コロラド・クラフト・ビール醸造所ツアー(デンバーダウンタウン発)、ボルダー・ロングモント編


- Old Counter



コロラドはクラフト・ビールのメッカ!
カリフォルニアのワインカントリーに「ワイナリー・ツアー」があるならば、コロラドには「クラフト・ビール醸造所ツアー」があります。

毎年世界一のビール出品数(700以上の醸造所から、3500種類以上のビールが出品)を誇るGABF-Great American Beer Festivalも、デンバーで9月~10月頃に3日間、開催されます。
GABF主催のビール醸造者組合(Brewers Association)の本部は、デンバー郊外北西のボルダーにあります。
そもそも、第一回GABFはボルダー市内のホテル(Harvest House Hotel)で1982年に22の醸造所と40種類のビールが出品され、出席者は800人でした。
その後、規模が大きくなったので、1984年にGABFはデンバーに会場を移しています。

2014の統計によれば、コロラド州には235ヵ所のビール醸造所があり、21歳以上の成人の人口当たりのビール醸造所数は
 - バーモント州 (21歳以上の人口10万人当たり、8.6醸造所)
 - オレゴン州 (21歳以上の人口10万人当たり、7.4醸造所)
 - コロラド州 (21歳以上の人口10万人当たり、6.1醸造所)
と、全米でも3位となっています。
【Brewers Association】STATE CRAFT BEER SALES & PRODUCTION STATISTICS, 2014

そこで、ビール好きの人はデンバー(またはコロラド州)に訪問したら、是非クラフトビール醸造所を訪問してください。デンバー市周辺だけでも100ヵ所以上のクラフトビール醸造所があるそうです。

・・・とは言っても、「旅行者で車が無い。どうしよう?」という方は、以下のツアー会社がビール醸造所ツアーを行っています。

■ Colorado Brewery Bus 土曜日ツアー。デンバー市内でピックアップ、Fort Collins醸造所4ヵ所訪問し、デンバーへ戻る。交通費$60(2-5人参加は$50/人、6人以上参加は$45/人。)
【Colorado Brewry Bus】Fort Collins Bus

■ Colorado Brewery Bus 日曜日ツアー。デンバー市内でピックアップ、Boulder/Longmont醸造所4ヵ所訪問し、デンバーへ戻る。交通費$60(2-5人参加は$50/人、6人以上参加は$45/人。)
【Colorado Brewry Bus】Boulder-Longmont Bus

■ Banjo Billy’s Denver Brewery Tour Package (現在は)木曜日夜。デンバー市内のクラフトビール・ブリュアリー(醸造所)3ヵ所訪問。午後6時出発、午後9時15分解散。参加費$40(交通費のみ)
【Banjo Billy’s Bus Tours】Banjo Billy’s Denver Brewery Tour Package

■ Denver Brews Cruise 水・木・金・土曜日午後5時半出発。土曜日は午後1時出発コースもあり。デンバー市内のクラフトビール・ブリュアリー(醸造所)3ヵ所訪問。最低催行人数、4名。参加費$42(交通費のみ)
【Denver Brews Cruise】Denver Brews Cruise

今月初め、日曜日のBoulder/Longmontコースに参加させていただいたので、以下にそのときの様子を書きます。
なお、私は当日、通訳として添乗したので、写真はあまり撮れませんでした。ごめんなさい。
また、訪問した醸造所は、テイスティングルーム(タップルーム)さえ開いていれば、アポ無しで誰でも訪問できます。特に、週末は沢山の地元ビール好きや、州外から観光に来ている人が、自家用車やレンタカーで訪問していました。したがって、足(車)を自分で確保すれば、何もこのツアーに参加する必要はありません。

■ Colorado Brewery Busツアー、申し込み

申し込みは、オンラインで。当月と翌月の分のみが申し込みできるようです。マイクロバスの定員は22名前後なので、申し込み可能になったら早めに申し込んだほうが良いでしょう。
【Colorado Brewry Bus】Booking Page
経費は、交通費として一人$60。(2-5人参加は$50/人、6人以上参加は$45/人。)
ほかにビールの試飲、食事代は、現場で自己負担です。

