Galaxy Nexus GT-I9250 (ICS 4.0.4)をルート化しました。
先週、Galaxy Nexus GT-I9250(GSM/W-CDMA版SIMフリー、欧州モデル)を ICS 4.0.4にアップグレードしたついでに、これをルート化しようと思い立ち、調べて実行しました。
ところが、なかなかうまくいかず、思った以上に時間を費やしてしまい、ハマッテしまいました。
最終的にはうまく行ったのですが、同じ間違いを皆さんにして欲しくないので、ここにその手順を残します。
ところで、筆者はドコモ版Galaxy Nexusは所有していない為、試すことは出来ませんが、理論的にはSIMフリーGSM版と同じでしょう。(筆者の勝手な推測なので、検証された人の報告があると、うれしいです。)
また、Sprint版はCDMA(Verizon版)と同じにルート化できるのかどうかも試してはいませんが、理論的には可能なはずです。
Galaxy Nexusのルート化は基本的にはNexus One、Nexus Sと同じ手順で、SuperUser(ZIP)ファイルとリカバリーイメージファイルが違うだけです。
Nexus One、Nexus Sのルート化手順は、
Nexus One (2.3.4 – GRJ22)をルート化しました – 2011年6月4日
Nexus S (2.3.4 – GRJ22)をルート化しました – 2011年6月6日
に書きました。
しかし、Galaxy Nexusに関しては、この手順を簡単にしたGalaxy Nexus Root Toolkit v1.3 (開発者 Wugfresh)が出ています。
Wugfresh Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3
これを使うとADBコマンドを知らなくとも、比較的簡単にGalaxy Nexusのルート化が出来るはずなんですが、なかなか・・・・
★ 手順目次:
■ ステップ1 : Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3をインストールする
■ ステップ2 : Galaxy Nexusドライバーをインストールする
■ ステップ3 : Bootloaderをアンロックする
■ ステップ4 : Galaxy Nexusをルート化する
■ 確認ステップ : 注意点とルート化テスト
■ ステップ1 : Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3をインストールする
まずは、Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3をダウンロードし、PCにインストールします。xda-developersサイトからダウンロードできます。
Wugfresh Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3
ここにそのプログラムをミラーしておきます。
GnexRootToolkit.v1.3.sfx.exe – 40.5MB
.exeファイルが気持ち悪い人は、圧縮した.zipファイルも用意しました。
GnexRootToolkit.v1.3.sfx.zip – 40.3MB
ダウンロードしたら、.exeファイルを実行します。
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3がインストールされ、
実行されます。
このとき、デスクトップにGalaxy Nexus Root Toolkitのアイコンも作成されます。
また、プログラムは、C:Wugs_GNexRootToolkit フォルダーに作成されます。
■ ステップ2 : Galaxy Nexusドライバーをインストールする
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3を起動し、
CDMA版(Verizon版。Sprint版も?)かGSM/HSPA+版かを選択します。(デフォルトはCDMA版です。SIMフリー機やドコモ版は、GSM/HSPA+版です。)
「Drivers」ボタンをクリックします。
Galaxy Nexusはこの時点ではまだPCに接続しません。「OK」をクリックします。
Samsung USBドライバー(他のSamsungアンドロイド携帯にも共通)がインストールされます。「次へ(Next)>」をクリックします。
ドライバー・インストール言語を選択して、「次へ(Next)>」をクリックします。
「インストール(Install)>」をクリックします。
ドライバーのインストールが開始されます。
ドライバーのインストールが終了します。「終了(End)」をクリックします。
これでGalaxy Nexus(Samsung Android携帯)のドライバーのインストールが完了しました。
ここで確認の為に、Galaxy Nexusの「設定(Settings) ⇒ 開発者向けオプション(Developer option) ⇒ USBデバッグ(USB debugging)」を選択し、
ドライバー・インストール完了後のPCに接続してみます。
タスクバーにドライバーインストールの通知が表示され、
ドライバーのインストールが成功すれば良し。
不安の場合は、コントロールパネル(Control Panel)⇒
システム(System) ⇒
デバイスマネージャ(Device Manager)をクリックし、
びっくりマーク(!)が無ければ、OK。
