アメリカの銃所有世帯/銃所有者、割合調査




アメリカは銃社会と思われています。しかし、どのくらいのアメリカ人が銃を所有しているか、日本の人にはなかなか推測できませんね。

本日、オバマ大統領は、銃購入時のバックグラウンドチェックを厳しくするとともに、追加で5億ドルをメンタルヘルスケアへの資金に回す(どういう形で運用するのかは、筆者には不明)という発表をしました。
【USA Today】3 things Obama’s plan will do on guns and 3 things it won’t - 2016年1月4日
【White House Blog】Live Updates: What the President is Doing to Keep Guns Out of the Wrong Hands - 2016年1月4日

これに関連して、アメリカの銃所有の現状を調べてみました。

シカゴ大学のNORC(National Opinion Research Center)は、毎年、社会的に興味有る分野の傾向や現状の調査を行っています。
【University of Chicago - NORC】ホーム
その中のひとつの調査に、アメリカ社会での銃の所有率の調査があります。
調査は、無作為抽出の全米数千人を対象としたインタビューによります。

2015年3月発表の調査結果
【University of Chicago - NORC】Trends in Gun Ownershipa in the United States, 1972-2014(PDF) - 2015年3月
【Quartz】Most Americans don’t own a gun, and want more gun control - 2015年10月7日
では、

● 1973年にはアメリカ世帯の47%が少なくとも一丁の銃を所有し、51.4%が全く所有していない、と回答しています。回答を拒否した人が1%、不明が0.6%です。
2014年の結果は、アメリカ世帯の31%が少なくとも一丁の銃を所有し、65.7%が全く所有していない、と回答しています。
つまり、現在では、3世帯に1世帯しか銃を持っていない、と言うことです。

● NORCでは、「銃を持つ世帯が減ったのは、狩猟をする人が減ってきているからだ」と推測しています。

● 個人のレベルで統計を取ると、1980年には28.1%、2014年には22.4%が銃を所有しています。こちらも僅かですが、減少傾向にあります。

● 狩猟人口は、1977年が31.6%、2014年は15.4%です。

● 人種別に見ると、白人の全世帯の39%は銃所有、黒人の全世帯の18.1%が銃所有、スペイン語を話す人種の全世帯の15.2%が銃所有。その他の人種では、その全世帯の11.8%が銃所有。

● 都市の人口サイズ別に見ると、大都市では15-30%の世帯に対し、人口1万人以下の小さな田舎町では55.9%の世帯が銃を所有。

● 男性の35.1%(2014年)が銃所有に対し、女性は11.7%(2014年)。 〔1980年には男性の50.1%、女性の10.1%〕

以上の結果から、皆さんはどのように思ったでしょうか?



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