■ 当日集合場所

当日の集合場所は、
 - 1.デンバーダウンタウンの南側、RTD Light Rail(電車)のAlameda駅パーキング横 
(デンバーTech CenterやCherry Creekショッピングセンター付近に宿泊している人は近い。Tech Center付近宿泊の人は、RTD Light RailでAlameda駅までご自分で移動してください。)
または
 - 2.デンバーダウンタウンの北東側、クアーズ野球場の近く、Wazee Street沿いで、19th Streetと20st Streetの中間あたり、南東側。(広い駐車場とは反対側)
(ダウンタウン宿泊の人は、こちらが近いでしょう。ここまで歩いて来てください。または、16th Streetの無料バスでWazee Streetで降りて、そこからはWazee Street沿いに3ブロック半、歩いてください。
マイクロバスは「1->2」の順番に回ってきます。「1.」は午前10:20発、「2.」は午前10時45分発なので、その10分前には集合していること。
注意:土曜日のFort Collinsツアーコースは、「1.」は午前9:40発、「2.」は午前10時発です。

1. Alameda駅(RTD Light Rail 電車)集合場所

2.Wazee Street、19thと20thの中間付近 集合場所


■ ツアーのバス

こんなバスです。車体横に「Colorado Brewery Bus」と書いてあります。

■ ツアー参加時に絶対忘れてはいけないもの

年齢が法的に飲酒可能な21歳以上であることの証明として、パスポート(またはアメリカの運転免許証)を必ず持参してください。そうしないと、訪問した醸造所で試飲できません。コピーではダメです。必ずオリジナルの提出を要求されます。

あとは、飲酒代、昼食代とおみやげ購入代を払うためのドル現金、または、クレジットカード。そして、記念のために写真を撮るなら、カメラ付きスマホやカメラ。

■ ツアー開始

集合場所から、まずはI-25を北へ向かい、US-36に道を変え、ボルダーの東を通って、ボルダーの北東付近にあるAvery Brewing醸造所へ向かいます。この間、約30分。

乗る前は、バスの運転手または添乗のガイドさんがいろいろ説明してくれるのかと予想していたのですが・・・
出発直前に運転手からツアー参加の注意点と当日のスケジュール全体を説明される以外、途中で説明は何もありません。期待しないでください。

車内(運転手の横)にアイスボックスが置いてあり、中に入っている缶ビールや水は、無料で飲んで構いません。でも、醸造所到着前に酔っ払ってしまっては、そこでのせっかくのクラフトビールが飲めなくなるので、控えめに。

■ 最初の醸造所訪問 - Avery Brewing

最初の醸造所訪問は、ボルダーの北東にあるAvery Brewingです。
【Avery Breing】ホームページ

Averyは1993年からクラフトビールを醸造していますが、2015年2月16日、現在の新しい醸造所ビルが完成し、引っ越しました。

テイスティング・ルームには30のタップ(栓)があり、同醸造所で作られた30のクラフトビールが提供されています。
試飲は4オンス(120cc)グラスで、一杯平均$2.00~2.50ですが、中には少し高いものもあります。ノーマルグラスサイズは10オンス(300cc)で、一杯$6位から。(自己負担)

Averyでは常時10種類以上のビールを醸造しているそうです。1ヶ月半くらいで1バッチが製造され、ケグに入れて冷蔵保存すると6ヶ月くらいは持つようですね。それらがテイスティング・ルームで提供されています。われわれが訪問した当日は、パンプキン(かぼちゃ)味、ラズベリー味、チャイ・ティー味など、珍しいのもありましたよ。

テイスティングルームの外にはアウトドア・テーブルもあり、二階にはダイニングルームもありました。簡単な軽食メニューも提供していました。

工場内ガイド付きツアーは毎日午後4時から(土日は午後2時から)ありますが、われわれはこの時間にはタイミングが合いません。
しかし、自分で工場を勝手に見る分には、いつでも歓迎(曜日・時刻制限無し)。

テイスティングルームの奥の階段から上に上がり、ダイニングルームを通って、工場見学ができます。テイスティングルームで頼んだビールのグラスを持ったまま、工場見学しても大丈夫です。



写真を撮りませんでしたが、2階にのダイニングルームのそばには、おみやげを販売している売店がありました。
ダイニングルームはパーティーにも予約できるようです。

■ 昼食 - Fate Brewing and Restaurant

Averyからボルダー市内のほうに少し戻ってきて、クラフトビール醸造レストランのFate Brewing and Restaurantで昼食を食べます。
【Fate Breing Company】ホームページ


