iPhone 5sの加速度センサー(傾斜角センサー)の不具合


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これもちょっと地下室水害後の清掃作業のバタバタしたなか、リポートを忘れていました。

iPhone 5sが発売されて約2週間後の2013年10月3日ごろから、複数のメディアがiPhone 5sの加速度センサー(傾斜角センサー)の不具合を報告しています。
【Gizmodo】The iPhone 5S Motion Sensors Are Totally Screwed Up – 2013年10月3日
【CNet】Move over, Apple Maps: iPhone 5S motion sensor malfunction may be widespread – 2013年10月3日
【ExtremeTech】The iPhone 5S sensors are dangerously faulty: How did Apple mess up? – 2013年10月3日
【MacRumors Forum】iPhone 5s accelerometer/gyroscope/compass values incorrect – 2013年9月24日からのスレッド

これによると、iPhone 5sの加速度センサー(傾斜角センサー)による傾斜角度の測定が固体によって数度、最大10度位ずれている、ということです。
日常の使用にはそれほど大きな影響は無いものの、iPhone 5sを操作して遊ぶゲームなどではこの傾斜角度のズレによって、プレイヤーが「水平」だと思ってiPhone 5sを手に持っていても、実際にはiPhone 5s側でズレて測定された間違った角度をゲームアプリに伝えるので、ゲーム中の車や、飛行機・ヘリコプターなどの飛行物体が、まっすぐに進まないことがある、とデモビデオで指摘しています。

本日のZDNetの記事によると、
【ZDNet】iPhone 5s accelerometer bug linked to new chip – 2013年10月17日
アップルは、加速度センサーの消費電力を低いものに変えるために、iPhone 5sから新しいメーカーの加速度センサーに変えた模様です。しかし、新部品メーカー(Bosch Sensortech)の仕様計測誤差(+/-95mg)が、これまでのパーツメーカーSTMicroelectronics(+/- 20mg)のものの4.75倍あり、初期カリブレーション(較正)から時間が経過したり、温度などの環境変化によって、測定値の誤差が旧部品より大きく出てくるようです。

つまり、これは加速度センサーチップの潜在的な不具合(・・・というか、誤差が以前のものよりも荒い、という特徴)なので、これをiOSのアップデートで修正することは不可能だということです。
ただし、傾斜角度が重要な目的やアプリにiPhone 5sを使用する場合には、使用する前にアプリ内の「カリブレーション(較正)機能」で水平(ゼロ)角度をリセットしてから使用することで、大きな実用上の誤差が起こることは、回避されます。

この記事を見て、筆者手元にある旧モデルのiPhone 4s、5と、新iPhone 5sの角度測定アプリでの差を調べてみたところ、約3度の違いがありました。
下の写真は、左からiPhone 4s、iPhone 5、iPhone 5sで水準器(レベル)アプリで平面角度を表示したところ。

皆さんも、手持ちのiPhone 5sの傾斜(水平)角度の違いを測定し、どのくらい誤差があるかは知っておくべきでしょう。