旅行などで出たときに、国外から自国のコンテンツを「正当に購入」できないのは、おかしい。・・・Kindleはこの点は、旅行中でも5冊まで購入できることで解決しようとしている。
著作権法は、それぞれの国の販売代理店や流通を守る法律、つまり、現地でコンテンツを「売る側」を守る法律であって、「買う側」「消費者」を守る法律にはなっていません。
今まではネットでの販売が無かったから考慮せずによかったのですが、この点が配慮された「買う側」「消費者」の立場の著作権法=コンテンツアクセス法が、国際レベルで確立されない限り、売る側を守るための著作権法では、Proxy/VPNを使っている「買う側」「消費者」に(無作為に)一方的に「やめろ」とは言えません。
>「不法侵入罪」となり違反になるというものです
私が示したリンクの記事はお読み頂けたでしょうか?
「不法侵入罪」で州法済むのならこんな大騒ぎになりません。
この判決の問題点は「アクセス禁止になったサイトのIP制限をIP偽装で回避してアクセスすること」を連邦法違反(CFAAはComputer Fraud and Abuse Actの力なので「詐欺罪」となるのでしょうか?)としてしまったです。
同様の事が論点となっているアーロン・シュワルツの件だと、「不法侵入罪」だとマサチューセッツ州法だと、最高で禁固30日、罰金$100、で済むのに、彼はケースでは最高禁固35年、罰金$1,000,000と言われてましたよね。.
実際、そこまでのことになるかは不明ですが、アメリカ人に聞くと、「federal offenseはfelonyだから最高禁固50年よ」と脅してくる人が多いですし、連邦法違反を舐めてはいけません。
そういえば、アーロンに関連してではありませんが、先日、redditでこんな書き込みを見つけました(http://www.reddit.com/r/VPN/comments/1mgm7g/what_the_heck_else_can_i_do_us/)が、実際は、この重い量刑はこのような司法取引の材料につかわれるのだと思います。
民事訴訟の一地方判事の裁定が判例を認められるのかは法律に疎い私には疑問ですが、ここの記事によると(https://www.eff.org/node/73067)、CFAA法というのは曖昧な法律で検事が好きなようにように解釈して起訴する事を可能にする恐れがある法律みたいですが、これを乱用する免罪符程度にはこの判決はなる気がします。
ところで誤解が内容に言わせてもらうと、私の立場としてプライバシー重視(パラノイア?)、この判決もアーロンがあんな重い刑で起訴されたのはは馬鹿げていいると思いますし(アーロンの件は悪くても民事でしょう?因みにMITやJSTORは訴えてないんでしょう?)、上のリンクでも触れられているように法律家がこの判決に疑問を呈してる法律家も多いです。
また私はNet neutrality支持者なので、管理人さんの上の論理は最もだと思います。
でも、アメリカでは「並行輸入」は「グレーゾーン」と考える人もいるようですし、彼らと議論すると「知的財産保護」がこれらより優先されるような感じがします。
とにかく、私たちがどんな理屈こねようと、法律家がどんなに疑問を呈しようと、アメリカ市民の誰かがリピールでもしない限り、無駄だと思います。
確か、[ネットでプライバシー保護をしようと思うと、いくつかの法律を破ってしまうので、そういう世界を変えるためeffを作った」とジョン・ギルモアが言ってましたが、この判決でそういう世界の実現は一歩後退したと思います。
PS:最近はまともなところもでてきましたが、VPNの会社なんて、ワンパーソンOPも多く(だって日本ではVPSを借りて自前でやっている人が多いじゃないですか)、今、大手になってるPureVPNもDigitalpoint出身ですよ。
結局、お金だけ集めてある日突然夜逃げというのも昔はよくあったし、実際、anonx、Findnot、Http-tunnel、Xerobankとか著名なところもそうなったし、胡散臭いところが多いし、もちろん、リーガル部門なんてあるといっても、怪しいもんですよ。
実際、あのDMCAに対して大そうな理論武装してセキュリティスペースでは尊敬を集めてるAirVPNですらこの件について質問をすると「アメリカの会社じゃないんで」と言って返事をくれないと言いますし…。
管理人 返信:
2013年9月26日 12:48 PM
焦点がぼけたかもしれませんが、私が書きたかった本筋は、前のレスの最後に書いたことです。
>著作権法は、それぞれの国の販売代理店や流通を守る法律、つまり、現地でコンテンツを「売る側」を守る法律であって、「買う側」「消費者」を守る法律にはなっていません。
たとえば、Kindle Japanのコンテンツを日本以外の人が購入できないのは、Kindle Japanが日本国内での販売権(営業権)しか与えられていないからです。
Hulu Japanのコンテンツを日本国外の人がアクセスできないのは、Hulu Japanが日本国内での放映権(営業権)しか与えられていないからです。権利が与えられていない国でそのコンテンツを販売すると、Hulu Japanが契約違反で訴えられたりするからです。
したがって、Hulu Japanが日本国外からのアクセスが出来ないように壁を作っているのは、自社(Hulu Japan)の契約法的権利を守るための自己防衛のための策です。Hulu Japanが海外在住個人からのアクセスを禁止(ブロック)することを意図としているわけではありません。
一見すると現象としては同じ現象かもしれませんが、「『自己防衛で』外からのアクセスが出来ないようにしていること」と、「海外ユーザーのアクセスを全面『禁止』していること」とは、コンテンツプロバイダーのモチベーションが違います。
日本のダウンロード禁止法(?)がどういうものか良く知りませんが、アメリカでは不法コンテンツ(児童ポルノは別)をダウンロードするユーザーの行為そのものを取り締まる法律はありません。不法コンテンツをさらに不特定多数に有料・無料で配布することは、罪になります。「不法ダウンロードを続けているということは、不法でコンテンツを配布している人たちを助長することだから、やめましょう。」という勧告通知は、ユーザーに来ます。
著作権法は、あくまでコンテンツを売る側や配布する側の不正を取り締まる法律であって、個人の楽しみのためにダウンロードする『消費者』を直接取り締まる方法でないのです。
自己防衛のためにコンテンツプロバイダーが壁を作ることは、消費者としての自分がそのコンテンツのアクセスを禁止されていることとは、違います。
よって、「Hulu Japanのコンテンツをアメリカからアクセスすること」が明確に消費者に対して「禁止」されているわけではないので、その壁を乗り越える行為は不正とは思いません。
前のレスにも例として書いたように、アメリカでアメリカ人が買えない日本のDVDや本も、飛行機に乗って日本へ行って、日本国内へ行って買えば、買えます。
日本にアドレス(サーバー)のあるVPNやProxyにアクセスして、『禁止されていない』コンテンツを現地のサーバーからアクセスするのは、仮想の飛行機旅行で現地へ行くのと同じ、という解釈も出来ます。
