AT&Tは現在、プリペイド携帯ブランドとして
● GoPhone
● AIO Wireless
の2つのブランドを持っています。これは、T-Mobile USの
● T-Mobile US プリペイドブランド(自社ブランド)
● GoSmartブランド
● MetroPCS
に対抗するためで、AIOブランドは月極めプリペイド契約しかなく、メインブランド(GoPhone)より月の通信料金を(サービス内容に比べて)安くしています。しかし、データ通信の最高速度に制限を設けたり、回線混雑時のデータ通信の優先度を低くしたりしています。
AT&Tは2014年3月14日にプリペイド携帯会社のLeap Wireless(Cricket Wireless)の買収を完了しましたが、2014年6月に既存のAIO WirelessブランドをCricketに吸収させることを既に発表しています。
このたび、AT&Tは既存のCricket独立系ディーラーに対して、その6月以降の新料金を説明したようで、その資料が漏洩しています。
【Prepaid Phone News】New Plans Coming to Cricket Will Look Familiar to Aio Customers – 2014年5月2日
これによると、新Cricketの料金は、以下のようになります。
2014年6月の何日から開始されるかは、わかっていません。
“2014年6月からの新Cricketプリペイド料金が漏洩” の続きを読む
既報ニュースですが、AT&Tは2013年7月12日に、アメリカ第6位の携帯会社Cricket Communications(Leap Wireless)を約12億ドルで買収すると、発表しました。
この買収手続きは、2014年1~3月ころに完了すると推測されています。
また、AT&TはT-Mobile USの第2のプリペイドブランド(月極め)GoSmartや、(T-Mobileがその後買収した)MetroPCSのブランドに対抗するため、既存のGoPhoneとは別の第2プリペイドブランドAIO Wirelessを2013年5月初めにサービス開始していました。
このほど、AT&TがCricket買収に関連してFCC(連邦通信委員会)に提出していた書類から、AT&TはCricket買収完了後、AIO Wirelessブランドと販売店をCricketブランドに吸収させる予定であることが判明しました。その後はAIOブランドは、無くなります。
【FireceWireless】AT&T to shutter Aio Wireless prepaid brand if Leap acquisition is successful – 2013年10月18日
AT&T AIO WIrelessにはタブレット端末オンリープランもあり、筆者も試しに使ってみようと思ったのですが、申し込む段階で、使用する端末のIMEI番号を入力しないといけなかったので、やめました。AT&T AIOブランドは現在、フロリダ、テキサス、ジョージア州など約300弱の販売店と、オンラインで販売しています。
Cricketは低価格月極め料金で、iPhoneやスマートフォンを提供しています。2011年12月に初めてアリゾナ州ツーソンでLTE通信を開始したものの、その後暫くLTEサービスエリアは増えず、今年になって(被買収相手を見つけるための工作前の準備か)LTEサービスエリアをラスベガス、フィラデルフィア、テキサス州、アリゾナ州に15ヵ所増やしています。
今年(2013年)5月1日にはアメリカ第5位の携帯会社MetroPCがT-Mobile USAと合併して、T-Mobile USになったように、中小のアメリカ携帯会社はLTE施設のコストやサービスエリアの狭いことから、全米レベルの4大キャリアに将来的に対抗していけないことが予想されており、中小携帯会社(自社電波と自社基地局を持っている携帯会社)の淘汰は今後も進むと予想されています。
なお、CricketはCDMA2000 1900MHzとLTE AWS(Band 4)を使用しています。AT&Tは、2G/3G 850MHzと1900MHz、LTEは700MHz Band 17ですが、AWS Band 4の使用権を所有しており、Band 17施設が完了した後はBand 4の整備を行う予定です。
買収手続き完了後、Cricketのユーザーは一定期間(たぶん、2年)以内に既存の携帯をAT&T向けGSM/W-CDMA/LTE携帯へ交換する必要があります。CricketのCDMA2000 1900MHzは将来的には停波されることになるでしょう。
フロリダ、ヒューストン、アトランタなどで2013年5月から試験運用を行っていたAT&Tの格安使い放題プリペイドSIM、AIOが、2013年9月4日より全米出荷を開始しました。
AT&Tは既にGoPhoneプリペイドサービスがありますが、AIOは月極め加入のみでデータ通信はGoPhoneよりも最高速度は低く制限されていますが使い放題(ただし、毎月の基本料金によって3G/HSPA+/LTEで高速で使えるデータバイト数は制限有り。制限到達後は、追加トップアップするまで256Kbps以下で期間末まで使い放題。)、GoPhoneはフィーチャーフォン向けにPay-as-yougo プランも有り、スマホ向け高速3G/HSPA+/LTEは通信速度の制限は無い代わり、制限バイト数に到達すると追加トップアップするまでまったく使用できないのが、大きな違いです。(追加トップアップで追加バイト数を購入することは、出来ます。)
また、AIOはオプションの月$10の国際電話プランで日本へ「通話し放題」で国際電話が出来ますが、オプションに加入しないと国際通話発信が出来ません。
AIO SIMは、
【AIO Wireless】Bring Your Phone SIMカード注文画面
から$9.99で購入できます。ナノSIMも、あります。
AIOとGoPhoneの詳しいプランの比較は、
AT&TプリペイドAio WirelessがLTE接続を許可 ー 2013年6月21日
参照。
同じく、合併前は全米19ヵ所でしか加入できなかったMetroPCSはT-Mobile USと2013年5月1日に合併しましたが、2013年9月初めからMetroPCSプリペイドSIMを全米に出荷し始めました。SIMの価格は$10で、T-Mobile USのGSM/W-CDMA/HSPA+/DC-HSDPA/LTE、および、MetroPCSnoLTEが使用できます。
これまではMetroPCSショップでのみSIMの購入が可能でした。
【MetroPCS】MetroPCS SIM Card注文画面
MetroPCSも、T-Mobile USプリペイドよりも安い月極めプリペイドサービスを提供しています。
通信料金の比較は、
アメリカのプリペイド携帯通信料金(3)月払いプリペイド ー 2010年12月6日【随時改訂修正追記。】
参照。