Shazam(音楽の一部を聞いて曲名と歌手を教えてくれるアプリ)が、TV番組名も教えてくれる


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今年のCES(Consumer Electronics Show)のTVメーカーさんの「目玉商品」は、(次世代)スマートTV。SamsungはSmart-Hubと呼んでいるようですが、一台のTV画面に複数のスクリーンが出てきて、TVを見ながら主演俳優の説明を読んだり、番組に出てくる商品を調べて買ったり、友達とツイートしたり、それぞれのスクリーンで番組に関連した他のことが出来るというもの。

 

実は筆者はこのTVを見て、「音楽の一部を聴いて、その曲名と歌手を教えてくれる」アプリ、Shazamを思い出しました。
今、Shazamは「音楽の曲名と歌手を当てる」だけでなく、「放送中のTV番組まで当ててしまう」のです。
もちろん、アメリカだけだと思いますが・・・

筆者が初めてこの事に気が付いたのは、2012年11月1日の第46回CMA(Country Music Association)アワードのTV放送中。カウントリー・ミュージックが嫌いではない筆者が、たまたまチャンネルを変えている最中に通りがかったCMA Award表彰式放送中に、ゲストが演奏していた音楽のタイトルを知りたくて、iPhoneのShazamアプリで音楽を「キャプチャー」し、曲名と歌手(グループ)を知ろうとしたら・・・え? いつもと結果の出力の出方が違うんです。

ただ曲名と歌手名、CDアルバムの表紙画像だけを期待していたら、画面表示には「CMA Award番組始まってxx分後、曲名:xxxx、Singer:xxxx」という出方をしていました。しかも、アルバム表紙画像が出るはずの画面の場所には、TV番組の途中らしい画像(静止画像ですが・・・)が出ます。
「え? TVの番組まで判っちゃうのか?」とその時には思って、驚きました。

そのときはそれ以上深く調べなかったのですが、・・・

CESから帰ってきて先ほど調べると、ShazamはそれまでにGleeやAmerican Idleなどの特定番組と共同でこの技術を開発し、既に2012年9月16日にはアメリカの160チャンネルの番組でこの機能が使えるようにしていたんですね。そして、このサービスは既存のShazamアプリ内で、Shazam for TVというサービスで提供しています。
Shazam for TV Now Works With Any Show – 2012年9月16日
Shazam Makes Its Big TV Push, Says App Can Now Tag Any Show On Any Channel – 2012年9月16日

 

CMA Award放送前には、少し力の入ったマーケティングもしていたようです。

 

どういうことが出来るかというと、TV番組放送中にShazamアプリを起動し、TVに向けてマイクをかざして検索を始めて、約15秒待つと・・・

 


 

今観ているその番組のタイトルを当ててくれます。
そう、番組放送中で、コマーシャルの時間以外なら、どの時間でShazamを起動して検索しても構いません!
しかも、再放送番組でも、全然平気!
番組特定が出来た後、Shazamのメニューから出来ることは、
● 番組で使用されている音楽
● 出演者(そのエピソードの出演者)
● 番組に関するIMDB(Internet Movie Database)データベースの表示や、Wikipedia記事の表示
● 番組公式サイトの表示
など。

 

番組で使用されている音楽は、曲名と歌手/グループ名以外に、その曲が番組が始まって何分後に演奏されたかも表示されます。もちろん、それぞれの曲をタップすれば、それを聴くことも出来ます。

 

出演者も、そのエピソード(回)の出演者が表示されます。
エピソード(回)が間違っていない証拠として、この番組は「Iron Chef America(料理の鉄人、アメリカ版)」ですが、Neil Patrick Harrisが(ゲスト審査員として)出演と出ています。

 

実際にTV(CATV)のSTB(セットトップボックス)で番組説明を表示すると、この回の審査員にはNeil Patrick Harrisの名前が出ています。

 

そして、このShazam画面から直接ツィートも出来ます。

 

こういうiPhone/アンドロイド携帯やiPadなどで、いわゆる「セカンド・スクリーン・エクスペリアンス」が(TVとは別の端末なのに)リアルタイムで同期して可能であれば、CES 2013年の目玉商品の一つであるSmart TV/Smart Hub/マルチスクリーンTVは、普通の家庭では不要だと思うのは、筆者だけでしょうかね。

そう言えば、昨年のCESの目玉の3D TVは、いったいどこへ姿を消したの?

このSmart Hub/マルチスクリーンTVも、来年の2014年CESには消えている気がします。



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