このように、前提条件の解釈が違うので、今回の判例の是否を議論する前に、この判例はHuluやKindleのようにコンテンツ配布側だけを守り、国際化社会の中で消費者の権利を守っていない著作権法の領域内では、適用されない(適用できない)、というのが私の見解です。この判決の内容そのものには、それが正当であろうが、不当であろうが、私はあまり関心がありません。
管理人 返信:
2013年9月26日 10:15 PM
もう一度簡潔にまとめます。
(たとえば)Hulu Japanの利用規約に「日本国外からのアクセスを『禁ずる』」と明確に書かれている文章があったら、教えてください。
私は著作権法などが主に販売側を守るための自分勝手な法律であって、コンテンツを楽しむ消費者のための法律ではないので、利用規約に「日本国外からのアクセスを『禁ずる』」などとは絶対書けるはずが無いと信じています。
明確に利用規約で『禁じられている』行為で無い限り、壁越え行為(リアルの社会で例えるなら、「飛行機で現地まで飛んで、現地のブリックモルタル店舗で購入すること」)はなんら問題になりません。。。というのが、私の解釈です。
並行輸入も同じ理由で、(それを自己の営利目的としない限り)一個人消費者としての行動であれば、「国内の法律で明確に販売が禁止されている商品(例:日本の場合は拳銃)」以外は、消費者の行為としてはなんら問題になりません。
繰り返しになりますが、今回の判決は、IP偽装(VPNサービス、Proxyサービス)そのものを犯罪と認めたわけではありません。「アクセスを禁止されたときに、それを回避するためにIP偽装することは、違反」と認定しているだけです。「明確にアクセスを禁止されている事実が無い限り」IP偽装そのものは違反ではありません。
まず誤解のないように言うと、私がこういう事を言わせてもらいに来たのは、以前この件について「TOS違反くらいで実際刑事罰になる事ない」みたいな軽々しい事言ったので、この判決で「それどころでない」ことになりそうなのでその訂正のためです。
この判決以前は、不正アクセスを取り締まる法律はないので、最悪のシナリオは「民事訴訟」だというのが、私が話したアメリカ人全員(弁護士を含む)の見解でした(それこそVPNのプロバイダもこう答えるみたいです)。
でも、この訴訟では、不正アクセスは「連邦犯罪違反」の重罪とされてしまったのです。
それと前回言った事で訂正させてもらうと、この裁定は「刑事事件」の法的解釈の根拠として今後の法廷でも使えるそうです。
アホな私にはよくわからないのでアメリカ人の友人に確認すると、”the rule of lenity”というものが適用されるので刑事罰は最小限留まるそうなのですが、逆にいうとこのルールの適用は刑事罰の対象であることを意味するみたいです。
また、判決文には、より明確なケースになるとこのルールの適用外となり、本来の重罪での起訴のためにこの判決が応用される可能性を示唆してあるそうです。
とにかく、判決文には「合衆国/州vs.…」(刑事訴訟はこう言うのですね)以外の例が持ち出されていますし、民事の判決も裁定の根拠にならないというのはどう見ても間違いですね。
それと、私の経験上、アメリカ人の”Frederal Offense(Crime)”に対する反応は「州法違反行為(?)」と比べると天と地の差がある気がします。
例を申し上げますとと、私がアメリカで学生をしてた頃、友人が知人にお金を盗まれ、州外に引っ越しをされ逃げられたという事件がありました。
この件の話題で、その犯人が「21になったばかりで、盗んだ額が$500」と説明すると、私が話したアメリカ人のほぼ全員が”Oh, Frederal Offense!”と叫び、そこを境にFBIまで介入出来て州を越えて捜査が及ぶどころか、刑もぐんと重くなるらしく、「気の毒な話だけど、犯人は大バカ者だね」みたいな事をよく言われました。
結局、州警察も、学校のリーガルサービスも真剣に取り組んでくれなく、友人は泣き寝入りあいたんですけれど…。
だから、以前多分こちらのエントリーで「こんなの事日本でやったら、法律違反かもしれませんよ。」と言ってしまい、管理人さんの気分を害し。それを取り繕うため「でもアメリカでは最悪でも民事」と言ってしまったので(当時はそれが100%事実だと思ってました)、それが”Frederal Offense”となれば黙っとくなんて無責任だと思ったので、また管理人さんの気分を害するのを覚悟で言った訳です。
だから、ちょっとこんな記事が話題になってからって、大げさに騒ぎ立てて皆さんが楽しんでいるのを台無しに来たのではないことはご理解ください。
上の文で管理さんのこの件に対する見解に誤解があるようなので、アホな私のいう事ですが、一応、判決文を読み込んだ、アメリカのロースクールも出てる友人との話した上での解釈なので言わせてください。
まず最初に、前回出ていたまず「不法侵入」うんぬんですが、この裁判では判決文で被告の「不完全な例え」として一蹴されています(多分、アーロンの件でああいうことを言われたのかな?)。
この判決の趣旨は2つポイントがあると思うのですが、パブリックサイトのアクセスをサイトオーナーが特定の相手に制限できるかなどについては割愛させて頂き(というか判決は○なのですが)、ここではプライバシー保護の立場として遺憾なもう一つ争点の方に集中させてもらいます。
と言っても、就寝時間前なので手短にしますが、
まずはこの裁判では、判決の法的解釈の根拠として、LHでセンセーショナルな見出しで取り上げられたのでご存じの方も多いと思いますが、刑事裁判である!「合衆国 vs Nosal」(Breaking a Terms of Service Isn’t Necessarily a Crime))が用いられています。
あのケースの判決はLHの見出しから「TOS違反は犯罪じゃないんだ」と思った方も多いと思いますが(私も見出ししか読んでないのでそう思ってました)、実際は「使用制限(使用規定)違反は合法(※1)、アクセス制限は違法(CFAA違反)」という判決だったのです。
※1 TOSを熟読して合意してる人は少ないし、サービスの提供者の都合でコロコロ変わるので、TOSを破ったくらいで違法にしてたら、多くの一般的なネットユーザーを連邦法違反の重罪人なってしまうのでそれを避けるため違法にはしなかったみたいです。
そこでこの法廷ではCraigslistの行為は使用制限かアクセス制限かが争点なってきます。
そして判決では
1) まず3TapsのTOS違反(判決文を読み返さなければいけませんが、データをコピーしてそれを商売をしか事かな?)–CFAA違反でない。
※判決文を読み返さなければいけませんが、確かCraigslistは公にそれ(たぶん2chのまとめサイトみたいなを作る事?) を許可してたと思いましたが…。
2)C&Dレターの送付–アクセス制限意志の通告にはなるが、まだCFAA違法でない。(その手紙を読んでないのでアクセス制限について知らなかったと恍けれる)
3) IPブロックの設置–CFAAがいうアクセス制限の技術的制限になり、CFAAの対象になる。
4) IPブロックの回避–CFAAのいうハッキング行為で、CFAA違反! (ハッキングまでしてIPブロックを破るとは、アクセス制限を知ってるのに、それを無視してデータを盗んでいるだろう。)
となっています。
まあ、就寝時間を大幅に割り込んでいるので、判決文を読み返し、確認して書いてないので多少記憶が定かじゃないところもあるのですが、主旨は間違ってないと思います。