ここでは、この醸造所で作られたビールを飲みながら、昼食を食べます。食事は昼食メニューから勝手に選んで、自分で払います。もちろん、ビール飲み代も自己負担です。


提供されているクラフトビールは、Fateで醸造されたものの他に、数種類、他社のクラフトビールがあります。
ビールメニューは
【Fate Breing Company】Beer Menu
参照。
このレストランではタップ(栓)が30あるそうなので、30以上のクラフトビールが楽しめます。
サンプラーとして、Fate醸造所で作った5種類のビールを5ozずつ並べた「Core Beer Flight」が$7で注文できます。

ここで私的に注目したのは、コーヒー味のビールでした。コーヒーの香りと味が、おいしかったです。

■ 3番目の醸造所訪問 - Oskar Blues Brewery

次は20分ほど車を北東に走らせ、LongmontのOskar Blues Breweryへ行きます。
【Oskar Blues Brewery】ホームページ

Oskar Blues Breweryは現在はかなり大きなクラフトビールの醸造会社となり、Longmontの他にノースカロライナ州にも工場を持っているそうです。


写真は撮らなかったですが、社員のガイドの説明付きの工場見学が可能です。

テイスティングロームの外にはこんな感じのアウトドアテーブルもありました。

■ 最後の醸造所訪問 - Left Hand Brewing

最後は、Oskar Bluesから近い、同じLongmontのLeft Hand Brewing Companyです。
【Left Hand Brewing Company】ホームページ

テイスティングルームは毎日午前11時オープン、午後9時まで営業。(日曜日は午後8時まで。)
施設のツアーもあるようですね。
Sundays–Fridays: 1:15PM, 2:15PM and 3:15PM
Saturdays: 12:15PM, 1:15PM, 2:15PM and 3:15PM
事前に申し込んでおいたほうが良いみたいです。
【Left Hand Brewing Company】Brewery Tour


軽食は、外に止まっている車で注文できます。ここは醸造タンクが主に外にあります。(タンクの内部は空調しているようですが・・・)

アウトドアテーブルも有ります。

ここではミルク味のスタウトビールが珍しかったです。しかし、4ヵ所目になると皆さん疲れてきて、日本から前日アメリカに到着したばかりの皆さんは時差ボケもあって、食欲(飲み欲)はあまり進まなかったようです。

■ 帰路と、ツアー終点(デンバー市内へ戻る)

Left Hand Brewingからは午後5時半頃、帰路に向けて出発します。その前に、一日ビールを沢山飲んで、膀胱は活動が活発になっているはずです。ここからデンバーまでは車で約30~40分かかります。マイクロバス内にトイレ施設はありません!途中は高速道路なので、車は止まれません!
Left Hand Brewingのテイスティングルームで、最後のバス乗車前にトイレに行くのを忘れないようにしてください!

マイクロバスは東へ走り、I-25ハイウェイに入って、そのまま南下してデンバー市内へ戻ります。

最初に降車する地点は、Wazee Street/19th Streetと20st Streetの中間。乗ったときとは道の反対側の、広い駐車場に止まります。デンバー市内に帰ってくるのは午後6時~6時半頃になります。

デンバー市内に戻ってまだ飲み足りない人、また、夕食を食べたい人は、道が一本外れますが、Falling Rock Tap Houseや(それとは反対方向ですが)Wynkoop Brewing Companyなどでクラフトビールと軽食を食べられます。車から降ろされて一番近いレストランは、Jackson’s Sports Bar。Wazee Streetと20th Streetの角にあります。緊急トイレ避難所は、ここになります。スポーツバーですが、特にクラフトビールに強いバーではありませんので、悪しからず。
【Jackson’s Denver】ホームページ
もう少し我慢できるようであれば、降りたところからBlake Street側に回り込んで、Falling Rock Tap Houseは75以上のクラフトビールのタップ(栓)と130以上のボトル/缶ビールを提供しています。もちろん、軽食メニューもあります。
【Falling Rock Tap House】ホームページ

ツアーバスはWazee Streetの後、RTD Light Rail(電車)のAlameda駅に戻ります。



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