2012年後半、全米77都市のキャリア間LTE速度比較が発表される。
RootMetricsが2012年6月15日から12月17日までの間にアメリカ77都市で行ったキャリア間のLTE速度比較調査結果が、昨日(現地2013年3月11日)公表されました。
Lightning-fast data speeds and expanding coverage:A 4G LTE PERFORMANCE REVIEW – 2013年3月11日
現在(2013年3月12日現在)のところ、各キャリアのアメリカ国内LTEカバレッジは、Verizonが480都市、AT&Tが153都市、Sprintが67都市、T-Mobile USAが0(少なくとも2都市は、2013年3月末LTEサービス開始の準備が整っているようですが・・・)と、数に大きく差があります。
今回のRootMetrics社の調査でも、調査77都市の内、
● Verizon 77都市(全都市)
● AT&T 47都市
● Sprint 5都市
● T-Mobile USA 0都市
でLTEサービスが確認されました。
この中で速度は、
キャリア | 平均ダウンロード速度 | 平均アップロード速度 | ピークダウンロード速度 | ピークアップロード速度 |
AT&T | 18.6Mbps | 9.0Mbps | 57.7Mbps | 19.6Mbps |
Verizon | 14.3Mbps | 8.5Mbps | 49.3Mbps | 19.7Mbps |
Sprint | 10.3Mbps | 4.4Mbps | 32.7Mbps | 9.9Mbps |
という結果で、AT&TがVerizonよりも少し速い結果になりました。Sprintが遅いのは、Sprintが現在使用している1900MHzLTE帯域で、LTEに使用できる周波数帯域が5MHzしかなく、他社の10MHzよりも狭いためです。
また、複数回回線接続したうち、LTEに接続できる頻度は、
● Verizon 93.2%
● AT&T 81.7%
● Sprint 50.2%
と、Verizonが安定してLTE接続できます。
3社のLTEカバレッジ比較では圧倒的にVerizonが多く、現状ではアメリカでLTEを使用するなら、Verizon・・・と言うことになります。
● Verizonは2013年夏には現行の700MHz LTE網構築が完了し、その後、AWS(Band 4、上り1700MHz/下り2100MHz)のLTE網構築に着手します。
● AT&Tは2013年末までに全米LTEサービス予定地域のLTE施設を、ほぼ完了予定。
● Sprintは2013年末までに人口カバー率2億人(約66%)、2014年末までに全米のSprint 3G地域のLTEカバーを完了予定。
● T-Mobile USAも2013年末までにLTEサービスの人口カバー率2億人(約66%)達成予定。
したがって、2014年に入ると3社のLTEカバレッジの差は問題にならなくなりますが、それまではVerizonの一人勝ちでしょう。