今回の日本滞在中のモバイル通信体制


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実は比較的急に思い立って、11月6日より14日まで日本へ行っていました。
実家の掃除が主目的でした。年老いた親、特に母親が一人で住んでいると、こういうことが必要になるときがあります。

掃除に専念したかったので、仕事の予定は何も入れずに向かいました。

実家は秋田県の田舎です。2年前はソフトバンクの電波さえ無かったのに、「ソフトバンク電波改善宣言」の影響か、今回行った時にはAT&T iPhone 5は勝手にローミング相手としてソフトバンクの電波を掴んでしまっていました。
Sprint iPhone 4Sはauの電波でローミング可能なようでした。・・・てか、それは以前に持っていたSprint アンドロイド携帯から2、3年前から判っていましたが、Verizonは同じ通信方式のauの他にドコモ/ソフトバンクのW-CDMAキャリアともローミング契約しているのに、Sprintはまだauだけなんだ・・・と改めて認知しました。
Verizonは明らかに「いつかはCDMA電波を停波し、LTEに専念する」ことを念頭に置いた行動を行っており、デュアル通信モード(CDMA/W-CDMA・GSM)あるいはトライ通信モード(LTE/CDMA/W-CDMA・GSM)の通信端末をどんどん企画・開発・販売し、米国外でのGSM/W-CDMAローミングパートナーを増やしていることが伺われます。そんな点でも、Sprintの戦略の遅れが見えています。

ソフトバンクのSprint投資契約が実際に始まれば、Sprint携帯はソフトバンクでもローミングできるようになるんでしょうかね。しかし、そのためには積極的にCDMA/W-CDMA・GSMモード兼用端末を販売していかないといけないのですが、これまでは買収される相手としてKDDIに期待していたから、WiMax/CDMA兼用端末とかが多いんですよね。

Anyway・・・

話を元に戻して、その「ソフトバンク電波改善宣言」のお陰で現れたソフトバンクの電波ですが、それが速ければよいのですが、遅いのなんのって・・・
結局、iPhoneもiPadも、キャリアを手動でドコモに選択(固定)して使いました。

日本国内でモバイルルーターとかを事前に手配する日数も充分に無かったので、「まあ、いいや」と思い、今回の日本でのモバイル通信手段は
● AT&T iPhone(iPhone 5)の国際データローミングプラン、「800MBで1ヵ月、$120.00」に加入。これは、加入月および解約月は実際には日割り計算されるので、使用したバイト数を計算して、帰米したら出来るだけ早くに解約する予定でいました。
● AT&T iPad 国内プラン 250MB/30日/$14.99 + iPad 国際ローミング 800MB/30日/$120.00
そして、できるだけiPadを使用するつもりで行きましたが、バックアップとしてノートパソコンも持って行きました。

※追記:AT&Tのページによると、2012年6月1日よりGlobal Data Add-onはポストペイド契約でも(契約してから1ヵ月以内の解約でも)最低1ヶ月分課金されることになっていますが、筆者が今回(2012年11月)の訪日に使ったところ、1ヵ月以内の解約でも日割り計算でした。しかし、規約では「最低1ヶ月分課金」になっていることをご注意ください。

以前から「これからはiPadをノートパソコンの代わりに使うぞ!」宣言をしているので、最初はiPadだけでやっていたのですが、どうしてもiPadから以下の操作がいまだに判りません。
● RDPやTeamViewerで遠隔PCにアクセスしたときに、遠隔PCの画面でオブジェクトをマウスで掴んで、そのままマウスを左クリック押したまま、オブジェクトをドラッグする方法がわからない。
● 同じくRDPやTeamViewerで遠隔PCにアクセスしたときに、遠隔PCの画面でシフトキーを押しながら、マウスを左クリックする(オブジェクトの複数選択)の方法がわからない。

滞在中に急に仕事関係のメールが入り、アメリカの自宅のサーバーにあるファイルが必要になって、それをダウンロードするのにどうしようか・・・DropBoxに入れようか・・・でも、そのファイルを基にして編集するにはノートパソコンで作業しないといけないし・・・と考えているうちに、2日目には「ノートパソコンの為に、なんとかWiFi環境を作らないといけない。」という思いが強くなってきました。

ふと考えて、時間があればテストしようと思って持って行ったAT&T Elevate 4G(Sierra Wireless Aircard 754S)にiPadのSIMを挿入して使ってみよう、と思いつき、それを実行してみました。

アメリカ国内で、AT&Tの国内iPadプランでSIMフリーポケットWiFiにiPadのSIMを挿入して使ったことは何度もありますが、アメリカ国外でiPadの国際ローミングプランで使用するのは初めてです。

