Comcast(CATV会社)が、iPhone/スマホにTV生放送配信へ


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アメリカ最大のCATV会社、Comcastは、今週末か来週にもスマホで生放送を見られるサービスを開始するようです。
【TheVerge】Comcast rebranding mobile app to ‘Xfinity TV Go’ with live TV streaming from anywhere – 2013年10月29日

アメリカは日本と違ってワンセグ放送が行われておらず、スマホやタブレット端末で外出時にテレビを見る方法が何度か試行されています。

個人レベルではロケフリ装置のSlingBoxや、Monsoon MultimediaのVolkanoを自宅に設置し、iPhone/スマホのプレイヤー・アプリで再生/視聴することは、数年前から可能です。

この原理を商用化した「Aereo」もBoston、Detroit、New York City、Atlanta、Dallas、Houston、Miami、Salt Lake Cityで開始されており、月$8のサービス料金で空中電波放送を生放送、または、自分で録画した番組を、スマホやタブレット端末で視聴することが出来ます。

更に衛星放送のDish NetworkはSlingbox機能を内蔵したSTBを加入者に配布し、それを利用して外出時に自宅で受信した衛星TV電波をスマホやタブレット端末で視聴できるDish Hopperサービスを2013年1月のCESで発表し、2013年2月11日からサービス開始しています。

Comcastは既にiPhone/スマホの「Xfinity Player」アプリで、オンデマンドで過去に放送されたTV番組の一部を視聴できるサービスを提供していますが、このアプリが今週末か来週初めに「Xfinity TV Go」と名前が変えられてアップグレードされ、35のTVチャンネルの生放送が追加され、Comcast加入者に提供されます。
視聴はWiFi接続時に限られますが、iPhone/スマホをComcastのパートナーであるVerizonで加入している人は、3G/LTE接続時でも視聴できます。

このアプリを利用するにはComcastのユーザーID(ComcastのEメールアドレス)でログインする必要があるため、視聴者はComcast加入者に限定されます。

Comcastのシステムが他社のサービスと違うところは、SlingboxやDish Hoppers、Aereoなどは、番組を受信した場所に専用装置を設置し、そこで受信した番組を、別の場所で視聴するという「Place Shifting(場所移動)」技術を使っているのに対し、Comcastの「Xfinity TV Go」は視聴者が専用装置を設置する必要が無く、Comcastのストリーミングサーバーから直接映像が配信される点です。

なお、Comcastは他にもSTB(セット・トップ・ボックス)をiPhone/スマホからリモートコントロールできる「Xfinity TV Remote」や、スポーツ番組に特化していくつものスポーツ生放送番組のチャンネル一覧をリストしたり、STBのリモコンを制御できる「Xfinity TV Sports Remote」アプリを提供しています。

他のCATV会社(Time-Warner、Cox、AT&T U-verse、Verizon FiOSなど)も、同様の「On the Go」オンデマンド番組や生放送配信は、既に行っているか、計画中です。

Comcastの既存の「Xfinity Player」オンデマンド番組視聴アプリ:

アプリ起動。

チャンネル選択。

視聴できるオンデマンド番組の選択。

選択した番組のエピソード(放送回)選択。

「Play」ボタンをタップすると、・・・

番組再生開始。

その他のComcastの既存「Xfinity」アプリ:

Xfinity Player、Xfinity Sports Remote、XFinity TV Remote。



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