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自然食品スーパーWhole Foods Marketsが、2018年までに全販売商品に遺伝仕組換え表示をすることを発表。


- Old Counter



New York Timesが報道したところによると、アメリカの自然食品/健康食品スーパーとして知られているWhole Foods Marketsは、今から5年間かけて2018年までに、店内販売全商品の中で遺伝仕組換え農産物を材料として使用している場合には、その表示を納入業者に義務付けすることを発表しました。
Major Grocer to Label Foods With Gene-Modified Content – 2013年3月9日

Whole Foods Marketsは全米に331店舗(2012年7月現在)を展開する自然食品/健康食品/有機食品スーパーで、この業界では最大手です。

 

現在、ヨーロッパ/日本を含め、世界約60ヵ国以上ではすでに食品の「遺伝仕組換え農産物」表示は、法的に義務付けられています。
アメリカではまだ法的にこの義務はありません。

カリフォルニア州は昨年(2012年)11月の地方選挙で「遺伝仕組換え食品の表示義務を要求する」(Proposition 37)市民投票が行われましたが、業界関係企業が反対キャンペーンに数百万ドルの費用を投じ、投票は小差で否決されました。

しかし、これらの動きに対し、Whole Foods Marketsは「消費者が、遺伝仕組換え食品表示を求めている」として、全米チェーン店の中でも初めてこれを行うことを決定したものです。

似たような発表としては、全米第2のハンバーガーチェーンのBurger Kingが昨年(2012年)4月25日に「養鶏場で檻に入れられた鶏の卵は、使わない。」と発表した経緯があります。

Whole Foods Marketsの発表に、他の食品スーパーチェーンも遺伝仕組換え食品表示を始める動きが続くだろうと、多くのメディアは予想しています。
Will Whole Foods Start a Trend by Requiring Labels on Genetically Modified Food? – 2013年3月9日

しかし、アメリカ国内における遺伝仕組換え農作物に関しては、一般消費者はほとんど現状を理解しておらず、表示が始まった後の混乱が予想されます。

筆者が住んでいるコロラド州ボルダー市は、1960年代~70年代からアメリカでも健康意識が高く、自然食品やスーパーの企業も多いところです。
ボルダー市は市民から消費税の一部として「オープン・スペース維持・購入費」を集め、市の周囲の土地を購入し、無計画に郊外に住宅街が乱立するのと防いでいます。
その活動の一環として、郊外の農地も地主から一旦購入し、元地主に賃貸して農業を続けてもらっています。これにより、住宅開発会社から高価な土地購入提案を受けて、その金額に眼がくらんで土地を売ってしまい、そこに住宅が乱立する・・・ということを防いでいます。

このボルダー市では、市民の運動家が、このように市が取得した1万6000エーカーの農地で「遺伝仕組換え」農作物の作付けを中止するよう、市に求める運動が2010年~2011年に起こりました。
公聴会は何度も開催され、「遺伝仕組換え」反対市民の意見のほか、実際に市の農地を借りて農作物を作っている農家からも、何度も事情が発表されました。

結果的に市評議会は2011年12月19日、一部市民の意見を支持せず、農家が遺伝子組換えSugar Beet(サトウダイコン)の生産を続けることを認めました。同じ市評議会は2003年に、市の所有するオープンスペースで遺伝子組換えとうもろこしの栽培を認めています。
Boulder County agrees to allow some GMOs on public land – 2011年12月20日

このボルダー市は、全米の中でも先駆けて市レベルで大気汚染減少に関する「京都議定書」を批准し、それに基づいて、「地球温暖化/大気汚染を減らすためには、市が電力事業を行って、再生エネルギーの利用を率先して実行しなければならない。」との判断から、現在、市内提供している私企業の電力会社の資産(発電所、配電所、配電線、全て)を数億ドルで買って、電力事業を市有化しようとしているところです。

