ワイヤレス充電が、4センチ離れて出来るようになる。


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皆さんもどこかで見たことだけはあるであろう、ワイヤレス充電装置・・・・
専用パッドの上に携帯を置くだけで充電できる・・・ってやつです。
原理は『電磁誘導方式』で、電磁誘導加熱(IH)の電熱器と同じ原理です。

面白いと思って、このような商品が出た最初の頃から興味はあって見ていますが、携帯本体に専用ケースを装着しなければならないので、筆者も買うまでには至っていません。

 

筆者も初めて知ったのですが、このワイヤレス充電装置メーカーの業界には標準化団体があるのだそうです。
Wireless Power Consortium (ワイヤレス・パワー・コンソーシアム)と言います。
その標準を、Qi(チー)と言います。

この団体が本日2012年4月20日、Qiワイヤレス充電の標準を拡張して、これまでは充電電源装置(パッド)と、被充電装置(携帯ジャケット)の間が5ミリメートル以内と定めていたものを、新たに5W充電電源の場合に4センチメートルまで離して充電できるような新業界標準を発表しました。
Qi Can Now Charge Devices Wirelessly Up to 40mm Away – 2012年4月20日

5ミリメートル(ほぼ接触)でなければならなかったのが、4センチ離れても充電できるようになることは、実用的にどう変わるのでしょうか?
筆者はそのメリットがまだ想像がつかないのですが・・・

今年(2012年)1月、ラスベガスで開催されたCES(Consumer Electronics Show)では、東芝が「水に沈めても使える、防水タブレット」をブースの一角で展示していました。東芝のタブレットが、水槽に浸かったまま、連続でビデオディスプレイをしているのです。

 

実は今回のCESでは、防水タブレットや防水ケースは他でも展示されていたので、『防水』機能自体は特に驚くことではありませんでした。

この東芝の水槽展示でもっと驚いたことは、実はこの防水アンドロイドタブレットは、水槽裏の外部からワイヤレス充電装置で、水の中のアンドロイドタブレットを連続充電していたのです。

 

傍で説明していた東芝の担当者によると、連続充電していないと、じきに数時間で電源が消耗して、水の中のタブレット端末は「電池切れ」になってしまう、ということでした。ごもっともです。

 

こういう水槽の中と外など、充電電源装置と被充電装置との間にある程度の距離がある場合、拡張した「4センチメートルまで充電できる」基準は役に立つでしょう。

しかし、他にはどんな場合が考えられるのでしょうか?
ワイヤレス・パワー・コンソーシアムとしては、今までよりも被充電装置との距離が長くなるので、机・台所カウンター・テーブル・車の中などにワイヤレス充電電源装置が組込みで作りやすい・・・と言うことを考えているみたいです。

皆さんも、考えてみて下さい。



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「ワイヤレス充電が、4センチ離れて出来るようになる。」への2件のフィードバック

  1. 4cmも離しても大丈夫となると、充電台/ケースの素材や厚みの制限が緩和され、
    意匠に柔軟性が出てくるのではないでしょうか。
    例の銃弾に耐えられるiPhone用ケースに組み込むとか…

  2. Qi、Ideaは面白いと思ってました。一般層にはWireless Networkがこれからの主流になる時代、充電がWirelessになればより便利です。ですが今の段階では爆発的な普及は見込めませんね。爆発的に普及した段階で買わないと、銭損です。

    後、東芝のタブレット。水に沈めても使える・Wirelessで充電できる、という利点を実際に製品化するとしたらどれぐらい推し進めていくのかは知りませんが、凄い利点を作るよりも、まずは致命的な改善点を何とかしてからそういうことはやるべきだと私は思うんです。それさえあれば、他と差別化できて売れる、と思って製品を作ってるんでしょうけど、Softの出来があれでよくもまぁ・・・。

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