ニューヨーク市警、アップルの協力で盗難iPhone/iPadを回収中
アップル製品(iPhone、iPad)の盗難は世界中で増えていますが、ニューヨーク市では報告されているアップル製品の盗難事件だけでも2012年一年間で3890件あります。このため、ニューヨーク市警は選任のアップル製品盗難事件特別リカバリー班(iTheft)を編成し、その盗難iPhone/iPadの回収にあたっています。
ニューヨークポスト誌の本日の報道によると、
NYPD forms dedicated team to catch thieves who steal iPhones and iPads:iTheft busters – 2013年2月22日
この特別捜査班は盗難アップル製品のIMEI番号を本人や、アップルのオンライン購入記録などから入手した後、アップル社の協力により、(「iPhoneを探す」機能がオンになっていないデバイスであっても)IMEI番号からデバイスの位置を探します。盗難犯人や、盗難携帯とは知らずに購入した人が、新しいSIMを挿入して使っても、装置の位置は本体のシリアル番号(IMEI番号)から判断されます。したがって、加入/使用している電話会社に無関係で位置を調査することができます。
この方法で、ある盗難iPadはドミニカ共和国で使用されていることが判明し、ニューヨーク市警の捜査官はSanto DomingoでこのiPadを回収しました。
別の複数の盗難iPadはアップル社のIMEI番号からの位置追跡で、ニューヨーク市内のバス停で売られていることが判明し、ニューヨーク市警の刑事がそのバス停に張り込みをして犯人を逮捕し、盗難iPadを回収しました。
ニューヨーク市警担当者は、盗難iPhone/iPadの74%はニューヨーク市内5区で再発見される、と言っています。
発見された盗難iPhone/iPadは、それが盗難品とは知らずに中古品として購入した人が使っている場合もあります。しかし、この場合でもニューヨーク市警はそのデバイスを回収し、もとの所有者に返還することがあります。
ニューヨーク市警はこのようにアップルと協力して盗難iPhone/iPadを回収することによって、盗難犯の組織や犯罪パターンを知り、これらのデバイスの盗難事件を減らそうとしています。さらに、盗難デバイスの再販経路を妨げ、困難にしようとしています。
回収されたiPhone/iPadは、もとの所有者に返還されます。
アメリカの携帯会社は昨年(2012年)盗難携帯のシリアル番号を作成して、昨年秋にそれが完成しました。今後はこれらを各キャリア間で共有できるよう、統合していきます。この盗難携帯シリアル番号データベースによって、盗難携帯のキャリアとのアクティベーションができなくなったり、盗難携帯に参加キャリアのSIMを挿入すると使用できなくなったリアします。
アメリカ6社が盗難携帯電話データベースを導入完了、AT&TとT-Mobileは国際データベースへもリンク – 2012年11月2日
アメリカ4大キャリアが米政府の要請に応じて、盗難携帯のデータベース作成に協力 – 2012年4月11日
また、中古携帯買取サイトもこのデータベースを利用し、盗難携帯の買取を拒否しているところが出てきています。
アメリカ・メジャー中古携帯買取サイト、Gazelle、が盗難携帯の買取を中止。 – 2012年11月30日
しかし、警察当局が専任チームを編成して、実際にキャリアやメーカーに協力を認め、盗難携帯やiPadの所在を調査し、犯人逮捕を行い、回収した盗難デバイスを元の所有者に返却する活動をしている、と言う状況を報告したレポートは、初めてです。
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