その「自然保護や環境保護の分野でアメリカ国内でも一目置かれている程、進んでいる『市』」が、市内の市有地で栽培される遺伝子組換え農作物に関しては、「OK」なのです。

農家側の主張によると、遺伝子組換え(GMO)農作物は、以下の目的のために「遺伝子組換え」されています。
1.除草剤に対して強い。
当然、農地には雑草も生えるため、除草剤を散布して雑草を取り除きます。
遺伝子組換え(GMO)された農作物は、特定の除草剤がまかれても生き残るように遺伝子組み換えされています。
遺伝子組換え(GMO)農作物を植えることにより除草剤の散布が簡素化され、人件費を下げることができます。

2.害虫予防。
この目的で遺伝子組換え(GMO)された農作物は、葉などを害虫が食べると、害虫の嫌いな苦い(辛い)味(例:マスタード味、からし菜味)を出します。
したがって、害虫に葉が食べられることが少ないため、殺虫剤の散布を減らすか、殺虫剤を使わずに農作物を育てることができます。
これにより、殺虫剤とその散布コストを減らせます。

あとは、
3.遺伝子組換えによって、干ばつや冷害などの気象異常に強い品種を作る。
などがあります。

したがって農家の主張によると、遺伝子組換えされていない農作物を作付けすると、人件費や除草剤・殺虫剤のコストが増え、農作物の生産コストが上がり、
● スーパーの野菜や、野菜を材料としている食品や、野菜を資料としている家畜の肉類のコストが上がるか、
● 遺伝子組換えされている野菜とコスト的に勝てなくなり、農家の死活問題になる、
ということなのです。

これらの遺伝子組換え農作物の種は、MonsantoやSyngentaといった会社が農家に販売しています。

この市議会の「遺伝仕組換え」反対市民グループのウェブサイトによると、
BoGMO Free Boulder

アメリカ政府が1992年から承認している主な遺伝子組換え農作物は、
● 大豆、とうもろこし、アルファルファ、綿花(コットンシード)、カノーラ(食用油用)、サトウダイコン
など。

そして、
● アメリカのサトウダイコン作付けの95%は遺伝子組換え
● アメリカの大豆の93%は遺伝子組換え(2010年)

そして、
● Grocery Manufacturers Association (GMA、食品生産業者組合)によると、アメリカで販売されている食料品・加工品の80%は、何らかの遺伝子組換え農作物が原料になっている。

したがって、Whole Foods Marketsが遺伝子組換え食品の表示を始めると、あのWhole Foods Marketsでさえかなりの販売商品が遺伝子組換え農作物を使っていることが明らかになって、購入者はどういう反応をするのか・・・

農家の死活問題や、食品コストの問題を考えると、ただ感情的に「遺伝子組換え食品は、嫌だ」とは言えないですねぇ。
それとも、野菜の値段や、それらを材料として使っている加工食品の値段が、今よりも数倍高くなっても、遺伝子組換え農作物は反対ですか?

しかも、我々がアメリカで口にしている食べ物の殆どは、遺伝子組換え砂糖(サトウダイコン)で味付けされ、遺伝子組換え植物性食用油で揚げたり炒めたりされているんですよ。また、牛肉も、豚肉も、鶏肉も、遺伝子組換え大豆やとうもろこしを飼料にして育ってきたんですよ。

この記事は遺伝子組換え食品に対して、賛成論を唱えるわけでも、反対論を投げるわけでも、ありません。

ちょっと皆さんも考えていただき、Whole Foods Marketsの発表を機会に、遺伝子組換え食品に関して、感情論ではない、正しい知識を少しでも検索して吸収して欲しいです。
私も2年前に市内でこの議論がされるまで、「何の目的で遺伝子組換え農作物を作るのか判らないけど、(感情的に)良くないのではないか?」と思っていましたが、少し色々な情報が入ってくると、農家の人たちの生活向上のためには、使える技術は使うべきなのかなぁ、とも思わざるを得ません。











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