【周波数的観点から】iPhone 6s/6s Plus、発売一週間前、これまでにわかっている事、まとめ。




あと1週間で発売される新iPhone 6s/6s Plusに関して、公式・非公式に報道または呟かれている情報を基に、周波数の観点からこれまでにわかっていることを、もう一度整理してまとめます。

1.日本のモデルは3キャリア(ドコモ、ソフトバンク、KDDI au)とも、iPhone 6s A1688 CDMA/6s Plus A1687 CDMAである。
2.日本のアップルストアは、初日から日本版SIMフリー版iPhone 6s A1688 CDMA/6s Plus A1687 CDMAを販売開始する。ただし、日本発売モデルは(将来脱獄可能になって、そのときに脱獄アプリをインストールしない限り)カメラのシャッター音は消せない。

3.アメリカのVerizonとSprintは、日本と同じiPhone 6s A1688 CDMA/6s Plus A1687 CDMAである。
4.iPhone 6s A1688 CDMA/6s Plus A1687 CDMAを含むVerizonのLTE対応端末は、どんな買い方をしても、SIMフリーである。
5.Sprint版は昨年から「デバイスオンリー」で定価で買うと、SIMフリーになったことがわかった。
6.Sprint版は昨年までアメリカ国内SIMロックであったが、2015年2月11日からのアメリカ業界自主SIMロック解除方針適用により、アメリカ国内のSIMロックも条件次第で解除することを表明している。よって、今年のSprint版「デバイスオンリー」定価購入モデルは、アメリカ国内SIMも含めて完全SIMフリーであることが期待される。
7.T-Mobile US版はiPhone 6s A1688/6s Plus A1687で、購入手順を進めると、商品名に「GSM」という記載が表示されるが、同じく2015年2月11日からのアメリカ業界自主SIMロック解除方針適用、および、「iPhone 6s/6s Plus不満があれば、無料でSIMロック解除を行い、他社で使えるようにする。」とLifetime Coverage 
Guaranteeの約束(保証)していることから、AT&Tのみならず、Verizonでも使用できるCDMA版である可能性は高いと思われる。
8.AT&T版はiPhone 6s A1633 CDMA/6s Plus A1634 CDMAで、他のモデルとの違いはFD-LTE Band 30が一つ多いだけで、このバンドは現在AT&Tのみが使用しており、かつ、導入もまだ始まったばかりで使える地域は少ないので、アメリカ国外のユーザーは無視して良い。AT&Tは他にBand 17、4、2、5も使用している。Band 17 がメイン。よって、Band 30が無くても通常の使用には不都合は無い。
9.現時点で、アメリカのアップルストアでは契約無しで購入できるのは、T-Mobile US版だけである。(これを買うリスクは、T-Mobile US版がA1688 CDMA/A1687 CDMAかA1688 GSM/A1687 GSMかが、現段階ではわからない、ということ。)
10.Best Buyは今年からアップルケアも提供し、iPhoneの契約無し購入が出来る。4キャリア版全てが、BestBuyで契約無し購入が可能。ただし、Best Buyにとってはこれがこれまで初めての事なので、定価で購入したらSIMフリーかどうか、また、アメリカ外からの注文は出荷直前に発注がキャンセルされないかどうか、など、まったく未知数。SIMロック版であれば、あとでキャリアに連絡してSIMロック解除は解けると思うが、キャリアと既存のアカウントが無い人がリクエストできるかどうかは、未知数。(筆者未確認ではあるが、通常、AT&T、Sprint、T-Mobile USのキャリアストアで購入したiPhoneは定価であってもSIMロックされていて、購入後にキャリアにSIMロック解除のリクエストを出さないといけない、と言われている。)
11.アメリカのアップルストアで定価で購入するiPhoneは、どのキャリア版もSIMフリーのはず。
12.アメリカのアップルストアで分割で購入できるiPhone Upgrade Program(毎年新しいiPhoneにアップグレード可能)は、分割購入でもSIMフリー版で、4キャリアどことでも契約できる。キャリアの変更もいつでも可能。ただし、アップルストア店舗でアメリカの与信審査にパスしないといけない。このモデルは「4社どことでも契約可能」なので、AT&T版と同じA1633 CDMA/A1634 CDMAになると期待したい。
13.例年、11月の感謝祭後にアメリカの公式SIMフリー版が契約無しで販売開始される。今年1月から(アメリカ業界自主SIMロック解除方針適用を受けて)、アメリカ公式SIMフリー版は4キャリアどことでも契約できるモデルなので、AT&T版と同じA1633 CDMA/A1634 CDMAになると期待したい。

14.香港版はiPhone 6s A1688/6s Plus A1687のはずだが、昨年は当初CDMA通信は不能にされていた。その後、中国でのiPhone販売が決定し、中国にはCDMAキャリアもあることから、中国本土との行き来の頻繁な香港版は、後期はCDMA版iPhone 6/6 plusになったようだ。iPhone 6s/6s Plusでは香港版はA1688 CDMA/A1687 CDMA版と期待したいが、昨年の状況を振り返ると、安心できない。