結果的にうまくいきましたが、ポイントとして、今まで何人かの読者から報告があったように、
● Elevate 4Gの管理画面で、「(左メニュー)信号バー ⇒ Network Technology」で「WCDMA ALL」に変更しないと繋がらない、
のと、キャリアを自動選択にすると、勝手に遅いソフトバンクに繋がってしまうので、
● 「Advanced Settings ⇒ WAN ⇒ Setup ⇒ Network Selection」を「Manual」に変更して、その下の「Current Network ⇒ change」をクリックして、キャリアの電波をスキャンして、「DOCOMO」を選択する、
操作をする必要がありました。

iPhoneの使用は「乗換案内」アプリでJRの乗り継ぎと運賃計算、「FlightTrack Pro」で航空機のスケジュール(帰りの便は到着便が4時間遅延のため、予定のアメリカ行き便では成田発夜10時以降になるので、別の便に変更してもらいました。)、天気予報、そして、Eメールチェック、ウェブサイトのチェック。
8日間の日本での使用は270.11MB。

※ 使用バイト数のチェックは、myAT&Tアプリでログインし、

 


 


 

「Usage」をタップ。

 

「Data」をタップ。

 

最後の締め日からの日数、アメリカ国内データ使用バイト数(「LTE Data」欄)、国際ローミングデータ使用バイト数(「International Data」欄)、テキストメッセージ送受信数(「Messaging」欄)が表示されます。

 

このデータ使用量のモニターは、米国外(つまり、日本国内)でもネットに繋がっていれば、アクセスできます。

 
 

800MB-30日と計算すると、日割り分は1日当たりは26.67MB。
(270.11MB)/(26.67MB/日)=10.13日分。
11月5日(日本へ発つ1日前)にこのオプションに加入したので、11月15日に解約すると26.67MBx10日=266.7MBまでプラン内で、実際の利用がこれを3.41MBオーバー。11月16日に解約すれば26.67MBx11日=293.37MBで、日本で使ったバイト数がカバーされる。少し余裕を持って、明日17日(現地時間)に解約する予定です。
そうすれば12日分の国際ローミング料金として$120/30日x12日=$48だけが課金される予定です。

※ 解約は、同じくmyAT&Tアプリでログインし、メインメニューで「My Services」をタップし、

 

解約するサービスをタップし、(ここでは、「800MB Data Global Add-On」)

 

「Remove」をタップすると、即時解約になります。

 

 
 

iPad SIMの方は、許容量800MB中、429.84MBを使用。こちらはプリペイド方式なので、前以て支払った以上は課金されず、日本で足りなくなったらその直前に追加できます。今回は、最初の課金$14.99+$120=$134.99で、8日間の日本での滞在で足りたことになります。(AT&T iPadプランでは、国内プランに加入していないと、国際ローミングプランに加入できません。そのために、アメリカ国内最低プラン$14.99に加入しています。)

 

国際ローミングのほうは翌月自動更新されませんが、国内セルラーデータ使用プランは何もしないと翌月自動課金になるので、帰米したら自動課金更新をキャンセルしておきます。

※ iPad プリペイドプランの翌月自動更新解約は、iPadにそのSIMを挿入し、

「設定(Settings) ⇒ モバイルデータ通信(Cellular Data)」をタップし、「アカウントを表示(View Account)」をタップして、

 

iPad SIMを登録したEメールアドレスとパスワードでサインインし、

 

「Add Data or Change Plan」をタップし、

 

「Cancel Plan」をタップし、

 

「Cancel Plan and Delete Account Later」を選択(タップ)します。
絶対に「Cancel Plan and Delete Account Now」を選択してはいけません。これを選択すると、翌月自動更新だけでなく、ログインアカウントもキャンセルされ、即時使えなくなります。
選択したら、「Confirm」をタップします。

 

翌月自動更新がキャンセルされました。「OK」をタップします。

 
 

既に翌月自動課金更新がキャンセルされている状態で、また「Cancel Plan」をタップすると、

 

次の画面には「Cancel Plan and Delete Account Now」の選択しか現れません。この場合には、既に翌月自動課金更新がキャンセルされているので、安心してください。何もせず、「Back」ボタンをタップして戻ります。
そして、残りの期間、残りのバイト数、使えるだけ使いましょう。

 

