【訃報】コロラド大学に迷い込んだクマ、1週間後に交通事故で死亡


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昨日、ツイッターでもご案内しましたが、2012年4月26日朝、筆者の住む市にある地元コロラド大学のキャンパスに迷い込み、木に登っているところを麻酔銃で撃たれて、その「落下振り」が写真やビデオに撮られ、一躍世界的に有名になったクマさんが、

おととい早朝、2012年5月3日午前5時40分ごろ、一週間前に捕まったところから約3キロ南東の高速道路(制限速度112キロ)を横切ろうとして、2台の車に衝突され、その場で死亡しました。クマさんは、片側2車線(両側合わせて4車線)の中央側レーンにいたところを、先に走っていた車は気が付いて路肩に移って避けましたが、その車の後ろを走っていた車は何が起きて前の車が避けたのかがわからず、気が付いたときには手遅れで、クマにぶつかるしか他はなかったようです。

一週間前に捕獲されたクマかどうかは、捕獲時に耳につけられた識別標と同じ番号であることから、判断されました。

(以下、昨日のツイッター報道以降、地元紙の記事内容を参考に、少し訂正してあります。)

地図でわかるように、1週間前に発見された場所は、実際にはコロラド大学(ボルダー校)のメインキャンパスではなく、学生寮と上級生・大学院生用アパートのある「ウィリアムズ・ビレッジ」というキャンパスの、よりにもよって、「Bear Creek (ベア・クリーク)」アパートと名付けられた上級生・大学院生用アパートの駐車場に植えてあった木に登っているところを発見されました。(したがって、講義中のメインキャンパスではありませんから、思ったほどには人が多くうろうろしている地域ではありませんでした。)
緑色の線は、筆者が推測するその朝のクマの行動経路です。(2つのうち、どちらか。左上の方は、道路に沿って流れている小川沿いに山から下りてきた場合。右下の方は高速道路まで草原を通り、高速道路沿いに路肩を進んだ場合。どちらもウィリアムズビレッジへの最後の数10メートルは、高速道路の下を通るトンネルで、高速道路の反対側へ出られる、)

2時間半あまりの捕獲劇で、麻酔銃を撃たれて、恥ずかしい姿で落ちてくるところを写真を撮られたメスグマは、その後、野生動物保護職員によって約80キロ離れた山の中に放されましたが、約1週間でほぼ元の位置まで戻ってきていたことになります。

コロラド州(アメリカ全州かもしれません)では、クマやマウンティンライオンなど人間に危害を加える危険のある野生動物が民家集合地に迷い込んだ場合、初犯(1回目)は麻酔銃で捕獲し、耳などに識別標タグを付け、遠くの自然に放してやります。

しかし、タグの付いた同じ獰猛な野生動物が再度集落に近づいた場合には、集落に降りてくることが習慣化した常習犯とみなされ、人間に危害を与える前に、問答無用でライフルで射殺されます。

このクマも、80キロ離れた自然の中から約1週間で集落近くに戻ってきていた為、交通事故に遭わなければ、その朝のうちに民家周辺まで近づき、発見されて野生動物保護職員によって射殺されていたでしょう。

クマが集落に降りてくる理由はいくつかあり、人間様のおいしい残飯をゴミ箱から漁ることもありますが、野生のクマの数が増えて、クマ同士の縄張り争いがあり、山地には住めなくなって新しい縄張りを求めて山を降りてくるクマも居るそうです。

あんなに傷つけないように捕獲して自然に戻してやったのに、こんなに早く、こんな形で亡くなってしまうとは、残念です。
世界で人気者になったクマさんだけに、ご冥福を祈ります。

天に召される、「木から落ちる」クマ

ちなみに、高速道路でクマにぶつかった2台の車は損傷が激しく、2台とも廃車。運転手の一人は軽い怪我をおって、近くの病院に運ばれ、手当てを受け、家に帰されたそうです。

コロラド州ボルダー市ではここ数年、年に2~3頭のクマが市街地で目撃されています。中には子熊を1,2頭連れている母親熊も発見されることがあります。
マウンティンライオンも年に1~2頭目撃されます。

鹿や赤毛キツネなどは人間に危害を加えることが稀なため、捕獲されたり射殺されたりすることはなく、もっと頻繁に市内で見かけます。

「木から落ちる」クマ(Falling Bear)のFacebookページは、ここをクリック

ソース:
Boulder’s famous ‘falling bear’ killed on U.S. 36 – 2012年5月4日
Famous “falling bear” killed in Colorado car crash – 2012年5月4日



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「【訃報】コロラド大学に迷い込んだクマ、1週間後に交通事故で死亡」への2件のフィードバック

  1. 去年までコロラド大学ボルダー校の生徒だった者です。たまたまネットサーフィン中にFalling Bearについての記事を見つけたのでお邪魔しました。

    この熊さん、車に轢かれて死んでしまっていたんですね。捕獲に関しては、私の卒業後の話ではあったのですが、William Village、Bear Creekともに住んでいた事もあり日本から興味深くニュースを読んでいました。実際、キャンパスでキツネがウサギを狩っている瞬間を見たり、鹿が闊歩しているのを見たことはあったのですが、熊は目撃したことはありませんでした。しかし、轢かれていたとは。。とても残念です。山火事やコロラドの人口の増加で熊の住むところが狭まっているんですかね。

    突然失礼しました。ぜひまたボルダー周辺の生活情報を投稿してください。楽しみにしています。

    管理人 返信:

    このサイトは極力ガジェット系、しかも日米間を行ったり来たりする人を対処にした話題を主に書くことにしていますが、他のサイトで取り上げられないような話題で面白そうなのはその方針からも外れて報告することがあります。

    あまり期待しないでください。・・・でも、書くときは、突然書きます。(笑)

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