サイズの違うSIMで通信テストが出来る、SIM Extender
iPhoneやiPad、アンドロイド端末、ポケットWiFiで、サイズの違うSIMで短時間の間、通信テストをしたくなることがありますね。
筆者は日常の端末使用はiPhone、iPadが中心なので、現在の契約済みSIMはほとんどナノSIMです。ところが、たまにマイクロSIMの端末でテストしたいことがあったり、逆にiPhoneやiPadにノーマルまたはマイクロSIMサイズのMVNO SIMを挿入して、動作テストをしたいことがあります。
そんなときに、テストしたいSIMが小さければ、SIMアダプターを使用できます。しかし、
なぜNano SIMをマイクロSIMアダプター/ノーマルSIMアダプターに填めて使用すると、本体から出しにくく、本体のSIM接触部分を破損しやすいのか?(写真入り検証) – 2014年11月13日
の記事でも書いたように、最近のSIM挿入部分は非常にタイト(きつい)なので、SIMを引き抜くときにSIMアダプターがSIM接触の爪に引っかかって、爪を押し上げたり、損傷したりすることがあるので、最近は端末によってはSIMアダプターを使うのも怖くなってきました。
また逆に、本体が使用するSIMサイズは小さく、持っているSIMは大きい場合、わざわざ短時間の通信テストのためにSIMをカットするのは嫌ですね。
そんなときには、どうすれば良いのでしょうか?
はい、そんなときにはSIM Extenderを使いましょう。
以下はSIM Extenderの説明と、入手先、価格を紹介します。
実はこの製品、2年前にiPhone 5が販売された直後、香港の電脳中心買物隊が販売していました。筆者も買いました。
【電脳中心買物隊】iPhone 5で通常サイズのSIMカードを使うことができるiPhone 5用 シングルSIMカードアダプタ取り扱い開始 – アダプタ用ケース作成編
SIM Extenderと、そのフレキシブル・リボンケーブルが通過しやすいように溝が削ってあるSIMトレイがセットで販売されていましたね。
こんな感じでiPhone 5/5S/5CにSIM Extenderを挿入し、外部のSIMトレイにノーマルSIMを挿入したり、SIMアダプターに填めたマイクロSIMを挿入します。
で、最近、この2年前に香港の電脳中心買物隊から買ったSIM Extenderが調子が悪く、外部SIMが認識されたりされなかったりするのと、iPhone 5/5S/5C以外、つまり、iPhone 6やiPad Air/iPad Air 2にも使えないかな・・・と考えたので、最新のやつを買ってみようと思ってネットを探しました。でも、なかなか見つかりません。そして、電脳中心買物隊はもう取り扱っていないようでした。
2年前に買った手持ちのSIM Extenderが認識しなくなったのは、SIM Extender自体のケーブル接触部分が損傷したのか、iOSが更新された古いのは認識され難くなったのか、わかりません。
■ SIM Extenderを購入
そして、数日後に気分を一新して、持っていたSIM Extenderのフレキシ・リボン・ケーブルに書いてあった商品番号から、やっと探し当てました!
