アメリカの映画チャンネル、HBOは、現在、有線(CATV)テレビのチャンネルで月$10前後の定期購読(Subscription)料で追加視聴できますが、来年(2015年)からはインターネットネットでHBOチャンネルの購読ができるようになるとの事です。
アメリカは国土が広く、TVの空中電波が届かず、TVの写りが悪いので、殆どの市民はCATVまたは衛星TVに有料で加入してTV番組を視聴しています。しかし、近年、この有料TVの月加入料が高くなってきており、いわゆる「コード(配線)カッター」(Cord Cutter)と言われる人たちが有料TVに加入しないで、HuluやNetflixなどのネット配信で番組を楽しんでいる人達が、特に若者世代には多くなってきています。
彼らはニュースや生活情報はインターネットで読むので、新聞も取らず、娯楽のためだけにインターネットでの動画配信を利用しています。
この「コードカッター」がどれだけ増えているかを知る数字の参考として、現在、アメリカのCATV加入者のうち1000万世帯は有料TVプログラムには加入せず、高速インターネットサービスだけに加入しているそうです。
このような動きは特に若い世代に浸透してきており、これが携帯電話会社とコンテンツ配信会社の融合が加速されてきていて、通信会社によるコンテンツ製作およびコンテンツ配信会社の合併・買収・提携が増えている理由でもあります。
CATV会社のComcastは今年(2014年)の夏からMIT(マサチューセッツ工科大学)を含め、幾つかの大学の寮で、約80チャンネルのCATV放送を、インターネットを通じて希望学生がストリーミング契約できる仕組みを提供しています。Comcastの試みは、現在、大学キャンパス内でしか提供されていない(学生は、大学キャンパス内でしか視聴できない)ですが、ワイヤレス通信業者との提携によって「いつでも、どこでも」生のテレビ、および、録画した番組を見られる技術は既に「そこにある」と言う時代になっています。
そして、AppleTVやChromecastというデバイスを使えば、スマホやタブレットから大画面のTV画面にコンテンツを映し出すことも可能なので、もはやTV視聴に「別契約」の回線は不要で、インフラとしてはインターネットさえあれば良くなります。
【Engadget】HBO’s standalone streaming service will arrive in 2015 – 2014年10月15日
【Engadget】Comcast launches internet-delivered cable TV at MIT and several other schools – 2014年8月21日
このニュースをツィートしたら、すごい反響。ツィート後、5時間弱で105ツィート。良くも悪くも、時代を考えさせられるニュースですね。
この報道はUSA Today誌が最初に報道し、夕方のABC全米ニュースでも取り上げられました。
【USA Today】Apple, Facebook to pay for women to freeze eggs - 2014年10月14日
【ABC News】Apple, Facebook Will Pay for Employees to Freeze Their Eggs - 2014年10月14日
【ABC News】Apple and Facebook Offer to Pay for Employees Who Want to Freeze Eggs - 2014年10月14日 (実際に放映されたニュースセグメントのビデオ - CMが最初に入ります。米国外から見えるかどうかは確認していません。)
これによると、キャリアを目指す女性が仕事を優先するために出産時期を遅らせている事に関連して、アップル社とFacebook社は、希望女性社員に対し、卵子を冷凍保存する経費を会社が負担している、ということです。
FacebookがEメールでUSA Today記者に答えたところによると、同社は今年(2014年)1月1日から卵子冷凍保存のための経費総額2万ドル(約215万円)までを会社が負担して提供している、と言うことです。
将来の人工授精のために若いうちに冷凍保存する卵子の数は、一般に20個。これを冷凍保存するための初期経費は平均1万ドル。そして、毎年500ドルの維持費がかかります。20個の卵子は、2回の「プロシジャー」で「採卵」され、冷凍保存バンクに保管されるのが普通だそうです。卵子を複数排卵させるために、女性はホルモン投入を受け、複数の排卵が成熟するのを待って、体から採卵されます。
卵子冷凍保存以外にも、出産時期を逃した女子社員のために養子を見つけたり、代理出産を見つける世話をしたり、また、妊娠できない社員に対しての不妊治療の援助もしているとの事です。もちろん、不妊治療は男子社員でも受けることができます。・
“アップルとFacebook、女子社員の卵子冷凍保存の費用を会社が負担。若いうちに仕事に専念し、出産を遅らす女子社員を支援。” の続きを読む