15.もし、本当にA1688/A1687にCDMA版とGSM版の2つがあるなら、欧州版はA1688 GSM/A1687 GSM版であろう。GSM版ではKDDI auとそのMVNO(mineo au用SIM)とは契約できない。GSM版だとソフトバンクのアメリカ放題で、アメリカでSprint回線に接続することが出来ない。

16.技適マークの観点からでは、
 - A1633/A1634は、技適マーク無し、
 - A1688 GSM/A1687 GSMは、技適マークの存在は不明(両方の可能性あり)、
 - A1688 CDMA/A1687 CDMA、技適マーク有り
 - A1700/A1699(中国モデル)、技適マーク無し
であろう。

17.iPhoneのLTEリストページで英語以外のページ(言語を英語以外に変更)で表示されている「A1638」モデルの表示は、「A1688」の誤植と思われる。

18.アメリカFCCを検査通過したiPhone 6sのモデル番号は、A1633、A1688、A1691、A1700である。
iPhone 6s Plusのモデル番号は、A1634、A1687、A1690、A1699である



――<●>――
関連すると思われる記事:

「【周波数的観点から】iPhone 6s/6s Plus、発売一週間前、これまでにわかっている事、まとめ。」への6件のフィードバック

  1. 1638はすべて(の言語表記で)、1688へ、88/87のGSM版もいつの間にか(すべて)消えてますね。ようやく(笑)確定したような…

    A Yoshida 返信:

    でも、今度は英語以外はA1700/A1699が「GSM/CDMA」の2つのモデルの表記が無くなったのに対し、英語はいまだに「A1700 GSM、A1700 CDMA」「A1699 GSM、A1699 CDMA」の2つがありますので、まだ一致(最終確定)していないですね。

    boykafka 返信:

    ほんとうだ!? でも、さっきまで英語以外の言語表記すべてに1700と1699は、GSM/CDMA表記があったような…??? ええい、またわからなくなってきた(笑)。

  2. 当方もいろいろと周波数関連を調べていたのでまとめていただいて参考になります。ありがとうございます。
    本日、香港など中国以外のアジアのiphone6s予約のページを確認したところ、iphone6と同様に注意事項(Learn more about the unlocked iPhone)がありCDMAには対応してないと記載があるのを確認しました(The unlocked iPhone 6s or iPhone 6s Plus will not work with CDMA-based carriers.)
    “香港版は後期はCDMA版iPhone 6/6 plusになったようだ。”と書かれていますが、差し支えなければソースあるいは推測に至ったサイトか何かあれば教えていただけないでしょうか?CDMAを期待できるかもう少し調べてみたいです。
    もし香港版がCDMA非対応となると、アメリカまで行くのはしんどいので、技適マークはのむとして、中国版simフリーモデルのA1700/A1699(CDMA)はシャッター音なしでCDMAも可で日本版となんら周波数には変わりがなく(日本からもすぐいける)良いかと思いますが何か電波関係あるいはスペック上違い(見逃し)はないでしょうか?

    ちなみに中国のページだと注意事項が「无需合约的 iPhone 6s 或 iPhone 6s Plus 可能仅支持部分国家的 4G LTE 网络」(グーグル翻訳「契約なしIPhone 6SやiPhone 6S Plusは、一部の国でのみ4G LTEネットワークをサポートすることができる。」)となってます。日本のページだと「SIMフリーのiPhone 6sとiPhone 6s Plusは、一部の国では4G LTEネットワークに対応しない場合があります。」とすこしニュアンスが違ってますが気にしすぎでしょうか…

    A Yoshida 返信:

    香港版に関しては、2名の方からツィッターで指摘されています。特に私が確認したわけではないですが、ネットで結果を公表している人もいるそうです。

    「初めまして、いつも興味深く読ませていただいてます。先日から気になっていたことがあるので一応ご報告を。香港で購入したSIMフリー6 Plusですが、auのiPhone用SIMをさしたところ、3Gでのネット接続が可能でした。通話はできませんでした。」
    「日本国内で(使用で)す。iPhoneはApple Store香港で昨年11月頃に購入した正規品です。箱を確認したところ、A1524との表記がありました。」

    まあ、発売当初からCDMA端末にしか割り当てられないMEID番号があるのに、CDMA通信が不可能・・・ということだったので、CDMA互換機だけどもCDMA通信回路を使えなくしている・・・というだけなので、その設定をModem Firmwareで変えればCDMAを使えるようになる、ということではありましたが。

    周波数対応の範囲が同じなのになぜ中国モデルの型番が違うのかは、知りません。謎です。

  3. BestBuyについては、スマートフォンサイトからだと、AT&Tの場合、電話番号、ZIP code、SSNの下4桁、AT&TのAccount Passcodeの入力を求められますね。Verizonも、SSN下4桁とVerizonのBilling System Passcodeが必要のようです。

コメントは受け付けていません。