私たちプライバシースペースの住人として問題なのは、私達のような者なら誰もが、プライバシー保護の手段として常用しているVPNやTOR、プロクシをしてのIP隠喩を「普通の人はしない」ことと決めつけ、 IPブロックをCFAAがいうところの「アクセス制限の技術的制限」、IPブロックの回避を「ハッキング行為」で、CFAA違反」としたことです。
IP隠喩の正当性には私もいろいろ言いたいことがあるのですが、就寝時間も大幅に削れてきてますので、先のリンクで示したeffのブログを参照してください。
それでもやっぱり言いたいから言いますけれど、Yahoo!BBのADSLユーザーなら(半)静的ネットの匿名性が担保されてないのでネット上では裸同然なのでIP隠喩したくなる気持ちはわかってもらえますよね(今ならジオロケーターの精度も上がってますので自宅を特定されてストーカーされやすいですし)。
また、この判決では、IPプロックされてるユーザーがネットユーザーの大多数ように動的IPならどうなると議論もされてる法律家もいます(ただこれはハッキング行為がないから無関係だと私は思うのですが)。
いや、最近、日本のマスコミは匿名で抗議されるのが怖いからTORを使う人を卑怯者呼ばわりしたり、Googleの会長が個人情報を盗みやすくするためプライバシーを気にする人を「隠し事のある人」呼ばわりしたり、我らがヒーローのスノードンを売国奴扱いしたり、最近の日本でのネットプライバシー保護に対する理不尽なバッシングには言いたい事は山ほどあるんですが…。
「NSAはお前らが、毎日どんなやましいサイト訪れたかとか、韓流なんてもうダサいといいつつ実はイ・ビョンボンのファンだとか(えっ、それ私?)知ってるんだぞ!」と言ってやりたい(笑)。
私の愚痴や冗談はさて置き、本題に戻って、つまりこの判決(というか、刑事事件の「合衆国 vs Nosal」の判決?)におかげで、このエントリーの記事は
1) HuluのTOS違反は当然してる筈–CFAA違反でない(だからHuluのTOSには「日本国外からのアクセスを『禁ずる』」に類するものはあると思うんですが、これは前記の判決でもCraigslistの3TapによるTOS違反の訴えは却下されてますので、なくてもここでは問題になりません)。
2) アメリカのIPでアクセスすると「Huluは日本国内からしかご覧頂けません」と警告される–Hulu側の日本国外からのアクセスは制限意志の通告にはなるが、まだCFAA違法でない。
3) HuluがIPブロックの設置–CFAAがいうアクセス制限の技術的制限になり、CFAAの対象になる。
4)VPNで日本のIPに変えてHuluの動画を見る–CFAAのいうハッキング行為で、CFAA違反! (ハッキングまでしてIPブロックを破るとは、アクセス制限を知ってるのに、それを無視してデータを盗んでいるだろう。)
となってしまう可能性はあります。
管理人 返信:
2013年9月28日 4:57 AM
私が言いたいのは、
1.「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」
と、
2.「Huluは日本国外からのアクセスを禁止しています。」
との二つの文章では、大きく意味が違う、と言うことです。
2.は完全に国外からのアクセス禁止していますが、1.は禁止していません。
そのあとの議論は、わかりますね。
管理人 返信:
2013年9月28日 5:30 AM
上のコメントだけで充分だと思いますが、さらに書くならば、日本国外では見られないコンテンツを海外から見るためにProxyやVPNを使うのは、自分のIdentityを隠すためにやっているわけではないです。「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」というのだから、「日本国内へ行った」環境を仮想に作るためにProxyやVPNを使うので、自分のIdentityを隠そうという意図はまったく無いです。そもそも、Huluにログインするのにユーザー名とパスワードを入力してログインしないといけないので、Hulu側は誰がアクセスしているか、はっきりわかります。自己隠蔽の意図は、この状況ではまったく無いです。
「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」 ⇒ 「観るときは、日本へ来てください。」 ⇒ 「ProxyやVPNを使って、仮想で日本へ行く。」
「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。(日本国内でしか販売できません。)」 ⇒ 「観るときは、日本へ来てください。(現地の家族・友人や代行業者に購入代行を依頼する。)」 ⇒ 「ProxyやVPNを使って、仮想で日本へ行く。(代行購入した商品を転送してもらう。)」
です。
それもダメなら、Huluは誤解の無いように素人でもわかるように「ProxyやVPNを使うのも禁止ですよ。」と書くべきです。
ただし、そうすると、日本在住の人がHulu Japanに登録していて、「海外旅行した時に、どうして滞在先の日本国外からアクセスできないの?」という疑問やクレームが出てきます。
あと、データを「盗ん」ではいませんよ。正当な対価(毎月の購読料)を支払って、データにアクセスしています。
最後に何度も書きますが、Huluの行っているアクセス制限が「国外ユーザーからのアクセスを禁止するため」なのか、「コンテンツ製作会社との販売契約上の都合で、他国での販売権が無いために自己防衛のために販売制限をしている努力をしている(ふりをしている)のか」によって、解釈が違ってきます。私は後者は「Hulu Japan側の(積極的/能動的)アクセス拒否」にはならない、と解釈しています。また、本当にHuluがTOS違反でユーザーのアクセス拒否をしたければ、バサッと瞬間的に会員削除すれば良いじゃあないですか。Craig Listと違って、Huluは会員しかコンテンツを見られないのですから。たかが月$10位の購読費収入のために裁判を起こすのは、Hulu側にしてみれば馬鹿らしいですよ。
以上のように、今回のCraiglistの件と、Huluのように正当に会員になって会員登録をし、正当な対価を払って国外からコンテンツを観る場合とは、前提条件が違いすぎます。前提条件の違うケースに関して裁判の結果(Craiglistの件の判決)を議論しても、時間の無駄だと思います。
管理人 返信:
2013年9月28日 6:42 AM
判決文
http://www.volokh.com/wp-content/uploads/2013/08/Order-Denying-Renewed-Motion-to-Dismiss.pdf
を読みましたが、どう読んでも、ログイン認証が別にある会員制アクセスサイトであるHuluのようなサイトをアクセスする場合にも適用できるとは思えないです。
このケースは、「
一般公開サイトへのアクセス許可が明確にDeny(拒否)またはRevoke(権限取上げ)された場合に、それを回避するためにテクノロジーを使ってまでアクセスするのは合法か」ということを判断していますね。「アクセス拒否された場合に、その後も一般公開サイト(会員登録の不要な、誰でもアクセス出来るサイト)をいかなる方法を使って(Proxyのようなサイトを経由してIP偽装して)アクセスするのは、不法。」と述べていますが、「一般にどの場合でもProxyのようなサイトを使うこと(CFAAに反することをする?)は不法。」とは書いていませんね。裁判の論点は、「without authorization(許可無く)」かどうか、ですからね。
