アメリカのSIM、基礎知識101


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今でも
「今度、アメリカへ行きます。私の使い方は、通話がxxx分、国際電話はxxx分、データはxGBくらい(または、使い放題)。この目的に合うSIMは、どれですか?」
と聞かれることがあります。

ホント、困るんですよね、そういう質問をされても。

■ アメリカの携帯SIMの基本

そもそも、
(1) アメリカには100-200、ひょっとしたらそれ以上のMVNO(プリペイド携帯SIM会社)があります。
アメリカのプリペイド携帯電話会社:【ほぼ】完全リスト – 2012年12月26日

(2) アメリカでは、物理的なSIMと、通信プラン(通信料金)は、独立しているのが一般的です。
つまり、入手した(購入した)一つのSIMは、そのSIMをアクティベーションする時(使えるようにする時)に、その会社が提供するどの通信プランにでも紐付けできるのが一般的です。
(例外は、今のところアクティベーションの簡単なZIP SIM(旧Ready SIM)だけ。)
また、開通後も通信プランを途中で変更することも可能な場合も多いです。

日本のかたは日本通信やIIJMioなどのSIMの売り方を見ているから、SIMを買うときに通信プランも決めないといけないと思うのでしょうね。
アメリカでは、(ZIP SIM(旧Ready SIM)以外は)SIMを購入するときには、プラスチックの板を買うだけであって、通信料金は別、というのが大前提です。

もっとも、プラスチックの板のSIMと、トップアップカード(または通信クレジット)を、バンドルした商品と言うのはありますが・・・

(3) アメリカではプリペイド携帯SIMは、自分でアクティベートするのが基本です。 SIMやプランにより、
● そのSIMを挿入した携帯から、
● 固定電話や別の携帯電話から、指定された無料電話番号(800、877、888から始まる電話番号)に電話して、
● ブラウザーで指定されたウェブサイトから、
などのアクティベートの方法があります。

(4) プリペイドSIMのアクティベートは基本的に自分でするのですが、その作業を喜んで代理でしてくれる携帯ショップや家電量販店もあります。
それは、彼らがアクティベートして、システムに彼らの代理店コードを入力すると、ユーザーが支払う毎月の料金の一部がコミッションとして永遠に彼らに支払われるからです。
これによってユーザーの毎月の支払い料金が増えるわけではないので、アクティベート作業をしてもらえるのなら、してもらったほうが楽でしょう。

ただし、携帯ショップによっては「アクティベーション手続き料」と称して別途$20~35の追加料金を取るところもあります。アメリカのプリペイド携帯料金ではキャリアに「アクティベーション手続き料」というのは存在しないので、もし、それが課金されていたら、その100%が携帯ショップに収入として入り、ユーザーが自分でも出来ることを代わりにショップでやって貰う為の手間賃です。

あと、プリペイドの場合は利用者が自分でSIMをアクティベートするのが基本なので、キャリアショップの店員はプリペイド契約やプリペイド通信プランに関しては詳しいことを知らない店員が多いので、ご注意。

ポストペイド契約で「アクティベーション手続き料」$35~$36を最初に課金するのは、普通です。ポストペイド契約の場合には、手続きを全てショップの店員(または、キャリアのスタッフ)にしてもらいます。SIMはアクティベートされた状態で渡されるか、(オンライン注文の場合は)郵送されます。
最終アクティベーションは、SIMを挿入された携帯や通信端末の電源を入れると、OTA(キャリアの電波に接続し)で行われます。

(5) 以上から、(例外のZIP SIM(旧Ready SIM)以外は)SIMだけ買っても、通信プランを決めて課金しないと、通信は使えません。

■ アメリカの携帯会社の周波数

そもそも、SIMがどうのこうの、と言う前に、まず、自分が使いたい携帯や通信機器(タブレットやポケットWiFi)がアメリカで使えるかどうかを調べる必要があります。
と言うのは、世界の中でも北米3カ国(アメリカ、カナダ、メキシコ)は、他の地域と違って、2Gと3G通信で使用している周波数が違うからです。

2G 周波数:
アメリカ・・・850MHz(主にAT&T)と1900MHz(AT&T、T-Mobile US)
日本・・・・・2G通信は使用されていない
アジア・ヨーロッパ・・・900MHzと1800MHz

3G 周波数:
アメリカ・・・850MHz(AT&T)、1900MHz(AT&T、T-Mobile US)、AWS【上り1700MHz/下り2100MHz】(T-Mobile US)
日本・・・・・2100MHzがメイン
アジア・ヨーロッパ・・・2100MHzがメイン