特に、「Android Phone」を拡張して、ちゃんと「SAMSUNG Android ADB Interface」がインストールされていることを確認します。
もし、下の写真のようにびっくりマーク(!)が付いている場合は、
Nexus S (2.3.4 – GRJ22)をルート化しました – 2011年6月6日
に説明した手順で問題を解決し、びっくりマーク(!)を消してください。(ただし、ここではドライバーはAndroid ADB Interfaceを選ぶ。)
■ ステップ3 : Bootloaderをアンロックする
Galaxy Nexusをルート化するためには、Bootloaderをアンロックする必要があります。
Bootloaderをアンロックすると、Galaxy Nexus内のデータが全て消えます。
必要なデータは全てバックアップしてからこの操作を行って下さい。
Bootloaderのアンロック作業は、一度すれば、アンドロイドOSのバージョンがあがっても、繰り返す必要はありません。
また、Bootloaderがアンロックされているアンドロイド端末は、電源を入れた起動時に右の写真のように、画面下に錠前がアンロックされているアイコンが表示されます。
Bootloaderがアンロックされていない場合は、左の写真のようにその錠前アイコンは画面に出ません。
または、Fastboot modeで起動させたとき(ボリュームボタン上・下両方を押しながら、電源ボタンを押す)に、画面左下に赤字で「LOCK STATE - UNLOCKED」と表示されます。(Bootloaderがロックされているときは、ここが緑字で「LOCK STATE - LOCKED」と表示されます。
既にBootloaderがアンロックされている場合は、以下の手順は不要です。■ ステップ4 : Galaxy Nexusをルート化する へ進んでください。
Galaxy Nexusの「設定(Settings) ⇒ 開発者向けオプション(Developer option) ⇒ USBデバッグ(USB debugging)」を選択(オン)し、
USBケーブルでPCに接続します。
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3を起動し、CDMAまたはGSMを選択し、「Unlock」ボタンをクリックします。
DOSコマンド・ウィンドウが現れます。アンロックの準備が出来たら、「Enter」キーを押します。
デバイス番号が表示されます。表示されたら、アンロックを開始するのに「1」を入力し、「Enter」キーを押します。
デバイス番号が表示され無い場合は、USB Debuggingの設定が選択されていないか、ケーブル接続がしっかりしていないか、ドライバーが正しくインストールされていないかです。
特に前のステップの最後にあるように、デバイスマネージャーを起動してみてびっくりマーク(!)があるかどうか調べて、あれば直してください。
この後、Bootloaderのアンロックが実行されます。
筆者の端末はなぜか先週ルート化する前に、既にBootloaderがアンロックされていました。
SIMフリーGalaxy Nexus GT-I9250を入手しました。(初期設定手順付き) – 2011年12月9日
のブート時の写真を見ると、買ったときにはBootloaderがアンロックされていなかったので、その後、アンロックしたみたいなのですが、記憶にありません。
したがって、筆者は実際にはGalaxy Nexus Root Toolkit v1.3でBootloaderのアンロックを試してみてはいませんので、この先はご自分でやってみてください。
再確認しますが、Bootloaderがアンロックされると、電源を入れた起動時にこのステップの最初の写真の右の写真のように、画面下に錠前がアンロックされているアイコンが表示されます。
■ ステップ4 : Galaxy Nexusをルート化する
次に、ようやくGalaxy Nexusをルート化するのですが、その前に、cwm-supersu-v0.88.zip をダウンロードします。
ネットで探せると思いますが、ここにもミラーしておきます。
cwm-supersu-v0.88.zip – 556KB
これをダウンロードする理由は、どうやら、Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3に含まれているスーパーユーザーファイル、su.zip、が古いか、正しくないのです。
そこで、このダウンロードしたファイルを、Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3のインストールフォルダーのC:Wugs_GnexRootToolkitdata フォルダーのsu.zipと取り替えます。
PCのファイル・エクスプローラーでC:Wugs_GnexRootToolkitdata にナビゲートして、そこにあるsu.zipをリネームし、
ダウンロードしたcwm-supersu-v0.88.zipを同じフォルダー(C:Wugs_GnexRootToolkitdata)にコピーし、
「su.zip」にリネームします。
準備が整ったので、Galaxy Nexusをルートします。
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3のメインメニューで、「Root」ボタンをクリックします。
説明画面が出ます。「Enter」キーを押します。
デバイス番号がリストされていたら、「1」「Enter」とキーを押します。