SprintのiPhone 6/6 plusレンタル(リース)プログラムは「iPhone for Life」プログラムとして、2014年9月19日のiPhone 6/6 plus発売開始以来、新規回線加入者に月$20(iPhone 6 16GBモデルの場合)で提供されていました。月$20は本体リース(レンタル)料で、このほかに月$50の「使い放題」通信料が必要でした。
Sprint、iPhone 6/6 Plusをレンタル提供 – 2014年9月10日
この「iPhone for Life」プログラム加入者は、24ヶ月ごとに新しいiPhoneモデルに交換するか、または、リース(レンタル)をいつでも止めたい時に止める事ができます。止めた場合には、借りていたiPhoneを良好な状態でSprintに返却する必要があります。
Sprintは本日、この「iPhone for Life」を既存顧客にも提供を拡張することを発表しました。しかも、既存顧客は現在加入中の通信プランを変更する必要はありません。
既存顧客が「iPhone for Life」プログラムに加入した場合には、同じく24ヶ月ごとに新しいiPhoneモデルに交換するか、借りているiPhoneを返却すればいつでも止めたい時に止める事ができます。
レンタル(リース)料金は
- iPhone 6 16GBモデルが月$20、
- iPhone 6 plus 16GBモデルが月$25、
- メモリーサイズの大きなモデルをレンタルすることも可能だが、レンタル料金は16GBモデルよりも高くなります、
です。
Sprintは更に、2014年10月13日から2015年1月15日までの期間に「iPhone for Life」に加入した既存顧客に対して特別プロモーションとして、条件を満たした既存顧客であればレンタル料を月$15割引することを付け加えました。つまり、2015年1月15日までの間にSprintでiPhone 6 16GBモデルをレンタルすると、月$5で借りられることになります!iPhone 6 plus 16GBモデルなら、月$10です!
Sprintの通常の無利子24ヶ月分割払いだと、iPhone 6 16GBモデルは月$30の分割払い、iPhone 6 plus 16GBモデルは月$35の分割払い、になるので、月々$25の割引き、24ヶ月(2年間)で$600の割引が得られることになります!...ただし、2年後にはiPhone 6の本体は自分の手元に残りませんが。
「2年ごとにiPhoneを取替え、古い本体はそのたびに手元に残らなくても良い。」と言う人は、考慮に値するかもしれませんね。
ただし、既存通信プラン+月$5レンタル料が安いのか、プランを変えて「iPhone 6特別プラン」の月$50+月$20レンタル料が安いのかは、よく比較して決めてください。
これで既存顧客がSprint離れをすることに、ブレーキをかけられるのでしょうか?
【CNet】Sprint to existing customers: Lease an iPhone 6 for $5 a month – 2014年10月14日
【FierceWireless】Sprint’s new ‘Loyalty Service Credit’ will let subs lease an iPhone 6 for $5/month – 2014年10月14日
AT&Tは、携帯(スマホ)のポストペイド契約に、新しい国際ローミングPassportプランを新設しました。
【AT&T】AT&T Introduces Its Best-Ever Value for International Travel - 2014年10月13日
これまでのGlobal Roaming Add-onは名前を変更し、Globalプラン(Global Package)として継続して提供されますが、大きな違いは
● Passportは、加入から30日で自動解約。(加入は、アプリを使用して可能。)
- データ通信量などを制限まで使用する/しないに限らず、契約は加入から30日のみ。
● Globalは、解約手続きをしない限り、翌月も自動更新。 (加入・解約は、アプリを使用して可能。)
- 契約・解約月は、データ使用量総バイト数、および、通信料金は、日割り計算。(最低契約期間3ヵ月。)
です。
Globalプラン(旧Global Roaming Add-on)は、最低契約期間が3ヵ月に変更されています。契約内容は殆ど同じなので、3ヶ月以内の海外滞在にはPassportプラン加入が良いですね。
以下、Passportプラント、Globalプランの比較です。(日本での使用を想定。カナダ/メキシコローミングは別料金。)
“AT&Tポストペイド携帯契約に、新国際ローミングプランPassportプラン新設、Global Roaming Add-onプランは改訂。” の続きを読む
