一週間前に幹細胞(Stem Cell)技術を使って、牛の肩の部分の幹細胞から牛肉(牛の筋肉)と脂肪を増殖し、その人工培養した肉でひき肉を作り、ハンバーガーを作成して試食する会が、今週行われると書きました。
未来の食糧危機を救う、「試験管ベイビー」ならぬ「試験管ビーフ」 – 2013年7月31日
その試食会が今日、ロンドンで行われました。
この「試験管ビーフ」は、5年の研究の年月を経て、研究費25万ユーロ(約33万ドル)を費やして、ハンバーガー二個分の量が作られたものです。一個は「生」のまま試食会で展示され、一個がその場で料理されて試食されました。研究は、オランダのアイントホーフェン工科大学のMark Post博士グループが行いました。
“25万ユーロの試験管ビーフから作ったハンバーガーは、美味しくなかった。” の続きを読む
へっ? 幹細胞(Stem Cell)技術って、こんなことにも使えるの?
オランダのアイントホーフェン工科大学のMark Post医学博士(M.D.)/哲学博士(Ph.D.)とそのグループは、健康な牛から抽出された幹細胞(stem cell)から牛の肉(筋肉)細胞を増殖する研究に過去2年間従事してきました。また、別の牛幹細胞からは牛脂肪細胞を増殖しました。
この2つを混ぜて人工牛肉のひき肉を作り、これをハンバーガーに料理して試食する会が、来週(2013年8月5日の週)に開かれます。
まだまだ第一段階で、量産するには更なる研究が必要ですが、量産が可能になると、「世界の食料不足」を救う技術となることでしょう。
ちなみに、「試験管ビーフ」を開発/製造するためにこれまでに投入された研究費は25万ユーロ(約3250万円)。
「一個、3250万円也」のハンバーガーのお味は、どうなんでしょうか?
In vitro meat: Lab-grown burger to be unveiled and tasted next week – 2013年7月29日