アメリカ下院が、SIMロック解除許可法案を可決。しかし、・・・
2012年10月末にアメリカの著作権法(DMCA)の付記が改正されて、その後90日間の猶予期間を過ぎた2013年1月末からアメリカ国内では違法となっている「キャリア以外による携帯電話のSIMロック解除」ですが、
(アメリカで)2013年1月26日以降に購入するSIMロック携帯電話は、『キャリアの許可無く』SIMロック解除することは違法となります。 – 2012年10月27日
本日、進展がありました。
アメリカ下院は本日、携帯電話のキャリア以外によるSIMロック解除の合法化を目指す「Unlocking Consumer Choice and Wireless Competition Act」を、賛成295票、反対114票で可決しました。
ところが、この可決された下院法案では、携帯電話の「バルク(一括大量)SIMロック解除」は禁止されています。「バルクSIMロック解除」が禁止されると、携帯ショップが中古携帯を一度に大量にSIMロック解除して再販することが、出来なくなります。
この追加条件の付いた法案に関してElectronic Frontier Foundation(電子フロンティア財団)などの消費者保護団体は、以下の理由で支持を取り下げています。
● 著作権を実際に侵害していない一般企業の事業の「ビジネスモデル(バルクSIMロック解除)」を、著作権法案を理由に阻害することは、国の役割ではないこと
● 問題になっている著作権法の付記の社会的弊害を、議会が理解していないこと
たとえば、中古携帯の(バルク)SIMロック解除とその転売は、中古携帯を求める一般消費者にメリットがあるだけでなく、資源の無駄を防ぎ、電子機器の不法投棄による環境汚染を減らすことになる、とElectronic Frontier Foundationは主張しています。
アメリカ上院は独自のSIMロック解除許可法案の提案を予定していますが、上院案の「バルクSIMロック解除」に関する対応は今のところ不明です。上院で可決されたSIMロック解除法案が下院バージョンと大きく違う場合には、上院・下院合同委員会で妥協案を調整され、再度両院で批准投票が行われます。
【CNet】House passes bill that would allow cell phone unlocking – 2014年2月25日