LTE周波数になると、現在、世界中で国によって使用できる周波数がバラバラなことが多いので、iPhone/iPadやGoogle Nexusモデルのように複数の国の周波数に対応している端末(グローバル端末)以外は、アメリカでLTEでの使用は難しいでしょう。ただし、LTEの国際ローミングが可能になってくることにより、今後新しく販売されるスマートフォンは、日米欧の多くの国でLTE接続できるようになってくるかもしれません。

■ アメリカの携帯会社ではSIMを使っていない携帯会社や通信方式も有る

2G/3GでCDMA2000通信方式を使っているVerizonとSprintは、2G/3G専用端末にはSIMを挿入するスロットがありません。というよりも、アメリカの2G/3G CDMA2000専用端末は、SIMを使っていません。

VerizonやSprintでも、LTE兼用端末、または、LTE専用端末は、SIMを挿入して使います。

現在、VerizonとSprintでは、モバイル通信専用端末(ポケットWiFiやタブレット)を除いて、携帯(スマートフォン)に対してプリペイドSIMは発行していません。

また、アメリカのCDMA2000通信で2G/3G接続するためには、VerizonまたはSprintが許可した端末のシリアル番号を、VerizonまたはSprintに登録する必要があります。

以上から、VerizonまたはSprint(または、そのMVNO)でプリペイド/ポストペイド携帯契約したければ、(ポケットWiFiやタブレットを除いては)SIMだけは入手できなくて、端末もVerizonまたはSprint(または、そのMVNO)から購入する必要があります。

■ 日本の携帯の周波数

最近、このサイトの読者が問い合わせてくるスマホや端末の傾向を見ていると、

● イーモバイルのSIMフリーポケットWiFiは、アメリカの3G/LTE周波数には対応していないモデルが殆どです。アメリカで使えるイーモバイルのSIMフリーポケットWiFiは、使えたとしても2G GSM(Edge)でしか使えないモデルが、殆どです。いまどき2G速度で使いたい人は居ないでしょうから、イーモバイルのSIMフリーポケットWiFiは、アメリカで使う対象機器としては考えないほうが良いでしょう。

● 最近のドコモのアンドロイド・スマホは、ドコモの2100MHz(FOMA、北米以外のキャリア)と800MHz(FOMAプラス)のほか、3Gは850MHzのAT&Tの周波数にしか対応していない機種が多いように見えます。この機種は、アメリカではT-Mobile USの回線では使用できません。

● SIMフリーiPhone 5s/5cは、アメリカではAT&TまたはT-Mobile USの回線で使用できます。iPad 4、iPad Air、iPad Mini、iPad Mini with Retina Displayも、2社の回線で使用できます。Nexus 4、Nexus 5、Nexus 7も、日本モデルはアメリカで少なくともこの2社の2G/3G回線で使用できます。

■ ここまでで、選択肢が随分絞り込めた。

さて、ここまでで随分選択肢は狭くなりましたね。

過去1-2年内に「アップルストアで買うとSIMフリーだ」ということでVerizonやSprintモデルのiPhone 5/5c/5sを代行サイトで購入して持っていて、かつ、1年~2年以上、アメリカに長期滞在し、アメリカに住所を持ってポストペイド契約できる人以外は、VerizonとSprintは日本のスマホの持ち込みでは契約できないので、対象外。

ドコモのアンドロイド・スマホをドコモショップでSIMロック解除をしてもらって、アメリカでそのまま使いたい人も、対応周波数によってはT-Mobile USの回線では使えませんので、AT&T回線に限定されます。

SIMフリーiPhone 4/4s/5/5c/5sやiPad、iPad Mini、Nexus端末を持っている人は、AT&T回線とT-Mobile US回線の選択が出来ます。

■ AT&TとT-Mobile USではどっちが良いの? それぞれのMVNOは?

AT&TとT-Mobile USの最大の違いは、現時点では、サービスエリアの広さです。
都市部ではそれほど大きな違いはないですが、人口2万人以下の小都市などではT-Mobile USは(現時点では)2G通信しかサービスされていない可能性があります。また、アラスカ州ではT-Mobile USのポストペイド契約であれば「国内ローミング」で使用できますが、プリペイド契約では使用できない可能性が高いです。したがって、特に「自分が訪問する地域」が比較的「過疎地」の場合は、各社のサービスエリアを調べてから選択しましょう。

T-Mobile USはこれら2G地域の回線アップグレードを、今後1年間余りの予定で行います。
したがって、2014年末~2015年中頃までには、T-Mobile USサービスエリアの欠点はかなり改善される予定です。

使用する端末がAT&TまたはT-Mobile USのどちらの3G HSPA+/LTE周波数にも対応していれば、ダウンロード速度は実質5Mbps以上を得られますので、普通の使用ではそれほどストレス無く使用でき、通信の質においての大きな差は感じられないでしょう。

両社のMVNOも多数ありますが、LTEまで通信できるMVNOはまだ少ないです。MVNOのメリットは、AT&TとT-Mobile USの自社プリペイド通信プランよりも通信料金が若干安いことです。

■ データ通信の使い放題って、アメリカにはあるの?ないの?