それは、台湾のBPlus Technology Co., Ltdで作られていたものでした。
【BPlus Technology Co., Ltd.】Home > Product > SIM,Micro SIM,nano SIM , Micro SD Extender
このBPlus Technologyのサイトで直接購入してみました、支払いはPaypalが使えました。クレジットカードも使えたと思いますが、今、記憶にありません。
SIMトレイも、iPhone 4/4Gs用(マイクロSIM Extender用)とiPhone 5/5S/5C用(ナノSIM Extender用)がこのサイトで購入できます。
念のため、SIMトレイも追加で購入しました。
DHLで数日後には配達されましたが、届いたものは電脳中心買物隊で2年前に買ったものとまったく同じで、まったく同じパッケージング。ただし、今回買ったものは、フレキシ・リボン・ケーブルに書いてあった商品番号が新しくなっていました。
価格はナノSIM->ノーマルSIMのSIM Extenderが1個$8、iPhone 5/5S/5C用溝付きSIMトレイが1個$5。念のため2組購入し($26)、送料はアメリカまでDHLで$19でした。(合計、$45)
そして、新しいSIM Extenderは、100%毎回外付けSIMを認識してくれます。古いのはiPhoneの電源をオフ/オンしないとSIMを認識しないことが多かったのですが、新しいのはそれも不要のことが多いです。
■ iPhone 6用SIM Extenderトレイ、iPad Air用SIM Extenderトレイを自作し、試してみる
そこで、このSIM ExtenderがiPhone 6またはiPad Airでも使用できるかどうか、試してみます。
そのためには、まず、それぞれのSIMトレイにフレキシ・リボン・ケーブルが通るように、溝を作ることが必要です。
そこでまずやったのが、ebay.comまたはaliexpress.com(アリババ)で、iPhone 6用替えSIMトレイ、iPad Air用替えSIMトレイを買います。筆者は失敗したときのために3個ずつ買いましたが、1個$1.59とか、とにかく安いです。そして、ほとんどが中国(香港)から送られてきます。
受け取ったら、これを金やすりの側面部分を使って削ります。根気が要りますが、トレイの素材はアルミなので、1時間も集中して頑張れば完成します。
SIMトレイの先を反対の指で押さえながら、金やすりを前後に動かし、左右もフレキシ・リボン・ケーブルが通る幅だけ、根気良く削って行きます。
間違ってSIMトレイの反対側(裏側)を削らないように、注意してください。筆者は注意していなかったので、1個目は反対側(フレキシ・リボン・ケーブルが通らない、SIMトレイの下側)を削っていました!
大体削り終えたら、SIM Extenderを削ったSIMトレイに填めてみて、削り具合をチェックしてみましょう。
そして、iPhone 6とiPad AirでこのSIM Extenderを試してみたところ、見事に外部SIMトレイに挿入したSIMを認識しました!
つまり、SIM Extender自体は端末の種類を選ばず使えるようです。
1週間ほど前はまだiPad Air 2用替えSIMトレイはどこを探しても見つかりませんでした。今日、eBayを再度探したら、iPad Air 2用替えSIMトレイがようやく販売されていたので、注文しました。到着したら、そのSIMトレイもフレキシ・リボン・ケーブルが通るように工作して、試してみたいと思います。
■ 他のタイプのSIM Extenderも、ある。
さて、こうなると、iPhone以外のほかの端末でもこのSIM Extenderを使いたくなりますよね。
たとえば、下の写真はナノSIMを使ったVerizonの最新のポケットWiFi、Novatel MiFi 6620L。
ところが、この端末、SIMの向きがiPhone 5/5S/5C/6/6 Plus/iPadと反対なので、今回購入したSIM Extenderは使えません。
そこで、BPlus社のサイトを調べたら、・・・、有るではないですか!
結局、以下のようなモデルがありますので、これを揃えておけば、どんな場合にでも使用できるようです。
商品番号 B1612A : ノーマルSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が外側 【単価 $6】
商品番号 B3612A : ノーマルSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が内(奥)側 【単価 $8】
商品番号 B1712A : ノーマルSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が内(奥)側、直角挿入タイプ 【単価 $17】
商品番号 B2014B : マイクロSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が外側 【単価 $8】
商品番号 B3014A : マイクロSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が内(奥)側 【単価 $8】
商品番号 B3114A : ナノSIM -> ノーマルSIMトレイ、「角切り」が外側 【単価 $8】
商品番号 B4714A : ナノSIM -> ノーマルSIM、「角切り」が内(奥)側 【単価 $12】
なお、外部SIMトレイがマイクロSIMタイプのもの(モデル番号の後ろに「-M」が付く)のもありますが、筆者の意見としては、外部SIMトレイに刺すSIMはSIMアダプターを使っても抜き差し中に引っかかる可能性は少ないので、ノーマルSIMトレイで良いと思います。
本日いくつか注文したので、届いたら使い勝手などをこの下に追加します。