このステップで、スーパーユーザーファイルsu.zipがGalaxy Nexusの/sdcardにコピーされます
次の画面で「fastboot」モードのデバイス番号が表示されていれば、「1」「Enter」とキーを押します。
もし、この画面で「fastboot」デバイス番号がリストされていなければ、・・・ Android Bootloader Interfaceドライバーが正しくインストールされてGalaxy Nexusが認識されたら(右下端のタスクエリアに表示される。)、「Enter」キーを2回押し、
今度は「fastboot」モードのデバイス番号が表示されるのを確認します。 |
ClockworkModリカバリーイメージが、Galaxy Nexusにプッシュされます。
ClockworkModリカバリーイメージは2つファイルがあり、・・・
CDMA版Galaxy Nexusはrecovery-clockwork-5.5.0.4-toro.imgファイル、
GSM/W-CDMA版Galaxy Nexusはrecovery-clockwork-5.5.0.2-maguro.imgファイル、です。
これらは、C:Wugs_GnexRootToolkitdata フォルダーにあります。
このあとの作業は、Galaxy Nexusのほうで行います。
その手順が、次の画面に記述されています。
Galaxy Nexusの「ボリューム・ダウン」ボタンを2回押し、
「Recovery mode」が表示されたら、電源ボタンを押します。
リカバリーイメージが起動します。
「ボリューム・ダウン」ボタンを押して、「install zip from sdcard」を選択し、電源ボタンを押します。
「choose zip from sdcard」(リストの一番上)を選択し、電源ボタンを押します。
「ボリューム・ダウン」ボタンを押して、「su.zip」を選択し、電源ボタンを押します。
「ボリューム・ダウン」ボタンを押して、「Yes - Install su.zip」を選択し、電源ボタンを押します。
ルート化プログラムが実行され、再度メニューが出るので、
「ボリューム・ダウン」ボタンを押して「+++++Go Back+++++」を選択して、電源ボタンを押します。
「reboot system now」(リストの一番上)を選択し、電源ボタンを押します。
Galaxy Nexusが再起動し、
ルート化が終了します。
PC画面のほうでは「Enter」キーを押すと、次の画面に移ります。
ここでは、Galaxy Nexusの/system/recover-from-boot.p ファイルを、/system/recover-from-boot.p.bakにリネームして、ClockworkModリカバリーイメージがパーマネントに実行されるように設定するコマンドを、自動的に実行します。本当はこれでは困るのですが、それはあとで直すこととし、このまま進みます。
PCの「Enter」キーを押します。
ADBスクリプトが実行されます。終了したら、「Enter」キーを押します。
「ROM Manager」を実行する指示が画面に表示されます。これは、Galaxy Nexusのバックアップを行ったり、カスタムROMをインストールする人の為です。直接ルート化には関係ないので、ここでは説明を省きます。興味のある人は、Galaxy Nexus再起動後、プレイストアから「ROM Manager」で検索し、インストールして下さい。
「Enter」キーを押すと、
元のメニューに戻り、ルート化作業が終了します。
■ 確認ステップ : 注意点とルート化テスト
ルート化が成功すれば、アンドロイドにはSuperUserアプリ、SuperSUがインストールされているはずです。
ルート化完了の確認には、root Explorerなどのルート権限の必要なアプリを起動し、
SuperUser権限許可画面が出てくるかどうかで、確かめましょう。
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3 でルート化後の注意事項:
Galaxy Nexus Root Toolkit v1.3でルートボタンをクリックすると、そのプロセスの最後に、Galaxy Nexus内の /system/recover-from-boot.p ファイルが、/system/recover-from-boot.p.bakにリネームされます。
/system/recover-from-boot.pの役割は、このファイルが存在するときにはリカバリーモードの時に必ずストック・リカバリーイメージが実行されます。
OTAでアンドロイドOSをアップグレードするときには、このファイルが必要です。
このファイルが存在しないと(/system/recover-from-boot.p.bakにリネームされている場合も含む)、ストック以外のリカバリーイメージがGalaxy Nexusにインストールされていると、それがリカバリーモードで毎回実行されます。そして、OTAアップデートがうまくいかないことがあります。
したがって、OTAアップデートが来たら、問題無くそれを実行したい場合は、root Explorerアプリなどを使ってこのファイルのファイル名を/system/recover-from-boot.pに戻しておくほうが良いでしょう。
もっとも、アンドロイドOSをアップデートすると、再度ルート化作業が必要です。
――<●>――
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