メール1通、何バイト?Web1ページ、何バイト?地図1回、何バイト?:従量課金制の警告
iPhoneやアンドロイド携帯って、WiFiが使えないところで3G(4G)で接続して、初めて「ありがた味」が判るものですよね。
ニューヨーク市内在住の人は車を持っていない人が多いらしいですが、そういうところだと3~4ブロック歩けば無料WiFiの提供されているスターバックスやマクドナルドの横を通り過ぎることになり、必要ならそこに入ってWiFiを無料でアクセスすれば良いわけです。
しかし、こういうところだと、WiFiは無料かもしれないけど、やたら毎日浪費するコーヒー代やハンバーガー代が高くなりませんか?
それとも、何も買わずにタダでWiFiを利用して、用事が済んだら、店を出るのかな・・・
WiFiだけで使うのなら、あんな画面の小さな3インチ以下のスマートフォンで見にくい小さな文字を読むよりも、WiFi専用iPadやアンドロイドタブレットの方が良くないですか?
さて、ニューヨーク市以外の場所に住んでいる人は、毎日、または最低でも週に一回は車を利用しますね!?
留学生で自分で車を持っていなくとも、誰かに乗せてもらって買い物に行ったりするでしょう?
車で出かける途中や、目的地で、または駐車場で待っている間、・・・・など、など、スマートフォンでネットを使いたいときは、ありますね。その場合、必ずしも目的地にWiFiがあるとは限らないじゃあないですか。
でも、そんな(WiFiの無い)場所で使えなかったら、スマートフォンも宝の持ち腐れですよ。
だけど、自分がどのくらいのバイト数を使うか分からないと、パケット通信プランに加入するのに、どのプランに加入したら良いか、悩みますね。
一番怖いのは、従量課金制しかないプランですね。
例えば、Virgin Mobile USAのBroadband2Goの料金表
http://www.virginmobileusa.com/mobile-broadband/broadband2go.html
には、次のように書かれています。
100MBとは、ウェブ閲覧連続5時間、または、Eメール1万通相当(1通10.24KB)。
そこで、Eメール、ウェブページ、地図について、それぞれ使うバイト数を実際に調べてみましょう。
もちろん、これらは必ずしも一定ではなく、ダウンロードするメールやウェブページや地図の複雑さによっても違ってきます。
が、全く検討もつかない、初めてスマートフォンを使う人には、参考にはなるでしょう。
すでにスマフォ所持者は、一度、自分でバイト使用量を調べてみましょう。
■ iPhoneの3G(2G)データ使用量のチェック
iPhoneは、もともとデータ使用量カウンターがインストールされています。
「Settings(設定) ⇒ 」、
「General(一般) ⇒ 」、
「Usage(使用状況) ⇒ 」、
「Cellular Usage(モバイルデータ通信の使用状況)」をタップし、
「Cellular Network Data(モバイルデータ通信の利用データ量)」欄の「Sent(送信)」および「Received(受信)」バイト数が、最後にリセットしてから現在までの累積3G(2G)データ通信量です。
これから実験する為に、これを「リセット」しましょう。
「Reset Statistics(統計情報のリセット)」ボタンをタップすると、
これらの数字、および、Call Time(通話時間)の分数がゼロにリセットされます。
その後、iPhoneを普通に使用し、再度、「Settings(設定) ⇒ General(一般) ⇒ Usage(使用状況) ⇒ Cellular Usage(モバイルデータ通信の使用状況)」で、をタップしてこの画面に戻ってくれば、最後にリセットしてから今までの3G(2G)累積使用バイト数が分かります。
なお、この数字にはWiFiで使用したデータアクセス数は、含まれません。
■ アンドロイド携帯の3G(2G)データ使用量のチェック
アンドロイド4.0.x(ICS=Ice Cream Sandwich)には、カウンターがありますね。
「Settings⇒Data usage」で週の累積使用バイト数の合計と、アプリごとの使用バイト数が分かります。(ちなみに、WiFi使用量も表示できます。)
しかし、これはリセットできないので、画面の数字を書き留めておくか、スクリーンキャプチャを撮っておきましょう。
アンドロイド4.0.x(ICS)で、スクリーンショットの撮り方 – 2012年2月11日
アンドロイド2.x OSではバイト使用数カウンターがありませんので、アンドロイドマーケットからサードパーティーのカウンターをダウンロードしてインストールしましょう。
筆者は「3G Watchdog」をインストールしました。
これも、3G回線のほかにWiFiでのバイト使用量が表示できます。
でも、このアプリも統計数字のリセットは出来ないようなので、「特定のタスクで、どれだけのバイト数を使うか」の実験をするときには、実験前の数字を書き留めておくことが必要です。
■ Eメールのバイト数
数時間メールの受信を止めて、一気にメールを受信しました。
その前に、WiFi接続をOFFにしました。
使用したのは、AT&T加入のiPhoneです。したがって、メールを受信する前に、バイト数カウンターをゼロにリセットしました。
63通のメールを受信し、総バイト数は、「送信(Sent) 96KB、受信(Received) 1.1MB」。つまり、1通当り19.4KB。
これを、従量課金制しかないHanacellの「月額$9.99プラン、または、プリペイドXプラン」で課金されると1KB当り$0.005 $0.001なので、$6.11 $1.222になりますね。(1通当たり$0.10。)
同じく、「ソフトバンク日本国内用レンタルSIM」では、1パケット(128バイト)当り0.32円なので、3129円になります。(1通当たり50円。ただし、iPhone用レンタルSIMには一日1500円の上限があるので、どんなに使っても1日最大1500円です。)