自動更新がキャンセルされたiPad SIMは、モバイルデータ通信使用有効期限が過ぎた後60日以内は、同じログインアカウント(Eメールアドレス)とパスワードでログインし、プリペイドプランを選択・課金して使用することが出来ます。この場合は、ログインアカウント開設時に登録した住所氏名や支払い情報(クレジットカード情報)がAT&Tのサーバーに保存されています。

モバイルデータ通信使用有効期限から60日を過ぎると、ログインアカウント(Eメールアドレス)も抹消され、SIMは未開通SIM状態となります。その後、このSIMはいつでもまたiPadで使用できますが、新たにアカウントを開設し、ユーザー情報・支払い情報を登録する必要があります。このとき、以前に使った同じEメールアドレスを使用することが出来ます。
 

ということで、今回は滞在地が「LTEなんて、いつ来るの~」的な場所だったため、この体制で充分足りました。
都内や県庁所在都市などLTEが整備されているところに出張する場合は、どうするかな~

通話のための携帯電話のほうは、前から持っているソフトバンクのプリペイド(プリモバイル)を使用。

ジャパンSIMもテストのために持って行き、SIMフリーのiPhone 3Gsで着信だけ受けていましたが、問題無く使えました。

8日間日本滞在の合計通信料金は、
● iPhone 5 国際ローミング ・・・ $48(予定)
● iPad国際ローミングと、ポケットWiFi ・・・ $14.99+$120 = $134.99
● ソフトバンクプリペイド携帯リチャージ ・・・ 3000円($38.55)
● ジャパンSIM ・・・ $0(着信のみ)

合計、$221.54。



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「今回の日本滞在中のモバイル通信体制」への2件のフィードバック

  1. 8日間$221.54、海外ローミングは高額ですね。

    私は日本では以下の通話・データを利用しています。
    ・b-mobile基本料0円SIM(アンドロイド携帯)
    ・ソフトバンクプリペイド携帯
    ・T-Mobile、SMS受信のみ

    ・b-mobile基本料0円SIM
    100MBまで使った分だけの利用料(1MBあたり37.8円)。100MBから1GBまで3,780円

    ・ソフトバンクプリペイド携帯
    3000円分を金券ショップで2700~2800円で購入、60日間使用後、残り360日間は受信専用。その間、発信はb-mobileでSkype、050 Plusを利用。

    ・T-Mobile、SMS受信のみ(データoff)
    アメリカからの連絡はSMSで受信(無料)。

    b-mobile基本料0円SIMは利用しない月は請求額が0円のため年数回日本滞在には経済的です。また、アンドロイド携帯のテザリングでPC接続可能。しかし、6ヶ月利用がないと契約が解除されますので、半年に一回は日本訪問が必要です。
    050 Plusは月315円で日本のIP電話番号が取得でき、留守電機能付き。

    日本では通話とデータが別契約の方が年数回日本滞在者には安上がりですが、アジアでは通話・データ一体のSIMが低額で便利です。
    私はなるべくアメリカ携帯での海外ローミングを控え、ローカルの便利なSIMカードをいつも探しています。

    管理人 返信:

    コメントありがとうございます。
    日本へ行っても、東京は乗り継ぎ時間の位しか滞在しないので、都内の便利なところで色々手配するのはほとんど時間が無くて、無理です。都内に立ち寄らないか、沿岸線を(成田⇒羽田移動のため)素通りすることも多いですし。

    書くのを忘れましたが、私は2年以上前からウィルコム・コア3Gを契約しています。これは、ドコモ回線を使った3Gデータサービスです。いつもはこれを使うのですが、今回は息子夫婦がシンガポール出張の帰りに神戸へも1週間滞在するということで、先に貸してしまっており、そのあとで私が日本へ行くことを決めたので、急遽iPadの国際ローミングを使うことにしたものです。

    ウィルコム・コア3Gを使っていれば、使用しないときには月948円、使用しても最大6933円で使い放題なので、これを使えば
    8日間$221.54 ⇒ $48+3000円+6933円
    で済んでいたことになるし、iPhoneローミングの$48も不要だったかもしれません。(ただし、私はiPhoneですぐに必要なときにメールを確認できたり、アプリを使えるメリットは、そこそこのコストなら、「便利さ」のほうを取りますが。)

    ウィルコム・コア3Gのメリットは速度は3Gでしかないですが、何ヶ月使わなくとも自分が解約しない限り月948円で契約が継続できることと、請求が日本国外のクレジットカードに毎月自動課金してもらえる、使った月は使い放題で最大6933円、ということですかね。月948円が高いか安いか、という議論もあるかとはあると思いますが、毎回日本へ行くときに通信手段を探さなくとも、いつもと同じ設定で同じ装置が使えるのはメリットです。

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