カリフォルニア州のプリペイド携帯電話通信税(MTS、Mobile Telephony Services)、本日2016年1月1日より開始。




ツイッターで11月ころご報告したと思いますが、新年2016月1日1日からの新規則のひとつに、カリフォルニア州のプリペイド携帯電話通信税(MTS税)があります。MTSは、Mobile Telephony Servicesの略です。
【Prepaid Phone News】California To Tax Prepaid Airtime Starting Jan 1st – 2015年11月12日

カリフォルニア州はサービスには消費税をこれまで課税しておらず、プリペイド携帯電話サービスは「消費税非課税のサービス」と考えられていましたが、税収アップのため本日2016年1月1日から
 - カリフォルニア住所で登録したプリペイド携帯通信料金をクレジットカードなどでトップアップする際、
または、
 - カリフォルニア州内でリフィルカード(トップアップカード)を購入する際、
に、MTS課税が課金されます。課税項目は、
 - Prepaid MTS Surcharge PUC
 - Prepaid MTS Surcharge Local
 - E911 Surcharge(Prepaid MTS Surcharge 911)
です。
 - Prepaid MTS Surcharge PUCは、州のPublic Utility Commission(州公益事業委員会)が決める税率。
 - Prepaid MTS Surcharge Localは、税率を市レベルで決定し、課金するものです。
 - E911は「緊急電話網サービス整備税」で、連邦レベルの税。額は少額($1以下)で、どこの州でも徴収されます。

こちらにカリフォルニア州内市毎のMTS税率を検索出来るサイトがあります。
【California State – Borad of Equalization】Prepaid Mobile Telephony Services (MTS) Surcharge Rates (effective January 1, 2016)
これによると、MTSの税合計額は最低9.260%から、高い市では18.260%。
いくつか抜粋すると、
 - Los Angeles 18.260%
 - Los Angeles Airport 18.260%
 - Anaheim 9.260%
 - San Diego 9.260%
 - San Francisco 9.260%  23.060 % (2016年4月1日より)
 - San Jose 13.760%
 - Palo Alto 13.760%
など。

※比較のために・・・携帯電話ポストイペイド契約の場合は、連邦税・州(PUC)税・市税など合計約14-15%の税金が通信費に追加されます。

このカリフォルニア州MTS税は
 - SIMの登録をカリフォルニア州内住所で行っているか、SIMの電話番号がカリフォルニア電話番号であり、かつ、オンラインでリフィルする場合
 - カリフォルニア州内小売店でリフィルカードを購入する場合
 - (物理的)リフィルカードを、カリフォルニア州内住所に発送してもらう場合(小規模オンライン店舗の場合には、徴収しないこともある。)
に課金されることになっています。

したがって、この州MTS税を逃れるには
 - SIMの登録住所をカリフォルニア州にしない(している場合には、他州に変更する)。
 - 可能であれば、電話番号をカリフォルニア以外のエリアコードに変更する。(通常、電話番号の変更はキャリアに言えば可能です。場合によっては手数料を徴収されることがあります。)、または、新規アクティベートの場合はカリフォルニア州内のエリアコードを割当てない。
 - 上記変更後、各キャリアのオンラインまたは「611」で、クレジットカードなどでリフィルする。
 - (物理的)リフィルカードは、カリフォルニア州以外で購入する。

なお、カリフォルニア州以外でもプリペイド携帯電話のリフィルカードにはE911税($1以下で、必須)の他に、州の消費税を課金する小売店があります。特に、Walmartは大体確実に徴収していますかね。コロラド州のBestBuyだと、消費税のうち州政府分(3%)が徴収されたと思います。市・郡消費税に当たる部分は徴収されなかったと思います。

また、通信料支払い時にMTS税の支払いを免れても、カリフォルニア州民でカリフォルニア州税金申告書を毎年提出している人は、「払うべきだったのに払わなかったMTS税額」を「他のオンライン購入でカリフォルニア州消費税を払うべきだったのに払わなかった消費税額」と同様に、自己申告する必要があります。したがって、カリフォルニア州民でカリフォルニア州税金申告書を毎年提出している人は、あとで払う必要が出てきますので、支払い時にMTS税を回避しても意味がありません。



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「カリフォルニア州のプリペイド携帯電話通信税(MTS、Mobile Telephony Services)、本日2016年1月1日より開始。」への3件のフィードバック

  1. 先日ひさびさに米国カリフォルニアに長期出張に行き、AT&TでGo PhoneのSIMカード(電話,SMS,データ通信)を$45/月で購入したところ、後日クレジットカードに$45.34の引き落としがあって、すったもんだしました。
     結局のところ、カリフォルニアの場合E911 Surchargeが0.75%であり、

    $45×0.0075=$0.3375→$0.34

    ということで、SIMカード代の$45とあわせて、$45.34で合っていたのですが、AT&Tの店員は何も言っていなかったような。少し税金っぽいことをいっていたけど、レシートには何も書いてありませんでした。
     
     相変わらず、AT&Tとはよく揉める。

    A Yoshida 返信:

    E911 Taxは前から(少なくとも1-2年前から)ありますし、AT&Tサイトでオンラインでクレジットカードで支払っても課金されますよ。

    それよりも、MTS Taxを課金されなくて、良かったですね。

  2. 4年ぶりのアメリカだったので、全く知りませんでした。SIMカード代を経費で落とそうとしたら、$45と$45.34で違うので大もめでした。にしても、SFは無茶ですね。Bayareaでもダントツ過ぎる。うーん、もうすぐTax dayであることを考えると、もう少し敏感になっておけば良かったんだろうなぁ。

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