2020年東京オリンピックまでに日本がすべき、通信環境改善要望項目
以下、海外在住者から見た、2020年東京オリンピックまでに外国人旅行者(および、選手団)向けに日本がすべき、通信環境の改善要望項目です。
1.「携帯電話不正利用防止法」を見直し、外国からの短期旅行者が、期間限定(2週間~30日)で通話機能付きプリペイドSIMの購入がパスポート提示だけで簡単に出来るようにすること。
現行法では、ポストペイド・プリペイドに関わらず、日本国内で通話機能付きのSIMを契約(購入)する場合には、本人確認のほかに、日本に居所(住民票、外国人登録証)があることを証明する必要があり、日本への海外短期訪問者は日本に居所が無いのでプリペイドSIMを契約(購入)出来ない。
データ通信オンリーSIMは、「携帯電話不正利用防止法」の適用範囲外。
2.電波法(技適)を見直し、海外製WiFi端末・携帯端末を、少なくとも海外からの旅行者に限り、ローミング/日本国内専用SIMのどちらで使用している場合にでも、日本国内で使用できるように例外規定を明文化すること。
現行法では、日本国内で携帯電話のセルラー電波を海外携帯電話+海外SIM(ローミング)で使用することは許されているものの、技適マークの無い海外端末で日本国内のキャリアのSIMを使用することは許されていない。また、技適マークの無い海外端末を使って日本国内でWiFi電波を発信させることは一切許されていない。(・・・と理解している。)
3.LTEを含む高速データ通信を、海外旅行者向けにプリペイドで安価に最低でも月に2~7GB使用できるようにすること。
プリペイドデータ通信SIMは、速度が遅いものが多い。
4.プリペイド携帯SIMのアクティベーションとトップアップを、海外の旅行者にでも簡単に海外クレジットカードを使ってウェブサイトで出来るようにすること。
アクチに日本の携帯電話番号が必要だったり、日本のウェブサイトは日本のクレジットカードしか受け付けないところが多い。
5.公衆WiFiホットスポットの使用登録(ログイン)を、その場でウェブサイトにアクセスして出来るようにすること。または、Hotspot 2.0 Passpoint対応WiFiにして、一ヵ所で登録したら、全てのローミング提携公衆WiFiがログイン無しでローミングで使用出来るようにすること。WiFi提供事業者は、プロバイダー間WiFiローミング契約を結ぶこと。
事前にウェブサイト(PC)で登録してWEPキーを取得していないと使用できないWiFiホットスポットが、多い。「鶏が先か、卵が先か」、事前にWEPキーを取得するにはネットに接続が必要、ネットに接続できないからWEPキーが取得できない、のジレンマ。
6.海外のクレジットカードが、多くの日本のウェブサイトでオンラインショッピングやオンライン決済に使えるようにすること。
日本のウェブサイトは日本のクレジットカードしか受け付けないところが多い。
7.「乗換案内」「経路案内」アプリを英語化すること。海外AppStore、Google Play Storeでもダウンロード出来るようにすること。
国際化が開けた都市なら、せめて英語圏の旅行者に鉄道の乗換え情報や時刻表が簡単に分かるようにすべき。
※ しかし、7年後には通話はVoLTEが主流でしょう。VoLTEはVoIPの一種だから、その頃には今以上にVoIPサービスも変形して色々と各アプリ開発元から出てくるでしょう。そうすると、通話プランの契約無しでデータ通信プランSIMだけで通話が可能になっているでしょう。振り込め詐欺防止のために、携帯電話を使った犯罪が発生した場合に携帯電話の所有者の日本国内登録住所(居所)を捜索できる目的で制定した「携帯電話不正利用防止法」も、今の電波法(技適)と同じく時代に合わなくなっているでしょう。なぜなら、(当時、データ通信専用SIMを外国人にも売り始めたかった)日本通信の直訴のおかげで、総務省(法務省?)は「データ通信専用SIMは、携帯電話不正利用防止法の適用外」という判断を既に下してしまった。したがって、「携帯電話不正利用防止法」の例外規定で住所登録無しでデータ通信専用SIMを購入し、VoIPで振り込め詐欺をはたらいて「携帯電話を使った犯罪」を犯し、住所登録していないから(あるいは、でたらめな住所を登録して)当局の捜査を逃れる・・・ということが出来るようになるからです。