T-Mobile USのプリペイド/ポストペイド契約と、Sprintのポストペイド契約には、「データ通信の使い放題」はまだあります。
また、T-Mobile USのプリペイド/ポストペイド契約や、AT&TとT-Mobile USのMVNOのプリペイド契約には「月内の一定容量(例:2.5GB)まで3G/LTEの高速で使えるが、それ以降は2G速度で制限無しに使い放題」というプランもあります。

したがって、滞在期間が長く、毎日のインターネット利用をスマートフォン携帯に大きく依存する人は、T-Mobile USのデータ通信使い放題(月$70。2014年3月23日からは月$80。)プランを契約してください。ただし、自分が使うところでの電波(サービスエリア)のチェックを忘れずに・・・

旅行者や短期滞在の人は、自分が滞在中、どのくらいデータ通信を使うかを考えて、SIMをアクティベートするときに、その量を満たす通信プランを選択することによって、通信料金を安く抑えることが出来ます。

■ 国際電話の使いやすさ?

AT&TとT-Mobile USの自社ブランドのプリペイド携帯は、国際電話も普通の電話(ダイアル)の仕方で可能です。
つまり、日本へは「011-81-日本の電話番号から最初の0を除く」で電話できます。
それ以外では全て、アクセスポイントへ電話し、繋がったら(日本を含む)米国外の電話番号を指定どおり入力することで国際電話することになります。
MVNOの中には、毎月の通信料金に国際電話が一定分数、追加料金無しで掛けられるプリペイド通信プランもあります。また、最近ではUltraMobileやRed Pocketのように、多くの国へ実質無料で国際電話が掛けられるMVNOもあります。国際電話を頻繁に掛けるようであれば、これらのMVNOも考慮に値します。

■ 米国外でも国際ローミングで使用できるプリペイドは?

AT&Tはプリペイドでもカナダ、メキシコ、プエルトリコで通話とテキストが使用可能です。
T-Mobile USはプリペイドでも通話とテキストが、多くの国でローミングで使用できます。
MVNOは、国際ローミングが出来ないのが原則です。

■ 通信プランの変更や管理が楽なのは、どれ?

「アメリカには年に数回訪問するので、電話番号を維持したい。しかし、全く使わない月もあるので、そのときにプランを変更して、料金が課金されない(残高が減らない)ようにしたい」と言うのであれば、T-Mobile USのプリペイドはオンラインでいつでもどこからでもプラン変更が出来て、かつ、パスワードを忘れたときでもテキスト(SMS)が国際ローミング可能なので、米国外で一時パスワードの受信が可能です。使わないときは「Pay-as-you-go」プランに変更しておき、電話番号が維持できます。$100トップアップすれば、1年電話番号が維持できます。渡米する前にオンラインでMonthly Planに変更すれば、データ通信もLTEまで使用できます。

■ 町で簡単に買えるSIMは、どれ?

最初にアメリカのプリペイド携帯/SIM会社(MVNO)は数百あると書きましたが、その殆どがオンラインでしか販売していません。これらの会社は何かトラブルがあった場合には電話やEメールやオンラインフォームでしか対応してもらえません。

それに対し、町中でも買えるSIMであれば、何かトラブルが発生した場合には、生身の人間に対応してもらえる可能性があります。プリペイド携帯通信の携帯ショップの利益は、毎月の通信料からのコミッションや再販利益だけですから、微々たるものです。したがって、他店で買ったSIMのサポートとかはしたくないのが本音ですが、キャリアのショップや全国チェーンの家電量販店なら、対応してくれる可能性が高いです。

これらを考慮したうえで、短期滞在旅行者の場合には町中で簡単に買えるSIMや携帯会社を選択したほうが良いでしょう。

AT&T、T-Mobile USのプリペイドSIMは、各ショップで店員が無料でくれるか、プリペイドのアクティベートをしてくれます。
T-Mobile USのプリペイドSIMは、BestBuy、Walmart、Safeway、などで販売しています。
AT&TのプリペイドSIMは、Radio Shackで販売しています。
AT&TのMVNOのH2O Wireless、Net10、T-Mobile USのMVNOのSimple Mobile、はBestBuyで販売されます。
StraightTalkとNet10のSIMは、Walmartにあるはずです。

SIMは使用していないCDMA2000通信方式では、Virgin Mobile USAやBoostMobileの携帯はBestBuy、Walmart、RadioShack、Targetなどで販売されています。

■ 通信料金の違い?