また、
今回の裁判では当てはまらない、一般サイトではない、会員サイトのHuluなどの場合1.会員登録をする ->アクセス許可が得られる。
2.毎月継続して購読料を払う -> アクセス許可が継続的に認められる。
この段階でアクセス許可がすでに与えられて認められており、会員がHuluのサイトをアクセスするのは、許可されています。「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」とはHuluから警告が来るかもしれませんが、逆に「日本へ来てアクセスしてね。」と言っているわけですね。
Huluのようなテクノロジーの会社がProxyやVPNの存在を知らないわけではないので、ProxyやVPNで「仮想で日本へ行く(地理的横移動の手段を使う)」のがダメなら、Hulu側にそういうアクセスを阻止する状況を作る義務があると思います。
第一、TOSに「ProxyやVPNも使っちゃダメよ」とは書いていないですね。(全文読んだわけではないですが、たぶん・・・)
また、もし、「TOS違反が見つかれば、ユーザーのアクセス権をRevokeするのは、妥当」と書かれているので、会員サイトや社内システムなどの「ログインID/パスワードを使ってアクセスするシステム」の場合には、サーバー管理側はユーザーのアクセス権をRevokeできるし、それ(会員サイトへのアクセス権限を取上げること)は以前の判例から合法、と述べています。
つまり、会員サイトの場合にはサーバー管理側に明確なユーザーアクセス権「許可/拒否」の選択権利があるので、問題は無
く、今回の判決の範囲外いです。今回の問題は、誰でも(会員登録せずに)アクセスできる一般サイトの問題です。結論:
やはり私には、(例として)Hulu Japanのコンテンツを、会員登録して、正当にお金を払って、日本国外からアクセスすることは、Huluが私のアカウントを消してしまわない限り(消してしまうまで)、問題だとは思いませんが。
管理人 返信:
2013年9月28日 9:30 PM
いろいろ話が行ったり来たりしたので、最後に私の意見をまとめさせていただきます。
Craiglist vs 3Parの裁判の論点は2つあります。
ステップ1.(Craiglistの)サーバーへのアクセス(permission)が禁止されているかどうか。
ステップ2.アクセスが禁止されている場合に、(Proxy経由に限らず、いかなる方法でも)許可無く(without permission)そのサーバーをアクセスすることが違法かどうか。
判決文から抜粋しますが、CFAA内の文章においてこの裁判で問題になる文章は、以下の文章です。
The CFAA imposes civil and criminal liability on “whoever . . . intentionally accesses a computer without authorization . . . and thereby obtains . . . information from any protected computer.”
さて、オハナさんは一生懸命2.に関して議論していますが、私の意見ははじめから一貫して「有料会員サイトであるHuluやKindleストアなどのアクセスは、外国からのアクセスをexplicitに禁止していないので、これらのサイトへのユーザーID/パスワードが発行され、毎月定期購読料を払っている(または、コンテンツ購入毎に代金を払っている)限りにおいて、『アクセスは許可されている』とみなせる。したがって、『ステップ1』はクリアされている。よって、『ステップ2』の議論まで到達しない。」です。
オハナさんは「『Huluは日本国内からしかご覧頂けません。』と表示されるから、日本国外からのアクセスを『禁止している』」と解釈していますが、私は「『Huluは日本国内からしかご覧頂けません。』とは表示しているが、この文章は必ずしも日本国外からのアクセスを『禁止している』ことにはならない」と解釈していますので、それが根本的な意見の違いです。
「日本国内での視聴を『許可している』こと」と、「日本国外からのアクセスを『禁止している』こと」とは、必ずしも同じではありません。
理由は
1.Hulu Japanの会員登録は、VPN/Proxyを経由しなくても、そのままのIPアドレスで日本国外から登録可能。 ⇒ この時点で、アクセスは許可されている。
2.毎月の定期購読料をクレジットカードで支払う手続きをしている。 ⇒ 課金が処理され、Hulu Japanがその購読料を受け取った時点で、「アクセス許可」は毎月更新されて承認されている。また、課金はコンテンツ再生(視聴)料としての課金なので、1.でVPN/Proxyを経由しなくても登録できる(日本国外からでも登録できる)時点で、登録者がコンテンツも見たくて、それに対する対価を払う意思があるということは、支払いを受けるHulu側としても暗黙の了解済み。
3.その後、サイトのメニューへは、VPN/Proxyを経由しなくても、ログインID/パスワード入力過程を経て、そのままのIPアドレスで日本国外からアクセスできる。 ⇒ この時点で、アクセス許可は再確認できる。
4.コンテンツを実際に視聴しようとするときだけ、「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」と表示される。 ⇒ すでにサイトへの基本アクセス承認は、「会員登録」と「定期購読料の受領」で承認済みである。ただし、「観るときは、日本へ来てください。」との勧告。 ⇒ 本来、飛行機代を払って日本へ飛んで行って観ればよいことだが、頻繁にはそれが出来ない。 ⇒ そこで、ProxyやVPNを使って、仮想で地理的平行移動を行い、仮想で「日本へ行く」行為を実行する。
5.Hulu TOSに、「VPNやProxyの使用を禁止する」と明確に明記した禁止条項は無い。
6.VPN/Proxyを使用するのは、個人のアイデンティティーを隠蔽する目的ではなく、仮想的地理的平行移動が目的。VPN/Proxyを使用したとしても、Huluサイトへのログイン認証は必要なので、誰が(国外からProxy経由で)コンテンツをアクセスしているかは、Hulu Japan側で調べようと思えば、技術的に調べられる。
以上の理由から、私はHulu Japanへのアクセスを承認されている(禁止されていない)。
もし、Hulu側が私のアクセスに問題があると判断するならば、私のログインアカウントを抹消すればよい。それをせずに、定期購読料を受け取って、(VPN/Proxy経由かどうかに関わらずに)アクセスを継続させているということは、Hulu側が私のアクセスを100%無条件で承認していることになる。
よって、ステップ1.はクリア。したがって、ステップ2・の議論まで行かない。
>1.「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」
>と、
>2.「Huluは日本国外からのアクセスを禁止しています。」
>との二つの文章では、大きく意味が違う
これって必要ですか?