ジャパンSIMだと、1KB当り$0.029なので、$35.45になりますね。(1通当たり$0.56。)
その直後、カウンターをもう一度ゼロにし、メールの受信数はゼロでしたが、メールサーバーにメールの存在をチェックするだけで接続してみました。
その際は、「送信(Sent) 2KB、受信(Received) 1KB」でした。
つまり、ダウンロードするメールが無かったとしても、メールサーバーに一回アクセスに行くだけで、最低でも
Hanacell米国SIM $0.015 $0.003
ソフトバンク日本国内用レンタルSIM 7.68円
Japan SIM $0.087
が課金されます。
■ ウェブサイトのバイト数
Yahoo! Japanのホームページをアクセスし、そこの本日のトップニュース3つ(3ページ)をアクセスしてみました。
その総バイト数は、「送信(Sent) 117KB、受信(Received) 403KB」で、合計520KB。つまり、1ページ当り130KB。
このYahoo! Japanニュース閲覧のコストは、
Hanacell米国SIM $2.60 $0.52 (1ページ当たり$0.65 $0.13)
ソフトバンク日本国内用レンタルSIM 1331円 (1ページ当たり333円)
Japan SIM $15.08 (1ページ当たり$3.77)
になります。
■ 地図のバイト数
目的地で道に迷ったと仮定し、iPhoneの地図(Maps)アプリで、「現在地表示(画面左下の矢印)」のボタンをタップし、周辺地図を表示してみました。
地図は比較的単調な地図ですが、東京都内など複雑な地域では、もっとバイト数が多くダウンロードされるでしょう。
この比較的単調な地図1ページの閲覧だけでも、ダウンロードしたデータバイト数は、「送信(Sent) 25KB、受信(Received) 427KB」で、合計452KB。
この地図閲覧のコストは、
Hanacell米国SIM $2.26 $0.452
ソフトバンク日本国内用レンタルSIM 1157円
Japan SIM $13.11
になります。
以上、3Gデータアクセスが従量課金制の場合は、たった一回のアクションでも上記のコストが掛かります。
これを1日数回、または、一定の期間内に数十回と繰り返したら、その課金総額がどうなるかは、分かりますね?
例えば、一定短期間の使用バイト数が100MBだとすると、
● 米国内使用の場合・・・
Hanacell米国SIM $512.00 $102.40
AT&TプリペイドGoPhone、100MB Feature Plan $15.00
AT&Tポストペイド契約、月300MBまで$20.00
● アメリカの携帯を日本で使用の場合・・・
ソフトバンク日本国内用レンタルSIM 26万2144円(ただし、iPhone用は1日最大1500円。)
Japan SIM $2969.60
AT&Tポストペイド国際ローミング(AT&Tのスマートフォンを日本で使用)、Global Data Add-onに加入しない場合 $1996.80
AT&Tポストペイド国際ローミング(AT&Tのスマートフォンを日本で使用)、125MB Global Data Add-onに加入 $49.99
スマフォはWiFi以外のところでも活用できないと意味がありません。完全従量課金制のプランは、スマフォには合いません。
良く考え、自分に合った、あるいは、自分で納得できるデータプランに加入して、安心してスマフォをどこでも活用できるようになりましょう。
アメリカのプリペイド携帯電話の料金は、
アメリカのプリペイド携帯通信料金(1)Pay as you go – 2010年12月4日
アメリカのプリペイド携帯通信料金(2)日払いプリペイド – 2010年12月5日
アメリカのプリペイド携帯通信料金(3)月払いプリペイド – 2010年12月6日
日本でアメリカの携帯を使う場合のローミング、または、現地SIMの料金は、
アメリカの携帯/iPadを日本でローミングする場合の料金:4社比較 – 2011年5月23日
を参照してください。
只今、アメリカ在住です。
近々、一時帰国をするので、HanacellのジャパンSIMカードの購入と共に、アメリカでの携帯(iphone4s SIMロックフリー)もHanacellに、変えようかどうか迷っておりましたが、こちらのサイトを読み考えが変わりました。
iphoneを使っていながら、パケット金額の心配をしつつ利用するなんて、やっぱりストレスです!
貴重な内容を教えていただいて、ありがとうございました。
一時帰国中は、HanacellのジャパンSIMカードを購入し、友人が以前使っていたスマートフォンではない携帯を借りようと考えております。
管理人 返信:
2012年8月30日 9:46 PM
>一時帰国中は、HanacellのジャパンSIMカードを購入し、友人が以前使っていたスマートフォンではない携帯を借りようと考えております。
私もまだ試していませんが、ジャパンSIMカードはソフトバンクの銀SIMなので、ソフトバンクのフィーチャーフォンでY!ボタンがある携帯を使用したほうが便利だと思います。
そうすれば、携帯メールも使えるはずだし、好きな携帯メールアドレスに変更できます。(ただ、ジャパンSIMでの携帯Eメールの申し込み手順が、よくわからないんですよね。たしか、Hanacellのウェブサイトでも見たことないし・・・)
確かにソフトバンク・プリペイドだと1回に3000円なり5000円のトップアップが必要で、この金額が無くなると発信中でも切れてしまうし、「あと一日しか日本に居ないのに残額が無いから、3000円トップアップしなければならない。」のも無駄だし・・・その点、ジャパンSIMは使っただけの料金があとでクレジットカードに課金されるので、プリペイドのように残額を心配することが無いので便利ですね。
ただ、使いすぎ(通話発信)に気をつけるのと、間違っても絶対に「ジャパンSIMでインターネットをやろう」なんて考えることはしないことです。