2年ほど前まではMVNOのほうが通信料金が安く、データ通信の使用可能バイト数が多かったのですが、最近はキャリアがプリペイド契約にも力を入れるようになってきて、格差は縮まりました。
MVNOの通信料金が月$30~$50で1~2.5GBまで高速(3G/LTE)使用できるのに比べて、AT&TやT-Mobile USのプリペイド通信プランは$50~$70(2014年3月23日からは$80)で「1GB~使い放題」使用できます。

$10~$20の差が大きいと思う人は、Net10、StraightTalk、SimpleMobile、H2Oなどを選択。通信料金よりもLTE通信や他のメリットを考える人は、今なら迷わずAT&TのGoPhoneプリペイドか、T-Mobile USの自社ブランドのプリペイドで良いと思います。

■ 単発旅行者の場合

単発渡米の旅行者の場合には、よほど僻地へ行く予定が無い限り、アクティベートの簡単さを優先するのも「あり」です。
ZIP SIM(旧Ready SIM)はその点ではアメリカのSIMの中でも例外的な存在です。ZIP SIM(旧Ready SIM)のようなSIMは、残念ながらAT&T回線を使用しているMVNOではまだありません。

また、ZIP SIM(旧Ready SIM)はLTEには対応していないものの、端末がT-Mobile USの3G HSPA+/DC-HSDPAに対応していれば、10Mbps程度のダウンロード速度も出ます。

よって、簡単操作で、かつ、充分ニーズが満たせます。

残念ながら、ZIP SIM(旧Ready SIM)は「現地に到着してSIMを現地の回線に接続して自動アクティベートを実行しないと、電話番号がわからない。」と言うのが、最大の欠点でしょう。「旅行前に、事前に現地の携帯電話番号を知りたい」と言う人には、向いていません。

■ 結論?

ここまで段階的に考慮していけば、おのずと結論がわかると思います。

● 簡単操作、簡単アクチの単発渡米の旅行者は、ZIP SIM(旧Ready SIM)。

● 頻繁に渡米するが、使わない月もある出張者は、アカウント管理や変更のしやすいT-Mobile USのプリペイド。

● 長期にわたって継続して使用するので、毎月の通信料金が少しでも安いほうが良いなら、H2O Wireless、Net10、StraightTalk、Simple Mobile、MetroPCS、(SIMは使わないが)Virgin Mobile USA、BoostMobile、など。

● LTE接続とサービスエリアの充実が重要なら、AT&T GoPhoneか、(端末も一緒に買う)VerizonのポケットWiFi。

● LTE接続とデータ通信完全使い放題が重要なら、T-Mobile US。

アメリカのプリペイド業界は変動が激しく、状況は1年経つと変わる可能性がありますが、2014年3月現在ではこれがガイドラインでしょうか。

■ 付録:身分証明

● アメリカでプリペイド携帯、または、プリペイドSIMを購入するのには身分証明書は不要です。14歳以上であれば、だれでも(外国人でも)購入できます。
法律的には名前や住所も不要ですが、オンラインでアカウントを管理するために登録すると、住所や氏名を入力しないといけない場合があります。
登録しても、そこに何かが送られることは殆ど無く、また、入力した住所や氏名が正しいことを証明する必要もありません。

支払いがクレジットカードの場合には、そのクレジットカードが不正利用でないかどうかをチェックするために、高額支払いの場合には身分証明を要求されることはあります。
また、店員がアクティベートもしてくれる場合には、店員は日本人の名前をスペルできないので、簡単のためにパスポートを要求することは、あるかもしれません。
しかし、プリペイド携帯/SIM契約の規則上では、身分証明書は不要です。

一部の(全部ではない)プリペイド会社によっては、住所を入力すると、通信料金のディスカウントクーポンなどが送られてくることはあります。(例:Virgin Mobile USA、など。)