1..メッセージはHuluがT&Cレターに代わるものを出している事を示すために書いただけで、実際の警告文が本当にこうなってるかなんて私は知りません。
>そのあとの議論は、わかりますね。
何なんです?これは?
私との議論なんて必要なんですか?
何度も言うように、私は上のような行為について、以前、ここで「アメリカでは『軽犯罪』にすらならない」などという軽はずみな発言をしてしまったところ、先月出た判決でその行為が「アメリカで『重罪』」とされる可能性が出てきたので、前言の訂正と注意のため、その事実を言いに来ただけなのです。
だいたい、管理人さんはアメリカで長く暮らされているようですが、「Federal Offense」と聞いて、「ギョッ」とならないんですか?
これまた何度も言うように、私の友人の大半の「Federal Offense」と聞いた時の反応が正にそれだったんです。
日本語でも「軽犯罪」だと「駐車違反」ぐらいかなという感覚だけど、「重罪」と言うか「電気椅子」が浮かんできますよね?
特に英語で”felony”なんて聞くと、”私にはFederal Prison”→”PMITA”(お下劣っ!失敬)なんて文字が浮かんできますけど…(笑)。
とにかく、私に議論を吹っ掛けられても、誰も知ったこっちゃないのでは?
だって、訴えるかどうか判断するのはHuluや検事で、判決を出すのは判事か陪審員でしょ?
私はそれらのいずれでもなく、アメリカ市民ですらないんですから…。
逆に、もしアメリカの市民権を持たれているのなら、管理人さんにこの理不尽な判決のリピールをお願いしたいくらいです。
だって、TPPの加盟で日本にいてもこの法律は他人事ではない(※)のに、私達にはその判決にリピールする権利すらないんですから…。
またいつ私が管理人さんの個人輸入を用いた主張に異論を唱えました?
それとは逆に、法律的に問題ないとわかれば私だってNetflixに入りたいんで、管理人さんの理屈が正しいと信じたいんです。
でもいくら理屈が通っているからと言っても、CFAA法について言っているのに、他の法律を持ち出されてはねぇ…。
とにかく、私が管理人さんの理屈を支持してる証拠と言っては何ですが、その理屈を用いると「ジオブロック」は独禁(反トラスト)法にはできるかもしれません。
オーストラリアの掲示板で管理人さんと同じ理屈をこねる方がいたんですが、向こうの著作権法にはDVDのリージョンフリー化の合法を示唆した条項があるそうなんです。
これは私には反トラスト法違反になることの回避することを意識しての事だと思えます。
多分日本もそうでしょう。だって、日本で育った私達には独占販売権なんて「品質保証」くらいのしか意味を持ってませんよね?
でも私がアメリカ人と話したり、arsの記事についたコメントなどから判断すると、アメリカ人はこういう場合、「消費者が供給元の”licence agreement”を侵害した」みる傾向があると思います。
ただし、ハリウッドが絡むとですけれどね。
絡んでないと「アメリカ人には正規品ならそれを世界中のどの国で買ってもよい権利がある」なんて言う人が大半ですから…(笑)。
プライバシースペースで出会ったアメリカ人から判断すると、彼らの頭には「DMCAの恐怖」が刷り込まれている気がします。
因みに、IP隠喩が日常の私にとって、この判決でCFAAが「詐欺に対するDMCA」になる気がします。
そう言えば、「Heroes」が流行ってた時、アメリカの友人にビデオを頼むとこんなことを話してくれました。
マシ・オカさんがレノにゲストで出演している時に、日本にいる彼の家族は彼が送った「Heroes」のビデオで彼の活躍を知っていると話したそうです。
するとレノの顔が「アメリカ国外にビデオを送ってるなんて公共のテレビで言うな」と言わんばかりに真っ青になり、「これはふたりだけの秘密にしよう」となったそうです(もちろんギャグでしょうが…)。
それとこちらの記事(“Media streams spark piracy row over copyright”の中で、NetflixのVPがアメリカ国外から、Netflixのコンテンツにアクセスする行為を”piracy”呼ばわりしています。
ハリウッドが言う”piracy(海賊行為)”は「窃盗」ですから、管理人さんのような意識の方には許せないことでしょう。
ところが同じ記事の中でオーストラリアの司法長官は、これらの行為はオーストラリアの国内法には触れないと言っています。
また以前示した記事に貼ってあったリンクには、オーストラリアでは以前の日本のように内外価格差が大きいため、確か議会直属か、国立の消費者団体が、海外のジオブロックを回避してオンラインショッピングする事を勧めてました。
それどころかその団体はNetflixが独占放送している番組が、オーストラリア人が見れない事に抗議までしていました(その番組はNetflixのない国には永久に配給されないのかな?)
オハナ 返信:
2013年9月29日 4:14 AM
(上のコメントの続きです)
このように”licence agreement”というか、「著作権」(私にはこの2つの結びつきが今一しっくりこないんですが、これらを一緒くたにされる方が多いようなので…)の考え方は区々でしょう?
そう言えば、日本人には「真っシロ」な「並行輸入」はですが、アメリカでは(というか、私の話した友人やネットでの記事の反応や)、上記のオーストラリアの消費者団体の「ジオブロック回避」を勧めた意見書ですら、それについては「グレー」と言ってましたし、英語のウィキペディアにすらそう書いてあります。
また「剽窃」についての厳しさも、日本とアメリカではかなり違いますよね?
上2行で文の構成がおかしくなりましたが、要するに私が言いたいのは、日本人とアメリカ人では”licence agreement”や、「著作権」の考え方違う。
だから、管理人さんが日本人の私に日本人の論理で自説を納得させても、全く意味ないことです。
というか、この件で管理人さんがご自分の持論を展開するのにふさわしい場所は、アメリカの法廷でしょう?
でも、そのために管理人さんはアメリカは裁判を起こしますか?アメリカでの裁判費用は驚く程高いと聞きますよ。
いや、頭が悪い上、心配性な私の忠告など別に真剣に聞いて頂かなくてもいいです。
その前に、あんな事を続けていたら、Fedsが管理人さんの家のドアを叩くでしょうから…。
その時の罪状はアーロンより軽く済むと思われているのでしょうか?
以前お示ししたOrin Kerr教授のブログによると、アーロンがIPアクセス以外に犯した罪は、MACアドレス回避と大量(400万件)の学術論文を取ったことだそうです。
MACアドレスの回避は今時のVPNはどこもNATを使っているのでしょうから、VPNを使用していればMACも自前のものとは別になるはずです。
それにHuluの動画は標準画質で0.5Gくらいだそうですから、1日2時間見るとして1年で365G、これって論文400万件くらいは軽くいくのでは?
