Ting(Sprint MVNO)で設定したNexus 5北米版を、AT&T/T-MobileなどGSMキャリアのSIMで切替えて使用する方法


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先月、Nexus 5 北米版をSprint回線のMVNO、Tingで使用する手順を書きました。
Nexus 5北米版(LG-D820)をSprint MVNOのTingで使う手順 – 2014年1月6日

GSMキャリアの場合は本体にSIMだけ交換すれば(差し込めば)すぐに使えますが、Sprint(Ting)は3GはCDMA2000通信方式なので、Nexus 5本体の設定が面倒でした。

その後、実は、Nexus 5の通信関係の設定は何もいじっていませんでした。
Tingは何も通信しなければ毎月$6で電話番号を維持できるし、大きな出費ではないので、このままTing専用にしても良いかな・・・と思ったのです。
また、Nexus 5北米版はSprintの3つのLTE周波数全部に対応しているので、我が家の周囲でもSprintのLTEが観測されたら、いろいろやりたこともあるし・・・
アメリカ国内でのGSM系キャリアのSIMは、もともとSIMフリーであるVerizon版iPhone 5cでテスト出来るので。・・・ってか、SIMフリー化した(しかし、永久国内SIMロックされていて米国内SIMでは使えない)SprintのiPhone 5sもメインで持っているんですが。

ちなみに、当地では2014年3月末までにLTEが開始されると、Sprintから2週間ほど前にじきじきにEメールで案内が来ています。でも、Sprintって、始まるまでまったく信用できない会社でして・・・

しかし、勿体無いですよね。このNexus 5北米版でAT&TやT-Mobile USや、そのMVNOのSIMだって使ってみたいです。
でも、そのためにはTing(Sprint)の3G CDMA2000の設定をリセットしなければならないのではないか、とか、心配。最悪、SIM変える度に毎回、本体の全リセットは、やめたい・・・
AT&T/T-Mobile USや米国外のSIMで使うには、もう一台Nexus 5を買わないといけないのかなぁ・・・とか、上の記事を書いた後、暫く考えあぐねていました。

で、やってみるしかありません。
やってみたら、思ったよりは難しくなかったんですが、落とし穴もありました。
以下、その記録です。

■ Ting(Sprint)SIMから、T-Mobile US SIMへ変更

まずは、現在Ting(Sprint)のSIMがNexus 5北米版に刺さっているのを抜き、

T-Mobile USのSIMを挿入します。

SIMを交換したため、Nexus 5が再起動します。

再起動後、T-Mobile USの電波を認識しています。LTEもしっかり認識しています。

ブラウザーも正常に動作し、SMS(テキストメッセージ)も送受信できます。
なんだ、「案ずるより産むが易し」・・・かと思いきや、・・・
通話が出来ません! 電話番号を入力し、「Call」ボタンをタップすると同時に、回線がDisconnectされてしまいます。
他の電話からこのNexus 5のT-Mobile US SIM宛に電話すると、すぐに留守電に行ってしまいます。
「ナンデ・・・」と思って、このSIMをiPhone 4sに挿入し直すと、ちゃんと音声通話の発信も着信も出来ます。したがって、SIMやアカウント設定の問題ではありません。ハード(Nexus 5)の問題ですね。

そこで、Nexus 5にもう一度T-Mobile USのSIMを戻し、「Setttings(設定) ⇒ More…(その他…) ⇒ Mobile networks(モバイルネットワーク) ⇒ Preferred network type(優先ネットワークタイプ)」をタップし、




「LTE」になっているのを、

「3G」に変えて、

通話します。今度は、通話できます!

その後、もう一度「etttings(設定) ⇒ More…(その他…) ⇒ Mobile networks(モバイルネットワーク) ⇒ Preferred network type(優先ネットワークタイプ)」をタップして、「LTE」に戻します。


その後は正常に通話できます。

今だから簡単に書いていますが、実は、ここまで判明するまで、何度かT-Mobile USのSIMとTing(Sprint)のSIMを入れ替えてみて、やっとわかったものです。途中、諦めたりして、これが判るまで半日掛かりました。

■ T-Mobile US SIMから、Ting(Sprint)SIMへ変更

今度は、T-Mobile USのSIMをNexus 5北米版から抜いて、Ting(Sprint)のSIMを戻します。


ところが、今度は、それだけでは電波を全く掴みません!