ソフトバンク/SprintがまだT-Mobile US買収を諦めていなかった2014年7月末にニュース報道によって暴露された、フランス第4位の通信会社Iliad(イリアド)社によるT-Mobile US買収案は、Bloombergの報道によると、正式にIliadによって提案破棄(諦め)されたようです。
Iliad社は初期買収提案の、T-Mobile USの全株の56.6%(1株当り$33)を買収する提案から、最近は他の投資企業(KKR)と協力して買収株量を67%(1株当り$33)まで上げていましたが、T-Mobile USの67%を所有するドイツテレコムがこの買収提案を承諾しなかったのが、原因です。
T-Mobile USは(2014年)8月末に「買収されるとすれば、
1.買収株価格は1株当り$35以上、
2.買収する相手がアメリカ国内電波使用権を持っていること、
」があれば、シリアスに考慮する可能性があることを示唆しており、今後、T-Mobile USを巡っての買収劇は、(2014年)11月13日から行われる予定のFCCによる「AWS-3の周波数使用権競売後にT-Mobile US買収案を熟慮する」とドイツテレコムに既に伝えている、アメリカ衛星放送会社第2位(加入者ベース)のDISH Networkの動きが注目されます。
DISH Networkは有料TVコンテンツがモバイル視聴されることを予想して、ロケフリ・ハードのメーカーのSlingを買収し、その技術を自社セットトップボックス(STB)に内蔵した製品を加入者に配給しています。
また、将来は自社で移動体通信を開始する可能性も考慮し、過去のFCC電波競売でも入札に参加し、2014年4月の700 MHz Hブロックの競売では殆どの地域でDISH Networkが落札しています。
今年に入ってAT&Tが衛星放送第1位のDirecTVの買収を提案しており(現在、規制当局の審査中)、Verizonは光テレビのFiOSをサービスとして持ち、また、CATV第1位のComcastと第2位のTime-Warnerが合併がこれも規制当局の審査中・・・・と、メディアと通信、特にワイヤレス通信の融合が加速的に進んでおり、DISH NetworkもT-Mobile USを買収することにより、AT&T、Verizon、Comcast/Time-Warnerとの競争力を付ける事になります。
これに対して、メディアコンテンツやコンテンツ配給チャンネルが欠如しているSprintは、最近のソフトバンクの動きに見られるように、映画会社やコンテンツ配給会社への資本参加や合併を行って、その足場を自社でコツコツと築いていかないといけないでしょう。
参考:
【Bloomberg】Iliad Scraps Bid for T-Mobile Stake After Boosting Offer – 2014年10月13日
この記事は、海外在住者がAppleTVとiPad(iPhone/iPod Touch)を使って日本のテレビドラマや映画をTV画面で観る方法を、初心者に説明します。
いろいろと法律的・道徳的是非の問題はありますが、ネットを検索すれば日本のTVドラマや映画の動画画像が増えてきていることは確かです。
そこで、初めての方、または、まだ知らない人に、AppleTVを自宅のフラット画面TV(LCD TV)に繋ぎ、iPad(iPhone/iPod Touch)で操作して、TV画面で日本のテレビドラマや映画を観る方法をここでは説明します。
その前に、以下、今回のサブジェクトに関連する内容で、筆者が理解している著作権法について簡単に復習しましょう。
●1 著作権法は、著作権や地域内販売権の存在する(必要とする)ビデオコンテンツ・文字コンテンツ(書籍)などの著作物を、「著作権者に許可無く配布する事を禁止する」法律です。
つまり、あなたは、ダウンロードしたビデオコンテンツや文字コンテンツ(書籍)などを、(許可無く)親族・友人および不特定多数の人にあげたり、貸したり、インターネットやEメールで送ったり、それらの人がダウンロードできるようにサーバーにアップしたり、してはいけません。
ダウンロードしたコンテンツを自分ひとりで楽しんだり、自分が同席して親族・友人などと一緒に鑑賞するのは、違法ではないと考えられています。
●2 著作権法はコンテンツの配布に関しての規制の法律であり、(一消費者が自分個人の楽しみのために、通常の守段で)コンテンツを入手するために関しての規制に関しては、何ら禁止されて居ません。
つまり、「(自分が楽しむためにコンテンツを)インターネットからダウンロードする、あるいは、ストリーミングをアクセスする」という行為自体は、違法ではありません。
ダウンロードしたコンテンツを親族や友達、不特定多数の人に1コピーでも「配布」すると、著作権法に関わってきます。
