StraightTalk/Walmartが、集団訴訟で訴えられる。


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カリフォルニアの弁護士が、StraightTalkの「Unlimited(使い放題)」携帯プランは虚偽広告であると、集団民事訴訟でサンフランシスコの連邦裁判所に訴えを提出しました。
【Courthouse News Service】No Limits to Tracfone’s Lies About ‘Unlimited’ Service, Class Claims – 2013年7月29日

StraightTalkとNet10などのTracfoneグループ(親会社América Móvil、メキシコ資本)は、月契約のプリペイドプランを「Unlimited Talk、Text、Data(通話、テキスト、データ通信使い放題)」プランとして宣伝し、販売していますが、実際には月に使用できるデータ通信のバイト数に制限を与え、その制限に達するとデータ通信を残りの期間停止する処置を実施しています。

これは「虚偽広告」であると、サンフランシスコの弁護士David Hansel氏が利用者を代表して、親会社のTracfone、StraightTalk部門、そして、StraightTalkブランドの携帯サービスを独占で販売しているWalmartを集団訴訟として訴えました。

Tracfoneはプリペイド携帯MVNOですが、加入者数では全米5番目の携帯会社であり、2320万人の加入者を持っています。サービスや地域によって、回線はVerizon、AT&T、Sprint、T-Mobile USの4大アメリカキャリアすべてを使用しています。

StraightTalkの月$45「Unlimited(使い放題)」は2009年にサービス開始されましたが、2012年2月初めに姉妹ブランドのNet10、その後StraightTalkが「SIMだけ」販売を開始し、この「Unlimited(使い放題)」プランが通信料金が安いことで、スマホユーザーを中心に爆発的に人気となりました。

人気が増え、加入者が増加するにつれて3G データ回線に負担が増えるとともに、同じころ、AT&Tは自社加入者を守るためか、MVNOに対するデータ通信の上限規制を強めてきました。Net10/StraightTalkが密かにデータ通信の上限規制を実行していることは、突然データ通信が止められたユーザーが体験談をネットに投稿し、昨年(2012年)秋ごろから明らかになってきました。

そして、今年(2013年)3月、Net10とStraightTalkは同社のAT&T回線を使用した「Unlimited(使い放題)」プランに「月1.5GBまで」の使用制限を加えることを、公式に発表したものです。

さらに、StraightTalkは今年1月末ごろからAT&T回線用SIMの販売を予告無く中止しています。(現在は、T-Mobile回線用SIMのみ新規販売しています。)

しかし、同社のSIMパッケージやトップアップカードは、依然「Unlimited」の文字を使用し、購入者にアピールしています。

同弁護士は、FCC連邦通信局、および、BBB(Better Business Bureau)に苦情を提出し、苦情への回答として提出されたTracfoneの担当責任者からの文書で、データの使用量のモニターはTracfoneではなく、回線提供者であるAT&TやT-Mobileが実際には行っていることを突き止めました。特定の基地局周辺でTracfoneユーザーが回線を混雑させる要因を作った場合には、AT&TやT-Mobileが個別にデータ回線使用停止の処置を実行しているようです。

この集団訴訟では、Tracfone/Walmartが得た不当収入の被害者への配分、被害者への賠償金、不当競争によって利益を得て消費者保護違反を犯した理由で罰金、などを求めています。

この訴訟がNet10に対してではなく、StraightTalkに対して行われたのは、StraightTalkはWalmartとの共同マーケティングプロジェクトであり、世界最大の小売チェーンWalmartを同時に訴えることによって、その訴訟のパブリシティが大きいと考えたからでしょう。
 

上にも書いたように、Net10/StraightTalkの「Unlimited(使い放題)」サービスは最初のころ(2012年前半)は良かったのですが、その後はトラブルが多く、制約も増えてきましたので、それを覚悟していないと、お薦めしにくくなりました。

さらに、T-Mobileが2012年9月ころから1900MHzで3G/HSPA+サービスを開始しており、全米かなりの地域までその電波再編は進んで来て、今年(2013年)3月頃からはアメリカ主要都市ではT-Mobile 3G/HSPA+ 1900MHzサービスは「有るのが、当たり前」になっているので、Net10/StraightTalkの月極めプリペイドサービスよりは料金が多少高めですが、データ通信制限量なども曖昧ではなく、明確であり、T-Mobileには月$70の「無制限高速使い放題」プランがあり、かつ、AT&T GoPhoneもT-MobileもどちらもLTEに接続できるので、これらのほうがトラブルが少なく、使いやすいかもしれません。(LTEに接続するには、AT&T/T-MobileのLTE周波数に対応している端末を使用する必要があります。)

また、LTE接続が不要であれば、T-Mobileの1900MHz 3G/HSPA+サービスの拡大により、短期滞在者にはアクティベーションも簡単なZIP SIM(旧Ready SIM)が魅力的になって来ました。



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