毎月一定分数/データ量を完全無料で提供しているFreedomPopが、買収ターゲット
2012年10月から毎月一定量(500MB)のデータ通信を無料で提供し、1年後には毎月200分まで無料通話サービスも提供しているFreedomPopは、「メジャーなキャリア」に買収される交渉にのっている、とFireceWirelessが本日報道しています。
【FireceWireless】’Major carrier’ said to be considering acquiring MVNO FreedomPop – 2014年8月25日
FreedomPopはSprintのMVNOで、開始当時はSprintのWiMAX回線、現在はSprintのLTEと3G CDMA2000回線を使用しています。通話はiPhone/スマホの専用アプリを使い、全てVoIPで行います。
FreedomPopは2015年末までには加入者数100万人を目指しており、CEOのStokols氏は順調に目標達成に向かって加入者を増やしている、とFireceWireless誌に答えています。
また、FreedomPopは先月、ベルギーでもBASE(KPN)の回線を使用して同様のサービスを開始する契約を取り付けた、と発表しています。
FreedomPopは通話やデータ通信の超過分を課金したり、ボイスメール・オプションや未使用データ通信の翌月へのキャリーオーバー・オプションなどのオプション料金を収入源としています。
FreedomPopを買収しようとしている「メジャーなキャリア」の名前は公表されていませんが、FreedomPopがSprintのMVNOであることから、Sprintと予想している人も多いようです。ただし、FreedomPopの課金モデルでは無料ユーザーが増えるため、SprintがFreedomPopを買収しても収益性は上がらないどころか、逆に無料ユーザーが増えてポストペイドやVirgin Mobile USA/Boost Mobile自社プリペイドブランドとの競合も心配されます。
また、FreedomPopは米国外からの旅行者が自分のGSM(W-CDMA)携帯端末をそのまま利用して、同じようなサービスを受けられるように、T-Mobile USまたはAT&T回線を使用したサービスも計画している、と既に発表しており、買収しようとしている相手はT-Mobile USではないか、との憶測もあります。
さらにアメリカ国内ではプリペイド専門Tracfoneグループで事業を展開し、メキシコのAmérica Móvilを所有する、世界一の富豪家のCarlos Slim氏の可能性もあるでしょう。