●3 ただし、自分がダウンロードしたコンテンツの源(ソース)が、著作権者に許可を得ずにサーバーにアップロードしたコンテンツの場合、「コンテンツの源が違法であることを知った上でダウンロードした場合には、(自分が著作権法違反を犯しているのではなく、)アップした人が著作権法違反を犯していることを幇助(ほうじょ)している」ということで、幇助罪で起訴されることはあります。これがアメリカや日本を含め、近年、各国で採用されているダウンロード禁止法の趣旨です。
アメリカでは具体的には著作権法違反幇助(違法コンテンツのダウンロード)は、初犯発覚は警告、徐々に警告がきつくなり、自宅のインターネット・アクセス・プロバイダーがネットアクセスの規制をしてくることがあります。
アメリカ著作権侵害警報システム(Copyright Alert System)の実際の警告手順について – 2013年2月27日
アメリカ著作権侵害警報システム(Copyright Alert System)が本日(2013年2月25日)から稼動 – 2013年2月26日
警告があったら、その時点で、言われたとおりにすれば、(自己の楽しみの目的だけにダウンロードする場合には)起訴されることは殆ど無いと思われます。
●4 インターネットなどのように、国の境界を越えてコンテンツが瞬間的にやり取りできるような環境で、著作権法やダウンロード禁止法に国際法的な基準はなく、「A国のコンテンツを、B国でダウンロードした場合」、あるいは、「A国のコンテンツを、C国のプロキシーサーバーを経由して、B国でダウンロードした場合(A=C、またはB=Cの場合を含む)」で、とくにその利用者が個人で楽しむことだけを目的にダウンロードした場合、A国の検察当局が治外法権のB国の利用者を摘発することは、まず有り得ません。
ただし、現在審議中のTPPなどが参加各国で採決されたり批准されると、国際間ダウンロードは厳しくなります。
以上の注意書きを理解したうえで、この記事の目的に戻ります。
海外で日本のテレビドラマや映画を観る為に必要なもの:
“【初心者でも判る】AppleTVとiPad(iPhone/iPod Touch)を使って海外で日本のテレビドラマをTV画面で観る方法。” の続きを読む
VerizonのMVNOで、今年(2014年)1月から正式にTracfoneグループに買収されたPage Plus Cellularが、VerizonのMVNOでは初めてLTE対応となりました。
Page Plusのディーラーは今月(2014年10月)初めからVerizon回線用LTE SIMを受け取り、顧客へのアクティベートを開始していると言うことです。
現在、Verizon SIMは、Verizon用として販売されている端末のシリアル番号(MEID番号)のみアクティベートが許可されています。Page Plusもこの条件が適用されます。
【Prepaid Phone News】Page Plus LTE Now Live! Here’s How to Buy a SIM and Activate – 2014年10月3日
しかし、Verizonでは現在iPhone 5までしかプリペイドLTE加入を認めていませんが、Page Plusディーラーは機種に関係無く、つまり、iPhone 6/6 plusに対してもSIMのアクチとPage Plusプリペイドプランの加入を行っているようです。
早速Page PlusでLTEプラン加入したユーザーによると、LTEのアクセス速度は3~4Mbpsと遅く、比較したユーザーによれば同じ場所ではVerizonのSIMでは9Mbps以上の速度が出ているそうです。
Page PlusのLTE速度が遅いのは、VerizonまたはPage Plusが意図的に速度制限をしているものなのか、LTE開始直前で通信機器が最適化されていないのか、わかりません。
【Prepaid Phone News】Users Reporting Slower Than Expected Speeds on Page Plus’ New LTE Service – 2014年10月7日
これより先、Verizon自身は今年(2014年)7月15日よりプリペイドスマホへのLTEアクセスを許可しています。
Page Plusの通信料金は、
- 月$12、通話250分まで、テキスト250通まで、データ通信10MBまで
- 月$29.95、通話1200分まで、テキスト3000通まで、データ通信500MBまで
- 月$39.95、通話無制限、テキスト無制限、データ通信1GBまで、国際電話100分(日本は適用外)
- 月$55、通話無制限、テキスト無制限、データ通信3GBまで、国際電話200分(日本は適用外)
- 月$69.95、通話無制限、テキスト無制限、データ通信5GBまで、国際電話400分(日本は適用外)
または、Pay-as-you-goは
- $10で100分、有効期間120日
- $25で416分、有効期間120日
- $50で1000分、有効期間120日
- $80で2000分、有効期間365日
です。
【Page Plus Cellular】トップページ