だとすると、アーロンが検察にいわれてた「最高、懲役35年、罰金$100万」は下らないのでは?
それでも裁判しますか?結局はReditのスレにあったように司法取引とでしょう?
だとすると、初犯としても、求刑はスレの子の3.5倍の懲役ですから、単純計算で17.5年の執行猶予(ネットなし)ですよ。
まあ、予兆が来てから考える管理人さんと、予兆すら恐怖の私(損な性格とよく言われます…笑)では考え方が違うのは当然ですが、好む好まないに関わらずアメリカに住む限り、連邦法には従わなければならないのですから、関心ないなんて呑気な事を言ってる場合ですか?
※ 私は自分のバカに一層磨きがかかるから、日本のマスコミ報道は一切見ないようにしてるのですが(海外にいらっしゃる管理人さんにはご理解頂けますよね?)、effが最凶最悪で、しかもズサンなネット法の数々を持つ日本(ラジオで小耳に挟んだのですが、ないのが唯一の日本のネット上における自由の象徴だった、テータ保存法もいよいよ始まってしまうんですよね?)のTPP加盟に反対してたのは、他のTPP加盟国にそれらの日本のネット法の数々が適用されるからだと仮定し、逆に日本も他の加盟国の法律に影響されるのではという憶測からこんな事をいっています。
>>>以下は2013年9月28日 06:42の管理人さんへのコメントに対する返信です。
>>>管理人さんのレスが早すぎてこの前後に頂いた殆どのコメントが読めてません。
>>>またが管理人さんが編集された部分の内容は、私がこのコメントを作成し始めた後だったので反映させてません。
>>>私は頭がバカだし、管理人さんのように早く書けないし、これらのコメント作りは就寝前のわずかな時間(と言ってもここ何日かは大分削っていますが…トホホ)を使っているので、
>>>誤字脱字も多いでしょうし、文の構成もおかしなとこころもありますでしょうが、ご了承下さい。
>>>それと、話を勧めるのに使った判決文や記事も読み返さずに書いてます。
>>>ですから偉そうな事を言ってますが、判決文や記事の内容で思い間違いとかしてたらごめんなさい。
う~ん、また話が本質からズレてる。
前にも言ったように私がどう思うと誰も知ったこっちゃないと思いますが、今回のは今までと違い管理人さんの意見に納得いくところがほぼ全くないというか、話の本質が私の思っているのとかなりズレてますので、私の意見を言わせてもらいます。
>「一般にどの場合でも…」
私がこの判決で問題視しているのはそういう事ではないのです。
リンクされてるのはOrin Kerr教授のブログで、そこでも言われてたと思いますが、私達がこの判決で問題にしているのはCFAA違反になるために破らなければならない「技術上の障害(technical barrier)」を「IPブロック」にしたことなんです。
つまり、この判決では、「IPブロック」で保護されたコンピュータが、CFAAの条文でこの法律が保護する対象となると謳っている”protected computers”になり、VPNやプロクシでその「IPブロック」を回避する行為はCFAA違反となるのです。
確かに一般的に「判例」というと、管理人さんがいうようなものでしょうが、ここのようにあるい一裁判で示された法解釈が以後も使われる可能性がある場合も「判例」と言うのでは」ないのでしょうか?
この話題をしてる時、友人が「悪い”precedent”をセットしたな」みたいな言い方をしてたので、前回、上記のような事も「判例」と表現したのですが、伝わらなかったみたいですね。
(英和辞典には”precedent”の訳として「前例」とありますが、こちらの方が正しい訳でしょうか?)
管理人さんにはこんなもの「判例」のように後の裁判に使えないと言われそうですが、アメリカの友人との会話やこの裁判の記事に対するコメントを見てもでもそういう受け止め方が多いですし、何よりeffや Kerr教授のブログがそういう危惧を示しているのですから、この判断は後の裁判に影響があると考えるのが妥当でしょう。
そうなると、ここのブログで指摘されているように、CFAAの”規定は対象が広範囲で曖昧”なため、「創作の上手い”検事たちなら、このあいまいさを利用して犯罪を作り上げてしまう”危惧がある」から、管理人さんには「関心ない」などといって甘く見ない方がいいのではというのが私の言いたかった事なんです。
嫌われるの覚悟でわざわざこんな事を言いに来ているのは、CFAAの規定されている刑罰は「軽犯罪」程度どころか、”重すぎる”からなんですよ。
> 今回の裁判では当てはまらない、一般サイトではない…
ちょっと検索してみたところ見つからないんで思い間違いかもしれませんが、アーロンの件で「曖昧さ」が批判された事を受け、CFAAで保護される対象の”protected computers”に”non-public”が追加されると読んだ記憶があります。
だから改正のCFAA(Aaron’s Law)では、皮肉にも、管理人さんがおっしゃるHuluのような「(会員制の)非公開のサイト」がCFAAの保護の対象になるかもしれません。
>.…許可されています。「Huluは日本国内からしかご覧頂けません。」とはHuluから警告が来るかもしれませんが、…
これこそ、判決文に従えば、この警告こそがアクセス権の許可を破棄するのです。
つまり、「Huluから警告」+「IPブロック」でHuluのコンテンツはCFAAにより保護される対象になり、ここから「日本国外のアクセス」は禁止になるので、それまでのアクセス許可は無効となるのでないでしょうか?
>…ProxyやVPNで「仮想で日本へ行く」のがダメなら、Hulu側にそういうアクセスを阻止する状況を作る義務があると思います。
だから、この判決でHulu側のそういうアクセス拒否の手段を「IPブロック」としてしまった事を私達は問題視してるわけです。
>TOSに「ProxyやVPNも使っちゃダメよ」とは書いていないですね。
だからこれも必要ないんですって。
前回言いましたように、刑事訴訟「US vs. Nosal」のポイントは「使用制限違反はCFAA違反でないが、アクセス制限違反はCFAA違反」ということです。
ですので「使用制限違反により3Tapsのアクセス権を無効にする権利を有している」というCraigslisの訴えは、3TapsがCFAA違反を犯してないためこの裁判では却下されたのです。
後で反論するのが面倒くさいんで先に言っておきますが、確か判決文では”violation of private use policies”となっていたと思いますが、”private use policies”を”TOS”と訳した(?)のはLifehackerです。
とにかく、「TOS違反はCFAA違反でない」ので、仮にTOSに「ProxyやVPNも使っちゃダメよ」なんて書いててもここでは何の意味もないし、皮肉な事ですがその逆に、Huluもアクセス禁止にするのにTOSにそんな事を書いておく必要はないのです。
それより、アクセス拒否には、アクセス拒否の意思表示の警告を出し、IPブロックをかけておく事が重要だというのが判決文の主旨なんです。
>また、もし、「TOS違反が見つかれば…」
こんなこと書いてましたっけ?
