アメリカのSIMロック解除合法化法案が、上院を通過


- Old Counter



先月も報告したアメリカのSIMロック解除合法化法案が、
アメリカの携帯電話SIMロック解除合法化法案、その後 – 2014年6月25日
本日、上院本会議での投票で、全会一致で通過しました。
【Senator Passes Leahy website】Senate Unanimously Passes Leahy’s Bipartisan Cellphone Unlocking Bill That Improves Consumer Choice When Switching Wireless Carriers – 2014年7月16日
【TheVerge】Senate passes phone unlocking bill – 2014年7月16日

下院は既に同様の法案を今年(2014年)2月に通過しています。
アメリカ下院が、SIMロック解除許可法案を可決。しかし、・・・ – 2014年2月26日

通過した上院法案には、消費者保護団体や業界団体の意見を取り入れ、下院法案には禁止されていた以下の項目が含まれています。
● 消費者が自分でSIMロック解除出来る知識を持っていない場合には、第3者ベンダーであるSIMロック解除業者や技術知識を持ったコントラクターがSIMロック解除を消費者本人に代わって代行できる
● 中古携帯販売会社やプリペイド携帯会社が、再販を目的として一度に大量の端末をバルクSIMロック解除できる

この後の手順としては、上院と下院の各委員会が両院の通過法案の違いを交渉したあと、妥協案が両院の委員会の承認後に大統領に提示され、大統領が署名して立法化されます。

SprintとT-Mobile USは2015年中頃予定の600MHz周波数入札を、合弁会社を設立して行う予定?


- Old Counter



Bloomber誌とWall Street Journalは、昨日と今日、標題の件を報道しています。
【Bloomberg】Sprint Planning for Lengthy Review of T-Mobile Deal – 2014年7月15日
【Wall Street Journal】Sprint, T-Mobile Look to Raise $10 Billion for Spectrum Auction – 2014年7月15日 (有料メンバー用記事)
【Bloomberg】Sprint, T-Mobile Airwave Bid Seen Building Case for Merger – 2014年7月16日

まず、事の背景はと言うと、
1.FCCは来年2015年中ごろ、600MHz周波数帯域の競売を行います。この周波数は、ディジタルTVに移行したことによって使用しなくなった、旧アナログTVの使用周波数です。
2.SprintもT-Mobile USも、サブ1GHz(周波数1GHz以下)の周波数保有は少なく、Sprintが800MHzを全体の利用可能なサブ1GHz帯域の10%、T-Mobile USは今年Verizonから買い取った700MHz Band 12を4.5%所有しているだけです。これに対して、AT&Tは38%、Verizonは34%を所有しています。低周波数電波はビル内への電波透過率も高く、長い(遠い)距離まで到達できるために基地局の設置数も少なくて済みます。SprintもT-Mobile USも、低周波数使用権の獲得はAT&TとVerizonと対等に競争するためには戦略的にも大事なポイントです。
3.600MHz周波数が「制限無し」の競売になると、資金力のあるAT&TやVerizonが入札に有利になり、多くの地域とサブ周波数帯域を勝ち取るであろう、と予想されています。そこでSprintはFCCに対し、「既に電波特性で有利な低周波数使用権を多く所有しているAT&TとVerizonに対して入札制限を加えたり、一部のサブ周波数帯域の入札から排除し、『2大キャリア以外』が落札しやすい条件を追加するように求めていましたが、FCCは2014年5月の委員会投票でSprintの提示条件をすべては受け入れず、妥協案を可決していました。

“SprintとT-Mobile USは2015年中頃予定の600MHz周波数入札を、合弁会社を設立して行う予定?” の続きを読む