アクティビティ・トラッカーWithings Pulseの使用感


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WiFiやBluetoothを使った体重計、血圧計、ベビーモニターを開発しているWithingsがUP by Jawbone、Fitbit One/Flexなどと競合する商品、Withings Pulseを2013年6月27日に発売しました。
新アクティビティ・トラッカー、Withings Pulse = Fitbit One (Fitbit Flex) + 心拍測定 – 2013年7月1日

これらの競合商品には無い機能として、Withings Pulseには心拍を測定する機能が新しく備わっています。心拍測定の原理は、指先に光を当て、指先の血管を流れる血液の動き(脈)を測定することで判定しています。
同様な原理のアプリはiPhoneのアプリ、「Heart Rate」で既におなじみです。「Heart Rate」は、iPhoneのカメラレンズと、その横に付いているフラッシュを利用し、iPhoneのカメラレンズに右手の人差し指の腹を密着することにより、脈拍を測定します。

さて、この新しい機能をチェックして、Fitbit Oneと比較するつもりで、Withings Pulseを購入してみました。
筆者は何年も腕時計というものをしていないので、日常的に腕にモノを付けておくということはしたくないため、UP by JawboneとFitbit Flexは「個人の好み」の理由で使用対象外です。

パッケージの内容物は、
● Withings Pulse本体
● クリップ
● リスト(手首)バンド (睡眠時に手首付ける)
● マイクロUSBケーブル

第一に思ったのは、
● 充電が、標準のマイクロUSBケーブルを使える
ということ。Fitbit Oneは充電が特殊なケーブルなので、それを無くすと充電できなくなります。もちろん、替えの充電ケーブルはFitbitサイトから購入できますが、$19.95+送料$3.95=$23.90します。
しかし、Withings Pulseは普通のマイクロUSBケーブルで充電できますから、無くしても不安が無いです。

二つ目は形状(サイズ)ですが、思ったよりも薄く小さいことでした。心拍測定が出来るということで、その分、大きいのではないかと心配でしたが、それはありませんでした。
下の写真で左がWithings Pulseのクリップと本体、右がFitbit Oneのクリップと本体ですが、Withings Pulseが少し幅が広いだけで、本体の長さはあまり変わりません。(クリップ部分を含めると、Fitbit Oneの方が1.5センチぐらい長いですが・・・)
本体の厚さは両方比べても実際にはそれほど違いは無いのですが、Withings Pulseは形状が四角張っていて、幅が少し広いので、見た目が薄い感じがします。Fitbit Oneは丸みのあるデザインになっているので、見た目は厚い感じがします。

ボタンを押すと、表に青色のディスプレイが表示されます。表面はマット・フィニッシュで、その下から表示が照射される感じなので、Withings Pulseは高級感はあります。
 

裏側に心拍測定のためのLEDがあります。

上部にディスプレイ切り替えと、データ同期(転送)ボタンがあります。

下に充電ケーブル接続のためのマイクロUSBポートがあります。

■ 価格

価格は、Withings Pulseも、Fitbit Oneも、どちらも$99.95で、変わりません。

■ 初期設定

Withings Pulseの初期設定は、すべてモバイル端末(iPhone)からBluetooth経由で出来るので、便利です。

でも、Fitbit Oneも、今は同じですね。4ヶ月前はPCで初期設定した記憶がありますが。

■ データの同期

Withings Pulseのデータの同期(アップロード)は、本体の上部のボタンを3秒以上押すと、Withings PulseからBluetooth経由でモバイル端末(iOS、アンドロイド、PC)にデータがアップロードされます。(もちろんこの時、端末のBluetoothはオンである必要があります。)

Fitbit Oneの場合には、モバイル端末のBluetoothをオンにしておけば、そのモバイル端末でFitbitアプリを起動した時に、アプリがFitibit One(Flex)をワイヤレスで探して、勝手に同期が始まります。そして、モバイル端末のアクティビティ・データが更新されます。

したがって、便利さでいくと、Fitbit Oneが便利ですね。

■ 心拍測定

心拍測定のためのLED光源が本体の裏にあるため、心拍測定するにはいちいちWithings Pulseの本体をクリップから外し、手で持って操作する必要があります。面倒ですね。せめてLEDを表側に付けるとか、本体上部/下部に付けてクリップのその部分はくり抜いておくとか、して欲しいです。

心臓の持病を持っているとか、頻繁に運動するとかいう人で、心拍測定を定期的にしたければ便利かもしれませんが、普通の人ではその操作性の悪さから、ほとんど使わないと思います。

■ 睡眠解析

この手のアクティビティ・トラッカーは、歩数計機能はどれも持っていますから、その部分の機能では殆ど差がつかないですね。

自分で使ってみてそれなりに便利だと思うのは、睡眠解析です。「昨夜は良く眠れたかな?」ということを数値で表してくれて解析できるのは、生活習慣の管理に便利だと思います。昨夜充分眠れたかどうかを客観的に数値で表示してくれることで、今日の活動の効率が予想できます。

Withings Pulse(そして、自分で使っていないので断言できないのですが、UP by Jawboneも)は、就寝時に自分でボタンを押し、起床時にまたボタンを押さないと、睡眠時間が記録されないのが、筆者は最大の欠点だと思っています。寝る時/起きた時にボタンを押すのを忘れたら、永久にその夜の睡眠解析が出来ないです。

その点、Fitbit One(と、Fitbit Flexも?)は、1週間以内なら手動で後で睡眠開始・終了時間を入力設定できるし、変更も出来ます。(1週間分の「動き」の詳細データが本体に保存されているため。)
Fitbit OneとFitbit Flexはスリープモード設定を忘れても、睡眠解析ができる – 2013年5月23日
この点で、Fitbit One(Flex)の方が優れていると思います。

ただし、どちらもそうですが、昼寝の記録・・・つまり、1日に2回に分けて寝たときの記録が出来ないのが、残念です。

■ 寝るとき(睡眠解析)に手首につけることは、必要?

筆者は面倒なので、いちいち寝るときにFitbit Oneを手首バンドに付け替えません。常時、下着のパンツのウェストのところにクリップで着けているか、下着のアンダーシャツの首や肩掛けの部分に着けています。クリップがかなり強いので、トイレでパンツを下ろしたり上げたりしても、取れたことはありません。

その点、Withings Pulse自体も、クリップは強いので、身に着けていてクリップが落ちたりすることはほぼ無いと思います。ただ、クリップのゴム枠にWithings Pulse本体を填めているとき、左右が簡単に広がり、ほぼ「止めている意味が無い」のが不安です。上下のゴム部分で止まってはいるようですが。

■ 結論

Withings Pulseはまだ、使いやすさという面では、改良が必要だと思います。
せっかくの機能があっても、データの同期に3秒以上ボタンを押さないといけないとか、睡眠開始と終了にボタンを押さないといけないとか、心拍測定時はクリップ(ケース)から外さないといけないとか、・・・機能があっても操作が面倒だと、使いません。

やはり、アクティビティ・トラッカーのお勧めは、Fitbit One(手首に付けるのが抵抗無ければ、Fitbit Flex)です。

Up by Jawboneの防水機能を勧める人もいますが、普通、風呂に入ったりシャワーをするときには服を脱ぐので、Fitbit Oneでも困らないです。(Fitbit FlexはUp by Jawboneと同じく防水機能あり。)

結論的には、やはり「自分にはFitbit Oneが合っている」と思いました。



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