● アメリカでポストペイド契約する場合には、少なくとも、請求書を郵送するためのアメリカ国内の住所が必要になります。場合によっては、現地の運転免許証や公共料金請求書などで住所の証明を要求されることもあります。
また、本人であることを証明する英文身分証明書が必要です。(パスポート、現地の運転免許証や、州公式ID。)
ポストペイド契約では、必ずソーシャルセキュリティー番号で記録されている米国内の与信記録をチェックされます。
与信記録が悪い、あるいは、ソーシャルセキュリティー番号が無いために与信チェックが出来ない場合には、保証金さえ支払えば、ポストペイド契約が可能です。(アメリカ国内住所があり、本人であることが確認できることが、前提。)
保証金の額はショップのマネージャーの判断次第で、$50~$500で、契約後6ヶ月または1年後に返金請求することが可能です。自動的には戻ってきません。自主的に返金請求の手続きが必要です。
州法によっては保証金を預かっている期間、年利3%程度の利息を加えてくれるところがあります。

一旦ポストペイド契約を締結し、最初の請求書が郵送されてきて、オンラインアカウント管理画面へのログインID/パスワードを設定すると、その後、請求書を「ペーパーレス」に選択することが出来ます。「ペーパーレス」を選択すると、毎月締め日の数日後に「請求書が出来た」と言う通知だけがEメールで送られてきます。請求書の明細は、オンラインアカウント管理画面でダウンロードして印刷することが、出来ます。支払いは、クレジットカードまたはアメリカの銀行口座から引き落としで支払うことが出来るので、その後はアメリカに居なくともポストペイド契約の継続は可能です。

■ 付録2:解約

● プリペイド契約の場合には、毎月の通信料の支払いを止めると、数ヵ月後(キャリアやプランによって、この期間は決まっている)に自然に解約(SIMの使用期限が無効)になります。SIMの使用期限が無効になった後には、SIMは使用できません。
プリペイド契約では、支払いを自主的に止める以外には、解約手続きはありません。プリペイド携帯会社には解約の意思を伝える必要も、ありません。

● ポストペイド契約の場合には解約の意思をキャリアが確認するために、加入者がアメリカ国内のキャリアのカスタマーサービスに直接電話する必要があります。
アメリカから日本への帰国準備でバタバタしていて、解約手続きをしないで日本へ帰国すると、その後、面倒なことになります。
最悪、未払い分が数ヶ月(例:6ヶ月)分溜まって、その後、強制解約になります。強制解約になっても溜まった未払い分は免除にはなりませんが、日本までわざわざ請求に来ることはないと思われます。
ただし、将来、またアメリカに渡って来て住む場合には、過去の未払いがネガティブな与信履歴となり、同じ会社とは携帯の契約が出来ない場合が考えられます。

ポストペイド契約は、請求時に「当月分前払い + 前月分の超過分の請求」の額が請求されるので、解約直前の月に超過料金の課金される使い方(例:国際電話、データ通信の超過分、など)をしない限り、最後の月には「当月分前払い」が日割り計算され、解約日から請求締め日までに使用されない日の分だけ小切手の郵送で返金されることが多いです。したがって、「日本への帰国準備でバタバタしていて、アメリカ国内で解約手続きが出来なかった」場合でも、帰国後に速やかに解約手続きをすれば、追加の通信料金を支払う必要が無い場合が多いので、解約手続きはお早めに。(2年契約をした場合で、契約満期前に解約した場合の早期解約違約金は、支払う必要があります。)



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「アメリカのSIM、基礎知識101」への9件のフィードバック

  1. Hi, there!!

    >今でも,「今度、アメリカへ行きます。私の使い方は、通話がxxx分、国>際電話はxxx分、データはxGBくらい(または、使い放題)。この目的に>合うSIMは、どれですか?」 と聞かれることがあります。
    >ホント、困るんですよね、そういう質問をされても。

    Hahaha, That’s what I asked……(^o^)

    昔、USに住んでいた30年前には、mobileなんて なかったんですよ~。この5年ほど行ってないので、スマホやipadがUSでどう使われているかも判らず、無知な私を許してくださいね-!

    これからも、現地を知らない方々に、Americaの有意義な情報upに期待しています!! 本当に凄いblogだと感銘しています。

  2. すごく参考になりました。
    多分なのですが、paypalのdonate機能は日本人のpaypalユーザーは使うことができないはずです。
    なので別の方法を考えたほうがいいかもしれないです。

    A Yoshida 返信:

    ご心配ありがとうございます、が・・・

    日本の法律である資金決済法(2010年4月1日施行)により、2010年秋から「日本の個人」から「日本・海外を含む個人」へ、金額不特定の送金および「Donation(寄付)」は出来なくなりましたが、金額指定の(寄付)額を「商品(またはサービス、定期購読)」ボタンとして設置することは、いまだに可能です。

    当サイトでは日本のPaypalユーザーの方のために「Donation」以外のボタンも用意していますので、今でも「可能」です。

    つまり、問題の無い方法(ボタン)を設置しておりますので、大丈夫です。

    https://blogfromamerica.com/?p=13215

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