もう読んだのは3日くらい前だし、私はバカなんで、自分が正しい自信ないですけれど、でもそうだったらLHもおっしゃってる判例について記事に「TOS違反は違法でない」見出しをつけないんではないのでしょうか?
>今回の問題は、…一般サイトの問題です。
はじめに言いましたように私が問題視してるものとは関係ありません。
>結論:
就寝前で時間がないので、リンクは示せませんが、確かHuffington Postあたりの記事でKerr教授が言われていたのですが、Aaron’s Lawでは保護対象を明確にしすぎたためか、「デートサイトでプロフィールを偽る」程度で違法になる可能性が出てきたそうです。
だから、改正版のCFAAでは、管理人さんの新規登録の段階で「プロフィール(所在地)偽る」を行為をされてるので、不法な手段で得たアカウントを正当だと裁判所や検事が判断するかは疑問です。
(多分管理人さんは新規登録の時点ではCFAA違反でないと言い張るでしょうが、ここではあくまで「アメリカ人なら”プロフィールを偽る人”は”チーター”と見做すのではないか?」というのの根拠として使いました。)
とにかく陪審員に資格がなく、アメリカ市民ですらなくが私がどうこういうより、アメリカ人が「CFAAを犯す」という事とはどんなことだと思ってるかの方が説得力あるでしょう?
このウェブページ(“I violated CFAA and I’m a felon” #AaronSwartz)をご覧ください。
特にこの女性(?)を。
PS:
管理人さんの結論でも、こちらのコメントにあるUSのHuluの無料コンテンツやABC playerのようなサービスへの、対象国からのアクセスはこの判決によると違法なのは同意頂けますよね。
フルエピソードはわかりますが、番組の一部を抜き出した10分以下のクリップや映画のトレーラーにまでジオブロックをかけるのは勘弁して欲しいです。
あれにアクセス拒否された時のショックは大きいですから…(涙)。
と言っても、今の私は”NoScrirt(ScriptNo)”でFlashは遮断してますから、ジオブロックの有無に関わらず全て「アクセス拒否」ですが…(笑)。
管理人 返信:
2013年9月30日 12:15 AM
私の地下室浸水後の後片付けは2-3ヶ月はかかり、その後に元の状態に復帰する(有害ガスを発生するカビが生えてこないように水に濡れた壁の下部を切り取り、張替え、ペンキを塗り、境界部分も「継ぎ足したこと」がわからないようにする。カーペットを張り替える。一時的に非難した荷物や家具を元に戻す。・・・など)には1-3年は掛かるだろうと思っていますので、私もこの件は時間を掛けたくないです。(笑)
私とオハナさんが最初から平行線で、私が日本在住のオハナさんを説得できないように、オハナさんがアメリカ在住の私を説得できないのは、法や契約社会の状況(表だけではなく、裏)・民事告訴までいたるまでの過程・刑事告訴までにいたるまでの過程、の認識と意見が違うからですから、いくらこのコミュニケーションを続けても、何も近寄らないと思います。
確かに「Explicitにブロックされているのに、それを回避するために偽装してまでアクセスする」ことは、良くないことです。その範囲内では、今回のCraiglist vs 3Parの裁判の結果は、尊重します。
しかし、私は「善良な市民」として、「Explicitにブロックされているのに、それを回避するために偽装してまでアクセスする」ことは、私はしません。「Explicitにブロックされているのに、それを回避するために偽装してまでアクセスする」ということは、「Restraining Order(接触禁止)があるのに、それを無視して相手に近づく」ことと同じではないですか。そんなことは、「法を守る善良な市民」としてはしませんよ。だから、Craiglist vs 3Parのようなことには自分はならないので、大丈夫。よって、この裁判には関心が無い。・・・と言うことです。
二つ目として、ジオブロックに関しては私はオーストラリアの消費者団体と同じ考え方です。そういう考え方になったのは、出版社の著作権・二次製作物(翻訳本、字幕付きコンテンツ、など)の各国での販売権利の契約に関わったことがあり、契約内容を垣間見たことがあるからです。
著作権(License Agreement)の中で各国限定の販売やサポートに関して記述している部分は、消費者のため(消費者に規制を加えるため=ブロックするため)にあるのではなく、国ごとにオリジナル著作権保有者(社)から再販権利(Resale License)を貰った(契約した)各国の出版/販売代理店・翻訳コンテンツの販売代理店が、お互いに他国の代理店(Resale Licensee)の営業権利を侵害しないよう(結果として、自分も他国のResale Licenseeから営業妨害されないよう)に、業界が自己防衛のために実施しているもの、というのが私の認識です。したがって、「ジオブロックは、Explicitなコンテンツアクセスブロック警告にはならない」と言うのが、私の信じているところです。
この認識がオハナさんと180度逆であることは理解しており、それをオハナさんに説得するつもりもありませんが、
そもそも、Huluでメニューからコンテンツを選択するところまでは外国からでも可能で、実際にコンテンツをダウンロードして再生しようとすると警告が出る、というのは、いったい何なんですか?途中まで「アクセス出来るよ~」と思わせておいて、最後に「やっぱりダメ」ってのは。
また、アメリカのテレビで放送されている日本語ニュースなどで、一部の映像(特に、オリンピックなどの世界的なイベント)になると、その映像だけ「放映権の問題で、この先は放送できません。」(実際の警告文が本当にこうなってるか、私は今、正確には覚えていませんが。 )と画面に書かれて、静止画の写真が画面に映ったまま、アナウンサーの声だけは日本のニュースのセグメントがそのまま流れます。この例をみても、コンテンツプロバイダーがジオブロックをしているのは、「ジオブロックの外の消費者からのアクセスを禁止している」のではなく、「自社がジオブロックの外への放映権が禁止されている」ことが理解できます。
三つ目として、これは理解してもらえると思いますが、ProxyはVPNには「IPを偽装する」以外の(正当な?)目的があります。地理的シフト(例:社員が外国を含む社外へ出張したときに、社内システムにセキュアにアクセスするために、Proxyを通して認証する)、ユーザーをグループごとに分類してネットアクセスポリシーを管理する(携帯のデータ通信のAPNが、その例)、VPNにおいてはデータ通信の暗号化、など。したがって、今回の判決で全てのProxyやVPNが「違法」になったわけではありませんね。(ここは、同意?)