そこで同じように「Setttings(設定) ⇒ More…(その他…) ⇒ Mobile networks(モバイルネットワーク) ⇒ Preferred network type(優先ネットワークタイプ)」をタップすると、



「Global」になっています。「Global」とは、従来もCDMA2000キャリア(VerizonやSprint)の携帯を、米国外で、米国外のGSMキャリアの電波でローミングする時の設定です。
そこで、米国内CDMA2000電波使用に設定するには、「LTE(または3G)」をタップします。

そうすると・・・
やっとSprintの電波を掴んでくれました。(3G表示なのは、当地ではまだSprintのLTEがサービス開始されていないため。)

実は、前半の「Ting(Sprint)からT-Mobile USのSIMへスイッチしたとき」の通話トラブルの解決策は、この手順を確認してから、「何となく、T-Mobile USのSIMを入れた時も、このあたりの設定が問題かも・・・」とやっているうちに、判ったものです。順番が逆でしたが・・・

ということで、CDMA2000キャリアのSIMからGSM/W-CDMAキャリアのSIMへスイッチしたときにトラぶったときは、「Preferred network type(優先ネットワークタイプ)」を弄って見ましょう・・・というレッスンでした。

で、自分自身としては、これでもう一台Nexus 5を買う必要が無くなったので、満足です。



――<●>――
関連すると思われる記事:

「Ting(Sprint MVNO)で設定したNexus 5北米版を、AT&T/T-MobileなどGSMキャリアのSIMで切替えて使用する方法」への7件のフィードバック

  1. ぶすかでございます。

    お久しぶりです。これから夏の巡業でSFO->PHL->JFK と10日間です。

    今回はHTC One S のほか イーモバイル仕様のNexus5 LG-D821を持参します。
    T-mobileとの相性をテストしてみます。

    一説には3Gならイケるという情報もあるのですが、ダメというのも
    あるので現地でテストテストです。

    何かわかったらお知らせします。

  2. Nexus5 LG-D821 にT-mobileのSIMを指してみました。表示はHSDPA、4.7Mbpsくらいでます。
    APNはepc.t-mobile.com or fast.t-mobile.com です。
    これってAWS対応だと思っていいんでしょうか?

    管理人 返信:

    Mobile Network TypeがHSDPAということは、3G 3.6 ~ 14.4 Mbpsなので、それだけでは周波数がAWSか1900MHzかどうかはわからないですね。
    ただし、LG-D821はT-Mobileの3GのAWSにも1900MHzにも対応しています。
    https://blogfromamerica.com/wp/?p=20977

    アンドロイド携帯はアクティブに接続していない時は3G UMTSにフォールバックすることが多く、正しいセルラー接続情報は設定のステータスからは得られないですね。
    なんか良いアプリでもありますかね。

  3. 管理人さま

    ありがとうございます。Nexus5/7とも大丈夫そうですね。

    > アンドロイド携帯はアクティブに接続していない時は3G UMTSにフォールバックすることが多く、
    > 正しいセルラー接続情報は設定のステータスからは得られないですね。
    > なんか良いアプリでもありますかね。

    アンドロイドはないみたいですね。
    https://play.google.com/store/apps/details?id=m17gaky.devel.NetworkStrength&hl=ja
    の電波強度チェッカーを使ってみましたが、HSDPAと出るのみ。

    iphoneだと以下のコマンドがあるらしいですが、私のAu のiphoneでは、
    Uplink, Downlinkの周波数が表示されないですね。今ATTにつながっているからかな?

    (*3001#12345#*)
    http://daisukeblog.com/?p=1859

    管理人 返信:

    >phoneだと以下のコマンドがあるらしいですが、私のAu のiphoneでは、
    >Uplink, Downlinkの周波数が表示されないですね。今ATTにつながっているからかな?

    *3001#12345#* のField Testモードで表示した場合に、すぐにDownload Frequency/Upload FrequencyやDownload Bandwidth/Upload Bandwidthの表示は出ないですね。数秒/数十秒そのままにしておいて置くか、Field Testメニューをあちこちいじって、また「Serving Cell Info」に戻ってくると、表示されます。

  4. 管理人さま

    ありがとうございます。では、サンフランシスコのユニオンスクエアあたりでやってみた結果。
    Down link 587 Up link 187 ですね。

    あと、Nexus7では、T-mobileの音声+データプランは認識しない模様。データ専用じゃないとダメなのかな?

    管理人 返信:

    >あと、Nexus7では、T-mobileの音声+データプランは認識しない模様。データ専用じゃないとダメなのかな?

    T-Mobileは昔から(Galaxy TABのころから)ですが、T-Mobileの公式タブレット端末に含まれると、プリペイド/ポストペイド携帯プランで契約したSIMはそのタブレットでは使用できません。
    T-Mobileが公式認定していないタブレットであれば、携帯プランで契約したSIMも使えます。

    例:
    iPad・・・T-MobileがiPadを公式販売する前はプリペイド携帯SIMが使えましたが、公式販売してからは使えなくなりました。
    「iPad/iPad Miniが、T-Mobile USのプリペイド携帯/ポストペイド携帯のSIMで使えなくなった。」
    https://blogfromamerica.com/wp/?p=18462

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