Sprintの1900MHz Band 25 LTEが、マウイ島とハワイ島でも使用可能に。
RootMetrics社調査の「2014年後半のアメリカ4大キャリアの通信の質、調査」で音声通話の質が4位から3位に返り咲き、「ドロップ・コールの減少」を優先的に目指すSprintの通話の品質向上の努力は見られました。
【RootMetrics】The RootMetrics 2nd Half 2014 US Mobile Network Performance Review – 2015年2月10日
これは、Sprint社のNetwork Vision計画に基づき、古くなった基地局の再構築を進めているだけでなく、iDen停派で空いた800MHz周波数帯域の一部をCDMA2000に転用し、通話のカバレッジを充実しているからのようです。
しかし、相変わらずデータ通信はアメリカ4大キャリアの中でも、「サービスエリア」および「データ通信速度」では最下位のSprintです。特に、SprintのLTEのメインである1900MHz FD-LTEはダウンロード5MHz + アップロード5MHzの狭い帯域しか使用しておらず、実質通信速度は多くの地域でせいぜいダウンロード5Mbps前後。AT&TやT-Mobile USの3G/HSPA+の速度にしか匹敵しません。
今後、広い地域で同社のBand 41 TD-LTEが整備されない限り、Sprintのデータ通信の速度の改善は期待できません。Band 41 TD-LTEは2015年2月初めの決算発表で、人口カバー約1億2500万人(人口カバー率約40%)と発表されています。
そのSprintですが、ハワイにおいてはオアフ島以外にもマウイ島とハワイ島が2015年2月19日から1900MHz Band 25 LTEが使用できます。そのほか、アリゾナ州Flagstaff、カリフォルニア州Santa Barbaraなど、新たに25の都市がSprintのBand 25 LTEの恩恵を受けます。ソフトバンクの「アメリカ放題」適用者は、カバレッジが増えてうれしいですね。(他社に比べるとデータ通信速度は遅いし、郊外での電波のキャッチは難しいですが・・・)
【AndroidPolice】Sprint Rolling Out LTE To 25 New Markets By February 19th – 2015年2月16日
SprintのBand 25 FD-LTE (1900MHz、5MHz+5MHz)はこれで567都市、人口カバー約2億7000万人、人口カバー率約86%になります。
アメリカ4大キャリアのLTE普及状況:【更新】2015年2月16日現在 – 2015年2月17日