そもそも全てのProxyやVPNが違法なら、「Proxy」「VPN」と設定項目画面に明確に表示されているiPhoneやスマートフォンやタブレットも全て違法商品になりますね。
・・・ということは、FBIが検挙に来る場合に、
● ProxyやVPNを使用した
● Explicitにアクセスブロックされたサイトをアクセスするために、これらを使用した
を証明してからでないと、検挙や逮捕に来れません。
ところが、FBIはサーバーサイト側からの被害届がないと、「サイトへのアクセスがブロックされていた」ということはわかりません。
したがって、(サイト側からの報告=被害届が無い限り)現実的にFBIがProxy/VPNユーザーを逮捕に来ることは、ありえないです。これは、技適マークの無い海外スマホやPCのWiFi(もちろん、日本のSIMでセルラー通信するのも・・・)を日本で使うと「技適」違反になるが、現実的には現行犯を見つける方法が無いので取り締まる方法が無いのと同じです。
最後に登録時の住所の件ですが、これはわざとこれまでの私の返信で触れなかったのですが、これは技術の問題とは関係無く、「虚偽申告」犯罪かどうかの問題ですので、わざと触れませんでした。しかし、まるっきりでたらめな住所を使っている場合は別として、実家や兄弟姉妹、友人、滞在先ホテル、訪問予定企業、場合によっては自分で合法的に訪問先国で契約した私書箱の住所や転送業者の住所を使うことが「虚偽申告」になるかどうかは、登録しようとしているサイトが要求している「住所」の種類やレベルにもよるので、一概に「虚偽申告」とは言えず、いわば「グレー」ゾーンです。
で、結果的にはオハナさんも書いているように、アメリカでは裁判を起こすと高いです。それは、こちら(消費者側)の問題だけでなく、サイト側も同じです。
コンテンツプロバイダーのジオブロックを「アクセスブロック」と理解していない私が間違っているかもしれません、著作権(License Agreement)に関する私の理解が間違っているかもしれません、住所も虚偽申告かもしれません。
ここで、私の解釈が間違っていたとして、最悪、何が起きるでしょう? (例として)Hulu Japanが裁判を起こすと思いますか?日本法人のHulu Japanが、どこ(どの国)で裁判を起こすんですか?日本法人であるHulu Japanが、日本での同社の利益を侵害されたからとして、FBIに被害届を出すんですか?米国外にある企業に被害届を出されたからと言って、簡単にそんなことでFBIが私を逮捕に来るでしょうか?(不可能なことではないでしょうが・・・)
まず最初に起こりえることは、(例として)Hulu Japanから私はログインIDを削除され、ログイン出来なくなることです。そうなったら、私もアクセスを止めます。そこまでされて、(まあ、Hulu JapanのカスタマーサービスにログインIDを削除された理由は聞くかもしれませんが・・・)、それ以上、(ジオブロックではない)個人的なブロックを回避してアクセスしようとしませんよ。(善良な市民ですから。)
ログインIDが削除されるまでは曖昧な部分が「未判定(不明)」状態ですから、私は私の理解している範囲内でアクセスを続けます。・・・それが私の主張です。
ログインIDが削除されたあと、Hulu Japanから損害賠償の訴状が来ると思いますか?来ないです。なぜなら、私は(ログインIDが削除された時点で判明する)不正利用期間中も、正当な「購読料」を毎月払っていますから、Hulu Japanに対して何も経済的な損害を与えていませんから。
以上の理由から、「Craiglist vs 3Par」の判決があったからと言って、私は個人的には心配していません。簡単に言えば、「ログインIDが削除されるまでは、私は毎月購読料を払って安心してアクセスします。ログインIDが削除されたら、アクセスを止めます。」です。
ちなみに
>マシ・オカさんがレノにゲストで出演している時に、日本にいる彼の家族は彼が送った「Heroes」のビデオで彼の活躍を知っていると話したそうです。
>するとレノの顔が「アメリカ国外にビデオを送ってるなんて公共のテレビで言うな」と言わんばかりに真っ青になり・・・
自分が楽しむために「Heroes」のビデオを日本に持っていくことは、一切問題ありません。たとえば、自分が持って行って、家族にそのビデオを一緒に見せ、済んだら持ち帰ること、も問題無いでしょう。
ここでの問題は、例え家族であろうが自分以外の人に著作権法で保護されているコンテンツを「配布した」(日本かどうかは関係無い)ことにあります。そのビデオが更にその家族から他の人や放送局などのメディアに渡ると、もっと問題になりますね。
管理人 返信:
2013年9月30日 1:48 AM
オハナさんは日本の技適(電波法)に関してはどう思っていますか?
一般に技適は海外スマートフォンのセルラー電波に関して取上げられますが、技適(電波法)は、海外の技適マークの無い通信機器を日本国内でWiFi接続することも禁止しています。
オハナさんがどういう仕事をされているかわかりませんが、アメリカから日本へ関連会社の出張者が来て、自分のパソコンをアメリカから持ってきたとします。「ネットへ繋ぎたいから、社内のWiFiのパスワードを教えてくれ」とそのアメリカ人が言ったら、「日本では電波法で技適マークの無いPCでは日本国内でWiFi電波を発信することは禁止されているから、WiFiパスワードは教えられない。」と言い返しますか?
法律を破っていることはわかっていても、法律自体が時代にそぐわないと思っているし、実害は無いし、現行犯で逮捕や検挙されることも可能性はほとんど無いので、教えるんじゃあないですか?
私も、「Hulu Japan(など)をVPN/Proxy経由で日本国外からアクセスすること」に関しては、(細かい理由は別として)同様な「思い」です。
ただし、この場合には「はっきりと法律を破っている」という意識はないです。「グレーゾーンである」という意識はあります。「現在の著作権法が、販売(コンテンツ配布)側のために一方的に作られたもので、インターネット/グローバルボーダレス時代には合わない」とは思っています。「グレーゾーンである」場合は、明確な判例が出るまでは「解釈不明、あるいは、どちらの解釈も出来るので、使用は可能。」と思っています。
管理人 返信:
2013年9月30日 2:21 AM
>嫌われるの覚悟で
別に嫌っていませんけどね。
「地下室浸水でこのクソ忙しいときに、何でこんな、しかもこのサイトの記事とは直接関係無い(と私は信じている)ことをコメントして来るんだ」とは思っていますが。
オハナさんは黒(特に、「ジオブロックはアクセスブロック」)と信じていて、私はそれは白かグレー(「ジオブロックは、消費者のアクセスをブロックすることが目的ではない」)と信じている人が、いくら文字だけのコミュニケーションを続けても、平行線は縮らない、とは思います。
オハナさんが参照しているリンク
「Media streams spark piracy row over copyright」
http://www.theaustralian.com.au/technology/media-streams-spark-piracy-row-over-copyright/story-e6frgakx-1226078817583
によると、(以下、引用)
VPNSecure.me, which offers the VPN service in partnership with McTiVia, says its offering was “100 per cent legitimate”.
“The reason why the content is geographically restricted to these nations is due to agreements between companies like Hulu and Netflix and the media industry. There is no binding government law,” VPNSecure.me spokesman Shayne McCulloch said.